"ヒーロー"になればモテると聞いて 作:パステルチョコ
さて、マスコミ襲撃事件から一夜明け次の日の午後。
「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることに"なった"」
センセーのそんな言葉に顎をさする。
ふぅむ、"なった"ねぇ。……妙だな。
ペロッ!これは事件の味!
「ハーイ、何するんですかー!」
「災害水難、なんでもござれ"
レスキューか。なるほど、確かにヒーローとしてやっておかなくてはいけないことだな。ヴィラン退治だけが仕事じゃない、か。
「今回のコスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を制限するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上準備開始」
さて、行くか。ヒーローコスチュームは……まあ俺の場合着ようが着まいが変わらんしな。体操服でいっか。
そういやトオルちゃんのコスチュームは出来てるんだろうな!?出来てなかったら俺が要救助者になっちまうぞ!(鼻血)
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と、まあいつものように体操服に着替え終わりみんなより一足先にバスの前にて待機。
個性上、ほんとに必要になるものが無さすぎて小物すらないこの見た目は果たしてヒーローと呼べるのだろうか。
いいや!呼べるね!
ヒーローとは見た目だけに在らず!心構えが一番大事なのだよ!
え?お前は心構えが1番ヒーローらしくないって?やかましいわ。
と、そんなひとりツッコミを1人虚しくしていると、
「あ!移厘くん!やっぱり早いねー!」
っ!こ、この声は!
我が天敵、トオルちゃんの声!
背後からかかるその声に反応して俺は恐る恐る後ろを振り向いた。
そこにいたのは、
体のラインが浮き出るほどのピチピチスーツを着た美少女がいた。
「逆にスケベッ!!」(鼻血)
「うぇぇえッ!?」
くそぅ…!これがトオルちゃんの神秘を目の当たりにしてしまった弊害か…!
白を基調としたスーツに体のラインを強調するように緑色のラインが走ったコスチューム。
ブーツも手袋もデザインが一新され何ともえっちぃ。
この下にはあの神秘が眠る。そんな妄想が止まらず俺の煩悩を刺激してきやがる。
「あ、あっぱれだぜ。トオルちゃん」
「もう!相変わらず変態!」
「……てか、俺から見たらトオルちゃんて普通に見えちゃうからただコスチューム着てるだけに見えるけど、それもやっぱ透明なん?」
「ん?これねー、この腕のこれをくるって回せば透明にできたり解除したりできるんだー」
そう言ってスイッチをONOFFするトオルちゃん。
……やばい、違いがわかんねぇや。
「……ああ、これか?」
「そうそう、それをくるって」
「原理が気になってくるなぁ、これは」
はえー、現代技術しゅげー。
と、そんな風にトオルちゃんと戯れていると、
「またアンタセクハラしてんの?飽きないねぇホント」
「セクハラなんてしてねぇぜきょうちゃん!ただトオルちゃんとチョメチョメしてただけだ!」
「……ほんとに何もしてなかったとしてもその発言で全部嘘っぱちになるんだよ、全く」
「お、移厘やっぱりもう来てたー」
「また移厘のやつだけ女子とおしゃべりを…!」
きょうちゃん、でんでん、ミノルくん。
他にもぞろぞろと人が集まり出してきた。
体操服登校なのは俺とイズくんだけか。……類友だね!
イズくんにサムズアップしたけどキョトン顔で返された。
「バスの席順でスムーズに行くように番号順に2列に並ぼう!」
うわぉ、テンさんフルスロットル。
多分テンさん、観光バスタイプだと思ってるようだけど多分これ路線バスタイプだよな?並ぶ意味ないよなー。
「こういうタイプだったか…!」
落ち込むテンさん。俺の予想通り路線タイプだったぜ!まあ、失敗は誰にでもあるよな!うんうん。
そうして、バスが訓練会場に向けて走り出してすぐのこと。梅雨ちゃんが唐突に口を開いた。
「私思った事を何でも言っちゃうの緑谷ちゃん」
「あ、ハイ!?蛙吹さん!」
「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの個性オールマイトに似てる」
ふむ、まあ確かに?パワーはオールマイトに匹敵するものではあった。が!体の作りが貧弱貧弱ゥ!なわけで見た感じ個性に振り回されてる感は否めなかったな。
「そそそうかな!?いやでも僕はそのえー……」
え?なにそのキョドリ?なんかあるの?オールマイトとの秘密あったりする?国家機密?秘密を抱えし闇の住人?
「待てよ梅雨ちゃん、オールマイトは怪我しねぇぞ。似て非なるアレだぜ。しかし、増強型のシンプルな個性はいいな!派手で出来ることが多い!俺の"硬化"は対人じゃ強ぇけどいかんせん地味なんだよなー」
「奇遇だな!俺の息子も硬化出来「黙って移厘ちゃん」アヘンッ」
またまた舌で殴られちったぜ。新しい扉が開かれそうだ。
「……っ、で、でも僕はすごくかっこいいと思うよ。プロにも十分通用する個性だよ」
「プロなー!しかしやっぱヒーローも人気商売みてえなとこはあるぜ!?」
「僕のネビルレーザーは派手さも力もプロ並み!」
「でもお腹壊しちゃうのは良くないね」
「…………」
お腹壊しちゃう個性かぁ。
体に合ってない個性なのかな?イズくんもだけど自分の体に合わない個性を持つって不思議だよねー。これは何かしらの陰謀が働いていますね(適当)
「派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪だな」
「ケッ」
「でもウニくんおこりんぼさんだから人気でなそ」
「んだとコラ!出すわッ!つか、ウニ呼びやめろや!」
「……かっちゃんくん?」
「クソデクみたいな呼び方してんじゃねぇ!」
「……ここは愛らしくハリネズミと…」
「ふざけんな!いい加減にしろよテメェ!」
「……は!ボムアーチン!」
「誰が爆弾ウニだッ!死ねぇえッ!」
「「「「ブフォッ!」」」」
フッ気に入ってくれたようで何よりだよ、かっちゃんくん。
仲良くしようね?
「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ」
「テメェのボキャブラリーは何だコラ!殺すぞ!」
「落ち着けってかっちゃんくん。エロ本読む?」
「なんでんなもん持ってきてんだ!読むわけねぇだろ!燃やすぞ!」
なんてこった。巨乳はお好みじゃなかったか。いや、そもそも胸じゃなくて尻派か?
「おっけ、今度はプリケツ図鑑持ってくる!」
「何勘違いしてんだ変態野郎!殺すぞ!」
「う、移厘…!後で俺に見せてくれ…!」
「ええよ、ミノルくん」
「……移厘、没収だ」
「あ、センセーも巨乳好き?しょうがないなぁ、今日のズリネタに是非「もう黙ってろ」サーイエッサー」
く、俺のコレクションのひとつが。
……ま、いっか。
そんなこんなでバスは目的地へ。
さて、頑張っていきますか。
移厘くんの体操服姿は拳藤スタイル。