機動戦士Zガンダム 静寂なる宇宙へ   作:くまたいよう

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 走り出す展開?


キリマンジャロ

【キラキラ】

 

 それがマチュにとって一番大事なものがあってシオンに見ているのだと周りは理解したが、その前に何故ゼータと酷似した機体に乗っているかを聞いたが、マチュからはある日にサイド6で難民に対する蛮行が行われたのがキッカケとしてガンダムからの声は後にしてな経緯の説明がされたが、簡略化しても恐るべき内容であった。

 

「ブライト艦長がそんな事になっていたのか、君はシュウジってのを探す為に単身ハマーンって人から逃げ出して地球に降りて来たと・・・・」

 

「いや、あっぱれ!あっぱれな娘よ、ウチの隊に勧誘したいわ!」

 

「隊長、そこは抑えましょうよ・・・・」

 

「で、シュウジってのが持ってたガンダムについてだが・・・・どうした?」

 

「私、それ言ってない・・・・」

 

「え、そうか?」

 

「やっぱり、貴方もシュウジと同じだ・・・・ね、私と一緒にシュウジ探して!」

 

 両肩を掴んで揺すられるシオンは無難に宥めるしかなかった。他からしてもエゥーゴの若きエースと言える立ち位置の少年は善意だけではとしてマチュを落ち着けようとしたが、今度はジト目でシオンを見据えた。

 

「貴方、もしかして【ジャブロー】の・・・・けど全然違うわね。私の夢壊したヤツじゃなさそうだ」

 

 理解してくれるのは嬉しいが、夢に関してはクラゲとかわけわからない。だが、シオンは簡単に地球の海で【遊泳】とまとめてくれた。

 

「うん、それに宇宙だって。自由であるべきハズだよね。私達の為に協力してよ・・・・あのガンダムがそう言ったんだ」

 

『キョーリョク、マチュ!マチュにキョーリョク!』

 

 何だ。とした時に此方に来たのは白くて丸い物体であった。一年戦争の英雄が作った事で有名になった【ハロ】であった。何処から来たとか以前に自然にマチュとシオンの間を行き来していた。

 

『キョーリョク、マチュにキョーリョク!キョーリョク・・・・【カミーユ】』

 

「はいはい、蹴られたり転倒の道具に使われたくないなら大人しくしてなよ」

 

 目を見開き掛けた。その名前はシオンが出自上の都合で明かしてない本名。もう容姿からして逸脱しているのだが、それより大事な事があるとしてスミレがいる場への同行を提案した。

 

「名前、都合悪いようね。私はマチュで良いから連れてってよ【アネさん】」

 

「アダ名呼びな流れは有難いが、女ばかりな場の一つで最強説ある人のかよ・・・・」

 

「別に良いじゃん、美人なんだから」

 

『ビジン、ビジン!ビジン、トク!トクダゾ、カミー・・・・アネサン!』

 

 悪意は無いので好きにしろとした。スミレやクワトロに盗聴防止を兼ねて直接言う必要があるので奇妙な客を案内する事になったが、残された者達は昔ながらのツーカーと言う言葉の見本みたいなやり取りを見た事からの違和感から漸く落ち着けた。

 

「隊長、良いんですか。肝心な事を言いませんでしたが」

 

「良いわよ。それに【例の女帝】の事が広まったところで寧ろ好都合だし、それよりお友達になれそうな子を気にする余裕あるの?」

 

「そうだ。仮に荒れるなら荒れるで煮え切らないのがどうにかなるキッカケになるさ」

 

「まあ、メカニック兼ねた私としてもマチュちゃんのゼータに迂闊な深入りは避けたいし」

 

「・・・・」

 

「だから、寡黙は止めなさいよ。言わぬが花にしても」

 

 リウ達は距離を取りつつも長い付き合いになるかもしれない少年達の無事を願った。あの二人には似合わない事態が迫っているのだ。

 

 

 

 そして、指定場に先に来ていたスミレは目を丸くしていた。一通りチェックしたが、やはりとするしかない。

 

 

 

「・・・・ゼータガンダム、これ。アナハイムで私が関わらなかった場合に造る予定だった案の一つにあったゼータガンダムよ!」

 

 加えて、これは外見だけでどう見てもロールアウトした後に実戦と改修を繰り返した機体だとわかる。調べても何故か戦闘記録が出せないが、当面はマチュをどう扱うかだろう。あのハマーンに見初められたからにはとした時・・・・スミレにある相談が持ち掛けられたが?

