【完結】峰田ァ!お前の前のオレオ取ってオレオ!! 作:そとみち
「最初はグーッ!!」
「ッジャンケンポォォンッ!!」
12月24日。
授業が終わり、放課後のA組寮にて。
「ッシャ死ねゴラァァッッ!!」
「無駄ァァッッ!!」
俺は机の上に置いてあるヘルメットを即座に手に取り、爆豪ちゃんのピコハンによる神速の攻撃をガードした。
才能マンによる凄まじい速度での攻撃も、『思考』を『無視』した脊髄反射によるガードにはかなわない。
ぴこ! と可愛い音を立ててヘルメットがピコハンをガードした。
そう、俺と爆豪ちゃんは叩いて被ってジャンケンポンで勝負をしているのである。
……ってかこの速度でもあぶねぇのかよ。どうなってんだよ爆豪ちゃんの反射神経。
前に言ってたオーバーフロウ、体中から爆発させて即時反射で回避するあの動き……まだモノにはできていないが、そもそもあれって反射神経が鬼のようによくないと意味がないもんな。
もしかして全部の行動を脊髄反射でやってらっしゃる?
「チッ……やるじゃねェか幾野ォ!!」
「渾身のアタックチャンスを潰された気分はどうだい爆豪ちゃんよぉ……!!」
「ハッ、悪くねェ。次だァ!!」
再び道具を机に設置して俺と爆豪ちゃんは構えて、その後も何度も名勝負を繰り広げる。
「む! ギリギリ間に合ったか……! 爆豪は守りの時に僅かに遅れるな」
「ああ、けど攻めるときはクッソ速いぜ……幾野の奴マジでよく耐えてんな……!!」
「いい勝負ね。先に集中を切らした方が負けかしら」
「頑張れ幾野……お前にかかってんだからよ……!!」
応援するみんなの声を背中に受け、俺は全身全霊の集中を再び纏う。
クラスみんなの期待が俺の両肩に乗っている。中々に重いぜこいつはよ……!!
ん? なんで俺が爆豪ちゃんと戦ってるのかって?
これに勝ったら爆豪ちゃんがサンタコスしてくれるんだよ。
いやさ、今日クリスマスじゃん? もちろん俺らA組としてはクリパやろうぜー! って事になってまぁケーキとかタンドリーチキンとか色々パーティの準備してたわけよ。
で、みんなでサンタコスの仮装して一体感出そうぜーって時になって爆豪ちゃんがツンデレ発揮して『着てられるかよ』とか言い出したもんだからさ。
緑谷や切島や上鳴や芦戸ちゃんが同調圧力をかけながら迫ったがどうにも意固地になって。
で、そこで俺の出番というわけだ。
『そこまで言うなら爆豪ちゃん、俺と勝負しようか。勝負に負けたら爆豪ちゃんがサンタコスするってことで』
『アァ? ……ハッ、くっだらねェ。ほっとけクソが』
『爆豪ちゃんが勝負から逃げたことマウントレディに言っちゃおうかな』
『俺様が勝負から逃げるわけねェだろうがァぶっ殺したるわ!!』
ちょろい。
そんなわけで平和的解決手段として叩いて被ってジャンケンポンを企画し、こうして勝負しているというわけで。
しかし実を言うとこのゲーム俺に一日の長がある。過去に峰田と一緒に反射神経鍛えるためにガチで極めたところあるので余裕で勝つわ……と思ってたら冒頭のとおりいい勝負になったところあるよね!!
次だ。次で決める……次の手が勝ちであることに賭ける!! 流れは俺にあるッ!!
