機動戦士Zガンダム 静寂なる宇宙へ   作:くまたいよう

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 ニャアン参戦してどうなるかな回。


サイド6騒乱

【ゼータガンダムは危険だから破壊する】

 

 マチュは自分なりに他からそう言われる理由くらいはわかるが言うべき事がある。

 

「ニャアン、それよりシュウジがいたの!」

 

『シュウちゃんが・・・・何で?』

 

「それはシュウジが探していた【薔薇】・・・・薔薇・・・・ああ、とにかく教えてやるから攻撃を止めなさい!」

 

 マチュは突然現れた敵が顔見知りと気付いて話してるとモンブランのブリッジクルーは察したが、自分達も身の上からしたら有り得る図だと思っていた。仮に先日の騒ぎが無ければマチュ機毎対空機銃でも誰かが撃ってたかもと冷や汗ものだが何かがおかしい。ニャアンの機体から感じる殺気が益々強まっている予感がした。

 

『マチュ、あの赤いガンダムも一緒なの?』

 

「え、そうだ・・・・ぬあっ!」

 

 キュベレイが斬り掛かってきたのでマチュは斧で受け止めた。何故こうするかより押し込まれたらモンブランに被害が出るのが重大なので逆に押し返して壁に激突させ押し切ろうとしたが、既視感があって後退した。次の瞬間には二本の細いビームがゼータのいた場を通過した。グワダンをゼータで脱出した時のように気付いたら撃たれていた感覚は正しかったのだ。

 

「やっぱり、あんたもニンニ・・・・じゃなくてファンネル使えるんだ!」

 

『そ、そうだよ。ハマーンさんがくれた力なんだよ・・・・』

 

 そう言って、マチュのゼータが降りた場を狙うが動かない図にニャアンは十を越えるファンネルに待ったを掛けた。このまま撃ったらどうなるか何となくわかるのだ。

 

「どうしたニャアン、撃ってこないの?」

 

「だっ、駄目だよ・・・・もし撃ったら・・・・『何をやっているニャアン!』・・・・あっ?」

 

 声が聞こえた先から現れたのは白いキュベレイであった。マチュ機に斬り掛かるが、回避された後に追撃せずにモンブランにハンドビームを構えた。人質にしているのだ。

 

『久し振りだなマチュ、入って来た情報によると地球でご活躍だったのは感心したよ。貴様の機体にも興味があるので渡してもらおうか?』

 

「・・・・やだね」

 

『ふん、強が・・・・何?』

 

 マチュのゼータから紫色のオーラが立ち上った。キュベレイを動かしたいが様子がおかしかった。コントロールがぎこちなくなり掛けていたのだ。

 

「ハマーン・・・・シャアの本心に触れたくないから及び腰になってるのか、折角戦争なんかやらない状況で会えるかもしれないのに」

 

『・・・・貴様、マチュではないな?』

 

「マチュだよ。私はマチュ・・・・マチュだぁぁああっ!」

 

 マチュの両目も怪しく光る。

 

 ゼータの左手に持たせたビームサーベルが有り得ない太さになってそのまま振るわれた。辺りが切り裂かれて、危機感からニャアンの射出していたファンネルのビームが斉射されたが全て紫色の光に阻まれてしまう。一歩一歩踏み出すゼータに対してニャアンはハマーンのキュベレイを抱えてコロニー内部に向けて突撃をした。

 

『何をする!離さんか!』

 

『だっ、駄目です。マチュが・・・・マチュ・・・・だよ、ね?』

 

『ふん、貴様もわかっているのだろう。アレは何かに乗っ取られ始めている!しかも、同意しているぞ!』

 

『それは、貴女が来たからです。貴女にはああならないと勝てないか・・・・中に赤いガンダムがいるようだから、そっちに行って下さい。私一人の方が勝ち目がある』

 

【遠回りに、自分がいたら勝てないと言い放たれた】

 

 忌まわしいが、何かおかしいとして後を任せてくれたが、マチュのゼータは正に死神のようになってゆっくり近付いて来てキュベレイは待ったを掛けるように手を左右に広げる。

 

「ニャアン、戦う気は無いらしいね」

 

『マチュ・・・・聞きたい事があるの。シュウちゃんと私と・・・・【三人で地球に行きたい】って言ってくれたのは本心なの?』

 

「うるさい!・・・・私だって・・・・ああ、ラブとライクは違うっての!貴方もそうだったから此処に来たんでしょ!黙っててよ!」

 

 マチュが自分じゃない者とやり取りする光景にニャアンは恐怖に震えるが、解析不能な斧に注意しながらサーベルをサーベルで受け止めて確信する。幸い見た目だけでなくパワーは先程のようには出てないからやはり勝機はあるとした。大事なのは。

 

【どちらが先に沈静化するか】

 

 

 

 

 その一方。

 

 

 

「な、何が起きてるんですか?」

 

 ガーベラとエンゲージを続けて出そうにも外では予期しない事態が起きていた。

 

