そうして彼は死に戻る   作:夕暮天

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55日ぶりの更新になりました。亀更新は頑張って改善させようと思います。



4話 食うか死ぬか

あの村での地獄から逃げ出した俺はまた宿無しになった。外は夏で日差しが強く汗が滝のようにでる。涼める日陰にはなぜか大口の怪物がいて安全に涼めず、他者の家にお邪魔したが血だらけで床に倒れて死んでいる父母と子がいて電気も使えずもちろんクーラーなんて文明の利器は使うことができなかった。こんなことなら団扇を買っておけばよかったな。さらに追い討ちをかけるように最後に飯を食べたのは3日前にあの村で食べた二食のみである

「このままじゃ、干からびるか飢えで弱ったところを食われて死んじまう」

そんな事態を防ぐため俺は食料と水を探すために歩き続けた。

─────しかし5回太陽が沈み、6回太陽が上った今でも見つからない。

 

今も喉は水を、腹が食べ物を求めている。

 

そんな時目の前に大口の怪物が現れた。動く怪物を見て俺は大口の怪物に噛みついた。そして噛みちぎり怪物の肉を飲みこんだ。食いものではないような味だったがそんなことを気にするほど今は余裕がない。だから怪物に噛みついては食いちぎり、食いちぎっては噛みついてを無我夢中で繰り返した。そしてそのあいだにも他の怪物が俺の体を食っていき出血多量で俺は死んだ。

◇◆

死に戻って俺は飢餓から怪物に噛みついた。前回でコツを掴んだのか前回よりもスピードが上がり、30分で全体を食い尽くした。

しかし今度は怪物に頭を食われて死んだ。

◇◆

食欲が抑え切れずにまた怪物に噛みついて完食してしまった。今度は20分ほどで完食し、水を探すことを再開して15分ほどで死んだ。恐らく水分不足だろう。

◇◆

今回も食欲を耐えきれず10分で完食してしまった、死に戻るたびに速くなっているが一体何が起きているのだろうか。

◇◆

何とか食欲を我慢することができた。怪物を食料としておいて残りの飲料水を探すことにしたが45分ほどで見つけたところを怪物に食われて死んだ。

◇◆

飲料水を見つけたところへ最短ルートで向かうが前回より多く、四方八方から食われて死んだ。

◇◆

◇◆

何とか怪物が一体の時を見つけ捕食、2Lの飲料水をいくつか拝借して立ち去った。

 

 

ある空き家についたとき疲れがたまっていたのかすぐに床に倒れ俺の意識は夢の中へ沈んでいった。

 

─────

ここは街か?

「□□□!こっ◇○だそ■!」

「◆○▽タ□!って○◆▽□▲!自分□▲○■◆◇○ら!」

あ、何か引っ張られてる

「▼▲○○◇□□□、せっかく一▼▽●◆△□▲■来てる□○◆●▼」

「………◆□▲□△□マ」

 

 

今回は笑顔だったな………

───

変な夢から覚めた俺は空き家から出て、アスファルトの上に寝転がる

「本当に………いつまでこうすれば良いのだろうか?」

思わずそんな独り言が出てしまう。あの怪物が現れて、死に戻りの力を手に入れてから10日間、怪物に殺されたり、不注意で死んだり、近くの草を食べたら毒があって死んだりと、死にまくっている。

あの時あの怪物が現れなければ俺は今も平和に暮らしていただろう、多くの人が死ぬことは無かっただろう。

「でも過去には戻れないし、怪物が現れた理由知らないんだよな………」

そう死に戻りで遡れる時間は最長24時間。あの日からはその10倍以上の時間が経っており、さらに何故あの怪物が現れたのか判らないというのが現状。よって死に戻りの力でどう足掻こうと今を生きていくしかない。

 

「さて怪物が来ないうちに安全なところを…………」

移動するために立ち上がり周りを見ると黒い車がこちら側に走ってきた。

「生き残りがいたのか!?」

そう思ったが生き残ったとしても怪物に寄生されてる可能性がある。あの店での3人組と村の人々の状態から見ると洗脳型(意識あり)と乗っ取り型(意識無し)が寄生できるあの怪物には存在すると予測できる。

そう判断した俺はすぐさま路地裏に隠れ建物の影から黒い車の様子を見る。

「「「……………………」」」

車からはいかにもヤのつく職業をしているだろう成人男性が5名、それぞれが銃を構えて周りを見回す。

見つかったら死にそうだなここは退却を……

カラン

逃げようと動かした足は落ちていた空き缶に当たり音を立ててしまった。その音を聞いて彼らはこちらを向き発砲してきた

(逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ!!!)