「ジャンケンッ!!」
「ッポンッ!! ……チィッ!!」
俺が出したチョキに爆豪ちゃんのパーが敗北したことを爆豪ちゃんが察し、凄まじい速度でヘルメットに手を伸ばすが……もう遅い。
賭けは俺の勝ちだ。既に俺の手はピコハンを掴んでいる。
取っ手は平等に一回ごとに向きを交代しながら置いていたが今回は俺の方に取っ手あり。この瞬間に全てを賭けて、勝った。
叫ぶ暇すらない。俺の出せる最速でピコハンを振り抜き、そして……
「………ッシャオラァ!!」
「がッ……!!」
ぴこん、と気の抜けた音が爆豪ちゃんのツンツン金髪から鳴った。
ヘルメットは間に合わず。俺が勝ったのだ。
大歓声に包まれる寮内。やるときはやる男ですよ俺は。
「クソがヤマ張りやがって!! 後でもう一回だ幾野ォ!!」
「リベンジは受けるぜ。でも今日の所は俺の勝ちな。はいこれサンタコス」
「チッ……覚えてろよ」
爆豪ちゃんも潔く負けを認めて差し出されたサンタコスに身を包んだ。
よしよし。これでA組みんなお揃いな。
ようやく準備が整ったぜ。とはいえまだ主賓がきてねーから始まらないんだけどね。
「料理と飲み物準備出来たー?」
「ランチラッシュ先生からデリってもらったのは全部整えたよ」
「七面鳥焼いたのは? コゲてねーよな?」
「任せて。ちゃんと準備出来てるわ」
「寮のオーブンがようやくしっかり使われたな」
「あんま料理してなかったもんね。ランチラッシュ先生が偉大過ぎる」
テーブルをくっつけて大皿に料理を並べて、小皿準備して、飲み物と紙コップと……別の机にケーキやスイーツをふんだんに準備して……と。
みんなで協力してクリパの準備が出来上がって来た。勿論寮内も飾りつけもバッチリでクリスマスツリーも準備してある。
「これを片付ける時が楽しみだぜェ……!」
「わかる。準備が大変だからこそ掃除する楽しみがある」
「峰田くんとセンくんが変な所でフェチズムだしとる」
「ケロ、二人とも本当に掃除が好きね……」
なんだろうな。掃除が大変そうなところ見るとテンションが上がる様に俺も峰田もなってしまっているのだ。
実益を兼ねる趣味っていいよね。楽しいよ掃除。
さて、おおよそ準備は完了。
あとは主賓を待つだけだな。
思い思いにソファに座りながら、みんなが自然と口から零すのはこの先、冬休みの事。
「冬休み中もインターン必ず行ってこいって先生たち言ってたなー」
「仮免取ってからみんな一通りはインターン参加したけど、B組含めて日常的に行くやつと行かないやつで分かれてたもんな。一回以上は冬休みの課題として行ってこいってことなんだろな」
「チームアップミッションでもいいらしいぜ。もっともあっちは呼ばれるかどうかが分からないけど」
「俺なんかは元々行けるだけ行くつもりだったけどね」
「オイラも」
「折角だから学びたいよねー」
冬休み中はインターン、およびチームアップミッションへの参加が学校から課題として出されており、どこに行くかという話題で広がっていた。
とはいえラーカーズがインターン斡旋所みたいな感じになっていたこともあって、一回もインターンに行ってない一年生はいない。チームアップミッションを含めれば発目ちゃんも含めて仮免取得したみんなが一度以上インターンに参加しており、ヒーローとの縁も作れている。
どこに行くかって言うのはある程度決まっている人が多いのだが……その中でもフリー気味でどこ行くかわからんヤツに声をかけてみた。
「……飯田。お前はどこ行くつもりなんだ? ラーカーズで斡旋はしてその後もチームアップミッションで何度かでかけてたようだけど……」
「ああ。僕は今一度マニュアルさんの所に行こうと思っているんだ。保須市にね」
「ほぉ? ……あえて聞こうか。何でマニュアルさんとこにしたんだ?」
「……ふっ。職場体験の時に同じことを君に言われたな。あの時は僕のメガネが曇っていたわけだが……」
まず気になってた一人目、飯田。
どうやらマニュアル事務所に行くとのことで。懐かしい名前が出てきたな。元気になさっているだろか。いい人だったな……連絡先交換しそびれて自撮り送れなかったのを後で悔やんだものよ。
冬休みのインターンからは最初の頃あったデカ目の事務所じゃないと、っていう縛りも無くなって個人事務所でも受け入れてくれるところもある。飯田が行く分には職場体験でもお世話になってたので問題ないだろう。
ただ、ちょっと気になった点。
言っちゃなんだがマニュアルさんはヒーローの中でもビルボードチャート上位層というわけでもない。中堅ヒーローだ。
今の飯田が行くことで何か学べることがあるのか、という邪推をしようと思えばできる。
……まぁけど、今のコイツが言いそうなことなんて大体わかってるけどな。
