「後退した?」
言うように、最近の戦闘でティターンズ側は本陣としている宙域から離脱したようだとソドンには観測出来た。
ティターンズの最精鋭とされ、数はともかくゼータ以外は旧型ばかりなラビアンローズ側は質では不利な戦いだった。
アネッサのゼータでハンブラビを抑えつつなチームプレイがものをいう戦いになっていた。ラビアンローズの固定と防衛をしながらな悪条件な戦いで錬度は上がったものだとした時。ラシットは目を見開いて気付いた事に対処を開始した。
「引いたと見せ掛けての罠の可能性がある!アネッサとマチュに敵の来ていた方向への偵察を命じろ、他は別ルートからの敵を警戒だ!アネッサには【すまんが引き際は任せる】と伝えておけ!」
副官なコモリが何故かとした。薄々わかっているが、後方から流れを感知する事に関してはアネッサに劣らないコモリに言われる迄も無いが致命的な問題がある。
「わかっている。私が心配なのはラビアンローズの予定域の向こうからな新参側が追撃したがる事だよ」
「へっ?ああ成る程・・・・【楽しそうだな】って言いたいノリでしたし」
雌伏を強いられた側からしたら、ティターンズとの戦いに参戦出来てテンションが上がっていた。何名かやられたが、激戦をこなせて戦士の本懐とやらかと。ラシットがこうしなければ今頃は突っ込んだかもしれない。
【マリオンに事前に聞いた事も参考にしている】
【話に聞いたジャブローやアフリカのような事をアネッサに注文したのだ】
――――――。
「やっぱり姑息担当か・・・・良いんかな?」
『大丈夫大丈夫。アネさんがやるのは無駄な犠牲防止。お姉ちゃんも付き合ってあげるよ』
ラシットは深入り防止策を他で追い付けない可変機を行かせる流れにしたが、その先で戦闘途中でフォウがガーベラの狙撃で大破させたサラミスタイプが廃棄されていて、近くにはハイザックがあったしで二人は一計を立てた。
【敵を騙すには先ず味方から】
帰還後、アネッサからの報告と提案をラシットは採用した。
駆け付けたパイロット達も加えてな茶番が開始された。
「成る程、引いたと見せ掛けてな騙し討ち狙いでしたか」
モンブランクルーは何となく察していたので茶番に乗った。アネッサ達に相槌すれば良いだけな話とわかる。
此方が深入りしたところを大破した艦に隠れたハイザックのランチャー。以前にアーガマにいたフィリップも見た強化ランチャーを含むもので狙撃しようとしていたと気付いたからアネッサが艦のエンジンを撃って中にいたMS毎大爆発させ、マチュは逃げて行ったハイザックを狙撃で破壊し、射程外にいたらしき機影は逃げたとした。
【無論、途中にあったものを使った見せ掛け】
わからないでもない流れにして周りが納得したところに、同じく同調したレズンの偽りな楽観論が来た。
「青いエイ型が艦内にいてくれたらラッキーってとこさね。流石アネッサちゃんだよ、気付くのが早い」
「そういうワケだ。残りは本当に逃げたようだな、アネッサが沈めた艦のある場からラビアンローズに迄、逆ルートやそれらしき場にも偵察ドローンを複数配置し終えている。次は暫く無いだろうな。現時刻より一時間後に何事もなければ警戒体勢を解除。それまでは修理補給に当たれ。パイロットは即座に休息を命じる」
漸くとして歓喜の声があがる。ラシットからしてもティターンズ宇宙軍の最精鋭を撃退したと言えば撃退したのは事実。
そして、ニャアンを加えた若年組五名は。
「すまんな、アネッサを体よく使うのは注文の内でな」
「いえ、これは正しいと思います。ラシット艦長は良い人だと思います」
「褒めても何も出せん、では命令通りしっかり安んでいろ」
礼節を通しているラシットからしてもまだ子供だと思っていたアネッサへの注文とはスミレからのものだが、内容は戦闘で無茶させるのは除き、無駄な死人や犠牲を避けたい事絡みでニュータイプとしてアネッサ達は寧ろこき使うべきだと。
ラシットとて歪んでいるとは思うが、これはマシなやり方なハズ。迂闊な事をしてアネッサにゼクノヴァを起こさせるよりはマシだとすべき程度はわかるし、自分なりに気付いた事へのカウンターにはなる。
頼りきりになるのに思う事があるなら、自分がやれないのが悪いとすべき、それがアネッサから良い人認定されているとは知らない。
だが、ラシットからしたアネッサへの違和感は良い意味で消えなかった。
そして、一応は中尉待遇なアネッサの部屋に五名は集まっていた。
「久し振りにフォウはアネさん分の補給ってとこよ」
「な、なんで公開・・・・はぅぅ、アネッサ・・・・ああう」
強化の副作用を我慢していたフォウは薬で抑えられない分は地球でマチュに発案された形にアネッサに後ろから優しく抱き締められて気分を楽にしていた。ペッシェからしたらアンブロシアに残るロザミィに思うとこがあるにせよニャアンとマチュに関して気になる事があるが?
