オリ主についてのおさらいでサイドストーリー要素がかなり入ってます。
二機のゼータガンダムを収納した輸送機、と言っても一機は変形した状態で上部にマウントして乗せた形、内部では複雑な対話が進められていた。
経緯がワケありな二機のみで建設途中でもキリマンジャロ基地を壊滅させた事により情勢は動くだろうが、やはりシオンを女装させてまで表向き女性中心で動く部隊を作って何のつもりかとしたい側にはスミレからは撹乱の類いであろうと説明された。ペッシェやフォウが協力したのは自分達なりにシオンを中心に渦巻くものに乗る算段がある。
次はどうなるかの前に、やはり各々の事情を詳しく話すべきとなった時にマチュの興味を一番引いたのはシュウジの探索に手を貸して欲しいシオンだった。自分が転生者である事は幼稚園の頃に少々元の世界を観た程度なせいで大半の記憶が消えているが出自から逸脱しているので話そうと変わらない内容であった。
「つまりアネさん。サイド3の出身なせいで偽名使って生活してた。元の名前がカミーユ・ビダンね、そんな経緯でサイド7のグリプスに改造前なコロニーで過ごしてたら身の上とサイド3時代にいた頃にNTとしての適正が破格だったからなデータを何故か取られてて。それがジオン敗戦後に連邦に渡ったのが原因でブライトおじさんをついでに始末する陰謀に巻き込まれた際に助ける為にガンダム乗っちゃって、そのままパイロットやってるって事?」
「適正云々からはブライトさんから聞いただけだから大雑把だけど、そのブライトさんが踏み潰されなかったり自分が研究所に送られてモルモットにされなかっただけマシだよ、もう少し早く生まれてたらジオンのフラナガン機関に入れられてたかもとかで更に嫌だったさ」
マチュのまとめを肯定するシオンで元カミーユで現アネッサの図にフォウとスミレはともかく、ペッシェは途中から針の筵だった。場合によってはフラナガン機関で自分がこの少年の先輩になっていたかもしれない流れなのだ。
【軍事技術の発展が後の世の多くの命を救う】
事情があって頭が冷えたからにしても、それは目の前にいる少年少女達を難民に残党狩りを兼ねたりして集め、更にはフォウのような戦災孤児の中から選出。つまりロザミィのようにして育成し、その者に相応しいマシーンを開発するのも含まれるのかと考えるようになったからだが、その前に問うべき事は問わねばならないとして重い口を開いた。
「あの、それをフォウはともかく私のいる場で聞かせて良かったのですか?」
「もう今更です。エマ中尉のようにティターンズ側から転向してくれると勝手な期待をしてるだけなのかもしれないけど、私には【貴女に繋げて欲しいコネ】あるから」
スミレがジッと見据えた。要するにオーガスタ件にいたペッシェには目当ての人物に連絡を取ってくれないかとしているのだ。都合良いとしても大事なのは上手くいくかもしれない相手と殺し合いをしたくないとする点である。
尤もスミレはマーサの提案と言うより陰謀が自分達に都合が良いとする流れに乗っている。シャアは要注意とされてるにしても女性に甘いシオンを見出だしている点がマーサに都合が良いと取っているのだ。リウ達の部隊も男が下っ端な点が大きいからこの先に実現するかもな新たな流れに乗る機会を活かそうとしている。
いきなりマーサの意志が反映され始めたのはやはりジャブローの件でスポンサー団体が人事からして荒れているのだろうとしたが悪い事ばかりではないのだ。この際は良いとこ取りに徹するべきと実働部隊の一定数が見ている。
「ところで、私の乗って来た方のゼータ詳しく調べないのは何で?」
「聞いただけでオカルト染みてるから迂闊に弄ると何があるかわからないからだ・・・・例えば聞いた話で一年戦争中に【蒼い死神】なんて言われた機体があって、そいつは特定の存在を殺す為に造られたが・・・・機体が勝手に動き出すどころかパイロットが負荷で死んでも暴れ回るレベルだったらしい」
