【完結】峰田ァ!お前の前のオレオ取ってオレオ!!   作:そとみち

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※予告
明日明後日は日間ランキング一位達成ご愛顧頂き感謝の気持ちを込めて二回行動します。
朝九時と夜九時にそれぞれ投稿するのでご留意下さい。


8 戦闘訓練で輝く俺のチート個性

 

 

 一試合目が始まった。

 緑谷・麗日ペアと爆豪・飯田ペアの試合だ。

 控室でみんなでその映像を見ながらそれぞれ意見を出し合っている。

 

「……緑谷、やべぇな」

「ん? 最後の一発のことかイクノ? 確かにあれはやべーよな、威力も反動ダメージも」

「いや、それもそうなんだけどさ……ホントに見るべきはそれまでの動きだろうよ」

 

 俺の呟きに峰田が質問してきたが、俺が見ていたのはそこではない。

 爆豪の怒濤の攻勢に、個性を使わずに凌いでいたことだ。どう考えてもアレがヤバイ。

 上鳴たちが言っていた通り、爆豪の戦闘センスは才能の塊だ。見ているだけでもわかる。

 繊細な個性のコントロールも出来ており、口調こそ荒いが冷静さを取り戻したところで緑谷を追い詰めていた。

 しかしそれだって緑谷は凌いでいたのだ。一撃で終わってもおかしくないのに。

 最後のアッパーカットも、なんなら左腕で爆豪の攻撃を見事に防御している。チームでの勝利を考えずに右手で普通にアゴにカウンターを入れていれば爆豪の意識を刈り取ることだって出来たかもしれない。

 個性無しで個性有の相手にもひかぬ胆力。攻撃の読み、分析力。そして適切な行動。

 爆豪の光にかき消されそうだが、間違いなく緑谷も才能マンだ。

 少なくとも俺はこの試合をそう受け取った。

 あいつは強くなる。

 

「ま、それはそれとして吐きそうになってる麗日ちゃんの俯いてるポーズでお尻が強調されててエロいな」

お前よぉ!? オイラでもそこは眼を逸らしてるってのによぉ!? 見境ないのかよぉ!?」

「ケロ……爆豪ちゃんが才能マンならセンちゃんは欲望マンね」

「授業中だぞ幾野少年ンン!!」

 

 すみませんオールマイト先生。

 シリアスなこと考えた後は一発下ネタをぶちかましたくなるんです。

 

 


 

 

 さて。

 緑谷が保健室に運ばれて行って、八百万ちゃんの見事な講評も終わって俺が戦う第二試合が始まる。

 俺たちはヴィラン側だ。最初に5分間のセッティング時間が与えられる。

 

「よーし、そんじゃ頑張ろうぜ葉隠ちゃん!」

「うん!! がんばろー!!」

 

 核兵器のあるフロアに移動し、5分間の作戦会議時間だ。

 核の前にたどり着き、俺はしゃがみ込んで葉隠ちゃんと打ち合わせを始めた。

 しゃがむ俺に合わせて葉隠ちゃんもしゃがみ込んでくれる。

 計 画 通 り。

 やってくれると思いました。同調行動。俺がしゃがみこむのに合わせてくれたのだろう。丸見えですよ葉隠ちゃん!

 

「よし……それじゃあ互いの個性のすり合わせをし」

「ねぇセンちゃん」

 

 俺のセリフを止める形で葉隠ちゃんが俺の方をじっと見つめてきた。

 え、何? もしかしてバレたん?

 しゃがみ込むことでおっぱいは太腿に潰れてエロくなるし大切なところが丸見えになるしで俺にwinwinなことがバレたん????

 

「……センちゃん、私の事見えてるよね?」

 

 バレてるゥ〜!!!!

 

「何のことかさっぱりわからんちんちんですね」

「試験の時さ、常闇くんが言ってたんだよね。見えない位置にいた私をセンちゃんが見つけたって。……見えてるよね?」

 

 退路がカラミティエンドしました。おのれ常闇*1!!

