ベイルと交戦するリバイとバイスはその強さを前にやはり押されていた。ネオバッタの力はベイルには無かったが、バッタプロトバイスタンプの力で十分対応されてしまい、かなり厳しい状況だ。
「だったら、これだ!」
《ジャッカル!バディアップ!》
《テクニカル!リズミカル!クリティカル!ジャッカル!ノンストップでクリアしてやるぜ!》
リバイとバイスはジャッカルゲノムとなるとベイルの背後を取って飛び上がりつつ攻撃を繰り出す。
「ふん。無駄だ」
しかし、ベイルはそれを予想済みとばかりの顔つきでジャッカルの力を発動。それを躱しつつ回し蹴りを二人へと叩き込んだ。
「「うわっ!?」」
二人が地面を転がる中、ベイルは更に追撃しようとする。リバイは咄嗟にスタンプを出すとゲノムチェンジを発動した。
《ライオン!バディアップ!》
《ガオーン!ゲットオン!野獣の王!ラーイーオーン!見ててください!俺の雄叫び!》
二人がライオンゲノムとなると手に宿した炎を使い、ベイルを少し下がらせる。
「ほう。ならば!」
だがベイルはその力にも対応済みで全く同じように手に炎を宿すと二人へと解き放つ。
「このっ!」
それに対してリバイとバイスも二人合わせた炎を放つ。二つの炎がぶつかり合うが、その力は二人分足してもベイルが上で押し切られてしまう。
「くっ……やはり強い」
「くぅーっ!なんか悔しー!!」
「言っただろう。ゲノムチェンジ如きで俺には勝てないと」
「……だったら、これしか無い!」
《バリッドレックス!ボルケーノ!コンバイン!》
《バーストアップ!》
《パネェツヨイ!リバイス!We are!リバイス!》
二人はボルケーノレックスとバリッドレックスに変わるとベイルは笑みを浮かべる。ようやくまともにやり合う事ができると喜んでいるのだ。
「ふはっ……それで良い。俺はお前の全力を叩き潰す」
ベイルはパワーアップした二人を同時に相手するとその動きに少しずつ対応を始める。
「なっ!?どういう事だ……俺達の動きに対応できてる」
「お前らの力は少しずつ見ていたからな。お前らを倒すビジョンはいつも考えている。後は想像との誤差を埋めるだけ。お前らに俺を倒すことはできない」
「だったら、一輝。やったことの無い戦闘するしか無いぞ?」
「だが、どうすれば良いんだ……」
するとプラナリアデッドマンと交戦中のライブがプラナリアデッドマンを怯ませてからスタンプを取り出す。
「だったらこれを使って!」
そこに投げられたのはバットバイスタンプである。それを見たバイスはポンと手を叩く。
「なるほど!確かにこれなら意表を付けるかもしれませんなぁ〜」
「だが、使えるのは一度きり……ここで勝負を付ける!」
《バット!》
「ふん。今更そのスタンプ如きでどうにかなるとでも?」
「ああ、思ってるさ!」
「大二、力を借りるぞ!」
《Come on!バ!バ!バ!バット!》
《バディアップ!》
リバイがスタンプを倒すとバイスが上から白い液体の入ったスタンプを振り下ろし、その姿を変えていく。
《ズバッと!カット!ショット!アクロバット!ドカッと!バット!》
その姿はリバイがライブの姿をピンク基調に塗り替えたような物で、頭部、胸部、肩の装甲はライブに酷似している。複眼はオレンジで腰からはローブが垂れ下がっていた。バイスの方はエビルのような黒とターコイズを模した姿で頭部、胸部、肩の装甲はエビルに酷似。また、両手には剣のような刃が目立っていた。
「わぉ!これってライブやエビルそっくりじゃん!」
「ああ。大二やカゲロウの力を借りてるって感じだな!」
二人が構えるとベイルは舌打ちする。どうやら流石にバットバイスタンプの力は持ってない様子で、コピーまではできないらしい。
「一気に行くぜ!」
二人がハイタッチをしてからベイルと交戦を開始。ベイルはライブやエビルのバットゲノムと戦い方はそんなに変わらないと踏んで甘く見るが、それが命取りだった。
「はあっ!」
リバイが手を翳すと超音波が発生し、ベイルの動きを鈍らせた所で蝙蝠型のエネルギー弾を連射。ベイルは超音波を振り払うと攻撃に対処しようとする。しかし、蝙蝠型のエネルギー弾は突如として軌道変化するとベイルを取り囲むように包囲してから一斉に命中し、ダメージを与える。
