仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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フェーズ2と愛情パワー

一輝達の手によって野田は全てを失った。アイドルとしての人生も、人としての姿も。フェーズ2に変身するということは悪魔と一体化する事。上級契約をしてしまった瞬間、元の人間にはもう戻れない。

 

「ああ、とうとう契約してしまったわ……もう人間には戻れないけどこの際どうでも良いや……この憎い奴等を……殺せれば」

 

野田はジャッカルデッドマンが変化した赤い契約書を纏っていくとその姿を変えていく。スリムな体で黄色い骨や突起のあるような下半身、猿のような尾が生えている。また、上半身はフェーズ1の時毛むくじゃらのような姿から変化し、体に纏われる毛は最小限に。体は骨格がハッキリと見えるように。顔は人とジャッカルの顔が融合したような形で頭部に二つの耳、鼻は高いが人のような口からは小さな牙が生えていた。

 

「ははははは!これは良いわね。これで私はあの憎い女を殺せるわ」

 

「そんなことさせるか!」

 

一輝はスタンプを取り出すとそれを押し、ベルトに押印。そのままポーズを取って変身する。

 

《レックス!》

 

《Come on!レ・レ・レ・レックス!》

 

「変身!」

 

《バディアップ!》

 

《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

仮面ライダーとなった一輝とバイス。二人は同時にジャッカルデッドマンへと攻撃をしようとした瞬間。

 

突如としてその場からジャッカルデッドマンが消え、二人とすれ違うように移動した。

 

「「なっ!?」」

 

「遅いわね」

 

二人が構えたその時には二人の体から火花と共にダメージが入り、吹き飛ばされる。

 

「何!?」

 

「ねぇアイツ速すぎない!?」

 

「仮面ライダーってかなり厄介だとアギレラ様達から聞いたけど……こんなに弱いの?」

 

ジャッカルデッドマンはフェーズ2への進化を遂げた事で得た超スピードを駆使すると連続で二人へと突進。すれ違い様に二人を両手に生えた長く伸びた爪で切りつけていきあっという間に二人を地へと伏させた。

 

「だったらコイツで!」

 

リバイがゲノムチェンジのためにスタンプを出す。しかし、それを見た途端ジャッカルデッドマンは無駄だとばかりにリバイの腹へとパンチを叩き込み、リバイをダウンさせた。

 

「がっ!?」

 

「ふふっ、もう姿は変えさせないわよ」

 

ジャッカルデッドマンの速度はフェーズ2でありながらウルフデッドマンのそれを大きく上回る。そのスピードに追いつくにはレックスゲノムでは難しい。せめてイーグルゲノムなら見切れる可能性が無いわけではないがそれをさせてくれなければ意味も無いのだ。

 

「この技を見切れるかしら?」

 

ジャッカルデッドマンは超スピードでの移動を開始するとリバイとバイスの周りを周回。そのスピードは残像が二人に見える程であり、そこからジャッカルデッドマンは爪による連続斬撃で二人を切り刻む。

 

「「うわぁあああ!」」

 

二人は吹き飛ばされて地面を転がるとその瞬間悲鳴が聞こえてきた。

 

「この娘は貰っていくわよ」

 

「彩夏!」

 

ジャッカルデッドマンは一瞬で彩夏を手刀で気絶させつつ彼女を担ぐとそのまま二人を無視すると窓を突き破り、走りながら壁を登っていくと屋上へと逃げていく。

 

「不味い!バイス!」

 

《イーグル!リミックス!バディアップ!》

 

《必殺!ミラクル!グルグル!イーグル!》

 

リバイはバイスと共にイーグルゲノムになるとリバイスイーグルへと直接変身。そのままジャッカルデッドマンが破った窓から空へと舞い上がるとそのままジャッカルデッドマンを追撃。しかし、屋上に到達した瞬間その事態は急変。

 

「あはははは!よく追いついたわね。でも……あなたはそれ以上私には近づけない」

 

そう言うジャッカルデッドマンの手には首を絞められて空中に浮かされている彩夏の姿が。そしてリバイスイーグルがそれ以上近づけば確実に彩夏は屋上から投げられてしまうだろう。

 

「……でもその姿のままコイツを救われたら面倒ね。ひとまず屋上に降りて変身解除しなさい。この女がどうなっても良いならね」

 