ゾッとする話だった。スミレもフィリップから遠回しに話は聞いている。ペッシェがシオンを自分の後輩となったかもと考えているならシオンが例のシステムに使われたかもとしている考えもある。
【EXAMシステム】
あのシステムは極端に言うとNTと見なした相手を抹殺対象とするシステムなのだ。開発者がNTを研究する内にいつかOTとされる旧人類に襲い掛かったらとする妄執に囚われた末に開発したのも問題だが、そんな思想が広まったらどうなるかな疑問に皮肉なのが今の時代。NTを抹殺ではなく、戦争に有効活用する風潮となっている。
「ねえ、それよりシュウジの、行・・・・っ!」
「そいつなら【薔薇】を探しに行った」
「・・・・薔薇、薔薇って・・・・っ!ストップ!ストップよシオ、いやアネさん!」
スミレが待ったを掛けた。マチュもシオンの纏う空気の変化に一瞬気圧されたがシュウジが具体的に何をしているのかを自然に漏らした事について食い下がろうとしてフォウが宥めている中でスミレは自分の危惧が実現に向けて加速しているのを確信してしまった。
【覚醒が早まっている】
(こ、このままだと・・・・レベッカ達どこじゃない事態になる・・・・な、何をしようって言うんですかシャア大佐っ!?)
そんな光景を見てペッシェは揺らいでいた。何故かわかるのはさておいて、これが良い方向だとするとオーガスタにいた頃の自分が出会った人々すら否定する形になるが、そうするべきなのかと。
だが、そんなペッシェが忘れ掛けた感情。力に対する考えを皮肉る事態がマチュが関わった者に起きていた。
『正気は保っているかね、ティターンズの若者よ』
「だっ、誰だ貴様は。姿を見せろ!カクリコンはどうしたっ!?」
何処のなのか知らない独房の中で拘束椅子に括り付けられながら最近目覚めたジェリド・メサは漸く聞こえた他者の声に対して必死で怒鳴った。【サトウ】と名乗った男達に拘束されたまま見知らぬ場に運ばれていたのは覚えている。
見知らぬ機体、マチュが乗っていたと知らないゼータがやった破壊行為での混乱で脱出する際に戦利品代わりにされたのだ。施設が破壊された事で無重力下となった状況での手際の良さではまだ到底及ばない故に抵抗は無意味な流れである。
『あのままだとコロニーを毒ガスで全滅させていたとはな・・・・【まるでジオンではないか】』
「な、何だと貴様ああっ!」
ジオン残当狩りを目的に設立されたエリート部隊に入った事を誇りにしていたジェリドには最大級の侮蔑だった。だが?
『どうするね、任務失敗を繰り返した以上は帰れても冷遇か口封じがオチだ。今度はどんな汚れ仕事をさせられるかだなあ?』
それはジェリドの現実だった。上官であるバスクが30バンチでやった事を知らないにしてもコロニーを一つ全滅させようとする作戦に宛がわれた事はとする意味を必死に受け入れまいとしていたが、声の主は次の段階に進めた。
『力の無い者は死あるのみ』
それを繰り返した。力が必要だとするからこそ言葉として何度も聞いた。だが、それが誘導とは気付かない。
『ジェリド君だったね、ティターンズでも密かに進められている計画があるのだ。上手くやれば君は【NTになれる】・・・・そうすれば多少便宜を図れば何事も無かったようにティターンズに帰る事も有り得るぞ。君に力があればな話だがな』
単純だが効果的であった。別室で拘束されているカクリコンよりも適正はあるとしたからこその流れにジェリドは乗ってしまったのだ。
―――――。
『単純な奴ですなあ』
『構わん、素材になるなら良いのだ。ではジェリド君を我等の技術で【強化人間】にしてあげよう』
この日、ある意味でジェリド・メサは死んだのかもしれない。科学者達の資料にも名を連ねるペッシェが否定し始めた力をジェリドは与えられ始めてしまった。
ティターンズのテレビ版でのやらかしについて一歩と、没案を調べたらジェリドは何か拉致されて改造されてな流れがあったのでそんな流れになった。