研究所を守るための戦闘が開始された。まずはライブ対ダイオウイカデッドマンである。
「はあっ!」
ライブがライブガンを連射する中、ダイオウイカデッドマン自らの触手を操って対応。攻撃を全て防いでしまう。
「ふふっ。その程度ですか?」
「いや、まだだっ!」
するとライブは翼を広げて突進。ダイオウイカデッドマンはそれを見てすかさず触手で捕まえようとする。
「今だ!」
するとライブの姿が白い羽を舞い散らせながら消え、背後に瞬間移動。そのまま蹴りを繰り出す。
「だあっ!」
しかし、これはダイオウイカデッドマンも読んでいたのか予め後ろに伸ばされていた触手に対応されてしまう。
「甘いですね」
「何!?」
ライブはそれを喰らって吹き飛ばされると地面を転がる。そのままダイオウイカデッドマンは吸盤の形をした爆弾を面で放ちライブへとダメージを与えてしまう。
「うわあっ!?」
ライブは立ち上がるとすかさず接近して格闘戦にまで持ち込む。しかし、格闘戦という点でも今までのフェーズ3までとはまるで強さが違った。
「嘘だろ。こいつ、フェーズ3を超えているだけあって強い!」
「ええ。今の私をかつてまでの私と同じだと思っているのでしたら後悔しますよ」
同時刻。ウルフデッドマンと戦うジャンヌはウルフデッドマンが仕掛けた高速戦闘に対応していた。
「あはははっ!ふぉーっ!」
ウルフデッドマンは高速で移動しながら両腕の爪でジャンヌへと攻撃を仕掛けていく。
「くうっ……スピードが前よりも相当上がってる……。ラブちゃん、見える?」
「ラブ……アイツ、早すぎるで」
「だったら!」
ジャンヌは全ての方向に対抗できるように背中の5本の刃を伸ばすとそれを操って防御領域を展開。ウルフデッドマンが攻撃のために必ず近づいてくるのを利用して守りを固めた。
「なかなかやるじゃないか」
「いつまでもアンタの好きにはさせないよ!」
「ならこれならどうだ!」
すると今度は高速移動を止めると体の筋肉に力を込めた状態で突進してくる。それはジャンヌが展開した防御領域からの攻撃を簡単に受け切ってしまう。
「ッ……マジ?」
そのままウルフデッドマンはジャンヌへと真正面からの殴り合いを挑む。だが格闘戦ならジャンヌも望む所だ。
「はあっ!」
お互いの実力は拮抗し、どちらが有利ともいえない戦闘が開始される。
「やあっ!」
だが、少しずつ状況は変わり始める。ウルフデッドマンの体の防御力を担う筋肉は衰えないのに対して、ジャンヌの装甲は少しずつダメージを蓄積させていく。見た目上は互角でも防御性能の差でウルフデッドマンの方が有利になり始めたのだ。
「おらおらどうしたぁ!俺をどうにかするんじゃなかったのかよ!」
ウルフデッドマンは調子付くと口からエネルギー砲を放つ。ジャンヌはそれをまともに喰らって吹き飛ぶと体に火花が散った。
「くうっ……」
場面は再度変わりリバイとバイスだ。キングクラブデッドマン、クロコダイルデッドマンと戦闘する二人はコングゲノムのパワーでどうにか固い装甲を打ち破らんと攻める。
「ワニちゃんにカニちゃんよぉ。俺っち達を相手にした事を後悔させてやるぜ!」
「バイス、リミックスだ!」
「うっほぉ!良いぜ!」
《リミックス!バディアップ!》
《必殺!キング!パンチング!コング!》
二人がリミックスで合体するとリバイスコングへと変化する。その時、キングクラブデッドマンとクロコダイルデッドマンは突如としてその体を重ねるとクロコダイルデッドマンをベースにクロコダイルデッドマンの両肩から巨大な鋏が出現。そして体はキングクラブの甲羅を模した固い装甲を纏う。擬似的なキメラデッドマンへと変化した。
「うっそおーん!」
