機動戦士Zガンダム 静寂なる宇宙へ   作:くまたいよう

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 サブタイトルの?


シャアの帰還

「上手く行ったな・・・・」

 

 ラーディッシュで指揮を取るヘンケンは全体の流れで作戦通りになるのを見ていた。アクシズが衝突する際に脱出する艦隊を足止めすれば衝突後の影響で大ダメージを与えられる。

 

 ティターンズにとって警戒すべきはアネッサのゼータだ。ゼクノヴァを恐れているだろうからアネッサが近付けば最大限の抵抗をするだろうが、その視点から来る策は?

 

【外す】

 

 敢えて部隊から外し、姿を見せない故な警戒をさせつつ必死さを出すタイミングをズラさせて脱出の足を鈍らせられるとするクワトロの案。

 

 それに伏兵対策に当てる手も加えた事で自軍艦隊を後方から襲撃に来たサイコガンダムのMK―IIとすべき後継機が撃破された。しかし、正念場が迫っている。

 

 

 

 ーーーーーー。

 

 

 

「どう思う?」

 

 エマがヘンケンに呼び出されてアネッサのゼータがサイコガンダムMK―IIを撃破した映像を見たが、明らかに動きが違う。相手に対応してると言うより寧ろ。

 

「【踊っている】・・・・」

 

「確かにな。何となくわかってリズムを合わせてしまっている感じだ。データで見た限りシオンだった頃、つまりサイコガンダム系と初めて戦った時期にタッグを組んでいた君が間近で見たようだがアネッサはサイコマシーンに強いのか?」

 

 それはエマも感じた。ハンブラビを相手にしてる時よりゼータを動かしている技術や俊敏さが全てにおいて上だ。サイコミュと呼ばれるシステムに何かの反応があるのかだ。

 

 二人が知る術は無いが、ハンブラビに乗ったヤザンもそれを感じていたのだ。

 

「私はニュータイプの事を知りませんし、アネッサには同じニュータイプで理解者なマチュがいて自分達なりにやろうとしてます。下手な介入は避けた方が良いかと」

 

「いや。君は大人なんだ・・・・今のエゥーゴ全体もだがアネッサには【大人の女】が必要なんだよ」

 

「・・・・私、アネッサ達の母親にはなれませんよ」

 

「いや、軍人としてだが・・・・エマ中尉はアネッサには何が必要だと思っているんだ?」

 

「・・・・【ミライ・ヤシマ】です」

 

 ヘンケンは目を丸くした。旧姓で呼ぶのはホワイトベース時代のミライであり、ミライ・ノアとしてではないとしているのかと。

 

 エマとて伝記くらいは読んだのだ。マチュが来て以来は既に心配は薄れたが、仮にアネッサのケア役で母親役が務まるなら地上でカラバと同行した際にハヤトから聞いたり資料を見せてもらった時期なミライ。アネッサを自分なりに気遣っていたハヤトが遠回しに自分にミライの役割を求めていた程度は見抜いた。

 

【尤も、それはフォウにマチュ。ラシットにコモリが細分化しながら既に担っていると判明して不用意に周りには広めまいとしているエマには皮肉だが】

 

「艦長、新参な私が言うのは無礼ですが。アネッサの件より、この後にエゥーゴの方針はどうなりますか?」

 

 そう言ってヘンケンが出したのはアクシズの行き先である。ゼダンの門を破壊しつつ移動とすると目的地は宇宙の勢力図を平面地図にするとルナ2のある場から距離はあるが左側、ハマーンからしたらアクシズを次に向ける場はどこかとすると冷や汗が流れた。

 

「今度はアクシズをルナ2に向ける気だと?」

 

「ルナ2にある核を地球に全面核攻撃を視野に入れる形で手に入れたがるなら有り得るとクワトロ大尉の予想だ。ハマーンと言う女はダイクン派で穏健派とすべき父とは違って開戦派に偏り気味らしいしな・・・・」

 

 ヘンケンは良心が痛んでいた。エマは信用は出来るが、ハマーンが二人いる事に関しては伏せる方針なのだ。エゥーゴとしても欲を言えば。

 

【ティターンズよりジオン側を優先したい】

 

 仮にティターンズを先に叩いて、次にジオンと対峙したら旧ジオンの兵士多数なエゥーゴには不安要素が多過ぎる。アネッサ達が一晩でキリマンジャロを破壊し、ブレックスの代理としてダカール演説を行えた益を活かさねばならない。

