ベル君が錬鉄の英雄に憧れるのは間違いなんかじゃない   作:空豆熊

35 / 40
 皆さん、アンケートのご協力ありがとうございます!
 今のところ、「暗黒期」>「第五次聖杯戦争」>「オリオンの矢」の順で票数が多いので、暗黒期の話から書いていくことにしました。
 


番外編
アストレア戦隊アルゴレンジャー(1)


『前提』の話をしよう。

 えっ、何処かの俺と同じ話をしていないかって? 何の事か知らないが、多分それとは少し違うものだ。

 まず、ベル君の憧憬の世界と、俺たちの世界では、時空の仕組みが明確に異なる。

 そもそも世界の成り立ちが違うのだから、当然だ。

 それは、二つの世界を知るベル君が一番よく分かっているだろう。

 

 だからこそ、いざカオスのくしゃみに巻き込まれ、奇跡的に時を渡れた時、彼は自身の立ち位置をどうするべきか一瞬悩んだ。

 この世界に、もしもの時間軸、平行世界は存在するのか。もし存在しないとした場合、歴史を変えてしまえば元の世界にどのような影響が出るのか。

 今までの事を、無かったことになどしたくは無い。けれど、目の前の人々が危機に晒されている中動かないなど、正義の味方として出来よう筈もない。

 だから、彼は直感に従い動いた。

 大丈夫、平行世界は存在する。

 歴史が変われば、新たな世界に分岐するだけだ。

 時折夢にだって見るのだから。

 どの道答えなど出やしないんだ。悩むだけ無駄というものだ。

 そう結論付けたベル君は、自分の意志に従い行動することを選んだ。

 さてさて、そのベル君はどのような行動を取るのか───

 

「アストレア戦隊、アルゴレンジャー参上!!」

 

 ……うん、いつも通りだな。

 ベル君らしい、実に彼らしい選択だ。

 

 

 

───────────

 七年前、暗黒期。闇派閥(イヴィルス)達が好き勝手にしていた頃のオラリオへ降り立ったベルは、早速アルゴ仮面を被り、活動を始めた。

 それは、目の前にいる人を助けると同時、その時代に自身が居られる時間を延ばすためでもある。

 日頃から投影品(世界の異物)を扱う彼は、直感で理解していた。

 世界は、時代の異物として、今正に自身の存在を追い出さんとしていると。

 自身を強く保ち続けなければ、すぐにでも元の世界に返されてしまう。

 睡眠でも取ろうものなら、即アウトだ。

 だが、今のベルでも、それを続けるのは精々一週間が限界。

 だから、彼はこの世界でも笑顔を集めることにした。

 投影により聖剣の鞘を形作り、そこに神秘を溜め込む。

 それは不完全ながら、確かに彼の理想郷としてベルを包み込んだ。

 所詮はハリボテ、不老不死とは程遠い。

 だが、眠らず活動出来る時間は数倍にも伸びよう。

 元の時代なら、あらゆる所から説教を食らいそうな行いだが、この時代へ降り立ったからには出来る限りの事をしたい。

 それがベルの偽らざる本音だ。

 そうして、突如オラリオに現れた謎多き正義の味方アルゴ仮面。

 短期間の内に、彼は多くの人間に希望を与え続けた。

 

「ハッハッハ! このアルゴ仮面に射抜けぬ的はないのだ!」

「私は正義の味方だ! 何故なら、アルゴ仮面なのだから!!」

 犯罪が起きれば、必ず何処かの高台に現れ、恐るべき精度の狙撃で犯人の捕縛を手助けし、華麗に去る。

 またある時は、お腹を空かせた子供達に、腹を満たさない程度ではあるが、無償で食事を振る舞い。

 更には、それを真似した冒険者が、自主的に人助けを行う光景も見かけた。

 オラリオは、空前のヒーローブームを迎えたのだ。

「アルゴ仮面に助けられました!」と、その言葉に勇気付けられた冒険者が活躍し、更なる恩恵を齎す。

 まさに好循環と言えるだろう。

 そして、そのような流れの中で、黙っているわけが無い者達がいた。

 それは、正義を司る女神、アストレア。その眷属達だ。

 