 

「……見えてるよね? 今、目が合ってるよね?」

「ひゃい」

 

 高まる葉隠ちゃんの圧に負けて俺は頷いた。

 そう、見えている。俺には葉隠ちゃんの姿が。

 正確には、色のない彼女の姿が。

 

「……まぁ、試験の時は実際助けてもらったし? 私が裸なのは私のせいだから、その。別に、いいよ? センちゃんが私を見るのは……恥ずかしいけど許してあげる」

「天使か?」

 

 照れて……いるのだろうか。顔色は分からないが、うつむき気味で上目遣いになりながら俺の事を許してくれる大天使ハガクレ=トール。

 マジか女神か。毎日葉隠ちゃんを拝むことにしよう。orz。

 

「土下座までしなくていいからね!? ……で、どんな個性なのセンちゃん? 試験では味方なんだし、教えてもらっていい? あ、私は見ての通り透明人間なんだけど」

「ん。それは勿論教えるよ。一言でいうと───」

 

 許してもらった大天使に俺の個性がどのようなものか説明するために、右手をわきわきと動かす。

 葉隠ちゃんが見つめるその腕を、俺は床に向けて伸ばし────そのまま()()()()()()()()()

 

「わ!? え、床に埋まってる!?」

「俺の個性────『潜行』だ。何にでも潜れる、って思ってもらえればいい」

 

 『潜行』。

 文字通り潜る。その対象は選ばない。()()()()()()()()()()

 

「で、こっから簡単に応用編その1。葉隠ちゃん、俺にビンタしてみて?」

「え、急に何? 私の事見えてる件なら別に、ホントに怒ってないよ? 人と目を合わせられるのってちょっと嬉しいくらいだし」

「優しみに溢れすぎている……!」

「あ、でもさっきからチラチラ視線が下に向かってるからやっぱひっぱたくね」

「男子なんだもん仕方ないでしょー!?」

「問答無用! てーい!!」

 

 葉隠ちゃんの手袋ビンタ。

 なんならこのまま受けて性的興奮を高めたい気持ちもあるのだが、個性を見せるためなので俺は個性を発動。

 すると、葉隠ちゃんの手は確かに俺のぷにぷにほっぺを捉えたが、そのままするりとすり抜けていった。

 

「……わ!? すり抜けた!?」

「正確には葉隠ちゃんの手に潜った、って感じかな。体がモノに潜れるんだから、モノが迫ってきてもそれは体が潜れるってことだろ?」

「えー、すごい! あれ、でも服の上から触ったらどうなるの?」

「触ってみ?」

「それじゃあよいしょ」

躊躇いなくパイオツ狙うじゃん

「……えぇ!? 服の上からもすり抜けるの!?」

「はい。この通り、俺が着てるもの、持ってるもの……俺のものだって認識してれば一緒に潜り込める」

 

 葉隠ちゃんが躊躇いなく俺のコスチュームの胸元、色んな道具が詰まってる偽乳に手を伸ばすがそれもずぶりと埋もれるように葉隠ちゃんの手が俺の体に沈み込む。

 まぁ沈んでいく彼女の腕が見えるのは俺だけなんだが。

 

「……え? 炎とか毒とかは?」

「全部潜り抜けられる」

「その、個性は? さっきの爆豪くんの爆発とか、麗日ちゃんの重力とかは?」

「個性も潜り抜けられる。峰田で鍛えてできるようになった」

「……無敵では?」

「無敵だよ?」

 

 俺は峰田と3年間行った個性の訓練で、自分の個性で出来ることを思いっきり拡大解釈した。

 俺が潜れるんだから潜れるんだよ。

 その精神で鍛え抜いた結果、物理だろうが熱だろうが光だろうが音だろうが個性だろうが何でも潜ってすり抜けられるのだ。

 これを使って入試試験ではロボを壊していった。走り抜けざまにロボに潜って体内のコードと基盤を千切って壊すだけの作業でした。

 

 さて。

 ここまで説明したところで、葉隠ちゃんがうーん? とあごに手を当てて首をひねる。可愛い。

 葉隠ちゃんは透明人間で目立たないのをなんとかするためか、一つ一つのリアクションが大きいよな。可愛い。

 

「うーん、何となくわかった……けど、それだとなんで私の事見えてるの? 潜るって個性と全然結びつかないんだけど?」

「だよね。ここからが応用編その2。さて問題です。例えば俺がそこの壁に全身を潜行させたとします」

「ふむふむ」

「その時、俺の目には何が映っているでしょう?」

「え? ……えーと、壁のコンクリが目の前に見えてる感じなのかな? それとも真っ暗になる?」

 

 俺の出した問題に葉隠ちゃんが出した答えは当たり前の発想だ。

 そう考えるだろう。そりゃそう。壁の中に潜って目を開いているんだから目の前は壁だ。光がないので闇になる。普通はそう。

 だが……俺の個性は違う!(ギュッ)

 

「フツーそう考えるよな。でも、それだと地面に潜り続けてる時に何も見えなくてヤバいじゃん? で……実はそうなってない」

「へ? じゃあ、どう見えてるの?」

()()()()()()。個性を発動している間だけ、視界が開けるんだ。なんて説明すればいいのかな……物体の輪郭だけ見えるって言うか……FPS詳しい? あれでいうウォールハックの視界っていうか……」