「あの時よりも僕も随分と成長できている……と自分で言うのも奇妙だが。その一助になってくれたマニュアルさんに恩返しがしたいのさ。あの人はとても理性的で、物腰柔らかな大人だった。僕の事を心配し、同時に厳しく指導してくれた……その恩義に報いたい。とまぁ言っても実を言えばもっとシンプルな理由さ。マニュアルさんの在り方に憧れたから一緒にヒーロー活動がしたい。僕にとっては二人目の兄さんの様な存在だからね」
「ん。成程、腑に落ちたぜ。力でもない、技でもない……マニュアルさんのいい所いっぱい学んで来いよ。前にお世話になりましたって伝えといて」
「ああ! 宜しく伝えておこう!」
「あと連絡先交換したいから俺のラインアドレスも伝えてくれる?」
「それはマニュアルさん次第だな」
「タルタロスか?」
飯田の答え……力を求めて実績のあるヒーローの元にインターンに行くというありきたりなそれではなく、絆を重んじ、恩義を返しに行くという答えに俺はらしいな、と感じた。
ああ、こいつらしい。コイツの求めるヒーロー像……迷子に手を差し伸べられるようなヒーロー。まさしくマニュアルさんなんかそんな感じだ。俺も交わした言葉は数少ないが、それだけでも人柄の良さはすごい感じられたからな。
いいね。マニュアルさんの物腰の柔らかさ、相手を思いやった本当の優しさってのを飯田が学べばパーフェクト委員長の誕生だ。
いい経験して来いよな。
さて、んじゃ次。
「緑谷。お前どこ行くんだ? サーの所はアレで……ラーカーズから推薦貰ったところにも行ってみたんだろ?」
「あ、うん。チームアップミッションの合間に一回だけね……でもあんまり仕事できなくて……」
「え、なんで。お前の個性でもきついほどの現場だったん?」
「いや……マウントレディから紹介してもらった事務所が恋の悩み相談がメインのヒーローだったんだよね。全然何したらいいかわからなくて」
「ウケる」
緑谷に気にして声をかけてみたらなんとまぁコイツ、ラーカーズから紹介された先のヒーローがどうにも全くかみ合わない場所だったらしく。
俺も個人個人にどこのヒーローを斡旋されてるか詳しく聞いちゃいなかったからな。プライバシーもあるし。行く行かないも本人の判断だったから。
で、言ってみたらなんと恋の悩み相談専門のヒーローということで。こりゃマウントレディの悪戯が入ってたかもな。ちょっと面白い。
「むしろ今だからこそもう一度挨拶に行って悩み相談したいとは本気で思ってはいるんだけど」
「ですよね」
「うん……でも今は新しい力の事もあるし、出来れば事件解決数が多いヒーローの所で現場に臨みたいなとは考えてる……んだけど、中々候補がね。チームアップミッションに集中する形でもいいかも」
「なるへそ。もし行き先に最後まで困ってたら相談しろな。ラーカーズでもプラス一人くらいなら全然受けられるし。お前が現場で戦力外になることはないだろうから」
「うん、ありがとう」
緑谷は若干宙ぶらりんのようですね。一先ずコイツの実力ならラーカーズはいつでも歓迎するのでその道は促しておいた。
とはいえ……インターンにあまり出てない分、コイツはなぜかチームアップミッションでよーく指名が入る。
万能型の増強型個性で、まぁ俺とつるんでそれなりにメディア露出もあり、実力も折り紙付きとなれば声かけたいヒーローは多いだろうな。そっちに集中してもいいのかもね。
ま、こいつのことだからなんかいい感じに拾う神があると思うし。流れを見守りますか。
そんな風に話して時間を潰していたところ、とうとう主賓がやって来た。
玄関に続く扉が開いて、室内に入ってきたのは。
「悪いな、遅くなった……もう始まってるか?」
「めりー、と、とりっくぉあー、とりとー……?」
「違う混ざってる」
「エリちゃん! 相澤先生も!!」
「おお!! エリちゃんサンタさんやー!! かっかっ可愛~!!」
「似合ってるねえ!!」
「おにわそと、おにわうち……!」
「エリちゃん惜しい、それ2月」
エリちゃんと相澤先生だ。
今日のゲストはエリちゃんです。A組の生徒がやっぱり一番知り合いの生徒が多く、前にジェンガで遊んだこともあったので……今日はこちらのパーティに混ざることになったのだ。
うんうん、エリちゃんのサンタコス可愛いね。俺が事前に準備してあげただけはあります。
「それに対してこの万年ヒーロースーツの相澤先生はよォ……ナメてんスか……ブチキレたわクソが……」
「急にどうした幾野」
「黙れ。A組担任として……エリちゃんの保護者として……ここはサンタコスで揃える所だろうがよォ!! クソッ!! 百ちゃん先生のサイズのサンタコスちょうだい!! 今身長162cm!!」
「はい、既に準備しておりましたわ!」
「さすモモ! オラッ先生はこっち来いオラッ!!」
「待て、個性使って引っ張るな……!! くそ、力負けする……!!」
折角ショータ先生になったんだからよォ!! サンタコスで揃えてこいやオラァ!!