「みんな、私たちも仮面を被るわよっ!」

「「「…………は?」」」

 アストレア・ファミリアの本拠にて、そう声高に叫ぶ団長アリーゼに、団員の輝夜とライラ、そしてリューは何言ってんだコイツ、とばかりに微妙そうな表情をする。

「いえ、流石に意味が分かりません」

 そんなリューの言葉に、他二人もこくこくと頷く。

 アリーゼはそんな様子に、バァンと机を叩きながら身を乗り出した。

 

「じゃあリオンに質問よ! 正義の味方、アルゴ仮面。彼の活動は、オラリオに何をもたらしたと思う?」

「え、えっと……治安の向上? 彼の狙撃は、確実に犯人を無力化して捕縛しています。犯罪の抑止力としては、これ以上無いくらいの……」

 急に振られた問いに、戸惑いながら答えるリュー。

 アリーゼはそれに大きく頷き、ビシッと指を突き出した。

「そう! 治安の向上よ! だけど、それを成しているのは狙撃の腕前だけかしら? ───答えは否! アルゴ仮面は、それだけに留まらず、人助けという行いの尊さ、それによる恩恵の受け方を正しく示したわ! 

 エンターテイメントの側面を取り入れることで、より広い層に助け合いの精神、概念を説いた! 

 即ち、正義の味方にはキャラ付けが必要! だから私たちも仮面を被りましょうって!」

「そ、そう……なんでしょうか……」

 リューはアリーゼの勢いに押され気味だが、他の二人は割と冷ややかな目を向ける。

 理屈はまあ、分からないでもない。

 思想を広めるにあたって、エンターテイメント性は非常に重要だ。

 だが、仮面を被ることは必要なのか? 

 そも、キャラ付けなら普段からお前が勝手にやっているではないか、と。

 

「……で、本音は?」

 輝夜が単刀直入に問う。

 それに対して、アリーゼはフッとクールな笑みを浮かべて言った。

「恰好いいじゃない! あのマントと仮面!!」

「「……ですよねー」」

 輝夜もライラも、揃って溜息をつきつつ肩を落とす。

 この団長、根っこは冷静で思慮深いのに、表に出力される言動はノリと勢いが多分に反映される。長々語ったのもポーズという訳ではないのだろうが、恐らく後付けだ。

 最後に言ったのが全てだろう。

 

「ということで、ほら! 早速特注で作って貰ったわ! 防具としての性能もバッチリよ!」

 そう言いながら、四セット色違いの仮面とマントを取り出す。

 第二級冒険者が実用に耐え得るレベルの戦闘衣(バトルクロス)、それも他にない唯一無二の特注品。そんな物をポンと渡し、はしゃぎながら着込む団長に三人揃って溜息を吐いた。

「一応聞いとくが、これ用意するのに幾ら使いやがった?」

 ライラが顔を引きつらせながら問うと、アリーゼは胸を張って言った。

「フッフーン、ワンセット百万ヴァリスよ!」

「「「…………ふざけんなぁぁぁぁぁぁっ!!」」」

 それほどの大金を使ったとなれば、もう後戻りは出来ない。

 三人の怒声が響く中、正義の味方アルゴ仮面と、新たな仮面の戦士達による喜劇が幕を開けたのだった。

 

 

─────────

「フッフーン、闇派閥(イヴィルス)の思い通りには、このアストレア・カルテッドがさせないわ! 

 正義の使者、アストレアレッド参上!」

「ハア……アストレアブラック、参上」

「アストレアピンク……だりぃ……」

「アストレアイエロー……さ、参上……」

 アリーゼ、輝夜、ライラ、リューの順でポーズを決め、捕縛した闇派閥(イヴィルス)の構成員達を前に口上を述べる。

 場所はオラリオ西部のメインストリート。一般住民が多く住み魔石製品の流通も盛んなため、比較的治安も良く栄えている場所だ。

 しかし暗黒期において、安全な場所など存在しない。

 住民が多ければ、当然テロが派生した時の被害は甚大となる。

 今日この場所でも、闇派閥(イヴィルス)の襲撃があるとロキ・ファミリアの勇者(ブレイバー)が嗅ぎ付けたため、密やかに迎撃が行われていた。

 

