仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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二十八話目
襲われたスカイベース 真澄の過去


狩崎親子が対面した頃、デモンズと戦うライブはデモンズ相手に射撃を撃ちかける。それに対してデモンズは蜘蛛の巣を出しそれを障壁代わりに。

 

「そろそろ退き時ですかね」

 

「何!?」

 

「カウン、いつまで寝ているんですか。退きますよ」

 

「ッ!?待て!」

 

するとデモンズは手にエネルギー弾を生成するとそれを地面に叩きつけ、煙幕を張って撤退した。

 

「ッ……」

 

ライブが変身解除し、大二の姿に戻るとスカイベースへと連絡を送ると共に現状を整理しようとした。

 

「総司令官、デッドマンズに逃げられました。一度帰投して……」

 

その瞬間だった。ガンデフォン越しに若林総司令官とは別の声が聞こえたのは。

 

「若林総司令官は我々が捕らえた」

 

「ッ!?何だと!!」

 

その声はノイズがかかっており、誰かの判別はつかない。だがそれは間違いなくスカイベースで異変が起きている事を示していたのだ。

 

「さくら!すぐに戻るぞ、スカイベースが危ない!」

 

「わかった!」

 

そして、その知らせは一輝と光の元にも届き、二人も急いでスカイベースへと戻っていく。するとそこにはスカイベースの廊下で倒れている隊員達の姿があった。

 

「これは……」

 

するとそこにいたのは壁に叩きつけられて気を失った朱美がいる。彼女は大二が来たのを見て薄らと目を開けた。

 

「大二君……」

 

「朱美さん、大丈夫ですか?」

 

「さっきの事なんだけどね、いきなり鎧武者のような姿をしたデッドマンが現れて……司令官を連れ去ってしまったの」

 

一輝達はそれを聞いて言葉を失ってしまう。それはつまり、指揮系統を完全にデッドマンズ側に破壊されてしまった事を意味していた。そして、今現在はフェニックスの指揮を取れる人員がいない。このままではフェニックスは空中分解するのは必然だろう。

 

「後は俺達に任せてください。俺達で総司令官と狩崎さんを救います」

 

「お願い……」

 

朱美はそう言ってまた気を失ってしまう。ひとまず隊員達が起きたのを見て事情を聴取する事に。犯人と思われる人物は二人組。一人は朱美の言っていたデッドマンだとしてももう一人は恐らくフェニックスからの裏切り者。そして、それが意味する事はただ一つ。裏切り者が若林総司令官の元に行きつつデッドマンをスカイベースの内部に潜入させたということだ。

 

「ひとまずは状況を整理だ」

 

「うん」

 

スカイベースの会議室にいたのは一輝、大二、さくら、光、そしてフェニックスの分隊長の面々である。

 

「ひとまず一時的にここの指揮は光、お前に任せる。ただ、光だけでは対応できないこともあると思う。だから、分隊長の皆さんの力も借りるんだ」

 

それを聞いて分隊長の面々と光はフェニックスの内部の立て直し及び引き続き捜索方面に着手。

 

「俺達三人は捜査に加わりつつ一刻も早く狩崎さんと司令官を救出して裏切り者を追放する」

 

大二の言葉にバイスがガンデフォンに憑依した状態で声を上げる。裏切り者がまだいるという事実に困惑した様子だ。

 

「でもよ、わざわざ裏切ったのにまだここにいるのかね?裏切り者ってのは」

 

「恐らくだけど順番としてはこうだ。まず裏切り者がデッドマンを引き入れる。デッドマンが隊員達を上手く制圧しつつ裏切り者が司令官元へ行く。そして司令官を人質に取りつつ撤退した。その際にどさくさに紛れて裏切り者をこの場所に残す。まだ奪える情報があるかもだからな」

 

それを聞いて一同が納得する中、さくらがまた別の疑問を持つ。もしこの中に裏切り者がまだいるとしたらこちらの動きは筒抜けになる可能性が高い。そしてそれは今度こそフェニックスの崩壊を招くだろう。

 

「裏切り者がまだいるんじゃ下手に動けないんじゃ……」

 

「いや、少なくともこの中に裏切り者はいない。そもそも俺達四人は事件があった時には外にいたし、分隊長達も気絶していた面々から選び抜いた。恐らくこの中にはいないと断言できる」

 

「それなら良いんだけど………」

 

そして、一輝達は再度行動を開始することになる。その頃、狩崎真澄と対面したジョージ狩崎の方は親子での会話をしていた。

 

「ダディ……どうして……」

 

狩崎は何故今までずっと行方不明になっていた自身の父親である真澄が生きているのか。20年以上経った今では亡くなっている可能性さえもあった。しかし、今彼はここにいる。

 

「ダディ、どうしてデッドマンズの側に付いている?」

 

「それについてと今から話してあげよう。私の過去の事もついでに教えておく。何故私が行方を眩ましたのについてもね」

 

そして、真澄からの身の上話が始まった。時は25年前、元太が白波純平として研究機関のモルモットになっていた頃に遡る。

 

科学研究組織、ノアの研究責任者として任命された真澄はベイルドライバーを制作。モルモットとして運ばれた純平に彼はギフの遺伝子を植え付けるとそれを仮面ライダーとして酷使した。

 

「私はそれから悪魔の科学者として純平には人とは思えないような事をやらせ続けた。そして、そんな最中で自分の過ちに気づいたのだ」

 

純平がノアから脱走する最中、彼は自らの悪魔であるベイルと決別。その結果純平とベイルは戦うことになってしまう。だが、純平とベイルは一心同体。ベイルを倒せば同時に純平も死ぬことになってしまうのだ。

