「シュウジ~、どこにいんのよお?」
「ダレカ、サケクレヤ。サケクレ、アムロ。サケヤ酒!」
酒の匂いで多少ハイになるのは未成年で有りがちな事だ。フィリップの持った軍用の酒のノンアルコール版だけで何か妙な気分になっていたマチュは酔っ払いごっことするには可愛い形で食堂のテーブルに突っ伏してハロをつついている。
別に飲まそうとしたワケでなく、タマキの件を気遣って嫌な事あったら酒で憎しみをとやらな路線だ。ラシットは大人なので未成年を甘く見てはいけないな一言で済ませた。
今は検討中な事とマチュが一息付くまではな流れで動けない。それが不確定要素過多な予定に基づいた運命とやらだ。運命と書いて【さだめ】とは、やるだけはやってな結果が出てから続く言葉とする珍妙な例とした。
そんなマチュはスルーして、アネッサには何か感じたかをコモリは問うたが、顔を青くしていた。諦めるのも選択肢だが、再度の調査を申し出たアネッサが父殺しのショックから多少は目を覚ましてくれているのは歓迎した。そしてフォウとペッシェにコモリが二人に同行なメンバーで来た場所は。
【湖の畔の家】
放置されていたにしては良い感じに手入れされているとした。まるで時間が停まったようだとした時にアネッサとマチュは立ったまま目を丸くしていた。二人は家の周りが多種多様な色に光る空間に見えていたのだ。
「キラキラ・・・・キラキラだ!アネさん、これだよ。私が見たかったの!」
マチュは自分が求める類いなキラキラが見えて燃えるようにときめいた笑顔になっていた。今という閉塞的で暗黒期な時代に色あざやかな何かを求めたマチュは再び火が着いていた。
二人にしか見えない事にペッシェとフォウが泣きたくなるが今は駄目でも探し求めて自分達もとした。マチュは感動でアネッサは安らぎと多少違うが純粋に誇れる刻を過ごしながら誰もがと・・・・しかし、マチュは悪く言えば猪突な若さが残っているので今感じた事を信じるままに家に駆け出してしまった。
だが、チャイムが無いので中に誰かいるハズとして声を掛けようとしたが唇が完全に乾いた時のように第一声を躊躇ってしまっている。何故か待ったを掛けてしまう理由はわからないし滑舌が回る程度に濡れているなら一言でまどろっこしい刻を乗り越えられるとした。実行こそが次に繋がると信じているマチュはゼータに乗った時のように求めた時間が困難を含めても乗り越えれば始まるとして漸く発音出来た。
「こんにちは、誰かいませんか?」
『はい・・・・アレ?』
ドアが開いて出て来た住人にマチュは目を丸くした。先に動いて最初に会った時のように仔犬のようで大型犬のようで、人間の姿をした何かのようにマチュの髪の匂いを嗅いだ。盲目なのかと言いたい仕草のゆったりした青髪赤目な少年は告げるべき事を告げた。
「マチュ、君から来たんだ・・・・」
「シュウジ・・・・見つけたああっ!」
勢いがある赤子のように飛び付いたマチュを何とか受け止めたシュウジは困惑する。流石に下手したら転倒して頭を強打するレベルに押し倒されるからだが、その内にマチュの後方にいる存在に目を奪われてしまう。
「・・・・あ、私が世話になってる信用できる大人達と妹分達よ。特にアネッサは・・・・シュ、シュウジ?」
「・・・・君は、君が・・・・そうか。君も僕と同じで何より君は・・・・【ララァ】だ!」
【ララァ】
知っているのかと言いたかったが、顔を強張らせたシュウジは何処からか銃を出してアネッサに発砲をしていた。咄嗟に回避したが、何発も発砲をする姿にはマチュすら唖然とさせられた。銃の弾倉を交換する前に何とか身体が動いたのでマチュは銃を蹴り飛ばした。
「マチュ、邪魔をしないでくれ。僕はララァがいない世界でララァになれるかもしれないし上回る力を秘めている存在を見つけた・・・・だから、僕は・・・・君の妹を殺す!」