「く、クソがぁぁぁぁぁっ! アルゴ仮面の野郎は反対側の地区にいるはずだったのに、こっちにもふざけた格好した冒険者がいやがrぐぺっ!?」

「うるせぇ、アタシだって好きでこんな格好してるわけじゃねぇんだ」

 ライラの蹴りが、最後まで言わせず構成員の一人を吹っ飛ばす。

 あれやこれやと言う間にとんだ茶番に巻き込まれ、団長の暴走に付き合わされている鬱憤が、爆発したようだ。

 輝夜もリューも、仮面の奥で死んだ目をしている。

「団長、いつまで続けるつもりでございます?」

「勿論、オラリオが平和になるまでよ!」

「それはいつですか? 出来る算段があると?」

「無いわね! だから、少しでも多くの味方を増やすのよ! オラリオは今、大きく変わろうとしている! その中で、一人でも多くの善意ある人が増えれば、きっと未来は明るいものとなるわ!」

「……もう勝手にしろ」

 輝夜は投げやり気味に返し、リューとライラは溜息と共に頷く。

 元より止められるとは思っていないが、せめてもの抵抗だ。

 

「そのためにも、一度本家アルゴ仮面と接触を図りたいわね。可能であれば、協力を取り付けましょう。彼とは、きっと気が合うと思うの」

「アリーゼみたいな奴が二人とか……カオスだな」

 げっそりと呟くライラ。

 この団長の直感は、わりと馬鹿にならないものだと思っている故の感想だ。

 というか、二人ともノリノリでこのようなことをしている時点で、まあ、そういうことなのだろう。

「しかしアリーゼ、危険では? 如何に善行を積む者とはいえ、素性も分からぬ相手だ。

 何より、彼はあの勇者(ブレイバー)ですら尻尾を掴めなかったと聞く。

 どのような手品を以て姿を隠しているにせよ、第一級冒険者相当の力はあると見るべきでは?」

 リューの真っ当な疑問に、輝夜とライラも頷く。

「未熟者にしては良い意見だ。確かに、敵対した場合、我々では太刀打ちできぬかもしれぬな」

「そもそも、どうやって接触を図るんだ? 勇者(ブレイバー)の勘すら欺く奴、アタシでも無理だぞ」

 各々が、アルゴ仮面へ警戒を促す中、アリーゼはフッと笑みを浮かべ告げる。

「彼は正義の味方、助けを求める人の下へは必ず馳せ参じる! ならば、私たちも助けを求めれば、自ずと接触の機会は訪れるわ!

 さあ、みんな! 正義の味方、アルゴ仮面に助けを求めましょう!! 勿論、安全は考慮して強い人が付近に沢山いる場所でね!!」

 力強く拳を握るアリーゼ。

 そんな彼女に、三人はもうどうにでもなれと、ヤケクソ気味に頷いたのだった。

 

 

────────────

「アルゴ仮面さん、ありがとう!」

「何、礼には及ばないさ。私は正義の味方、当然のことをしたまでだ」

 一人の男の子が僕にお礼を告げる。その手には、もやし栽培キットが抱えられている。

 それがあれば、貧民街でも多少栄養のあるものを食べられるようになるだろう。

 僕がこの時代の人々へ支援できる時間にも限りがあるため、直接的な食糧の供給はあまり意味が無い。

 だから、少しでもこの先を生き抜く助けになれればと、そういった援助しか出来ないのだ。

「母さんの病気もみてくれたし、野菜の育て方も教えてくれた! アルゴ仮面さんがしてくれたことは、絶対に忘れないよ!」

「そうか、そう言って貰えると、私も嬉しい。君のような子ばかりなら、未来は明るいのだが……」

 僕は男の子の頭を撫でながら、笑顔を作る。

 こういったささやかな幸せも、容易く壊されるのが世界だ。

 特に、この暗黒期という時代では、それが顕著に表れる。

 助けた相手が明日には死んでいるかも、そんな過酷な時代だ。

 だからこそ、僕は出来る限り笑顔を増やしたい。

 明日死んでも後悔のない生き方をして欲しい。

 地獄のような時代に降り立ったからこそ、僕はそれを出来る限り実現させていきたいのだ。

 