「マジかよ!」
そのままリバイスコングとキメラデッドマンは激突するとパワー比べをするが、その力は互角。それどころか、両肩の鋏から振り下ろされる攻撃を喰らってリバイスコングはダメージを負い、リミックス解除。リバイとバイスに戻ってしまう。
「ぐっ……コイツ」
「まさかの本家が負けるなんて」
するとキメラデッドマンも制限時間の問題なのかまたキングクラブデッドマンとクロコダイルデッドマンに分離した。
「ねぇ、一輝。アイツらに勝つにはどうすべきだと思う?」
「……朱美さんから貰ったこのスタンプを使う……いや、これはまだ後だ!」
《カジキ!バディアップ!》
《鼻先!貫き!水しぶき!カジキ!結末は波が決める!》
二人がカジキゲノムへと変わると両手にバイスが変化した剣とリバイスラッシャーを構える。
「はあっ!」
リバイが走っていくと手にしたリバイスラッシャーと剣でまずはキングクラブデッドマンの装甲の無い場所を狙う。
「コイツの装甲は固い。中途半端な攻撃はまず弾かれる。なら!」
《マンモス!》
《スタンプバイ!》
《リバイバイスラッシュ!》
リバイはマンモスの牙を模したエネルギーでキングクラブデッドマンの腹を思い切り突き刺すと装甲が薄い部分に命中し、キングクラブデッドマンはかなりのダメージを受けた様子だ。
「これで決める!」
《カジキ!スタンピングフィニッシュ!》
すかさずリバイは突き刺したリバイスラッシャーをそのままにして剣に炎を纏わせるとリバイスラッシャーを後ろから押し込むように突きを繰り出してキングクラブデッドマンを貫通。爆散させた。
「があっ!!」
「次だ!」
《カンガルー!》
《バディアップ!》
《跳び上がる!舞い上がる!カンガルー!勝利のパンチが決まった!》
リバイとバイスがカンガルーゲノムとなるとクロコダイルデッドマンを自慢の脚力で跳び回りつつ翻弄。そのまま背後を取って拳を叩き込む。
「一気に……行くぜ!」
《カンガルー!スタンピングフィニッシュ!》
そのままリバイが跳び上がるとクロコダイルデッドマンがグラフに挟まれた。そして、そこにリバイからのライダーパンチが決まり、クロコダイルデッドマンは爆散する。
「はぁ……はぁ……」
リバイはそれからレックスゲノムに変わると周囲を警戒するが、何も反応は無い。するとリバイの元に連絡が入った。
「……わかりました。すぐに向かいます!」
それからバイスと共にとある場所へと向かう事になる。少し時間が経つ。それぞれの戦いが進む中、研究所の施設内では二人組の人物が爆破のための準備を進めていた。
「これで準備完了よ」
「ああ。あとは……」
「……やっぱりあなた達だったんですね」
そこに光がやってくると共にリバイとバイスも到着。そこで爆破の準備をしていたのは立花と月村であった。
「ええ、そうよ」
「俺達がここ最近起きているフェニックスの施設へのデッドマンズを手引きしていた」
立花と月村の二人はあっさりと罪を認めると笑みを浮かべる。光は搾り出すような震えた声で二人へと声をかけた。
「どうしてなんですか……あなた達はヒロミさんの意思を継ぐとあの時確かに……」
「ああ。だが勘違いするなよ?俺達が忠誠を誓った組織はあんな腑抜けたものじゃない!」
「私達はヒロミさんが上に立って引っ張ってくれるならこの組織のために何だってするつもりだった」
「だが、若林と狩崎はヒロミさんを利用して切り捨てた……奴等は俺達の希望を自ら潰したんだ!」
二人のヒロミへの尊敬はそれほどまでに高かったのだ。だからこそヒロミを一度死ぬような思いをさせるまでに追い詰めた若林と狩崎の二人を許す事ができなかった。
