機動戦士Zガンダム 静寂なる宇宙へ   作:くまたいよう

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 アムロとシャアは、からな回。


脱出する者達

「とにかくアムロさん、赤い彗星と不毛な戦いはこれまでにしてカラバにでも合流してはどうです」

 

「何を言ってるんだ!自分の才能を認めて活かす生き方をしろなんて、これだけお前が言うなが当て嵌める言葉があるか!?」

 

「ダカールでは道化を演じたさ」

 

「流されたからだろ!」

 

 確かにとボッシュは思う。シャアが偽名を使って戦うのはエゥーゴが内外から見てもジオンの残党と見なされない為だ。

 

 シャアがダイクンとザビを別物とすべき初手を含めてエゥーゴがダイクンの理念を組み込んだ親スペース・ノイド派の組織と訴えていた内容なダカールの演説は自分なりな一歩を切り出したがと言えるが、30バンチの早期開示や個人的な事を優先させない場合はブレックスに任せていただろう。飽くまで当のブレックスが地球に降りてない等の事情あってな作戦だったとアムロは見抜いていた。

 

 シャアが優位を保てるのは何もしないよりは良いなアムロよりは不本意でも益になる事をやった程度な違いだ。そう感じられるのは自分が所詮はオールドタイプだからかもしれないとしていたが二人は生々しいやり取りでとてもニュータイプだの英雄だのとすべきではない、ある意味で新鮮ではあるが。

 

 とにかくアナベル・ガトーの件はアムロやシャアですら探っていると見せ掛けられただけマシ。ダカールの混乱で今度はガトー絡みを引き継がせたいクリスがどうなるか知れないとされ次の行動を提案された。

 

「ほう、君に渡されるハズなガンダムに乗っていた女性とはな」

 

「言っておくが、彼女はニュータイプじゃないぞ。元々は経歴からして才女だからアレックスのテストを任された身だ。貴様に会わせたくはない」

 

「私がニュータイプ絡みなコレクターやスカウトマンと見られても構わないが、私なりに若者達に仲間を紹介くらいはしてやりたいのだ。それに君にも会わせたい人がいる【エドワルド・レイヴン】をな」

 

「エドだと、エドが生きているのかっ!?」

 

 忘れもしない、サイド7で父の元で働いていた男だった。最初にアムロがガンダムに乗った際の戦いに巻き込まれて行方不明となった程度は調べていた。今はクワトロ派とすべきスタッフの一員になっていると説明された。もしも、悔しいが技術者としては特別な域にいと痛感する父が関わった技術を受け継いでいるMSに乗れるならとアムロには微かに火が着いた。仮にシャアがアネッサを自分が考えた通りに利用するなら。

 

【自分がシャアを】

 

 その為の力を欲したアムロに対してシャアが笑みを浮かべたとボッシュは気付いたが、この場は歓迎した。鬱屈したままよりは良いのだ。

 

 

 

 

 ―――――――。

 

 

 

 

「いや、目立ち過ぎだろ?」

 

 ボッシュの愚痴るように、顔を知られる二人は堂々とニューヤーク方面の部隊が仮設した野戦基地に向かった。アナベル・ガトーの都市伝説を探るのは他任せしにして、普段は目立たないアムロはともかく白いスーツなシャアが二人で潜入して基地内を走っていた。

 

「連邦のMSに乗れるのかシャア?」

 

「当然だ。今は連邦軍大尉でもあるからな」

 

 後にカメラに写っていた二人、シャアは何故かスキップでもしてると錯覚するような足取りであったシュールさと言う以上に。

 

【ニューヤークに残るジオンと連邦関係者は完全に骨折り損だったと語る】

 

 そして、アムロとシャアの乗るジムはアムロの教え子を含むMS隊を不殺戦法で潰しながら移動したが被害は軽く二十を越えたと言う。アムロに火を着けたのはブライト等のような【シャアの監視】が目的であったのかは定かでは無い。

