仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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さくらの反省 ラブコフとの仲直り

スカイベースでは若林と狩崎が話をしていた。その話題はジャンヌの強化についてである。

 

「……狩崎。五十嵐さくらの強化アイテム。作らない理由はわかる。だが、このままでは彼女のみが置いていかれる事になるぞ」

 

「総司令官にしては甘い発言ですね。……だが、あなたのその発言もまた事実。とは言っても彼女が進化をするためには結局はラブコフとの絆がいる。私はそう見ている」

 

「……狩崎」

 

若林は狩崎のその発言から何かを感じ取ると狩崎へと聞く事にした。

 

「まさか」

 

「……やはりあなたにはバレちゃうよねー。ジャンヌを強化するためのアイテム……まだ正確なビジョンが見えてないんだよ」

 

「そんな所だとは思った。他の二人とどう差別化するかも既にラブコフの武器化という点で解決してしまっている」

 

「そもそもリベラドライバー自体がイレギュラーな物だからね。その力を引き出すにはどうすべきなのか。私でも思案の最中というわけだ」

 

リベラドライバーは元々ウィークエンド側から出てきたアイテム。それの仕組みが解析されたとは言っても真の力まで引き出すのはまだまだ難しい。狩崎とてリベラドライバーの全てを理解しているとは言えないからだ。

 

「お前の言い分はわかった。今はやれるべき最善を尽くすのが一番。デッドマンズ、ウィークエンド連合軍を崩すためにはどうすべきか」

 

若林が再び思案に入ると場面は移り、五十嵐家。さくらは未だにラブコフとの対話ができずにいた。

 

「ラブちゃん、お願い。話を聞いて……」

 

しかし、ラブコフは全く反応すらしない。聞こえてはいるのだろうが、ラブコフの方も思う所があるのか話し合いに応じてくれないのだ。

 

「ラブコフとはまだ話せないのか?」

 

「うん……ラブちゃんには悪い事をしたってわかってるのに……。それをちゃんと謝りたいのに……」

 

さくらが項垂れると気持ちが沈んでいく。するとバイスが霊体として出てくると同時に声をかける。

 

「そもそもよ、ラブコフが不機嫌なのってラブコフの気持ちを尊重しなかったからだったよな。さくらっちがちゃんとそれを自覚して考えていれば自然と頭の中のラブコフにも届くんじゃね?」

 

バイスがそう言っていると一輝は少し思考した後にある事を考えつく。そして、さくらへと話しかけた。

 

「……だったら、さくら。俺とバイスは出ていくよ」

 

「え?」

 

「……多分ラブコフはさくらと二人きりで話がしたいんじゃないかな。そこに俺達がいると二人きりじゃないから出てこれないとか」

 

「そういう事!?」

 

一輝はさくらの問いに頷く。するとそんな中、またガンデフォンに通信が入る。相手は光だ。

 

「はい……」

 

『一輝さん、カウンがギフテリアン、ギフジュニアと共に街に出現しました!』

 

「本当ですか!?」

 

『はい。これから僕も大二と共に向かいます。ただ、現場に近いのは一輝さんの方なので少しでも被害の拡大を抑えてもらえませんか?』

 

「わかった。すぐに向かうよ!」

 

そして一輝は早速出動のために準備をする中、さくらは一輝に声をかけた。

 

「一輝兄!私、ちゃんと話してみる!」

 

「ああ。俺達はいつでも待ってるからな!」

 

その言葉を最後に一輝は現場へと向かっていく。そして、一人残されたさくらはラブコフへの説得を続けるのであった。

 

その頃、街ではカウンが一人街で暴れるギフテリアンやギフジュニアを指揮しており、笑みを浮かべている。

 

「ははっ。五十嵐一輝、五十嵐大二。早く来い……。この私がぶっ潰してやる」

 

カウンがそう考えているとそこに一輝が到着し、カウンへと叫ぶ。その姿を見たカウンは笑みを浮かべた。

 

「やっと来ましたか。私が潰すべき相手」

 

「こんなことは止めるんだ!」

 

「ふん。そう思うのならこの私を止めてみな」

 