そして別室に連れて来た相澤先生に個性を全力で悪用して抵抗させずに服脱がして床下に埋め込んでサンタコスを着るしかない状態に持ちこむ俺。
先生も俺の目がマジだったので観念してサンタコスに腕を通してくれた。
今日の俺は全自動サンタコス装着マシーンである。同調圧力の化身と呼んでくれ。
「できたわ」
「手段を問わなくなってきたなコイツ……」
「おー! 先生も似合っとるよー!!」
「若返ったから普通になんか……普通に学生だな!」
「ちょっとショタ味あるねー」
「ショータ先生流石だぜ!」
「ケロ、可愛いわ。写真を撮ってミッドナイト先生と13号先生に」
「それだけはやめろ蛙吹」
せっかくA組全員集合してるんだから今日くらいははっちゃけましょうよ先生!!
俺が着替えさせてる間にみんなそれぞれ飲み物も配ってくれていたようで準備はバッチリ。
俺の分と相澤先生の分もカップ準備して。
さぁ、パーティの始まりだ。
「それでは皆!! きよしこの夜に─────」
「「「Merry Christmas!!!」」」
それからしばらくして、宴もたけなわ。
みんな思い思いに料理を貪り、カラオケセットで耳郎ちゃんや上鳴がクリスマスソングを歌い、ケーキを食べ、笑顔の溢れる時間を過ごして。
俺も七面鳥にかぶりつきつつ、峰田にケーキあーんってしたり、透ちゃんにあーんってしたり、百ちゃんにあーんってしたりして。
楽しい宴も随分と盛り上がったところで……事前に準備していた企画の始まりだ。
「さて、事前にみんなに準備してもらったプレゼントに紐は結べただろうか!!」
「「「オッケー!!」」」
プレゼント交換会の始まりである。
みんな思い思いにプレゼントを準備して……それにひもを括りつけて、混ぜて引っ張り、誰が誰のプレゼントをもらうかは完全ランダム。
一発限りの大勝負だ。勿論エリちゃんも参加です。
相澤先生にもその場で捕縛布一枚入れて参加させることにした。逃がさん。
「では引っ張るぞ……せーのォ!!」
部屋の中央にプレゼントを集めて紐を結纏めて、みんなで一気に引っ張った。
さてはて、俺の手には……ん。
これは……スケルトンの万年筆だ。珍しい。
しかしスケルトン……スケスケってことは……?
「あ、センちゃん大当たり!! やったー! 私がセンちゃんの正妻です!!」
「やっぱ透ちゃんか。引き強であった。サンキュ、ホント嬉しい! 普段使いさせてもらうよ」
「むむむ……いえ、透さんならば仕方なしですわ」
透ちゃんのプレゼントやんけ!! やったぜ大当たり!!
透ちゃんと目を合わせてにっこりと微笑む。大天使。
百ちゃんが少し羨ましげな顔で見てくるがすまんな……みんなの事愛してるのは間違いないけど俺にとっての初めての彼女からのプレゼントはやっぱり嬉しいんよ。許して。
「うわ」
「どうした峰田……ん!! あははは!! 大当たりだお前!!」
「ふざけんなクソがよォォ!! 梅雨ちゃんのプレゼント狙ってたのによォォォ!!! 普段強制的に送られてくるものと変わらねぇじゃねぇか!!」
「ケロ。まぁこればかりは運だから仕方ないわ実ちゃん」
さて峰田が変な声出したのでそっちを見てみれば、なんと峰田は俺のプレゼントを引き当てていた。
今回俺がお送りしたのは自撮り集。アルバム形式にして俺の一年間の渾身の自撮りを順番に並べたやつだ。
うんうん。俺とお前はそういう運命的な何かで結ばれてんのよ。意図的な何か。糸的な。
さて他のメンバーのプレゼントを見ていこうか。
とりあえず緑谷は切りモチをヒットしてた。愛だね。絶対麗日ちゃんじゃん。
そして麗日ちゃんはオールマイトぬいぐるみ。愛だね。
愛と言えば百ちゃんのプレゼントの金塊は飯田が引き当てていた。贈与税の暴力。
で、芦戸ちゃんがなんかダンベル振り回してる……ダンベル。切島か? そういうチョイスは。
切島の方もエイリアンの映画のDVD当ててるけど絶対それ芦戸ちゃんだって。オイオイ恋の神様降臨してるじゃん。
そうなると上鳴は……deep dopeのCD当ててガッツポーズしてた。どう考えても耳郎ちゃんですおめでとうございまァす!!