 

 ここは若干説明が難しい所だが、感覚で理解してもらうしかない。

 俺は潜行を発動して体のどこか一部分でも何かに潜っている間、視界が開けるのだ。

 すべてが透けて見えるというか。黒と白の2色の世界になり、主線だけの世界になるというか、なんというか。

 とにかく壁の向こうは見えるし、その向こうのビルの中にも人がいればその輪郭が見える。

 輪郭だけじゃなくて、これくらい近ければ今の葉隠ちゃんみたいに顔のつくりや体全体の輪郭も見える。

 遠すぎると望遠鏡使わないと見えないし、色も見えないんだけどな。

 葉隠ちゃんの秘所がどんな色なのかは俺には見えていません。透明? そうね。

 

「はー……よくわからないけどわかった! つまり、個性で埋まってる間は見えない物も見える! ってことだね!」

「うん、それでいいや。こればかりはちょっと説明が難しい……だから入試の時にビルの向こうにいる葉隠ちゃんも見つけられたわけ。今も脚だけちょっと潜ってウォールハックで葉隠ちゃん見てる感じ」

「オッケー!! 把握した!! それじゃあこれからどうしよう!?」

「そだね、作戦立てようか。ヒーロー側なら絶対負けなかったんだけどな……ヴィラン側だし守らないと」

 

 そうして俺の個性の説明もひと段落すれば、もうだいぶ時間が経ってしまっていた。

 いかん、まずいな。もうすぐ轟と障子が攻め込んでくる。

 

「んー、ゆっくり相談している暇はなさそうだな……よし! 行き当たりばったりでも何とかなるだろ!!」

「え、うわホントだもうこんな時間!? 5分は短いよオールマイトせんせー!」

「5回試合あるからやむなしやんな。それじゃあ葉隠ちゃん。まずは─────」

 

 


 

 【side 障子】

 

 

 試験開始の時間になり、俺は轟と共にビルに入る。

 打合せは最低限ではあったが、今回相棒になった轟は強い。昨日の個性テストでその実力は推し量れたつもりだ。

 であれば俺も負けずに、己に出来ることをやろう。まずは索敵だ。

 このビルの中と言ってもかなり広い。どこに相手がいるかをしっかり把握する必要がある。

 特に葉隠……あいつは透明人間だ。奇襲も十分にあり得る。

 だが、奇襲に対して俺の個性は活かせる。複製腕で音を頼りに相手の場所を捉えられる。

 

「轟、まずは俺がヴィラン側の位置を探る。不意の襲撃はお前も歓迎しないだろう」

「ああ、やってくれ。その後は俺が決める。透明な方はともかく幾野の方が何やらかすかわからねぇ」

 

 轟とはまだ短い付き合いだが、この短期間でお互いに幾野という男への共通見解が出来てしまっていることに苦笑を覚えた。

 轟は寡黙な男ではあるが、しかしそれでもあの破天荒な男の印象は深いのだろう。

 俺は複製腕で耳を複数作り、音で相手の位置を、行動を探った。

 

『……葉隠ちゃん────俺のものになれ』

『ちょっとセンちゃあん!? そんなっ、急に抱きしめないで!? 心の準備が、まだっ…!』

『俺のものにならないっていうなら─────…無理やりでも……すぐに────終わるから……』

『いや、ぁっ……! 耳元で、囁かないでぇ……!』

『……葉隠ちゃんのここ、柔らかいんだね────』

『やめてぇ……─────この体勢、恥ずかしいよぉ……』

 

 思いっきり噴き出した。

 

「……どうした」

「轟、急がないと葉隠の貞操がヤバい。幾野に性的に襲われている」

どうなってんだよマジで

 

 轟が慌ててビルの壁面に手を当てて、ビル全体を凍結させ始めた。

 

*1
冤罪。




 潜’s個性 『潜行』

 あらゆるモノに潜れるぞ!
 潜る時はごく僅かな抵抗を伴うが普通に動けるレベルだ!
 敵からの攻撃も個性も潜り抜けられる! 峰田のもぎもぎだって効かないぞ!
 身に着けている物や手に持ってる物も一緒に潜れるぞ!
 潜っているときは『ウォールハック』状態になって視界が開けるぞ!
 クソチート個性だ!


※通形ミリオとの相違点
ミリオのように解除→高速移動が出来ない。
すり抜けてないので物に沈み込む抵抗率を調整できる。
服が脱げない。(ミリオもコスチューム着れば同じ)
ウォールハックが使える。

スピード以外は上位互換と言えるかも?
まだまだ秘密があります。
ミリオくんも実は……?
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