「良いの良いの、妬むくらいなら私達はシュウジ連れ帰って前みたいにやるの目指すってとこでニャアンに見せてんだから」
「ま、マチュ・・・・格好良い、ロザミィが元気になったら私も・・・・」
「うん、格好良いよマチュ・・・・私もシュウちゃんと・・・・」
アネッサは恥ずかしいとしたが、やっぱり悔しいけど、マチュは自分達のお姉ちゃんだとした。欲を言うなら・・・・とした時。
(【欲】・・・・二人だけでフォウをこうしてやりたいって、俺・・・・じゃなくて自分はそうしたがってるのか・・・・)
アネッサがそう思った瞬間に、フォウが身体の自由を完全に奪われたのを誤魔化そうと必死になっていたのは誰も気付かなかった。
そして、地上において。
「アムロ!」
「シャア!」
白と紫カラーの百式に近い外見な新型がシャアの百式と同じ空中にドダイに乗って飛ぶ。
【零式】
アムロ用にエドが用意していた百式の派生機は悪くないとする域に【ガンダムを感じる】機体だった。
全く同時なタイミングでサーベルを構えから突撃した。正面から斬り結ぶが如くな流れで、中間にいたアッシマーは二機のサーベルに貫かれた。パイロットは同士討ちが怖くないのかとしたのが最後な記憶だ。
アムロは離れ様に自分の機体の背部ウェポンラックマウントにされたままバズーカを撃ち、後方の斜め上から迫るハイザックを撃破した。
クワトロは前方に向けて自分の機体の散弾仕様なバズーカを一斉に放つ。雲の向こうから迫るハイザックのドダイとアッシマーに命中したが、相手はアッシマーには決定打にならないとして変形するが胸部の装甲が閉じる瞬間が狙い目とシオンだった時期のアネッサが見抜いたデータを見たので狙われていたと知らないままアムロ機に撃ち抜かれた。
そして、隊長機の撃墜に動揺した残り3機はクワトロ機に次々と撃ち抜かれた。
「やったか!?」
「うむ。そちらが落としたのは隊長機だったようだ」
いつの時代の戦でも指揮官やエースが撃破された際に生じる隙が致命的なのは不変であるとしたシャアの見立ては当たっていた。アムロも眠気が覚めて来た気分だ。
『ふっ、言ったろ・・・・直ぐに勘は戻る』
『この機体が悪くないからさ、しかし・・・・貴様も相変わらず良い腕だ』
別区域を担当していたボッシュからしたらイチャついているのかと言いたいやり取りだ。ボッシュも自分用なネモで戦っていたが、やはり二人がパイロットバカなのは間違いが無いとした。そして、帰還後にカラバにも届いたハマーンのアクシズ接近の知らせで事態は動くのを実感していた。
「シャア大佐の楽しい時間は終わりってとこですかな」
「根っからの戦士なのだよ、あの男はな」
ボッシュはアウドムラの艦長を勤める事になったハヤトにボヤくようにしていた。ボッシュは以前は寄りによってキシリア配下の突撃起動軍にいたという経歴がある。アフリカで会ったユライア・ヒープからしたら。
【我が人生、最愛の人】
ハッキリ言えば、ユライアを信じたハヤトには僥倖だった。カラバからしたらボッシュのような人材が必要だ。アムロとの脱アルコールの苦労は妻子には効かせられないがとしている内にクワトロから今後の予定を述べられた。
「では、私の結論を述べよう。アクシズとハマーン・カーンについてかな」
それについてのクワトロの策はとんでもないものだった。
流石は赤い彗星とすべきかとして、クワトロを宇宙に帰す事にした。
ハヤトやボッシュからしたら、さっさと帰れと言ってやりたい内容だが、アムロからしたら悔しい域だ。
【だからこそな策である】
シャア、アムロとの楽しい時間終わりな回。
スミレやラシットのニュータイプの使い方はマリオンをパイロットにしたがるよりはマシで間違いではないハズ。
アムロの機体は零式のアムロ機カラーでした。