その頃、スカイベースでは光が再び発信機の反応を見つけていた。そのために一輝達へと連絡を飛ばす。ただし、この反応が合っているとは限らない。勿論ダミーの可能性も無いとは言えないのだ。
「どうする……また違う場所を囮として使われたら……」
「いや、それでも行くしかない!」
さくらが不安になる中、一輝はそれでもとばかりに発信された場所へと移動していく事になる。
「……カゲロウ……頼みがある」
「……ほーう。言ってみろ」
そして、大二とカゲロウは分離すると一輝達と別れて二人だけで別行動を開始する。その間に一輝とさくらの二人は反応があった地点へと到着。そこにはただの廃墟で何も無い場所だった。つまり、またダミーの地点を知らされた訳である。
「くっ……またかよ」
「ほんっとこのパターン嫌い!」
「嫌いだなんてつれない事を言わないで欲しいですねぇ」
するとそこにオルテカとギフテリアンが姿を現す。どうやら彼等が自分達の足止め役らしい。
「オルテカ……」
「今日こそはリバイスを倒し、私の力を示してあげましょう」
「それはこっちの台詞だ。お前を倒して……デモンズドライバーを回収する!」
《バリッドレックス!ボルケーノ!》
《コブラ!》
《コンバイン!》
《Burning fire!Come on!ボルケーノ!》
《What's Coming up!? What's Coming up!?》
「「変身!」」
《バーストアップ!》
《リベラルアップ!》
《オニアツーイ!バリヤバーイ!ゴンスゴーイ!パネェツヨイ!リバイス!We are!リバイス!》
《蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!》
三人の戦士が姿を現すとそのままオルテカもスタンプを取り出してベルトに押印。変身する。
《スパイダー!Deal……》
「変身」
《Decide up!》
《Deep.(深く) Drop.(落ちる) Danger……(危機)(仮面)rider Demons!》
そのまま戦闘が開始されていく。それと同時に大二とカゲロウの二人もひたすら狩崎の囚われた場所を探していた。その地点について大二は何となくだが目星を付けていたからである。
「おい大二、本当に合っているんだろうな?」
「ああ。俺の予想だと狩崎さんが囚われているのは前にお前が言っていたウィークエンドの拠点からそう遠く無い位置だと思う」
何故そう言い切れるのか。大二にはある予感が頭の中にあったからだ。狩崎は以前にデッドマンズの拠点を割り出すために奪われたギフスタンプに発信機を取り付けておいたり何かと抜け目が無かった。そんな狩崎をデッドマンズが警戒しないわけがない。そうなるとできる限り彼等は人質を自分達の拠点の近くに置いておきたいはずだ。
ただし、ウィークエンドの拠点内部だとわかりやすい上に強行突入されたら色々と面倒な事になってしまう。そう考えた上でここは敢えて別の地点を選ぶと大二は考えた上で捜索を続ける事になる。
「いつまでも狩崎さん達が無事とは限らない……急がないと!」
大二とカゲロウが目星を付けた区域の中を駆け回る中、とうとうその場所は見つかった。
「ッ!?」
そこにあったのはギフジュニア達がたむろする地下駐車場。その場所にいた敵の数からもその場所が狩崎が囚われていると裏付けるものだった。
「やった。カゲロウ、来てくれ!」
大二がカゲロウに呼びかける中、カゲロウもそれを聞いてすかさず現場へと急行。二人は到着するとギフジュニアが二人に気がついて向かってくる。
「やるぞ大二」
「ああ。白黒付けようぜ」
《バット!》
《Confirmed!》
《Eeny, meeny, miny, moe…Eeny, meeny, miny, moe…》
《Eeny, meeny, miny, moe!Eeny, meeny, miny, moe!》
「「変身!」」
《バーサスアップ!》
《Madness!Hopeless!Darkness!》
《Precious!Trust us!Justis!》
《バット!》
《仮面ライダーエビル!》
《仮面ライダーライブ!》
「「はあっ!」」
二人が突入する中、スカイベースでは光の元に朱美がやってきていた。
「朱美さん、まだ怪我が治ってないんじゃ……」
「それなら平気よ。大丈夫。それよりもスカイベースの立て直しは?」
「概ね順調です。上手くいけばこのまま彼等が戻ってくる頃までには立て直しも完了します」
「そう……」
すると光はモニターに集中して統制作業を行なっていく。そんな中、朱美は不気味な笑みを浮かべると手にエネルギーを高める。そして、光を後ろから不意打ちしようとしたその時。
「ッ!?」
咄嗟に光はそれを回避した。それを見て光は声を上げる事になる。
「やはりあなたでしたね……司令官を連れ去り、スカイベースから情報を持ち去った裏切り者は」
「あら?わかっていたの?」
「ああ。だが、あなたが倒れているその時を見るまではわからなかったよ。……普通ならあなたはあんな廊下で堂々と倒れている事はない。何しろ普段あなたはフェニックスの医療機関にいるからだ」
朱美は余程の事が無ければそこから出てくる事は滅多にない。あったとしても連絡とかをするためだ。ただ、朱美が見つかった地点は出入り口付近。その場所には普段ならいないはずである。
「もし仮にその場所に偶々いたらどうするつもりなのかしら?」
「その可能性も無いとは言えない。だが、他に廊下で倒れていた隊員との決定的な違いがあった。それは体の傷だ」