「さて、あまり同じ場所に長居するわけにもいかないのでね。私はこれで失礼する」

「うん、アルゴ仮面さん! またね!」

 男の子が手を振るのに応え、僕はその場を後にする。

 カッコ付けてフェルズさん作の魔道具(マジックアイテム)、リバース・ヴェールで透明化しながら。

 うん、虚空に消えるヒーローって良いよね。

 などとアホな事を考えながら移動していると、オラリオの北西側から、大声が響いてくる。

 

「アルゴ仮面ー! 私達を助けてぇぇぇ!! 私達は貴方の真似をして始めた仮面の戦士、アストレア・カルテットよ! どうか私達に貴方の正義の志を分けてくれないかしら!」

 …………ん? 僕の真似? アストレア・カルテット? アストレアって、あの神アストレア? 

 アストレア・ファミリアの方々が、僕の真似をしている? そして僕を呼び、何かを求めている?

 ……えっ、マジで? そんな馬鹿な。

 いやでも、以前リューさんが何か言っていた気がする。

 アストレア・ファミリアの団長を務めていたアリーゼさんと言う人は、とにかく自由奔放で、思い立ったら即行動に移すような、そんな人だったと。

 誰よりも明るく周囲を照らし、皆を笑顔にしていたと。

 その彼女なら、僕に触発されて仮面を被ったとしてもおかしくはない……のか? 

 なんとも信じ難い状況ではあるが、もしそうだとすれば、無視するわけにもいくまい。

 少々、いやかなりカオスの匂いがプンプンするけれど、元凶として責任を持って対処せねば。

 それにまあ、カオスは笑顔の素でもあるからね。

 僕は早速、声のした方へ向かうことにした。

 

 

 ────────────

「私を呼んでいるのは君達かな?」

 そう声をかけるも、リューさんらしき人を始め、仮面の戦士達は茫然自失と言ったご様子。

 あれ、違った? 僕呼ばれたよね? 少し困惑しつつ、もう一度声をかけようと近寄ると、赤髪で赤い仮面の女性が我に返った。

「あ、ああ……貴方がアルゴ仮面ね! まさか本当に来てくれるとは思わなかったけれど、よく来てくれたわ!」

「おい、来ると思わなかったってどういうことだ。あんだけ恥を偲んで叫んだのにか、アリーゼ」

 桃髪小人族(パルゥム)の女性、恐らくライラさんと言う方が、アリーゼと呼ばれた赤髪の女性に詰め寄る。

 なるほど、ダメ元だったと。

 あれだけ寸劇っぽくノリノリで呼んでおいて、誰も来なかったら相当気まずかっただろうに。

 アリーゼさん、リューさんから聞いていた通り、かなり肝が据わってらっしゃる。

「ええ、だって助けを求めれば来ると言っても別に命の危機でもないし、他に助けるべき人が居たらそっちに行くじゃない。だから、たまたま都合がいいタイミングを引くまで、何日でも叫び続けるつもりだったわ!」

「……勘弁しろよ。あんな恥晒し、もうやりたかねぇぞ」

 ライラさんは遠い目をしている、ように感じる。

 うん、なんかごめんなさい。

 いや、別に僕がやらせた訳では無いんだけどね? 

 僕もよく仲間達に恥ずかしい企画へと巻き込むから、なんとなく申し訳ない。

 

「それで、用件は何かね? 志を分けて欲しいと言っていたが」

 僕が問うと、アリーゼさんがビシッとポーズを決め、高らかに宣言する。

「そう! 私は貴方の活動に感銘を受けたわ! 大々的にヒーローを演じ、人々の光となるべく笑む! 

 鬱屈とした暗黒期において、貴方の行動が人々に与えた希望は計り知れない! その光をより強くしたい、その一心で私達も仮面の戦士、アストレア・カルテットを結成したわ!」

「あまりに強引でしたけどねぇ。巻き込まれた身としては、未だに理不尽を感じる程」

 黒髪の女性、恐らく輝夜さんだろう、が溜息をつく。

 しかし、アリーゼさんは全く意に介さず、話を進ませる。

「でも、正直見切り発車なのは否めないわ。現状今まで通り活動している中に、ちょっとしたスパイスを加えただけの感覚でしかない。

 勿論それだって意義のある事だけど、もっと大きな可能性を感じるの! オラリオを、世界を震撼させる程の光を、貴方は見せた! 