そう言うジャッカルデッドマン。リバイスイーグルは逆らえば即彩夏が殺されると考えてすぐにリミックスと変身を解除。そこにフェニックスの部隊も到着するが、ジャッカルデッドマンは更に要求を言う。

 

「銃を下ろしなさい。さもないとこのままこの女を殺すわよ?」

 

そう言うジャッカルデッドマン。大二達も仕方なく銃を下ろす事になり、ジャッカルデッドマンはフェニックスの隊員達を嘲笑う。

 

「あはははは!!フェニックスと言ってもこの程度?笑わせないでよね」

 

「くっ……」

 

大二達は悔しそうに銃を下ろすと大人しくする。そして、ジャッカルデッドマンは笑いを浮かべつつ超スピードで彩夏の首から手を離し、彼女が落下する前に一輝を捕まえると彩夏の胸ぐらを掴む。

 

「兄ちゃん!」

 

「さぁ、ヒーロー気取りのこの男共々死んでもらいましょうか。どんな気持ち?幼馴染と一緒に死ねるというのは」

 

「お前なんかに……負けてたまるか」

 

「一輝!俺っちを出してくれ!そうすれば……」

 

バイスがそうやって一輝へと呼びかける。しかし、ジャッカルデッドマンは更に一輝の胸ぐらを掴むと二人揃って持ち上げられた。

 

「あ……ぐぅ……」

 

「さぁ、死になさい!」

 

そう言ってジャッカルデッドマンは屋上で二人を掴む手を離す。その瞬間二人は落下を始め、一輝は遠のく意識を何とか呼び戻すと大二から貰ったスタンプを取り出してスイッチを押す。

 

《プテラ!》

 

「……バイスタンプを取り上げなかったのは……失敗だったな」

 

一輝は落下しながらそう呟きつつスタンプを押印。すると霊体のバイスがスタンプを手に持ち、その中に黒の液体で満たされる。

 

《Come on!プ・プ・プテラ!》

 

「変身!」

 

《バディアップ!》

 

その瞬間バイスが一輝へとスタンプを下ろし、その姿を液体によって変化させる。

 

《上昇気流!一流!翼竜!プテラ!Flying by!Complete!》

 

スタンプが割れると中からその姿は複眼が黄色く、複眼の間のVの字に開いた部分からはプテラノドンの嘴を模したパーツが伸びている。また、複眼は釣り目になっており胸部装甲はプテラの翼のように開いていた。更にライトブルーを基調とした配色で仮面ライダーリバイ、プテラゲノムへと変身した。

 

「はあっ!」

 

その瞬間、リバイは赤いオーラと共に落下していく彩夏に追いつくとその体を抱きしめる。

 

「バイス!」

 

リバイがバイスの方を向くとバイスもその方向へと飛んできた。その頃、屋上では娘が落下した事で悲しみに暮れる母親と怒りに燃える大二達。そして笑い続けるジャッカルデッドマンがいた。

 

「やったわ……遂に、遂にあの女をこの手で……」

 

するとその瞬間、何かの機械音が鳴り響くと共にエアバイクに乗ったリバイが気絶した彩夏を乗せて上昇してきたのだ。

 

「馬鹿な……」

 

「ふへへっ、俺っち超イカしてるだろ?」

 

突然バイスの声が聞こえてその場の全員が困惑する。バイスの姿なんてどこにも見当たらないからだ。

 

「あれ?皆さん、俺っちここにいますよ!!」

 

その声はエアバイクから聞こえてきた。バイス、プテラゲノム……それはプテラの意匠を施したエアバイクの事である。ハンドルはプテラが翼を広げたような形でバイスの顔はその下に付いていた。また、車のように四つの回転式の翼が付属し、バイスの機動力を支えているのだ。

 

リバイは気絶した彩夏をフェニックスの隊員に預けると大二が話しかけた。

 

「兄ちゃん、ヒヤヒヤさせないでよ」

 

「ごめん……俺、こういうやり方しかできなくて。でもさ、大二は俺の事を信じてくれたでしょ?」

 

「……当たり前だよ、兄ちゃん」

 

「チィッ、こうなったらこの街の人間全員をメチャクチャにしてやる!」

 

そう言ってジャッカルデッドマンは超スピードで走り始めると街へと跳んでいく。

 

「アイツ!」

 