「ふへへっ、それっ!」
更にバイスが追撃として両手に武装した剣でベイルを連続で斬りつけていく。
「ぐうっ……まさか、戦い方がまるで違う……」
「当たり前だ!俺とバイス、大二とカゲロウ。やり方が変わるのは当然だからな!」
「チッ……」
ベイルは悔しそうにするものの、どうしようもできないらしく戦況はリバイ達へと傾いた。
そんな中、場面はライブとプラナリアデッドマンの方に変わる。当初はライブがやや優勢だったが、プラナリアデッドマンの回復能力のせいでライブは体力を消耗する中プラナリアデッドマンはまだまだ健在。このままではライブが先にバテてしまう。
「くうっ……アイツ、守りが固すぎる……」
「固いと言うよりはどちらかと言えばすぐに復活しやがるからな。なかなか面倒だぞ」
「どうする?こうなったら技を続け様に叩き込んで……」
「おいおい。それで仕留め損なったらどうするんだよ。幾らお前でもタダじゃ済まないぞ」
するとその瞬間、ライブの手脚がいきなり後ろから拘束される。ライブが振り向くとそこにはギフテリアンが二体おり、ライブの注意が散漫になった瞬間を狙っていた。
「なっ!?」
「あははっ!どうやらこの私の勝ちのようだな!」
プラナリアデッドマンは勝ち誇ると手に杖を構えてライブにトドメを刺そうと寄っていく。ライブは振り解こうとするが、体力を使っていたせいでなかなか上手く逃げられない。
「くうっ……」
「大二、俺が……」
疲れ切ったライブの代わりにカゲロウが出ようとするとその瞬間、ギフテリアンが思い切り後ろから殴られて吹き飛ばされる。
「何!?」
「ッ!」
ライブが振り向くとそこにはギフテリアンを生身で殴り飛ばしたさくらがいた。
「お待たせ!」
「さくら!?大丈夫なのか?」
「うん。もう平気!ラブちゃんとの話も終わったよ!」
「ははーっ!で、ちなみにそのラブコフは?」
バイスがそう聞くとそこにさくらの横から猛スピードでプラナリアデッドマンへと頭突きを仕掛けるラブコフがいた。
「ああ、アレ怪我やないんや!」
「へぶっ!?」
プラナリアデッドマンはラブコフからの不意打ちが決まり、吹き飛ばされる。そして、そんなラブコフの様子を見てリバイが驚く。
「ラブコフが喋ってる!?」
「おいおい。どうやら最高の助っ人が来たようだな」
「アテェの出番や!ワレ!」
「ちゃっ!」
さくらが拳を突き出すと逆の手に新たなるバイスタンプ、キングコブラバイスタンプを手にしていた。
「それは……」
「ラブちゃん、行くよ!」
「ラブ!」
《キングコブラ!》
そして、さくらがベルトにスタンプを装填すると普段とは違う待機音が鳴り響く。
《Come with me!Go with me!》
その瞬間、さくらの体から金の輝きがオーラとして放たれる。そして、そのままスタンプを倒した。
《ハイパーリベラルアップ!》
「「変身!」」
するとさくらとラブコフの体が光り輝くと同時にラブコフの背中の亀裂が完全に入り切る。そして中から黄金のキングコブラが登場し、それに加えて五本の蛇のような触手も飛び出す。そしてそれがさくらの周りでとぐろを巻くとさくらから青い炎のようなオーラと共に装甲が出てきてさくらの姿がジャンヌへ。その上から装甲と装飾が上から合体し、変身完了する。
《We are!We are!仮面ライダー!インビンシブル!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!ハァー!ハーッ!》
「おおーっ!」
「凄い……」
その姿はジャンヌの姿をベースに両肩にはハートの意匠の入ったアーマー。胸にはラブコフの顔が入ったアーマー。背中には五本の触手が合体し、顔には正面両側に左右対称になるように蛇の頭が付いている。
こうして、ジャンヌは新たなる姿の仮面ライダーインビンシンブルジャンヌへと変身する事になった。
「戦うで〜!」
「手加減できないけど……良い?」
ラブコフは胸の装甲から声を発し、更にジャンヌも力を解放。そのまま戦闘は開始された。
