【完結】峰田ァ!お前の前のオレオ取ってオレオ!! 作:そとみち
インターンも無事終わって寮に帰りついた。
「幾野お前……ほんっと何か事件起こさないと気が済まねぇヤツだよな」
「失礼な。A組の真のトラブルメーカーは緑谷やぞ」
「僕の事は否定できないけど幾野くんも相当だと思うよ!?」
午前中のマウントレディドッキリ生放送関係のニュースと、午後の事件解決のニュースを見たみんなから色々ツッコミを受けていた。
特に恥じることはしてないんだけどな。チームラーカーズをバズらせるというミッションをこなし、午後はきちんと事件解決に尽力しただけだ。
ヒーローとして正しい行動しかしていない。相澤先生からも何も言われてないし俺悪くない。
「そういやみんなに話しとくことがあるんよ」
「え、何? 幾野がそういう切り出し方するとヤな予感しかしないんだけど」
「ん? 下ネタが望みかな耳郎ちゃん? しょうがないにゃあ……」
「そーいうトコ!」
「そういう所ですわよイクノさん!」
耳郎ちゃんと八百万ちゃんにジャブを返された。
二人とも俺の事をどう思っているのか。常に下ネタをかます男だと思われているのだろうか。
否定できねぇな?(自己評価)
最近は透ちゃんというマイ大天使がどんどんえっちになってってるのもあって寮内のエロ濃度が上がっているかもしれん。
いかんな。寮長として節度は保とう。
まぁそれはそれとして。
「チームラーカーズだけどさ、俺と峰田は固定枠だけど、ほか4人の枠は色んな子を呼んでいいわよーってマウントレディからも言われてさ。今後もしインターン行ってみたい人がいたら俺に相談してねって話」
「え、マジ?」
「ふむ……それは助かるな」
「緑谷や切島、常闇と……爆豪と轟と、麗日と梅雨ちゃん以外はまだ行き先決められてなかったからな。今回で瀬呂と上鳴と葉隠は行ったけど」
「ちなみにこれ同じことをB組にも伝えるつもりです。ラーカーズは後進育成にも力入れてくれるって。ありがてぇ限りだよホント」
その後簡単にみんなに説明を加える。
八斎會の事件と今回の事件で、ラーカーズ三人+俺と峰田がいればおおよその事件は余裕を持って解決できると判断され、ヒーロー活動に不慣れな生徒のインターンの受け入れ援助をすることを提案してくれたのだ。
んでインターンで実際の事件に触れて、見込みがあれば他のインターン受け入れしてるヒーローを斡旋してくれたりもしてくれると。
三人とも超実力派の有名ヒーローだからな。やはり横のつながりは広く、実際に今日行った4人もそれぞれ個性に合ったインターン先を紹介してもらってる。
俺と峰田だけはマウントレディが逃がさんお前らだけはとツバつけられたのでずっと参加になる。まぁ俺らもマウントレディから離れるつもりはないです。おっぱい。
「チームアップする重要さが分かった感じだなー、今回のインターン」
「それな。やっぱ複数人ヒーローがいた方が出来ること増えるよな。ヒーローって一人でやるもんじゃねぇなって俺も思ったもん」
「フォローしあえるもんね。一人で全部解決しちゃうオールマイトやホークスってすごかったんだー! って改めてわかった感じ」
「オールマイトって平和の象徴がなくなったからかヒーロー間のチームアップが多いもんなぁ。ラーカーズなんてまさしくそれなんだけどよ」
「ラーカーズの場合は俺らを早くインターンに呼びたいっていうマウントレディの希望もあったと思うけどね。まぁ話は以上です。んじゃ風呂入るか」
ひとまず俺らの方で伝えたいことは伝え終えたのでこれでインターンの話題はおしまい。
その後は風呂入ってラーカーズの3人に自撮り送って、透ちゃんと週2の逢瀬を楽しんで。
で、あとは自分の部屋に戻ってぐっすり寝るだけだったんだけど……なんか帰りの壁の中ウォークの時に男子棟から物音がした。
「なんや」
俺は物音がした方をウォールハックで確認。当然みんなの部屋の中は覗かないバージョン。
そして見てみれば……なんか青山が……えっ? あそこ緑谷の部屋だよな?
緑谷の部屋のベランダに青山がいて部屋の中覗き込んでるようなんだけど??
夜這いか????
