仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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くっついた二人 朱美の危機

バイスの上に上塗りされた一輝。そのおかげで変身の際に一輝の意識が元の体に戻る事ができた。

 

「はあっ!」

 

リバイスが走るとキメラデッドマンへと拳を叩き込む。その威力でキメラデッドマンは吹き飛ばされると近くの壁へと激突した。

 

「兄ちゃん!」

 

「お待たせ、大二」

 

ライブはリバイスから聞こえてくる声が一輝だと聞き取ると頷く。そして、二人揃ってキメラデッドマンとの戦いを開始。リバイスはバイスが変身していた時とは違い、スピードを使った機動戦で戦う。

 

「大二、これを!」

 

それからリバイが渡したのはコングバイスタンプ。それを手にしたライブはベルトに押印する。

 

《コング!》

 

するとライブガンの銃口にエネルギーが集約。そして、ライブがトリガーを引くと巨大な拳型のエネルギー弾が発射。それがキメラデッドマンの固い装甲を吹き飛ばす。

 

「があっ!?」

 

そして、その隙にリバイスがベルトからローリングバイスタンプを取り外すとそれをナックルとして構えた。

 

「喰らえ!」

 

キメラデッドマンが反撃とばかりにエネルギー波を放つがそれはリバイスの持つローラーで殴る事でエネルギーを相殺されて凌がれてしまう。

 

「一輝、そろそろ」

 

「ああ。交代だ」

 

その瞬間、一輝とバイスの人格が入れ替わると再びバイスの声がリバイスから聞こえてくると同時に構え方が変わった。

 

「ッ!?雰囲気が……」

 

「ふへへ。今度は俺っちの出番だぜ!」

 

バイスが笑うと手にしたローリングバイスタンプで殴り、キメラデッドマンを押していく。その戦い方は荒々しく、パワーに頼った戦闘スタイルだった。

 

「急にスタイルが変わって……」

 

キメラデッドマンは戦い方がいきなり変わった事に困惑。またリズムを崩されるとリバイスがキメラデッドマンを持ち上げるとプロレス技を披露する。

 

「バイスバスターいっくよー!」

 

そのままキメラデッドマンは投げられると同時に叩きつけられた。するとキメラデッドマンはこのままだと不味いと踏み、いきなり月村の元に移動した。

 

「月村、お前も戦え」

 

「ッ!?ちょっと!」

 

その瞬間、月村の体がキメラデッドマンの中に取り込まれるとそのパワーが格段に上がる。

 

「うーわっ。ヤケクソモードかよ!」

 

「バイス、今度は俺の番だ」

 

「あいよ!」

 

再び一輝と人格を入れ替えたバイスは引っ込むと一輝へと主導権を渡す。

 

「大二、キメラデッドマンは二人のライダーキックじゃないと救えない。上手く隙を作って決めるぞ」

 

「わかった!」

 

それから二人による連携攻撃により、デッドマンを追い詰めていく。ライブが機動力と飛び道具を活かして遠距離から支援し、リバイスが近距離からローリングバイスタンプを使っての格闘戦を仕掛けた。

 

「はあっ!」

 

「パワーの上がった俺達にそんな攻撃は……」

 

しかし、突如としてキメラデッドマンから火花が散ると動きが鈍ってしまう。これは、一つの体に二人の人間が取り込まれた弊害なのかキメラデッドマンは上がったパワーを制御できなくなり始める。

 

「嘘でしょ!?」

 

「クソッ、動け!」

 

その間にリバイスは手にスタンプを持つとそれをローリングバイスタンプに読み込ませる。

 

《レックス!》

 

《エナジー!》

 

《バ!バ!バ!バイス!ババババババ!バイス!》

 

そして、リバイスが接近すると手にしたローリングバイスタンプのトリガーを引いて必殺技を発動させる。

 

《ペインティングフィニッシュ!》

 

ローリングバイスタンプにレックスの顎のエネルギーが集約されるとそれを思い切りキメラデッドマンへと叩き込む。

 

「「があっ!?」」

 

「だあっ!」

 

そこにライブが突撃する中、リバイスはその進路上に雷の絵を描くとそれが表面化。ライブの体に付与されると電撃を纏った突進へと変化する。

 

「「くっ、こんな奴等に……」」

 

「大二!一気に……」

 

「ああ、決めようか!」

 

二人がスタンプとライブガンをベルトに装填するとそれぞれが必殺技を発動させるための操作をした。

 

《必殺承認!》

 

それから二人揃って跳び上がるとライブは翼を展開し、純白のエネルギーを纏ったキックを。リバイスは出てきたローリングバイスタンプ型のエネルギーを通過すると加速。漆黒のインクのエネルギーと共にキックを放つ。

 

《ローリングスタンピングフィニッシュ!》

 

《ホーリージャスティスフィニッシュ!》

 

二人からのライダーキックが命中するとキメラデッドマンは何とか耐えようとするが、その威力を抑えきれずに二人のキックをまともに喰らった。

 

「はい皆さんそれでは恒例の!3!2!1!……はいドーン!」

 

そして、立花と月村の二人を分離するとキメラデッドマンは爆散。そのまま立花及び月村が倒れ込む中、落ちていたキングクラブプロトバイスタンプとクロコダイルプロトバイスタンプを二人はそれぞれ回収する。

 

「やったな。兄ちゃん、バイス」

 

「ああ」

 

