「レコア少尉!成功です!ガンダムが二機も手に入ったようです」
「流石クワトロ大尉ね!でも成功は全員がアーガマに帰還してからよ?」
「えぇ、裏切り者が出たりしましたけどね」
工業用ベイからクワトロ達の元へ敵が向かえないようにゲートを操作していたレコア達は作戦が始まり、想定外の裏切り者ヒューゴが出た事に慌てたが、見たところ『保険』を使わない形でガンダムを奪取出来た事に一安心した。此方に合流したクワトロ達を出迎えたが、嬉しい誤算に驚かされたのだ。
「恐れ入った。恐ろしく念入りな作戦だったようですな」
「あ、貴方はっ!?ブライト・ノア大佐!」
全員が驚かされた。資料で見た事があるレコアを始めとして、ホワイトベースの艦長が何故奪取したMk-IIのコックピットから?と思った時にある危惧が過った。何故ならクワトロ大尉とこの男の因縁は説明不用だからだ。しかし、ブライトからの言葉で思考は中断された。
「今は少佐ですよ」
「は、はあ?」
「ブライトさんを頼みます」
「あ、貴女がMk-IIを?た、大佐?」
「少尉?彼はああ見えて男の子だ」
「は、はあ?」
ブライトからの哀愁とでも言うべき色が滲む声、別のMk-IIから顔を見せた幼さを残した顔立ちな美少女と言える姿と声には理解が追い付かなかったが、ブライトはあの揉め事の際にジェリドと言うティターンズの顎に見舞われた見事なK・Oパンチを目の当たりにした為にシオンを女みたいと言うのは注意しようと決めていたので、思わずレコアに待ったを掛けてしまった。
脱出する段階に移る事にしたが、エゥーゴ側の計画が全て把握出来ていないブライトは当面の疑問について質問した。
「しかしだな?グリプスからどう脱出するのだ?ランチと無人のMk-IIがネックになると思うが?」
「ご心配無く、それに関しては?幾つか『秘策』があるのですよ」
そして、簡単な自己紹介と確認をシオンにしていたMS側にはあるやり取りが始まった。
「おう、坊主?事情はおいといて宇宙に出てからは落ち着いてガンダムを動かす事だけ考えてな?俺はディアス3号機のロベルトだ。まあ、よろし・・・・ど、どしたい?」
ロベルトは、シオンの目が自分の顔じゃなくて、何かを不思議そうに見ているようだったと気付いた。そして、少ししてシオンの口が開かれた。
「・・・・後ろ・・・・?」
「後ろ?・・・・」
(オッサン!まだ早いよ!)
(・・・・ヤっ・・・・そ、そか・・・・そだよな。ああ、それとオッサンは良い意味でオッサンらしくしてやんねえとなあ?)
振り返ろうとしたロベルトは聞こえた声で全て察した。そして?ウインクしながら人指し指を口の前に立て『し~』でスルーを促した。シオンはそれに素直に頷いて、わかりましたと意を伝えるべく首をこくっと頷かせた。
(そうそう、それで良いんだよオッサン♪♪)
ロベルトの背後に見えた小柄な女性は外見相応に悪戯っ子のようで、それに似合わない大人の雰囲気を浮かべながら二人に笑い掛けていた。
(悪いな、ヤヨイ・・・・お陰で今後が多少は助かる気がするぜ)
途中からガンダムよりシオンを気にしていたクワトロは、その光景に操縦桿を握る手を震わせていた。
(アムロ・・・・とは違う・・・・この感覚、ハマーンでもない・・・・ララァ・スン!)
・・・・・・・・。
グリプス内に残るエマ・シーンは思考せざるを得なかった。
先程のカクリコンの蛮行、ブライト・ノアをどさくさに紛れて踏み潰そうとした騒動の後に降りてきたカクリコンはガンダムを奪われた事もそうだが、ブライト・ノアを何故体よく始末出来なかったのだ?と責められていた。
そして、シオンと言う少年が言っていた事を思い返した・・・・。
『謀殺』
状況を少し見ただけで全て察していた事、ああなる数時間前に起きたキナ臭い揉め事の時に自分がシオンやブライトを庇ったとはいえ自分にも来るよう誘ったシオンの何もかも洞察しているとしか思えない言い方は・・・・自分はティターンズなのだと振り切ろうとしたが。
『貴女にティターンズは似合いません!』
(・・・・あの子には私が見えてないものが当たり前に見えている?・・・・そう感じられてしまうのは何故なの?)
何故迷わされるかわからないエマは目の前の現実に対して立場上の行動しか出来なかった。
それなりなフラグと私的解釈色々回。
北爪漫画基準が大ですが、ファがいない理由とかは後に。
それから違う場で懸念したカミーユのNT振り迷走は自重無しな方向になってます。
まあ、不吉な関連か否かは後で。