「……俺はなんも見てない」
青山の愛のカタチを俺が否定できないからな。そっと見て見ぬふりをした。
しかし緑谷……I・アイランドで脱童貞した*1かと思ったらオールマイトとDNA交換した*2という過去が判明して、爆豪ちゃんと日頃からいちゃいちゃして*3……青山すら堕としてた*4のか。
完全に性的な目で見られてるじゃん周りから。主人公は大変だな。
性病予防で今度ゴム渡してやろうかな。業務用の箱が俺の部屋の床下に埋めてあるから。
うんうん。えっちなのはほどほどにね。*5
翌日は久しぶりになんもない平和な一日。
緑谷が夜更かしして遅刻しかけてたけどそんなに昨晩激しかったのかな。そっとしといてやろう。
「麗日がねぇ! 私を浮かしてねェ! 酸の雨を降らす!」
「エグない?」
「私を瀬呂がテープで操作するんだよ!」
「幾野でよくねぇか?」
「口田と障子と耳郎が偵察ね!」
「えっ」
「俺もか」
「オー」
「索敵組全員使うの豪胆すぎんか」
「俺たちは!?」
「上鳴は酸で濡れたやつらに電撃ブッパー! 峰田はもぎもぎネットで拘束! 一網打尽でオールクリア! 我らチーム・レイニーデイ!」
授業の合間、着替えの時間の前に芦戸ちゃんが雑談としてチームアップの話をしてた。
うん。とりま索敵は一人でいいんじゃねぇかな。
あと峰田いなくても上鳴が電撃ぶっぱした時点で行動不能にできてるから峰田はやらんぞ。
「チームアップは個性の相性も重要ですからね」
「何でもできる俺とか八百万ちゃんはどこに挟まっても一定の需要あるだろうね」
「私はセンちゃんと組めば能力アップ! ……なんだけどー、こないだの事件でも思ったけどセンちゃんに最近頼り過ぎてるからちょっと他の所で自分の腕磨いてくるね。センちゃんの隣にいたいから」
「天使か? 結婚しよ透ちゃん?」
「まだ早いー! 卒業したらね!」
「……相変らず熱々ですわね」
話の流れで八百万ちゃんの言葉に俺が同意を示したところで透ちゃんがけなげな話をしてくれた。
やだ……俺におんぶにだっこじゃいられないと思って成長しようとする透ちゃん尊いが過ぎる……やはり大天使……。
そんな話してたら八百万ちゃんからなんか微妙な顔されました。ごめんなクラスでいちゃついて。
「……ふーん?」
「な、なんですの葉隠さん?」
「んーん。なんでも」
俺が男子更衣室に向かった後になんか透ちゃんと八百万ちゃんが話してたが遠くて聞こえんかった。難聴系男子。
んでもってその後は授業の一環で必殺技向上の訓練。
この時間は自主トレと違ってヒーローコスチュームとサポートアイテム使えるからな。やりたいこといっぱいある。
俺はとりあえず今日はダイブセンサーの扱いに慣れるために色々と弄ることにした。
なにせこのダイブセンサー、機能が多すぎる。まだ全部の機能を使いこなせているとは言えない。
「えーと……操作して……これか。感情スキャン機能……っと」
今新たに起動した機能、周囲10mにいる人の感情を色で読み取るという感情センサーの性能を試す。
アドレナリンのなんか……こう……そういうので読み取った人の感情を色で表すらしい。あとなんかセンサーで呼吸数や心拍数を見て心理状況を測定できたり……詳しい事は知らん! 発目ちゃんに聞いてくれ!
で、さて起動してみれば成程これはおもしれー。
周りのクラスメイトの姿はそのままで、それに色がついている。
喜怒哀楽のうち、喜びは緑、怒りは赤、哀しみは青、楽しみは黄色っぽい色で表されるとか。
とりま今芦戸ちゃんと話してた切島は赤、黄の混ざった色か。やる気出してるのか前向きなのか、それとも芦戸ちゃんと話しててテンション上がってんのか。
いやらしい雰囲気にしていきてェなこの二人。芦戸ちゃんナイスおっぱいなんだから大切にしろよ切島ァ!!
んで緑谷と爆豪ちゃんが切島をサンドバックにしようとして話してた。
この二人がセットになってっと色が凄いな。黄色メインで、爆豪ちゃんが赤、緑谷に緑が足されてて。コイツら仲いいな。
そのほか色んなクラスメイトを眺めつつ、どんな色がどんな感情なのかを読み取る訓練だ。
まぁそもそもそいつがどんな感情を持っているのかは分からないから変な色されると困る所はあるよね。
で……クラスメイトを眺めてたら、なんかいつの間にか緑谷と青山が遠くで話してた。
さっき青山が個性の使い方を伸ばして色々レーザー打ってたのはちらっと見たがそれで調子でも崩したかな。
それに介抱する緑谷……やっぱお前ら肉体関係結んだか?
まぁそんな二人を観察してたら、不意に緑谷の色がなんか深まった。なんだアレ。びっくりしてる……って感じか?
痴話喧嘩か? わからん。とにかくまず緑谷の色が濃くなって、でも話しているうちに少しずつ落ち着いていった。
で、緑谷がなんか笑顔になって青山にお礼でも言ったのか、その後だ。
「──────っ!?」
青山の感情の色が、理解できないソレになった。
赤くて青くて……少なくともそこに喜と楽は無くて。でも、余りにもそれが澄んだ色というか……とにかく濃くはっきりとそんな色になる。
流石にこれは俺も心配だ。慌てて駆け寄り、ダイブセンサーのヘッドギアを外して声をかけに行く。
「……おい青山? 緑谷? なんか……大丈夫か? 特に青山、お前……」
「え、幾野くん? ……あれ、青山くん?」
俯いている青山。緑谷もその様子に心配そうに声をかける。
何か……何かあったのかお前。いやマジで大丈夫か?