必死に足を動かし撒こうと路地裏を駆け抜ける。

しかし逃走劇は3分も続かず脳と心臓はもちろん全身を銃弾で撃ち抜かれ死んだ、最後に目に写ったのはあの寄生虫(クソヤロウ)だった。

──◇◆

これで銃を所持した成人男性五名の制圧を始めて20回目の死だ。車から出てきたところをサバイバルナイフを投げて崩れたところからさらに崩していく作戦がなかなか決まらない

──◇◆

これで40回目。1人は対処できたが他はまだ倒せていない、作戦は少しずつだが成功率が上がっている

──◇◆

60回目の死に戻りでは何故か急な眠気に襲われ夢の世界へと俺の意識は旅立った

────

今度は誰かの家の中か?

「○のおすすめ●▲、面白□◇▼▽。良かっ□△●◆▽▽▽▽の本紹介■△くれないかな?」

「□■!」

聞こえる言葉から察するに面白い本の紹介と貸し借りをしている場面みたいだな

「!………◎☆△▲★○」

「●●どう△■□ま□て」

「…………本●に○▲元気▼過ご■☆よう◇なって、△☆◎」

「□□□さ■?」

「▼ー?独▲言○」

あ、ぼやける

 

──◇◆

80回の死を経て4人を対処できるまでに

──◇◆

これで100回目ほどの死に戻りだ。前回はもう少しのところで死んだ。だからうまく行けば今回で終わる。

 

まず、1人の手元にナイフを投げて銃を弾き飛ばし視線が銃に向いた瞬間にもう一本のナイフで寄生虫を両断する。

 

次に、他の4人からの銃撃を避けつつ2人の首元に取りついた寄生虫2匹をそれぞれ斬り、握り潰して2人を無力化。

 

体を左に大きく傾けUターン、3つの銃弾が先程まで俺がいたところを通過してアスファルトとの音を奏でる

 

一本のナイフで銃口を弾き、先に投げていたナイフを拾い寄生虫2匹を斬る。

 

 

「はぁ、はぁ………」

息が上がり周りを確認する。5人の寄生されていた人はアスファルトを敷布団として倒れ。銃は散乱している。

「…………戦利品として持っていくかな(コレ)

 

銃を1つ拾いそしてまた

「眠い…………やっべぇ……寝てしまう……」

ドサリとアスファルトの上に倒れ、俺は再び夢の世界へ旅立った。

───

ん?今度は2人か………。カッコいい子とかわいい子がいる

「プ☆ゼン☆は………それで良■▽△のか?□□□」

「★▼!若▼と△なたからの☆☆☆☆☆だ▲?ちょうど今欲◇▼▽●◎▲マフラー◆▼だ、これで■▽△と思▲□、△☆◎よ」

マフラーが首元に●○気がする

「◎◎っ、喜んで▽▲て何▲▽です」

「返し▽二▲を喜ば◎るよ■な☆☆を選▲でくる!」

 

仲が良いなこの3人………でも俺はどうなってる?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北東に向かえ

 

刀を取れ

 

天を斬れ

──

「はっ………」

空に広がるのは曇った空、周りにあるのは戦いの痕。

 

「今日は随分と変な夢を見るが今回は毛色が違ったな………」

 

北東に向かえ

 

刀を取れ

 

天を斬れ

 

これはなんだろうか?①北東に向かう②刀を取る③天を斬る………一番最後が意味不明だが『北東に刀があるからそれを取って天を斬れ』ということか?北東に刀があるのは確定とすると"天"は少なくとも俺に斬れる物の比喩か?だとすると天から現れたあの怪物のことだろうか?

 

…………北東に向かうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怪物から逃げたり隠れつつ北東を目指していると道の端の鳥居に視線が引き込まれた。

 

見れば鳥居の中央には桔梗とカモミール、そしてカキツバタの三種の花があしらわれた布が鞘に巻かれた一振の刀が壁に寄りかかるようにあった。

 

刀を手に取り刀身を見る。

「綺麗だな、誰か手入れしてたのか?」

 

まあもらっておこうかな。布は首に巻くことにした、ただの気まぐれだが

 

 

 

 

 

「怪物が来る前に北東に行くか」

 

 

 




カリさん
食料は怪物。飲料水は水。武器は主にナイフ2本、武器に刀が新たに加わった。鞘に巻かれていた布はマフラーのように首に巻いた。



今回は4人
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