フェニックスの隊員達はデッドマンに抵抗するためにデッドマンと戦ってボロボロになる。だが、朱美はそう言った外傷は目立っていなかった。つまり、ただ気絶していただけになってしまう。
「あなたは上手く騙したつもりだったみたいだけど残念だったな」
「……ふふっ。確かにそうね。……でも、これは予想できたかしら?」
その瞬間、スカイベースの内部に一人の男が歩いてきた。それはウィークエンドの長官である赤石だ。
「お前は……」
「初めまして。デッドマンズ支援組織、ウィークエンドの長官の赤石だ」
「敵の総帥が何の用だ」
「ああ、心配しなくて良い。別にここを破壊するつもりはない……ただ、もうこれ以上無駄な抵抗はよせ」
敵中に現れて何を言うかと言えば降伏勧告であった。それを光が馬鹿正直に受け入れるはずがない。
「断る……そして、ここでお前達を拘束する!」
「……そうか。ならば君には知ってもらう必要があるな。どうしようもできない力の差を」
すると赤石は笑みを浮かべつつ光を見据える。それに対して光の出した結論は……
「ここでアンタを倒せばウィークエンドの指揮系統を崩せる!」
光は走っていくと赤石へと殴りかかろうとする。しかし、その瞬間赤石の姿が物凄い速さで移動した。
「疾きこと風の如く」
「なっ!?」
光は一瞬戸惑ったが、すぐに赤石が移動した先へと飛びかかる。だが今度は、赤石が光の攻撃を受け止めつつすかさず後ろに回り込んで彼を拘束。
「徐かなること林の如く」
「うぐっ……このっ!」
光が何とかそれを振り解いて拳を振り抜くがその瞬間には赤石からの掌底が光の腹に命中。赤い炎のようなエネルギーが光の体を侵食してダメージを与える。
「侵略すること火の如く!」
「ゔぁあっ!?」
光が倒れ込むが、それでも負けるわけにはいかないと立ち上がって拳を繰り出す。
「この化け物めぇえ!」
しかし、その一撃は何かの鈍い音と共に止まった。それは赤石の体が硬質化して止めてしまったからだ。
「動かざること山の如し」
光はそのまま拳から血が流れるのを見て痛みに悶える。そして、赤石はトドメの一撃を放った。
「風林火山!」
赤石からの衝撃波は光を軽く吹き飛ばすと光は床の上を転がり、ダメージに悶える事になる。
「く……そ……」
「君達に言っておく事がある。人間、勢いと若さだけではどうにもならない事があるんだよ」
「ぐ……」
そう言って赤石と裏切った朱美はその場を後にしていく事になる。それを光は寝転がったまま見ているだけしかできなかった。
その頃、狩崎のいる地点では戦闘音が聞こえてくるのがわかり、その場にいた狩崎は笑みを浮かべる。
「やっとこの場所を嗅ぎつけてくれたようだね……」
するとそこにライブとエビルが登場すると狩崎を視認。駆け寄ってきた。
「狩崎さん!」
「待たせたな」
「遅いよ君達。それにしても、君達だけかい?」
「すみません。デッドマンズに踊らされて探すのに手間取りました」
それを聞いて狩崎は納得と言った顔つきに変わるが、そこにコツコツという足音が聞こえてきた。そこに出てきたのはカブトデッドマンである。
「あれは……」
「私を連れ去ったデッドマンだよ。なかなかの強敵だ。注意したまえ」
「だったらカゲロウ!」
「ああ。今回はお前に譲ってやる」
《ホーリーウィング!》
《Confirmed!》
《Wing to fly! Wing to fly!》
《ウィングアップ!》
《ホーリーアップ!》
《Wind!Wing!Winning!ホーリー!ホーリー!ホーリー!ホーリー!ホーリーライブ!》
エビルはライブと一体化すると同時にライブがホーリーライブへ。そして、カブトデッドマンへと銃撃を仕掛けるとカブトデッドマンはそれを仁王立ちしたまま受けるが、まるでダメージとして受け付けないのか一歩も退く事なく前に歩いてくる。
「はあっ!」
更にライブが突っ込むとライブガンの翼の部分で斬りつける。それをカブトデッドマンは手にした刀で受け止めた。
「ッ!?」
するとカブトデッドマンは洗練された動きでライブを連続で斬りつけるとダメージを与えていく。
「コイツ、強い……一体誰が変身しているんだ……」
ライブはカブトデッドマンの強さに驚くが、それでも負けられないとばかりに対応。カブトデッドマンとの斬り合いに発展していく。
ライブが至近距離から射撃を放つとようやくダメージとして通ったのか、カブトデッドマンは数歩下がる。しかし、それでも決定打にはなり得ないのかすぐに反撃の斬撃を抜き放ってきた。
「くっ!」
ライブはそれを一度白い羽を舞い散らせながら瞬間移動して躱す。それから距離を取って再度銃撃からの近づいての蹴りを繰り出した。
「………」
それに対してカブトデッドマンは全ての攻撃を真正面から受けるとダメージをそこまで受けてないのか平然としていたのだ。
「やはりカブト虫の鎧は固い……」
「大二、俺が変わってやろうか?」
「いや、パワーの面で上のホーリーライブでもダメージがそこまで無いんだ。それよりパワーが少し劣るイーヴィルエビルで太刀打ちできるか?」
ホーリーライブとイーヴィルエビルの二つはパワーの面ではホーリーライブ、スピードの面ではイーヴィルエビルにそれぞれ軍配が上がる。どちらかにしか現状変身できないのも相まって状況に応じた使い分けが求められるわけだ。
「……だったら俺から提案がある」
カゲロウが大二へと何かを伝えると大二はそれを聞いて頷く。そして、カゲロウの案を採用した。
「わかった。それで行こう!」
それからライブはカブトデッドマンにどれだけ耐えられようとも攻撃を次々と決めていく。カブトデッドマンは何故か反撃をあまりしなくなったが、ライブはそれを好都合と考えて攻撃を仕掛けていくのであった。
また次回もお楽しみに。