 

 

 

 

 

 そして、アンブロシア近くの空域では。

 

 

 

 

『二人とも、良いわね!』

 

 アネッサとマチュはアンブロシアの外に配置された艦からスミレの指示で自分達のゼータを発進させた。これから向かう先でシビアな要素が連続であるらしい。

 

【デブリの中を進むシャトル救助任務】

 

 どうもキナ臭い流れが多い最近では嫌な予感が拭えない。

 

「アネさん、宇宙用のはともかく着けた金魚は本当に大丈夫なの?」

 

『フロントアーマーだろ、金魚は何かわからんがやめときなさい!』

 

 はっきり言えば見た目は違和感無いし怖いくらいに問題は無い。それどころかジェネレーター出力が跳ね上がるし安定もしている。マチュの乗ってるゼータのように汎用か大気圏突入用ではない発展から量産型を想定した宇宙戦用のフライングアーマーだけで凄いのにとしながら向かった先で火線を確認した。

 

『~~~~~っ』

 

 無線が乱れているが、シャトルが一部損傷していてデブリだらけな中を移動していたのだ。後方から何か来るとして殺気を感じたので回避したが、MAかとする程に強力なメガ粒子砲だった。

 

「・・・・【せみ】?」

 

 マチュが言うように移った機影は地球に行きたがってた時期に読んだ図鑑に乗ってた蝉のような機体。だが、蝉の下腹部に抱えられているようなキャノンはガーベラのロングライフルを彷彿させる威力だ。それがデブリを隠れ蓑に移動しながら接近して来た。

 

「ちょっ・・・・、じゃない。此方は民間シャトルの救助信号を受けた部隊。そちらの所属は・・・・って、撃つなら応戦するわ!」

 

 マチュは建前を述べたが、蝉のような機体ではなくデブリからMSが飛び出して来たので思い切り距離を取ったが、アネッサが明後日の方向にビームを撃ったと思ったら反対の方向に出て来たMSのキャノンを持った腕を吹き飛ばした。

 

「え、そうかっ!」

 

 マチュも同じようにデブリのある方向に撃ったら同じく命中。慌てて蝉のようになった機体が一旦はまたデブリに隠れた。

 

【ガブスレイ】

 

 パイロット達にとっては自分の為の新型は宇宙用の可変MSとしては高レベルであり、それで成す術が無いのは相手が悪かったとしながら一方が暴走を始めた。

 

「特攻?」

 

 シャトルを沈めるつもりだとしたらいけないとするが、自分達に突っ込んで来たのでマチュは機体を横に逸らしつつスレ違い様にライフルの先端から伸ばしたサーベルで斬るが浅い。しまったとしたがUターンのような軌道で再度突っ込んで来てまたもスレ違う。

 

「え、何よ。シャトルじゃなくて私達に突っ込んで来るわ!」

 

『パイロットは強化人間か?何か最初のサイコガンダムに近いもの感じるぞ』

 

 確かにマチュも強迫観念染みたものを感じているが、もう一機に合流してデブリの向こうで何か言い合ってるように見えた。

 

『バカな娘がっ!』

 

 何故そう言う気になったかわからないアネッサの機体は【メガビームライフル】と呼ばれたライフルを装備して来たが、出力を高めにした射撃でデブリ越しにガブスレイ一機腰周りを消し飛ばした。脱出ポットが出たようでMAに変形した僚機が回収しつつ全力で離脱した。

 

「何だろ、見たくないもの見た・・・・」

 

『後にしろ、シャトルの損傷してる部分の消化だ』

 

 言ったように指や拳部分にある消火剤を被弾した箇所に当ててシャトルを救助した。

 

 

 

 ――――――――――。

 

 

 

「シトレ曹長、何故・・・・」

 

「サラ曹長、ケガをしてるんだから無理をしないで。自分達は戦闘を命じられたワケじゃないでしょ!何故あんな」

 