 アルゴ仮面、貴方は現状をどう感じているの? これからの世界をより良くするためには、何が必要なのかしら!?」

 凄い前のめりだ。こんなに人からグイグイ来られたのは、ヴェルフ以来かも? 

 本気で、人々が笑いあえる世界を求め、行動する。

 そんなアリーゼさんの情熱が、ひしと伝わってくる。

 全てリューさんから聞いた通りだ。

 彼女は、軽そうな言動とは裏腹に、誰よりも真摯に正義を貫かんとする。

 僕自身も、そう在りたい。同じなのだ、この人は。

 その思考に行き着いた過程は、きっと違うのだろうけれど。

 だけど、同じものを求め、同じものを体現しようとしている。その事実が、どうしようもなく嬉しい。

 だからこそ、僕は答えた。

 彼女の期待に、少しでも応えられるように。

 精一杯の笑顔を向けながら。

 

「私はまだまだ経験の足りない若輩者だが、それでも、笑顔は伝染するものだと知っている。

 それは、いつどこでも成り立つ訳では無い。時に非難され、時に冷たくあしらわれる。

 その中で、自分達だけでも、と。誰かが笑顔を作り続けなければ、永久に失われてしまう。

 特別な何かは必要ない。ただ、続ける姿勢を示すことこそが、君の言う大きな可能性に繋がると、私は思う」

 思い出されるのは、異端児(ゼノス)を巡る騒動。

 多くの者が、怪物を庇う裏切り者と僕を糾弾した。

 それでも僕は、自分の信じた正義を曲げず、貫き通した。

 変えられると信じ、笑い続けた。

 だから、チャンスを掴めた。

 この時代に来てやったことも、その延長に過ぎない。

 慣れてきた分、然程運が向かずとも早く人の心を動かせるようになったけど。

 根本は変わっていない。

 暗暗とした場所で最初に笑顔を作り、それを続ける。

 そうだ、それだけなのだ。

 見切り発車上等。今の活動にスパイス、充分じゃないか。

 辞めさえしなければ、きっと何かが変わる。

 

「要するに、『空気を読まずに全部笑い飛ばし続けろ』って事か。

 ……ならこれまでと何も変わらねぇな、アリーゼの十八番じゃねぇか」

 ライラさんが呆れたように言う。

 アリーゼさんはそれを受けて、顔を明るくする。

「ええ! でも、また一つの希望が生まれたわ! 

 貴方のお陰で、私も自分の考えに更なる自信を持てた! 

 ありがとう、アルゴ仮面! 

 良かったら、私達と一緒に活動してみない? きっと楽しいわ!」

 アリーゼさんが手を差し出す。

 僕の言葉に、満足してくれたのだろうか。

 そうなら、とても嬉しい。

 この時代に、僕自身がずっと居ることは出来ないけれど、笑顔の火種を繋げられるなら、こんなに喜ばしいことは無い。

「ああ、喜んで。生憎、オラリオに私が滞在出来る時間はそう長くない。それでも良ければ、共に活動させて欲しい」

 僕も手を出し、握手をする。

 するとアリーゼさんは、掴んだ手を両手で握り返し、ブンブンと上下に振った。

 

「勿論よ! これからよろしくね!」

 僕もそれに合わせ、笑顔で腕を振り返す。

 他のメンバーは、少々警戒していながらも、そう悪い印象も持っていないようだ。

 ただ一人リューさんだけが、何処か複雑そうな顔をしているが……

 うん、まあ。原因は分からないけど、とにかく頑張ろう! 

 リューさんはリューさんだ、きっと仲良くなれる。

 そう信じながら、僕はこれからの活動に思いを馳せるのだった。




「私たちはまだ登り始めたばかりだ。この果てしなく遠い正義(おとこ)坂をな……(未完)」

 はい嘘です。これを言うためだけに今日更新しました。
 なんなら今回の内容そのものがちょっとエイプリルフールネタ臭いですが、ベル君もアリーゼさんも本気です。
 この作品自体、本編からずっとエイプリルフールしているような気もしますしまあ今更というやつですね。

 次も恐らく一月後位に更新します。
 気長にお待ち頂けると幸いです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。