 

「そこで私は戦いで瀕死の重傷を負ったベイルをデモンズドライバーに封印。その際に発生した業火でその身を焼かれた」

 

そして、そのまま真澄も行方不明になってしまう。これだけを聞けば悪魔崇拝組織のデッドマンズの支援をしているウィークエンドに付く理由が無いわけにはなる。

 

「アンタはどうしてまた過ちを犯そうとしているんだ。デッドマンズはギフの復活を目論み、ウィークエンドはそれを支えている。アンタが過去に犯した罪は反省して悔い改めたのでは無いのか!」

 

狩崎がそう叫ぶ中、真澄はいまだに冷静な声色で話を続けていく事に。

 

「瀕死の重傷を負った私に手を差し伸べたのは他ならない赤石長官だ」

 

それから真澄と赤石長官の二人は崩壊したノアの研究員の生き残りを掻き集めて新たなる組織、ウィークエンドを組織した。そこでウィークエンドの面々はデッドマンズの思想であるギフと共にある事で世界を支配という目的を達成するために行動を共にするようになったのだ。

 

「勿論、ウィークエンドとデッドマンズの間で僅かに話の行き違いはある。例えばデッドマンズはギフの力で世界を統べるのに対して我々ウィークエンドはギフに服従する事でギフと共に未来を生き残る……このようにね」

 

「だとしてもダディ。それは……」

 

「ああ。過去の私がしていた事以上に罪に問われる事だろうな」

 

真澄はわかっていた。ウィークエンドに入るという事は自分のやってきた事以上の罪を犯してしまうという事が。

 

「……それでも私はこの世界の未来を背負わなければならない。未来を守るにはギフに服従するしか道は無い。……彼の強さは我々と次元が違う」

 

それを聞いた狩崎は怒りに震えた。何故この男は過去を反省したはずなのにそれ以上の罪を犯そうとするのか。まるで成長が無いとばかりの顔つきになっていた。

 

「……最後にフェニックスについてだ。フェニックスは元々デッドマンズの一員だった一人の青年が作った組織だった。その青年の名は……若林」

 

「ッ……」

 

若林はデッドマンズの思想にどうしても好感が持てずに一部の信者達と謀ってデモンズドライバーを奪うとそのまま逃走。新たな組織としてフェニックスを作り、デッドマンズの打倒を目指した。ただ、当時はデモンズドライバーをデッドマンズが所持していたのとウィークエンドとの信頼関係をそこまで築けていなかったためにデッドマンズの下級信者達はウィークエンドの存在を殆ど知らなかったのだ。

 

そのため、デッドマンズの支援組織についても、全く情報が無かったのである。知っていたのはデモンズドライバーに悪魔ことベイルが眠っているという事実だけだった。

 

「話はこれで終わりだ……ジョージ」

 

「……ダディ。私は、私はアンタを尊敬していた。科学者として……親としてだ。だが私は……もうそんなアンタの背中を追う事はできない」

 

狩崎の言う事はもっともである。真澄は罪を犯して反省したにも関わらず、同じような罪を繰り返そうとしている。狩崎の目にはそう映ったのだ。

 

「私はジョージ。君が無事で生きていてくれるだけで良かった。もう思い残す事はない」

 

それから真澄は一人狩崎の耳元に顔を持っていくとある事を呟いた。その時、狩崎は目を見開く。

 

その直後、真澄は一人その場から立ち去ろうとする。それを見た狩崎は真澄へと叫んだ。その声色には怒気が含まれていた。

 

「ダディ……見損なったよ。もう私はアンタの息子じゃない!」

 

「……そう思いたければそう思ってくれ。これは私一人の戦いだ」

 

そう言って去っていく真澄。わざわざ会いに来たと思ったら逆鱗に触り続けるそんな彼を狩崎は父親だとは思えなかった。

 

「……行方不明のままでいてくれた方が楽だったよ……ダディ」

 

そんな狩崎の中に思い出されるのは幼い頃の真澄との僅かな思い出の数々だった。真澄は狩崎にとって大切な家族。そして、真澄にとっても狩崎はかけがえのない存在だったはずだ。それなのにその思い出を真澄は一方的に汚した。

 

するとそこに赤石がやってくると拍手をしていた。そんな赤石に狩崎は質問をする。

 

「ヘーイ、この私をこれ以上拘束する意味はあるのかな?目的は果たしただろう」

 

「………まだだ。君には利用価値がある。そうだ。君もウィークエンドの博士にならないか?君には才能がある。それこそ父親と同じかそれ以上の。我々の味方として目的のために働かないか?」

 

赤石は狩崎を味方に引き入れるためにその質問を投げかけたのだが、狩崎にとってはウィークエンドに入るつもりなど微塵もない。

 

「残念だけど断らさせてもらうよ」

 

「そうか……残念だ」

 

しかし、赤石の方もそれはわかっていたのか特にその後強く勧められる事もなくすんなりと諦めていた。

 

「まぁ、良いさ。こちらにはフェニックスからの裏切り者もいる。そらに、君達の力は既に把握済み。わざわざこれ以上フェニックスから引き抜かずとも十分我等の力は君達の力を上回っている」

 

赤石からの言葉に狩崎は拳を握りしめる。自分達など結局は相手にならないと言わんばかりといった様子だ。

 

「あまり我々を侮ると痛い目を見せてあげますよ」

 

狩崎からの言葉に赤石は余裕そうに鼻で笑ってからその場を去っていく事になる。そして、狩崎は仲間が来てくれるのをひたすらに待つ。果たして、彼の運命は如何に。




また次回もお楽しみに。
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