「だからって、デッドマンズに加担するのは違うんじゃないんですか?」
「俺達にはお二人がただただ復讐の念に囚われているように見えますよ」
「ふふっ。確かにそうかもね。でも、どのみちもう終わりなのよ」
月村からの言葉にリバイと光は疑問に思う。どのみち終わりというのはどういう事なのか……。
「俺達はギフ様に一度会った……あの力は今の君達では絶対に勝てない」
「何だと!?」
「圧倒的すぎるの。まともにやり合うだけ無駄って事よ」
「そんなの、やってみないとわからないだろ!」
「いいや、無理だな。少なくとも今のフェニックスの戦力ではギフ様に一瞬で倒されるのが目に浮かぶ」
リバイ達は信じられないと言わんばかりだった。ギフの力はそれ程までに圧倒的だと言うのだろうか。
「ギフ様は今のうちに降伏するなら命までは取らない」
「それだけでなく人類を種として存続させるとも約束してくれたわ」
「そんなの、自由の無い平和でしかない!」
「そうだぜ。俺っち達を甘く見るなよ!」
リバイ達がそう言う中、立花と月村はこれ以上言い争っても無駄であると察すると手にプロトバイスタンプを持つ。
「じゃああなた達はもう終わりだな」
「後から命乞いしてもギフ様は許すかわからないわよ?」
《キングクラブ!》
《クロコダイル!》
二人がプロトバイスタンプを押印するとまた先程のデッドマンが呼び出される事になる。
「「があっ!」」
「光、下がっていてくれ」
「はい」
するとリバイとバイスは前に出てそのままデッドマンとの再度戦闘を開始する事になる。そして、リバイとバイスがそれぞれ二体のデッドマンを一度外に連れ出すと残された立花と月村の二人は溜息を吐いた。
「ほんと、何で私達は今までこんな組織にいたのかしら」
「今までの自分達を全否定している感じだな」
「……二人は、ヒロミさんが生きてる事を知って……助けようと思わなかったんですか?」
「……助けても無駄よ」
「またあの二人は利用するだけだ」
光はどうしても納得がいかない様子である。確かに若林と狩崎は自分達の目的のためにヒロミをボロボロになるまで使い続けた。だがそれは、フェニックスがデッドマンズ相手に有利になれるために必要な事だと思っている。ヒロミが一度行方不明になった時も光はそれをバネに頑張ろうという気持ちになった。
「……お二人の言う通り、狩崎さんはヒロミさんを利用して自分の科学力をテストていただけかもしれない。でも、総司令官は違う!総司令官は……いつだって選択を迫られてる。その中でベストを尽くしてきた。俺達の組織に……必要な存在なんだ」
光がそう言ってどうにか説得しようとする。しかし、二人の考えは変わらなかった。
「それで?じゃああなたは自分が使い捨てられるってなった時も同じ事が言えるの?」
「俺はそんな事を話してなんか無い!それに……ヒロミさんはあの時、覚悟を持って行動した……。その結果があの散り際だ!それを、それを使い捨てみたいな言い回しをしないでください!」
光はそう二人へと訴える。するとその時、赤黒い光が飛んでくるとそれがベイルの姿となった。
「いつまで時間を掛けている。目的の物は手に入ったんだろう?」
「そうだったな」
「さっさと脱出よ」
それから立花と月村の二人は去っていってしまう。そして、光の前にベイルが残った。
「さて、お前も残しておくと厄介そうだ。……ここで始末する」
「くっ……」
光がどうにかしようとしたその時。増援のデモンズトルーパーが現れてベイルと交戦を開始する。
「光、今はあの二人が仕掛けた爆弾を解除するんだ!」
「はい!」
それから光は二人が仕掛けていった爆弾をどうにか解除するために奔走するのだった。
また次回もお楽しみに。