「へーん。今まで散々俺っち達にやられておいてなかなか強気じゃねーかよ」

 

バイスが調子良くそう言うが、一輝の考えはバイスとは違う。カウンの笑い方に何か違和感を感じたからだ。

 

「いや、バイス。アイツ……何かある。油断するな」

 

「あいよ!」

 

《ネオバッタ!》

 

「まずは周りにいるギフジュニアからだ!」

 

「おう!」

 

《Come on! ネ・ネ・ネオバッタ!》

 

《バディアップ!》

 

《飛躍を誓った!希望となった!ネオバッタ!リバイスじゃ~ないと!》

 

リバイとバイスは機動力重視のネオバッタゲノムへと変身すると超スピードで突撃。そのままギフジュニアをすれ違い様に蹴散らしていく。

 

「ふへへ。気持ち良いー!」

 

そして、バイスが周りを見渡すと近くに踏切が見つかった。それに興味を示したバイスはオストデルハンマーを構える。

 

「お。あれは……使ってみるか!」

 

《レッツイタダキ!》

 

バイスは早速目をつけた踏切へとオストデルハンマーを当てるとそのエネルギーが高まっていく。そして、技を発動した。

 

《フミキリ!イタダキ!》

 

《ストップトレ印!オストデルクラッシュ!》

 

「はいはーい、止まってね!」

 

バイスがオストデルハンマーを振ると何かのエネルギーがギフジュニア及びギフテリアンへと向かっていく。そしてそれが命中した瞬間に効果が発動してギフジュニアやギフテリアンが動きを強制停止。

 

「おおー!なかなか面白いじゃねーか!」

 

「ナイスバイス!俺も!」

 

《スタンプバイ!》

 

《オーイングストライク!》

 

リバイが放ったエネルギー弾が身動きができないギフジュニア達を狙い撃ちにして倒していった。

 

「良し!」

 

「そんじゃあ次は……」

 

するとリバイとバイスが残っているギフテリアンを相手しようとしたその時。上空から水色のエネルギー弾がギフテリアンへと降り注ぐとギフテリアンはダメージにより爆散。そこにホーリーライブが降り立つ。

 

《ホーリーライブ!》

.

「お待たせ!」

 

「大二!」

 

そして、デモンズトルーパーも到着したためにギフテリアンとの戦闘は更にスムーズになる。そんな中、カウンが出てくるとプラナリアプロトバイスタンプを取り出す。

 

「ふん、この小僧ども。お前らは私が自ら相手してやる」

 

《プラナリア!》

 

そして、自らにスタンプを押印するとカウンはプラナリアデッドマンへ。前までのフェーズ4とはさほど変化は無かったが彼から発せられる威圧感により周りの空気が震えるのを感じ、三人は警戒を強める。

 

「コイツ、また前よりも強くなったのか?」

 

「これは、まともにやり合えばタダじゃ済まないかも」

 

するとその隣に赤黒い粒子と共にベイルも降り立つ。これにより、相手側にも十分な戦力が揃ってしまった。

 

「坊主共……お前の相手は俺だ」

 

「ベイル、私は五十嵐大二を受け持つ」

 

「わかった。ならば俺は二人纏めて相手してやろう」

 

「兄ちゃん」

 

「ああ、アイツはどんな手に出るかわからない。気をつけろ」

 

「わかった!」

 

それからリバイとバイスはベイルと、ライブはプラナリアデッドマンとの戦闘を開始する事になる。

 

「はあっ!」

 

ライブがプラナリアデッドマンへと射撃を仕掛ける中、プラナリアデッドマンは超再生能力で殆どノーダメージ。射撃戦では効果が薄いと感じたライブは接近しての斬撃で攻めるものの、これも有効打にはなり得ない。

 

「くっ……このままじゃ手数が足りない……」

 

「当然だ。お前なんぞにやられる程、もう私の力は低くない。やっとお前らに絶望を味わわせてやれるんだよ!」

 

プラナリアデッドマンは調子に乗るとノウダラケアームズ・改を手にして振り回す。

 

「ッ……」

 