耳郎ちゃんはなんかバスケットボール抱えてた。誰のだ。使いようがないし部屋のインテリアなんかどうでしょうね。
あとエリちゃんが常闇が準備したデカい剣のモチーフ当ててた。割と本人気に入ってたから許したろ!!
「……ん。これは……ほう」
「あ、相澤先生が当てたんスか。結構自信作スよオイラのプレゼントォ!」
さて、そうしてみんなの開封を眺めていたところで、どうやら峰田のプレゼントは相澤先生が当てたようで。
なんやろ、とそれを見てみれば……おお。これはすげぇ。
「え、なにーどんなー……ってうわすっげぇ!!」
「これ峰田が作ったのー!? マジ!? ヤバ力作!!」
「すげぇな峰田……マジですげぇ。写真撮ろ」
「おー……すっごい、なんか見てるだけであったかくなるね!!」
峰田が作ったもの……それは
A組生徒と相澤先生、全員のフィギュアが並べられているジオラマだった。
それぞれの生徒の10cmくらいのフィギュアがポーズをとって作られていて、相澤先生も端っこでみんなを見守っている。ショータ先生verで。
えっすっごい……フィギュアもめっちゃ出来がいい。
嘘だろ。お前フィギュアとか作れたっけ……?
「へへーん。オイラを褒め称えてもろて」
「えー、でもいつの間にこんなに作ったのー!? よっぽどの造形ぞコレ!?」
「忘れたのかよ……オイラはもぎもぎを思い通りに変形させられるってのをよォ! 一日経てば粘着の効力はなくなるから純粋に柔軟性あるフィギュアが残るんだよな。オイラがみんなの形イメージして作って、それを樹脂で型とって固めたってわけ。んで色塗って完成よ」
「ケロ。着色は流石に実ちゃん一人じゃ大変だったから私も手伝ったわ。相澤先生が引いたなら大当たりね」
「うおーすげぇな!? マジでよく出来てるぜこのフィギュア……!!」
「ああ、見事なもんだ。……ふむ、しかしこれは俺の部屋に置くには勿体ないな。幾野」
「ん」
「寮長のお前に預ける。寮の見栄えのいい所に飾っておいてくれ」
「っす、了解っす!」
俺は相澤先生から恭しくそのジオラマを受け賜わり、みんなの宝物として大切に飾っておくことにした。
いつでも見れるように玄関の壁に百ちゃんに飾る用のガラス棚を作ってもらって、そこにそっと安置。
これでよし。A組みんなの思い出の品になりそうだ。
プレゼント交換会も終わり、料理もみんなでばっちりと食べ終えて空にして。
名残惜しさもにじませながら、そうしてクリスマス会は無事終了となって。
エリちゃんと相澤先生を見送って、みんなで片付けして。俺と峰田で9割終わらせて。
「緑谷……もしインターン行く宛がねェならウチ来るか? エンデヴァーのインターン」
「え、いいの轟くん!? 候補としては考えていたんだ……もし行けそうならお願いするよ!!」
「ケッ!! デクまでくんのかよ」
合間になんか轟が緑谷をインターンに誘ってたのをちらっと見た。
ふむ。そういえばエンデヴァーもなんか前にチームアップミッションも始めるって言う話を轟から聞いたな。
その一環でインターンも受け入れ増やす予定だったのかな。なるほど? でも緑谷がエンデヴァーの所に行くならそれはアリだな。
赫灼熱拳ヘルスパイダーなんて黒鞭でもギリ再現できる技だし。色々教えてもらってこいな。
さて。
「じゃ、片付けも終わったし解散だな。風呂入って夜更かししないで寝ようねー。サンタさんはもういませんので」
「一番信頼ならないヤツの口から寝ろって言葉が出てきた」
「風紀は守りたまえ」
こっから先は性の6時間。
誰のナニがどうなったかは秘密です。
サポート科の寮にちょっとだけお邪魔したくらいだよ言えることは。おっぱい×6。
※夜の出来事
センちゃん:サポート科の寮の自室で待機してた明ちゃんに個性通して秘密裏に連れ出してヤオモモベッドへ。性の6時間。
峰田:もぎもぎを外の壁にひっつけて寒空壁歩きでとある部屋へ。はじめて。
緑谷:お風呂前にちょっと麗日と外の空気を吸いに行った。雪の降る夜に初めてのチュウ。
上鳴:「これアンタの?」と耳郎にバスケットボール片手に声をかけられて顔真っ赤にして頷く。耳郎の返事は「……そ」。で振り返られたけど耳郎の顔もちょっと赤かったのを知らない。耳郎の部屋にバスケットボールが飾られた。
切島:ダンベルの使い方を芦戸に教えてた。クソボケが。