〜挿入歌 Cherry-ish!〜
「はあっ!」
ジャンヌが駆け出すとまずは目の前にいるプラナリアデッドマンへと襲いかかる。
「ふん。幾らパワーアップしたって私の回復能力は……」
プラナリアデッドマンがジャンヌからの攻撃を喰らうとその瞬間、プラナリアデッドマンはかなりのダメージと共に吹き飛ばされるとその体を欠損させる。
「ば、馬鹿な……」
「もうあんたになんか負けない!」
「チッ、だったら!」
するとジャンヌの後ろからギフテリアンが攻撃をしようとするが、ラブコフは背中に武装したメドューサフリンジと呼ばれる伸縮自在の刃として伸ばし、それに対応。
「さくらを守るで〜おりゃー!」
ギフテリアンはそれに貫かれて爆散。更に走り込みつつ連続で繰り出す拳がプラナリアデッドマンが再生するよりも早くその体に傷を付けていく。
「クソォッ!まだだ!お前らなんかにまた好き放題されるなどあり得ない!」
プラナリアデッドマンはヤケクソ気味にエネルギー弾を飛ばすが、ラブコフがメドューサフリンジを操作して攻撃を防いでしまう。そして、そのままプラナリアデッドマンを捕まえると振り回して叩きつけさせた。
「ぐあっ……」
「やあっ!」
プラナリアデッドマンが立ち上がるとそのタイミングですかさずジャンヌはラッシュを仕掛けてダメージを蓄積。更にアッパーからの後ろ回し蹴りでプラナリアデッドマンの体はもうボロボロである。
「この俺が……この俺が……こんな奴に……」
「これで終わりよ、カウン……いえ、灰谷!」
「だが良いのかぁ?お前、このまま私を倒せば私は消滅するんだぞ?人殺しをする覚悟はあるのかなぁ〜?」
プラナリアデッドマンは最後の抵抗とばかりにそう言うが、ジャンヌはもうその程度で迷うような気持ちでは無かった。
「私はアンタを超えていく。だから……サクッと……倒すよ!」
ジャンヌはベルトを起こすと上部のスイッチを押すとそのまま必殺待機音が流れる。
《必殺承認!》
《超必殺!超必殺!超必殺!》
ジャンヌは跳び上がると同時に背後に巨大な黄金のキングコブラが出現。そのエネルギーごとライダーキックを放つ。
《キングコブラ!インビンシブルクラッシュ!》
「はぁーっ!」
そして、その一撃がプラナリアデッドマンへと叩き込まれるとプラナリアデッドマンとカウンを分離。そして、デッドマンはそのまま爆散し、石板は破壊された。
「なっ……どうして……」
カウンが驚く中、ジャンヌは何故自分でもフェーズ3以上の存在を分離できたのかがわからなかった。それでも、カウンを分離する事に成功したのだ。
「……アンタはもう終わりよ。デッドマンとしての力を失った。だから、これからは……」
その直後、カウン体から赤い粒子が出ると共にその体が消え始めた。
「ッ!?それは……」
「あ……あぁ……こんなの聞いてないぞ!?どうしてこの私がこんな目に……」
するとリバイ、バイスと交戦していたベイルがそんなカウンへと追い打ちをかけるように声を上げる。
「ああ、アイツが言っていたが効果量は上がったがその分消滅のリスクも上がったそうだ。お前は運が無かったな。まぁ、今までやりたい放題してきた罰だと思え」
「ちく……しょう……うぁあああっ!!」
カウンは、灰谷はその脳裏に今までしてきた悪事の数々を思い出すとそれを悔やむようにして消滅。その場にプラナリアのプロトバイスタンプを残すのみだった。
「ベイル……」
「俺ももう戻らせてもらう。これ以上は分が悪そうだしな」
そして、ベイルも赤い粒子として撤退。こうして、その場は終結するのであった。その頃、ウィークエンドの拠点では。
「カウンが死んだか……」
赤石が呟いたその直後、デッドマンが倒された際に出る粒子がギフの元に降り注ぐとそのオーラが激しく迸る。そして、それを見るアギレラ、フリオ、オルテカの三人は笑みを浮かべた。
「とうとう……五人目」
「いよいよギフ様復活です」
「ふふっ。やっと、やっと完全な姿でお会いできる!」
そして、ギフの纏うその煙は完全に消え去るとギフは真の姿を現す事になる。
バイスタンプラリー
三十話目……キングコブラバイスタンプ
また次回もお楽しみに。