ライブはそれを受け止めるが、プラナリアデッドマンは更なる力でライブを押し込んでいく。

 

「まさか、この姿でも押されるなんて……」

 

「流石に不味いか、大二。恥かく前に代わろうか?」

 

「引っ込め!まだまだ俺はやれる!」

 

「仕方ないなぁ。俺の力が欲しけりゃ幾らでも言えよ?」

 

「ああ……そんなの百も承知だ!」

 

 

《ウィンドチャージ!フライングアップ!》

 

《ウィニングジャスティスフィナーレ!》

 

ライブは射撃を放つとプラナリアデッドマンへと命中。エネルギーフィールドに閉じ込めると身動きを封じた。

 

「良し……このまま止め続ければ……」

 

「はん。それで私を封じたつもりかよ」

 

プラナリアデッドマンが力を入れるとその瞬間、フィールドは粉砕されてしまう。

 

「なっ!?」

 

「ここからは私の番だ!」

 

その頃、幸せ湯ではさくらが一人、誰もいないロビーで座っていた。そして、一人話し始める。

 

「……ラブちゃん。これから話をするけど、もしラブちゃんが嫌だったら出てこなくて良いよ」

 

さくらは最初にラブコフへと通告するとそれから早速話を始める事になる。

 

「まずはごめんね、ラブちゃん。……私、ラブちゃんを弱い存在だと思ってた。戦う事ができないから守る事が絶対に必要だって……思い込んでた」

 

さくらは一人ラブコフへと語りかけるように優しく言葉を発する。ラブコフは自分の部屋の中にいたが、それは彼女にも届いていた。

 

「私はラブちゃんを一輝兄や大ちゃんみたいに信頼できていなかった。だから、こんなことを言ってしまったんだと思う……本当にごめんなさい」

 

さくらが頭を下げて謝る。それから顔を上げると目の前にラブコフの姿がいた。とうとう心を閉ざしていたラブコフがさくらと話をする気になったのだ。

 

「さくら……あたいこそごめんコブ。さくら、あたいを大事にしてるラブ。なのに……」

 

「ラブちゃん……」

 

さくらはコブラバイスタンプを出すとそのスイッチを押して自らへと押印。その瞬間、ラブコフは実体化する。

 

《コブラ!》

 

「ラブ?」

 

「戦いの時以外だと出てくるのは初めましてだね。ラブちゃん」

 

「ラブラブ!初!」

 

「ラブちゃんはペットじゃないのに過保護にし過ぎてた。ラブちゃんの気持ちを全く考えずに……」

 

「さくら……」

 

「ラブちゃん。ラブちゃんは私を守りたいんだよね?」

 

「ラブ!」

 

さくらからの問いにラブは力強く頷くとラブコフの背中からパキパキと音がする。それからさくらが回り込むと前に怪我だと思っていた背中の裂け目がどんどん大きくなるのが見えた。

 

「ッ!?まさか、これって……蛇だけに脱皮!?」

 

「ラブ!そうラブ!」

 

さくらの勘違いに始まった二人の仲違いの原因の正体をようやく知ったさくら。そして、さくらはまたラブコフの前に戻ると声をかけた。

 

「そっか。ラブちゃんもちゃんと成長してるんだね」

 

「ラブ!」

 

「……わかったよ。ラブちゃん。バイスやカゲロウみたいに……私の事、守ってね。バディとして……これからは対等に行こう」

 

「ラブ!行くラブ!」

 

ラブコフはさくらの意見に同意すると元気そうな様子を見せる。その瞬間、さくらが手にしていたコブラバイスタンプが黄金の輝きを放つ。

 

「ッ!?何……」

 

その光が収まるとそこにあったのは金の素体にオレンジと青をベースとしたキングコブラが描かれたバイスタンプ……キングコブラバイスタンプであった。

 

「これって……」

 

「ラブラブ!進化コブ!」

 

「そっか……じゃあ、行こうか!皆の所に!」

 

「ラブ!」

 

それから二人は新たなるバイスタンプを手に幸せ湯を出て行くと現場へと向かって行く事になる。




また次回もお楽しみに。
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