 サイド6でコロニー落としを画策して失敗した為に潜伏していたサトウ隊とキュベレイから遅れてやって来たハマーンの率いている部隊の戦いとは知らない以上にサトウ達はエゥーゴで使っているハズなリックディアスの系統だ。

 

【プロトタイプからIIと付けるべきの機体】

 

 だが、数はお互い八機ずつでガザCにチャイカと比べると総合的には勝っているがコモリは辛辣な感想を述べた。

 

「ああ、アレはディアスタイプの隊が負けるわね」

 

「え、コモリ少尉・・・・何でそんな事を?」

 

「あの隊、何か連邦が悪い意味でイメージするジオンそのものじゃない。それに比べると相手はエクザベ君みたいなのの集まりだから勝負は明らかね」

 

 実際に二機か三機かな連携を重んじる側とスタンドプレーに走りがちな側の差で押されている図で何となくわかった。この場にいる者達はコモリが言う事の皺寄せを受けていた側だ。

 

【選ばれし優良人種】

 

 ギレン・ザビが自国民をそう言いながら扇動した。良く言えば奮い起たせた公国軍は相手を見下して掛かる傾向があるのだ。だからこそ、ファーストガンダムや物量の驚異すら甘く見て負けた。それ無しにしても連邦側を低能と見たがる部分もある。

 

「例えば、あの【黒い三連星】もシャア大佐が倒せなかったりした相手と見なす空気無かったと聞きますしね・・・・」

 

「派閥争い優先とやらだろ。私も前のア・バオア・クーでソレを見たさ」

 

 ラシットが言うのはギレンがキシリアに暗殺されたとする件だった。看破したエギーユ・デラーズが十二分に力を震えなかった一因とまで言われるのでジオンにいた側には身に染みる。物悲しい気持ちでディアス隊が殲滅され始めるのを見るしか無かった。

 

「あ、あのラシット艦長。ガーベラとエンゲージはどう致しますか?」

 

「そのまま待機させろ、護衛が必要だし。何よりゼクノヴァを起こすかもしれん要因を増やすべきではないだろう!」

 

 それもクルーを苦い表情にさせた。

 

 確かにゼクノヴァを起こす切っ掛けの基準がある程度のレベルのニュータイプかソレに共鳴する存在と仮定したら基準が近い域にあるので危険そうな場にニュータイプらしき者は迂闊には近付けられない。歯痒い時間が始まってしまう。

 

 

 

 

 ――――――。

 

 

 

 

「おい、誰かに見られてないか?」

 

『そんな事も気にして・・・・だから君は自分を不幸にするんだ!』

 

 アネッサとシュウジの戦いはギリギリのところでパワーの差が覆せないキャスバル専用ガンダムと、ララァの家を壊せない事で動きを制限もされているゼータの決定打に欠ける長期戦になっていた。突きや斬撃をひたすらいなされながらなシュウジの言葉は何かを見ているとするアネッサに対する悲哀が浮かんでいた。

 

 

『・・・・オチを後から気付いたら』

 

 

(わ、わかってるよ。けどシュウジのガンダムに、は・・・・っ!?)

 

 アネッサが以前にフォウに言われた事を頭に思い浮かべた時に二人は【ソレ】の接近に気付いた。白い流麗な機体は自分達を見据えて近くに浮遊する状態で見下ろす位置に停る。シュウジはキュベレイと名を知らない機体を睨み付けていたが何かおかしい。アネッサは恐るべき存在と認識したが、どうも来たいのに来てしまったような雰囲気がある。

 

『ほう、それがシャアの為に造られたガンダムと・・・・ソロモンを消し飛ばした方のゼータガンダムか・・・・お前達、私に従え。私の元でニュータイプの力を役立てるべきだ』

 

 アネッサとシュウジはMSのコックピット越しに目を合わせた。幾ら何でも場違い過ぎるとしたが、アネッサは何となく理解したので一計を案じた。

 

「あの、その前に自分も赤いガンダムに戦いを挑まれている理由が曖昧なのです・・・・貴女が、休戦の為の切っ掛けになりそうなので、このまま仲介を引き受けて頂けませんか?」

 

『賢しいな、貴様。戦闘を中断させたいフリをして赤いガンダムを襲い掛からせ、カウンターを見舞って無力化を狙っているな・・・・いや、気に入ったよ・・・・【お嬢様】』

 

【お嬢様】

 

 何やら探りを入れられているが、バレた時の対処も考えてはいるとした時にシュウジのガンダムが温存していた頭部バルカンをキュベレイに撃っていた。キュベレイは両腕で構えたサーベルを交差させた防御で防いだが明らかにハマーンの怒りに火を着けた。

 

「な、何をする?相手は戦意は無いぞ!」

 

『あの女はニュータイプを不幸にする。ガンダムがそう言っている』

 

 何を唐突にと思うが間違いではない気がしてしまった。どうするべきかさっぱりとしたが、やるべき事はララァのいた家を守るしかないのだ。破壊されたら最低か最悪、又は両方な結果になる予感をアネッサは全力で感じ取っていた。




 ハマーン様、知らずに?な回。
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