「あ、あのガンダムはパプティマス様の・・・・パプティマス様の驚異に・・・・」

 

【サラ・ザビアロフとシトレ】

 

 ティターンズのニュータイプ候補生であるが付き合いが長いシトレを除いて見出だしたシロッコへの崇拝振りが白い目で見られるサラは向き合った瞬間に何かに突き動かされてこの結果を招いたが、中性的な容姿以上に声が女性のように高い事をティターンズ内で揶揄されるシトレには感じている事がある。

 

(何だろう、あのガンダム二機は此方に都合良く動いてはくれな・・・・いや、敵なら当たり前でしょ。何でこんな事を?)

 

 

 

 

 ――――――――。

 

 

 

 

「レズン・シュナイダーであります」

 

 茶色に近い明るい金髪を短くまとめた成人女性を筆頭にした腕利きがアンブロシアに来た。最近はサイド3のジオン共和国に所属する軍人がシャアの演説を機にエゥーゴ入りを志願して来ているのだが、本当にシャアのダカール演説に賛同してくれたかどうかが問題だ。ザビ家支持派からのスパイや工作員に入られたらエゥーゴには都合が悪いのだ。

 

「え、この娘達がシャア大佐が目を掛けてるガンダムのパイロット・・・・冗談じゃなくて?」

 

「はい、サイコマシーンの適正で」

 

「ふ~ん。つまり【ララァ・スン】と同じ」

 

 スミレもギクッとなった。シャアについての逸話は多いが、ララァは特別なのだ。ダカールでザビ家を【悪質】と言った内容は理解しているので日を改めてエーベルハルト達が面談する事となった。

 

「アネッサ、どうだった?」

 

「大丈夫ですが、ララァって口に出した辺りがなんか微妙な感じが・・・・」

 

「ララァね・・・・」

 

 マチュが何やら知ってそうなので話題を振られたが、一言でまとめると。

 

【アムロ・レイが幽閉された原因】

 

 アングラではなく、あまり広まらなかったようだが記者会見でアムロは淡々と答えた事があった。ジオン・ダイクンの二番煎じみたいな内容をアムロが語るのも問題だが、ララァが単にサイコマシーンを操ってソロモンを制圧した直後の連邦に甚大な被害を出したニュータイプ以上の何かに語る内容。

 

「現実世界から徹底的に引き離すキッカケになった人か・・・・だからかな?」

 

 マチュに待ったを促すアネッサに周囲は踏み入りたかった。この二人はシャアの話題に段々と塩対応になっていたのだ。シャアを主軸にした組織でガンダム乗りのエースと新米は是非ともな存在なので親睦は深めて欲しいのにと。

 

 

 

 

【それが二人にしか見えてない域があるからと知らず】

 

 

 

 スミレはエーベルハルトと対談して顔に出てると指摘された。口を挟もうにも【自分達はニュータイプじゃない】としたが、最近はアネッサ君レーダー代わりになってもらっているが偏り過ぎてないかと。

 

「おだてられて、いちいち口を出すとか難癖付けられては面倒なのではないか?」

 

「あ~、いや。その・・・・」

 

 スミレとて経験はある。背丈と外見で妙な方向に行く事があったが、階級と年齢が下の者がやっかまれるのは有りがちな罠、アネッサの立ち位置が顔見知り以外にどう映るかが問題だ。

 

 

 

【尤も、レズンの考えは違うと気付いてない】

 

 

 

「シャア大佐はニュータイプをかなり集めていたんですね」

 

「ああ、しかしマチュってのは胸が立派だが背丈がね。いや、問題はスミレ・ホンゴウかい。本当だったんかね・・・・【大佐はロリコン】だってのは・・・・」

 

 レズン達からは、多分スミレが一番嫌な噂に信憑性を持たせてたと知れなかった。




 レズンさんのはお約束。

 原作ではカミーユが私作主人公みたいにイチイチ口を出してる現場の方針がお偉方の気に障ってるような印象だったな。
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