 

【だが、クワトロが不参加だったのは単にアクシズの動きが早かったのみではないとは知らない】

 

 

 

 

 そして、当のクワトロが彼を知る者からしたら取らないハズな行動を取っていた。

 

 

 

 

 

「いるのか?」

 

 クワトロはルナ2の方面に行くと見せ掛けて2名を除いてダイクン派ばかりな艦に合流してしまったのだ。歓迎するメンバーに案内されて目当ての人物が先に通された会談用の部屋に入るが、そこにいたのは怒りを滲ませるハマーン・カーンであった。

 

「何故、ここに来た?」

 

「君を笑いに来た」

 

 顔を強張らせるハマーンに以前なら溜飲を下げたとしていたが、クワトロは何事もなくテーブルを挟んでハマーンに向き合う。

 

「そう言えば、お前の気が済むのだろう」

 

「好きでこうなったワケではない・・・・だが、貴様の秘蔵っ子達にはしてやられたよ」

 

 アネッサ達の策はセイラからの極秘暗号通信により聞いた。とんでもない拾い物と押し掛けお姉ちゃんだったものですねとの皮肉を込めてのもの、ハマーンは完全にしてやられたのだ。クワトロからしても恐らくセラーナの接近を知らないと見なして黙っている事て混乱を起こさせたとする策にハマーンは屈辱に震わされた。

 

「何故だ?」

 

「何故とは?」

 

「何故、私の元から離れた?」

 

「お前が擁立するザビ家の宿敵が機を見て立ち去るのは当たり前だ。アクシズにいたのはマハラジャ提督を支持したからで、そのマハラジャ提督が亡くなられた以上は君に手を貸す理由は無い」

 

 殺意を滲ませているハマーンだが、遠回しに2人が名を出せない人物の存在がある。ハマーンは立場上の事を引き合いに出したくても自分も失敗をした。アクシズ内の事を把握していなかった身からの論は届かない。しかし、クワトロには優先させる事があるから来たのだ。

 

「それより、私には・・・・いや、率直に言うかハマーン。何をするか知らないがアクシズに残る者達に地球に手を出さないようにしてくれ」

 

「ふっ、貴様のように空き家を攻めて核に焼かれ掛けるからか?」

 

「地球がおかしいのだよ」

 

 クワトロ自身が戦慄した記憶を浮かべて語り掛けたのをハマーンは理解した。そして触ってみろと言いながら出された容器の中身はアフリカから持ち帰ったものだ。

 

「・・・・【砂】ではないか、これがどうし・・・・何だコレは?」

 

「触れての通り、これは普通に地球やコロニーにある砂ではない。アフリカの半分は砂漠になっているが、これは絶対にそのせいで出来た砂ではない。極限までパウダー状にした砂だよ・・・・私はつい先日迄地球にいたが、旧時代の人間が宇宙開発より砂漠を通常の大地に蘇らせる事をしなかった理由はこれではないかと考えた」

 

 確かに、費用の掛かる宇宙開発より。例えば生ゴミや肥料から虫を使って活性化させるだけで砂漠を僅かにだが蘇らせられる研究もされていたと聞いた事はあるが、このような無機質とすら言えない次元のものが交じっていてはとした。

 

 これがアフリカに潜伏したジオンの中のダイクン派が発見した事だ。更に、ある程度手に入ったのは?

 

「アネッサの機体を宇宙用にする際に組み込んだコアファイターが砂漠の自然現象で固まった砂の薔薇の中にあったものだが、周りの砂に他とは比較にならない割合で混ざっていたのだよ、お前が探していたシュウジ君のガンダムよりも危険かもしれないぞ?」

 

 確かにシャアにすら聞かせられない事を含むガンダムの秘密よりとする危険があった。それより本当に宇宙開発以前から何かあったとする場合は地球に何が起きているのかとした時、ハマーンを尤も揺るがす一言がシャアから来た。

 

「ハマーン・・・・手を貸してくれ、私と共に若者達やミネバの生きるべき世界を見に来てくれ」




 サブタイトルの示す帰還場は結果的にしてやられたハマーン様の元にで思わぬ展開な回。前半のパートは原作エマさんにブライトさんが求めてた事について。
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