リバイがバイスに乗って追いかけようとすると大二が声をかけた。

 

「兄ちゃん!狩崎さんから今連絡が来て、フェーズ2のデッドマンとの契約を解除するにはライダーキックを決めることが必要なんだって!」

 

「わかった!後は兄ちゃんに任せとけ!」

 

「愛情パワー……爆発だぜ!」

 

リバイはそう言うとバイスに乗って追跡を開始。そのスピードは今までのどのゲノムよりも速く、ジャッカルデッドマンに匹敵するほどであった。

 

「私の速度に追いついたですって!?」

 

そこから超高速の世界でのバトルが開始される。ジャッカルデッドマンは両腕の爪から斬撃波を放ち、リバイとバイスを撃ち落とそうとする。しかし、バイスの前側の翼の下に備えられたプテラキャノンによる銃撃がそれを相殺。更にリバイがオーインバスターのガンモードで攻撃のために足を止めるジャッカルデッドマンを狙い撃つ。

 

「このっ!スピードで追いつけたからって調子に乗るな!」

 

ジャッカルデッドマンはビルや建物を飛び移りながら二人を撹乱するように逃げる。それを初めてとは思えないエアバイクの操縦テクニックでカバー。ジャッカルデッドマンの動きを捉えるとプテラキャノンで牽制。更に体当たりで吹き飛ばす。

 

「ぐはっ!?」

 

「決めるぞ!」

 

《リミックス!バディアップ!》

 

《必殺!撃ってな!見てな!プテラ!》

 

リバイがリミックスを発動するとバイスの両側に水色のエネルギーの翼が展開。そのままリバイに備えられた超高速での移動速度が上乗せされる。そしてそれはジャッカルデッドマンのスピードを上回り、連続でバイスが体当たりを仕掛けて翼で斬り裂く。

 

「こいつは彩夏を貶めようとした奴だ。だからこそ、ちゃんと罪を償ってもらう!」

 

リバイはスタンプを二回倒すと必殺技を発動。バイスを踏み台にして足にフォトンのポインターのエネルギーを高めるとジャッカルデッドマンの前に射出して狙いを定める。

 

「ラブパワーで行かせてもらうぜ!」

 

バイスはすかさず自分の向きを変えて翼の部分から四つの竜巻を発生させるとそれを合体させてリバイとジャッカルデッドマンを飲み込む。その竜巻にはフォトンのエネルギーがスパークのように散る状態となりジャッカルデッドマンが逃げられないようにした。

 

《プテラ!スタンピングフィニッシュ!》

 

「はぁあああ!」

 

その一撃は赤黒い契約書を舞い散らせながらジャッカルデッドマンと野田を分離させるとジャッカルデッドマンは火花を散らす。

 

「それっ!」

 

バイスはすぐにスピードを上げて落ちていく野田を受け止めるとカウントダウンを開始する。

 

「はい、3!2!1!……ラブパワー、爆発ぅうう!」

 

それと同時にジャッカルデッドマンは爆散。そしてジャッカルのプロトバイスタンプも落ちてきた。

 

今回も大勝利を収めたリバイ達。それから野田は目を覚ますと逃げ出そうとするが、結局フェニックスに身柄を拘束。その時の彼女は喚きながらでとてもアイドルをやっていたとは思えないキャラの変わりようだった。

 

そして、彩夏は誤解が解けた事でアイドルとして復帰。親とも仲直りして楽しくアイドル生活を送っているようだ。ただ、彩夏は今回の事件以降、一輝とある約束をしたのだ。

 

「まさか、彩夏ちゃんが高校の時から兄ちゃんに片想いしていたなんてな」

 

「俺もびっくりだよ」

 

「でも良かったね、デッドマンズの事件がひと段落したら交際をして欲しいだなんて」

 

そう、一輝と彩夏はお互いにやる事が落ち着いてから交際する事になったのだ。それを聞いて大二達家族も嬉しそうにしていた。そんな中、バイスがふと幸せ湯に飾られている一輝の写真を見るとその写真から一輝が姿を消してしまう。

 

「なるほど……そう言うことね……ふははははは!あはははは!」

 

バイスは何かを知っている様子だがそれはまだ話す必要は無いと考えているのか高笑いするのだった。

 

バイスタンプラリー

 

四話目……プテラバイスタンプ




また次回もお楽しみに。
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