「─────出ちゃった☆」
誰か大至急物間呼んできて!!
その後俺と緑谷でトイレまで連れてってやってちゃんと介抱はしてやりました。
クソがよ(直球)
まぁ漏らしたからってダチは見捨てませんよ俺は。
でも青山お前その辺ちゃんと個性伸ばしで耐えられるように頑張れなマジでな。
さて、その後一週間くらいは穏やかな日常を過ごしていた。
インターンでまたラーカーズの所に行って生放送でバズったり、相澤先生とエリちゃんの見舞いに行ったり、訓練でまた個性でできる事増やしたりなんだり。
で、そんなある日の朝のHR前の時間の教室。
「見て見てー! 見ててー!!」
教室の座席の後ろのスペース、そこそこ広い所で芦戸ちゃんがぐっぐっと体を柔軟したかと思うと、タタッタッとリズムに乗ってからタンッと跳躍して空中で体を一回転捻り。
そのまま腕から床に着地して開脚した姿勢を支え、そこからブレイクダンスだ。
翻るスカートとむちむち太腿が眼福ッ!!
「ブレイキンブレイキーン!!」
「彼女ダンスが趣味なんだよね☆」
「下履いてる安心感でスカート翻しても気にしない女子からしか取れない栄養素がある」
「それな」
「芦戸さんは体の使い方がダンス由来なんだ……全ての挙動に全身を使う感じだ。僕もやってみようかな……」
「教えてもらえば?」
「オッケーボォォイ!! レッツダンスィン!!」
「あっ? え、ええとお願いします!」
峰田とそんな評価をしつつ、しかし動きはマジで大したもんだよなーと感嘆の息を零す。
緑谷がやってみようかなと言ったら芦戸ちゃんのレッスンが唐突に始まり、緑谷と青山が指導を受けてた。
ふむ。……俺もやってみるか。
「……確か、タタッタッ、って感じから……こうっ!」
「お。やるやんイクノ」
「おぉ!? センちゃんすごーい!」
「イクノさんは訓練などでもよくお体を動かしていますし柔軟性もありますから……流石ですわ」
さっき見た芦戸ちゃんの動きをトレース。
元々ムーンサルト出来るくらい体の動きはできてたし、リズム感とかダンスもいいって芦戸ちゃんに褒められてたからな。
こんくらいは見ればできます。
「で、腕で着地っと」
「ちょっとイクノ私よりピシッと止まんなー!?」
「んでもってブレイキンブレイキーン!!」
「完璧じゃん!? 天才だよやっぱガチでダンスやろーよイクノ!?」
「脚なげぇから迫力すげぇな!?」
「赤い長髪が踊って随分と映えるな。流石は幾野と言ったところか」
ごめんなー目立っちゃってなー!
中学時代に死ぬほど体鍛えたからなー! かー! 自分の才能が怖いわー!
でもこれ個性で無視してるから俺自身は大丈夫だけど埃が巻きあがるな。やめたろ。
「趣味と言えば……耳郎のもスゲェよな!」
「ちょっ、やめてよ……!」
「あの部屋楽器屋みてーだったもんなァ! ありゃ趣味の域超えてるね!」
「もぉやめてってば! 部屋王忘れてくんない!?」
そして趣味の話から急に上鳴が耳郎ちゃんに話題を振り、部屋の話題から褒めちぎり出した。
……どうした? いや確かに耳郎ちゃんの音楽関係の趣味は俺もすげーと思うけど唐突に上鳴褒めだしたな?
耳郎ちゃん恥ずかしがって顔赤くなってんじゃん。……おやぁ?
「いやーありゃプロの部屋だね! 何つーか正直かっけ───」
「───マジで! そこまで!」
上鳴が褒めちぎったところで耳郎ちゃんが恥ずかしがってぷるぷる震えて、耳のイヤホンでビシッと威嚇して言葉を止めた。
そのままふんす! と席に戻っていく耳郎ちゃんと、おろおろする上鳴。
「匂うな」
「匂うね」
俺と透ちゃんのセンサーにビンビン来てますよ。
なんだよー! 夏が終わったと思ったらなんか春が来てるじゃん! 四季どうなってんだよこの教室はよぉ!
なるほどね……緑谷×麗日爆豪青山のほか、切島×芦戸、上鳴×耳郎……カップルがどんどん増えてますねぇ!
俺らにあてられたかな。かーっ! 性癖破壊だけじゃなくてちゃんとした恋にも目覚めさせちゃう俺罪深いわー!
あ、チャイム鳴ったわ。
即着席。
「文化祭があります」
「「「ガッポォオォイ!!!」」」
文化祭編開始ィィィ!!