 

(う、ぬぬぬぬ・・・・っ)

 

「有り難う、着替えが無かったから助かった」

 

『マチュ!オレイ、イエタイエタ!』

 

「何よ、私はそれくらいやらないまでじゃ・・・いや、気分くらい好きにさせてよ」

 

 背丈が近いからとシャワーを浴びたマチュに私服を貸したが、周りは一切触れなかった。胸部装甲が明らかに合ってない。着痩せするタイプの見本であった。

 

 

 

 と、軽い話は此処迄な話題が来た。

 

 

 

「【キリマンジャロ】を攻めるんですか?」

 

「えぇ、ジャブローの次はグリプスを破壊された形になるティターンズからしたら次はソコに拠点を構えるのが妥当でしょう。アフリカ方面にエゥーゴの新型が配備されてる形になるから戦力は集まって来ている。此処は基地にティターンズが入り来る前に叩く!ってのが妥当なんだけど、シオン君には大尉からとんでもない提案が来てるわよ」

 

 その事から始まる展開はスミレには予想すら出来なかった。何故なら最大級の無茶を始めてしまったのだから。その際のシオンの異変をスミレだけが気付けなかった。

 

 

 

 

 ーーーーー。

 

 

 

 

 そして、キリマンジャロではまだ整えられない施設内に緊急警報が鳴る。

 

「何、例のサイコガンダムを倒した新型と同型機らしきMSが接近して来ただと?」

 

「は、はいっ!それが・・・・二機共に【白旗】を掲げています」

 

 司令が困惑するが、確かに雪の中を飛んで来る機体は白旗を掲げていた。それをどう扱うかで対応が分かれたが、思わぬ内容の通信が入った。

 

『此方、オーガスタ研所属の【ペッシェ・モンターニュ】・・・・潜入任務の末に協力者達と共にエゥーゴの新型機を鹵獲して来た。受け入れを許可されたし』

 

 データを照合した結果として一致したので厳重に二機のゼータはキリマンジャロ基地にあるMS射出口に迎え入れられた。コックピットから出てきたのはペッシェが変装したシオン、フォウがマチュを拘束しての姿だった。

 

「あ、アネさ~ん・・・・」

 

「大丈夫だよマチュ・・・・【私】達の判断は多分大丈夫・・・・よ」

 

 見た目が映える少女達、フォウとペッシェは知られているが小柄なマチュと青紫のようで水色に近いロングヘアーの少女アネッサと偽名を使ったシオン=平均的な身長の少女とは場違い過ぎるとして尋問が始まる。

 

 

【尤も、シオンの女装策が本人に怒りを通り越して悲しみを抱く落ち込み振りを出して敵の目を曇らせているとは知らない】

 

 

「つまり、君は捕獲されたフリをして潜入したら脱走した強化人間の少女が先にいたから、何とか記憶絡みの【暗示】を掛け直した際に成功した。そして、その二人を人質にして逃げ出したのか」

 

「はい、噂のNTは。パイロットスーツ姿だから顔はわかりませんでしたが。やはりアムロ・レイの再来と呼ばれるだけあって坊やだったようです。比較的楽にやれました」

 

「了解した。しかし、好都合だな」

 

 銃を向けられた事で四人が慌てる。有益な新型や情報もあるのに何故とするが、司令は下卑た笑みを浮かべながら有りがちな事を述べた。ティターンズ寄りでNT否定派なので人工であれ何であれ目障りだと言う、少なくとも機体さえあれば良い。後は売れそうな顔をした女が四人もと来てくれたとた時。

 

「馬鹿ね。長生きしたくないの?」

 

 

