ヴォルデモート(闇の帝王)と紅い美女 番外編 作:Tuuri_ecru
ヴォルデモートと子供たち
〜ヴォルとレミリアの寝室にて〜
「ダディ!ダディ!」
「何だヴォミリア」
ヴォルデモート夫妻の部屋で聞こえる幼い赤ん坊の声。
それに応えるはこの館の主人であり、赤ん坊の父親である世界最悪の魔法使い【ヴォルデモート卿】だ。
「だぁ〜っ、だ〜ぁっ♪」
魔法を使い、シロツメクサの王冠を器用に生み出した赤ん坊【ヴォミリア】はヴォルデモートに小さな手で一生懸命それを手渡そうとする。
本を読んでいた手を止め、ヴォミリアを見つめるヴォル。
「…よく出来ているではないか、くれるのか?」
「だぁ〜♪あ〜っ、あ〜っ!」
ヴォミリアは短い腕を精一杯伸ばして花冠をヴォルの手へと乗せる。
「フッ。ありがとう、ヴォミリア」
ヴォミリアからそれを受け取り礼をするヴォル。
スッ…パサッ
「あら、案外似合っているじゃないの♪」
ソファーに座って紅茶を飲んでいたヴォミリアの母【レミリア】は、立ち上がってヴォルの頭に花冠を被せる。
「そうか?…なら、今日はこのままでいるか」
コンコン×2(ノック音)
ふと、扉をノックする音が聞こえる。
「失礼いたします、ヴォレットです。父さんはいらっしゃいますでしょうか?」
ヴォルデモート夫妻の息子で元【ハリー・ポッター】である【ヴォレット】だ。
「……」
ゆったりと立ち上がり、静かに魔法で扉を開くヴォル。
「どうした?ヴォレット」
「っゴホッゴホッ!!!っえ……っあ!すみません、こ、これからドラコとピアズの3人で出掛けてきます…」
偉大なるヴォルデモート卿の頭上に被さっている花冠に驚くヴォレット。
そのシュールすぎる光景に、ヴォレットは思わず咳き込んでしまう。
吹き出さずにはいられないのが普通の反応であろう。
「うむ、気をつけてゆくのだぞ」
「はい、父さん」
至って普通に、それだけを言うとヴォレットを扉の前で見送った。
ガチャン…(扉を閉める音)
「今日も出掛けるのね、ヴォレットは」
ヴォミリアを抱っこしたレミリアが、不安そうにヴォルに言う。
「最近は毎日出掛けているが…なに、心配する事は無かろう。あの年頃ならよくあるものだ」
「そう?なら、大丈夫そうね」
安堵の表情を浮かべるレミリアは、ヴォミリアをヴォルに渡し、優しく撫でる。
「ヴォレットは良い友達に出会えて良かったな」
「そうね。元ハリー・ポッターだとしても皆普通に接してくれて安心しているわ」
「だぁ?」
ヴォルの腕の中で2人の顔を見回し小首を傾げるヴォミリア。
その仕草も愛くるしい。
「ねぇ〜、ヴォミリア」
にこやかに笑いかけるレミリア。
「あぁう♪」
母レミリアの微笑みに、ヴォミリアも返すように笑った。
「ーって言うことがあって、思わず笑ってしまいそうだったよ」
「でも、僕の妹も赤ん坊の頃よくイタズラをして叱られていたね」
「しかし、我が君の花冠を付けられたお姿、とても気になるな」
館の前庭の芝生に座り、ヴォレット、ピアズ、ドラコの3人は見慣れないヴォルデモート卿の花冠姿に付いて話していた。
「なら、見に行ってみる?」
ヴォレットがそう提案する。
「えぇ〜、どうやって?」
心配そうな顔をして尋ねるはピアズ。
「こっそりと見に行く、チラッとね」
「だけど我が君は部屋の中にいるんだろう?その場合どうするっていうのさ」
ドラコもヴォレットにそう尋ねる。
部屋にいるであろうヴォルデモート卿のお姿を拝見するにも、バレずに行うには部屋に直接入るか、出ているタイミングで様子見をする他ないだろう。
「ん〜、タイミング良く広間に出ていたらナイスなんだけど、もし部屋にいたとしたら…ナギニを使って部屋から出てきてもらうとか…?」
「どんな理由で?」
難しいだろうといった表情を浮かべドラコは尋ねる。
「…っやっぱり難しいかぁ…」
現実を突き付けられた気持ちになり、ガックリと項垂れ頭を抱える。
「…ねぇ、やっぱり普通に行ってみようよ。もしかしたら、部屋から出ているかもしれないだろう?」
悩んでいるヴォレットに、ピアスが提案する。
「…わかった、普通に行ってみよう」
苦笑いしながらも納得した表情で立ち上がるヴォレット。
「あぁ、行こう」
「うん、行こう行こう」
ドラコもピアズもそれに頷き一斉に立ち上がった。
~ヴォルデモート邸内にて~
コソッ…コソコソっ……
忍び足で館の中に入り、隠れられそうな場所を探す3人。
「取り敢えず、ここに隠れよう」
広間にはヴォルの姿は見られなかった。
ドラコが見つけた階段下の隙間に、皆はそっと身を忍ばせる。
「…僕が父さんの寝室の様子を見てくるから2人はここで待っていてほしい」
「え、ちょ、ちょっと待って」
レミリアとヴォルデモート卿の部屋へ向かおうとするヴォレットを、ピアズが呼び止める。
「なに?」
「良ければこれ、何かあった時に…」
そう言って、何かを手渡す。
「…コイン?何故?」
「連絡用に。この偽のガリオン通貨は話し掛けると会話ができるようになっているんだ。これ、ドラコくんにも渡すから……」
ドラコにも手渡しつつ、説明をする。
「普通のガリオン通貨とそんなに見た目は変わらないだろう?…こんな時の為に持っておいたんだ、使って」
「なるほど、ありがとう。使わせてもらうよ」
ヴォレットは爽やかに微笑み、礼をして立ち上がる。
未完結作品です。
続きは考案中…!
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