「何を言って・・・・いや、やめてよ!アネさんはキラキラを見せてくれる人なんだよ!」
「だから、今倒さないと駄目なんだ・・・・」
シュウジから光が溢れて全員が何故か弾き飛ばされてしまった。何事かとしたら。
【いつの間にか、家の手前に赤いガンダムが立っていた】
「なっ、何なのよ。アレって赤く塗られてるけどファーストガンダムよね?」
言った通りになっている伝説のガンダムが突然現れた事に驚くコモリ達に目もくれずに、赤いガンダムのコックピットに座るシュウジは先程の銃撃で他から離れた箇所に弾かれたアネッサをMSの足で踏み潰そうとするが後方に跳躍して避けられてしまう。次いでバルカンを一発一発程度に撃つが当たらずに出力を抑えたサーベルを振り下ろすがそれも後ろを見ないままな横っ飛びで回避してしまう。これにはシュウジや味方であるマチュ達すら信じられないものを見る目を向けてしまう。
そして、アネッサの走る方向から彼の愛機であるゼータが飛んできてライフルをシュウジ機に向けたまま着地した。膝立ちなゼータが差し出した手に乗り、アネッサもコックピットのシートに座る。向き合う二名は凄まじい殺気をぶつけ合いながら相手に集中をしていた。
「な、何でよシュウジ!何でアネさんを殺そうとしてるのよ!?」
マチュが必死に叫ぶがフォウに手を取られてエアカーのある方に退散を促された。何をするのかと叫ぶが、身体能力ではフォウには到底敵わないので抗えない、それでも叫ぶがエアカーに乗ってから説明された。
「私達が近くにいたら巻き添え避けたいアネッサは動きが制限されちゃうよ!」
それはそうだが、シュウジにはソレが感じられない。自分達を度外視してアネッサを殺す事しか考えてないのを認めたくないのが思考の幅を狭めていた。そうしている内にサーベル同士がぶつかる音がしたが、新たな違和感があった。特殊な何かを積んでいても所詮は7年前の機体、パワーで勝るハズなゼータなら鎮圧は出来るハズなのにとしたが、遠目からでもアネッサの意図がわかった。
――――――。
「・・・・家を壊したくないのか、何故そうする気だい?」
「彼処は・・・・ララァが、ララァが帰りたかったとこだ。戦う場所を変えろ!」
「駄目だ。ララァが来るかもしれないなら尚更だよ」
そうする理由がアネッサには段々と明かされているが、それを認めまいとしながらな苦闘が始まってしまった。マチュ達が思う程のパワーの差が無いのでひたすら被害が出ない為に位置取りながら、ひたすら斬撃の受け損ないが許されない戦いを強いられ始めた。
――――――。
「マチュ、準備は出来てるわよ!」
マチュ達は全速でモンブランに戻ってマチュのゼータを出す事にした。いつの間にか現れたMS同士の戦いなんて条約から母やカムランがどうとすら考える余裕すら無い。シュウジを力づくで止めるしか手は無いとしてマチュはゼータでモンブランから飛び出そうとした瞬間に逆の方向に飛んだ。以前に感じたプレッシャーに酷似した存在が近付いて来たのだ。
「ハマーンさんじゃない・・・・キュベレイも黒と紫色?」
『斧持ちゼータ・・・・マチュなの?』
「ニャアン・・・・って、何で撃って来る?」
『ごめんねマチュ、そのガンダムは危険なんだよ。だから、私・・・・破壊する』
キュベレイのハンドビームガンを流れ弾をモンブランに当てるワケにいかないのでゼータのシールドで防ぐ。即座に破壊はされる程にやわではないが連続でやられては限度がある。
アネッサがララァのいた家なら、宇宙港でマチュはそれなりな付き合いの仲間達の乗る艦を守りながらな条件を強いられる戦いが始まってしまった。
途中までZ前半アニメの歌詞みたいなノリだった。冒頭のは近藤漫画なハロ。