 

 ~~~~~~~~~~っ

 

 

 

 フォウの死刑宣告に等しい声の直後に格納庫にあるマチュの乗って来たゼータが自動で動いて近くにある機体のビームを奪って発射した。マチュに両手で目隠しをするシオンな一方でフォウの狂暴さが発揮された。伊達にニタ件でパーフェクトと吟われた成績を残したワケではない銃と体さばきで指揮官を血祭りにあげてビームで崩れた場からシオンの超感覚頼りにゼータに乗り込んだが、今度はパイロットを交替している。

 

「やっぱり、この機体は生きてるよ。私達に優しくしてくれる意志があるんだ」

 

「わ、わかるよ。けど、どうしたの?」

 

 シート横に捕まるマチュが見るフォウは泣いていた。何故かわかる事で、この機体が来てくれたのが嬉しい反面。

 

【悔しくて悔しくて仕方がないのだ】

 

 作戦を決めた時に手っ取り早い手段を自分が使えるのはサイコガンダムに似ているからとしたが、後は分担してキリマンジャロ基地を内部から徹底的に破壊し始めた。

 

【証拠を入手する迄も無い】

 

 その事で後の心配が無いので、火器管制コードの規格を合わせた後にバズーカやランチャーをひたすら使って起動すら出来ないMSすら爆弾のように基地破壊に使うフォウはマチュには恐怖より悲哀を感じていた。身の上を聞いてはいたので歓喜を浮かべて仕方無いとしていた。自分だったらそうするとしたイメージがズタズタに引き裂かれたとした時に隣のゲート越しにビームが飛んできて回避した。現れたのはゼータと変わらないサイズのプロトタイプサイコガンダムであった。シオンとエマがオーストラリアで倒したのとほぼ同型機であるが、乗っている【少女】の顔が二人には見えた。薄い色の白髪が更に白く見える病的な肌。マズルガードの様に見える黒いマスクをしている少女がモニターを開かなくても見える。

 

「・・・・【ドゥー】なの?」

 

「【フォウ】か、何だよ。僕達のデータで育ったヤツが何でこんな事してんのさ」

 

 現れたのはフォウと同じ研究所に入れられた少女ドウー・ムラサメ、名前が示すように【二番目】であった。拡散ビームが放たれ、近距離なので後退しながらシールドで防いだが、益々基地の被害が広がる。やり過ぎも厳禁なので何とか抑えようとした時にマチュはキラキラを見た。シュウジやシオンと違うとしか言えない。

 

(・・・・っ、これ。キラキラだけどキラキラじゃなくて【誤解の生んだ想念】!)

 

 そう感じた時にキラキラが消えた。フォウとゼータが消したとわかったが、相手が更に乱射をしながら何故かヒステリックに叫んで来た。

 

「何なんだ。自らの意志で進化したボクらこそニュータイプに相応しい!何故、それを・・・・自分までも否定する!?」

 

「違うよ、それは概念の一つだ。それを受け入れた先に行けても。行き着く場は【死者】なんだ。だから君の声もサイコガンダムの声も今の私には否定が出来る。だから・・・・」

 

 フォウから出た光が機体包んでビームを全て弾いた。ゆっくり歩を進めるゼータがサイコガンダムの眼前に近付いて斧を振るった。左胸を致命傷にならないのが精一杯であったが、勝負は決まった。不安定なサイコマシーンにはパイロットの不備があっては損傷の影響が計り知れない。

 

「ドウー、君を殺したら危険だから見逃す。私はね。薬物漬けの身体がネックだけど、ニュータイプになりたくなったんだよ!」

 

 その台詞と共に倒壊が進んだ。サイコガンダムの心臓となっているドウーを無理矢理は引き離せない、代償があるかもしれないとしても自分はそれを選びたくなったとして次に向かうフォウにマチュは問い掛けた。

 

「ね、ねえ・・・・フォウさんはニュータイプになりたいってどういう意味?」

 

「シオンと一緒の時間・・・・ペッシェもそうだけど、隣人が大事に思えて下らない事をしないとかで・・・・ごめん、私はニタ研にいた日々のせいでそれくらいしか」

 

「い、いや。良くわかる話です。私もシュウジの事しか考えてないんだし・・・・それに、ゼータのよくわからない部分が教えてくれたんですよね」

 

「うん、だから・・・・大丈夫。もう泣かないでって私が言ってあげないとね」

 

 踏み込めない域を見たが、何故か救われているように見えた。大人の事情もゼータの事も後にする事にしたマチュは作戦終了後に二機のゼータが飛び出した後方でキリマンジャロ基地が崩壊するのを振り向かなかった。




 次回、表向き何故こうなったかから?
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