「へっへー!俺っち達にかかれば朝飯前だっての!」

 

それから二人が変身解除するとその瞬間、一輝の体を見て大二は驚いたような目をした。

 

「なっ!?」

 

「え?どうしたんだ?」

 

「おいおい、急にそんな驚いてどうし……」

 

すると一輝が自分を見るとそこには腰から生えるバイスの尻尾に頭に付いた小さな悪魔のツノ……ただそれは一輝の人格に戻ると同時に消え、バイスになるとまた出てきた。

 

『ガッデーム!?』

 

「えぇーっ!?」

 

「「今度は……くっついちゃったぁあっ!?」」

 

どうやら今度は一輝とバイスが完全に一つになってしまったらしく、結局元に戻ることは叶わなかったわけだ。その後、立花と月村の二人はフェニックスによって拘束。事態は収束に向かう事になる。その頃、ジャンヌと戦うベイルの方では異変が起きていた。

 

「はあっ!」

 

「ぐっ!?」

 

ジャンヌが攻撃をしようとした瞬間、ベイルの体がいきなり透け始めたのだ。

 

「チッ……。どうやらダメージを受け過ぎたらしい。ここは退くとしよう」

 

「逃げるつもり?」

 

ジャンヌは逃さない気満々でベイルを背中の刃を伸ばして拘束するとベルトに手をかける。

 

「良いのか?このまま俺を倒せば純平は死ぬぞ?」

 

それを聞いたジャンヌは驚いた様子へと変わる。何故そのような事になるのか。理由がわからなかった。

 

「どういう事!?」

 

「俺と純平は一心同体。片方が死ねばもう片方も死ぬ。お前らの悪魔達と同じでな」

 

「ッ……」

 

つまり、ベイルを完全に分離せずに倒してしまえば元太も共倒れになってしまう。それはできないとジャンヌの手が止まってしまった。

 

「ふん。じゃあな。小娘」

 

ベイルはそう言ってジャンヌの拘束を振り解くとそのまま赤黒い粒子となって去っていってしまう。

 

「ベイルを倒したら……パパが死ぬ」

 

『ラブラブ……さくら』

 

撤退したベイルを見送ったジャンヌは変身解除。それから一同は再びスカイベースに集まると今後について話し合う事になった。

 

「さて、ひとまずフェニックス内の膿は出せたが……状況はまだまだ悪い。……そのためそろそろこちらから仕掛けようと思う」

 

それを聞いた一輝達は驚く。そして、狩崎がプランを説明する事にした。

 

「今まではずっと対処に追われていた我々だが、ようやくこちらから先手を打つ準備が整った」

 

「それって……」

 

「まさか!」

 

「そう。朱美君を使うんだよ」

 

それを聞いて大二とさくら、光は驚きの目を向ける。何故なら二人は朱美がフェニックス側であると知らない。そして、三人にようやくその事が説明された。

 

「ウィークエンドの拠点の位置は判明済み。あとはタイミングだ」

 

「何しろこちらの方が戦力で劣るからね。攻めた瞬間に街にデッドマンを出されては困る」

 

「でも、仮に向こうが全員拠点にいたとしても幹部クラスの相手は少なく見積もっても五〜六人はいますよ?」

 

「でもこっちには一輝兄もいる。バイスと二人で連携すれば……」

 

しかし、さくらの案も実は今では通用しなくなっている。その理由は二人の一体化だ。

 

「残念な事にそれは今の所できないと思った方が良い」

 

「え?」

 

「五十嵐一輝とバイスが完全に一つになった事でベルトによる機能でも二人になる事ができないんだ。つまり、今変身可能なのはジャックリバイスのみとなる」

 

これではリバイとバイスの利点である二人で連携して戦うという最大のメリットが機能しないも同然だ。

 

「そんな。どうにかする手立ては無いんですか?」

 

「……その手段なら目星は付けている。だが、まだそのスタンプを生み出すにはデータ不足。作れるのは先になるだろう」

 

つまり、今の段階では二人の状態を戻す事ができないということだ。こちらの戦力は仮面ライダー三人とデモンズトルーパー。相手の方はギフテクス以上が四人に赤石、そしてギフジュニアにギフテリアン。通常のデッドマンが来ることも想定されると遥かに強大だ。

 

「……だったら俺が前線に!」

 

光が声を上げる。確かに今の光なら通常のデモンズなら使いこなせるだろう。だが、今の現状では通常のデモンズでは力不足だ。

 

「まだ君は訓練を完了していない。強化されたデモンズの力には耐えられないだろう?」

 

「ですが、今のままでは……」

 

確実に勝てない。光はそう思っていた。しかし、それは焦りを生む。

 

「牛島。少し落ち着け。……確かに今の戦力では厳しい戦いになるのは承知の上だ。だが、今動かなければデッドマンズはますます手がつけられなくなる。やるなら今しか無い」

 

「……わかりました」

 

光は拳を握りしめて悔しさを堪えつつ、この作戦に賛同する事になる。そして、そのウィークエンドの拠点では……。

 

「ギフ様近いうちに我々ウィークエンドを表舞台に出そうと思います」

 

「ほう。その理由は?」

 

「今の我々はただ街を襲うのみのテロ組織と何も変わりません。しかし、我々の理念を世界に掲げた上でギフ様が力を示せば我々に賛同する者は更に増えます」

 

赤石からの熱弁にギフは思考を巡らせると結論を出し、赤石へと指示した。

 

「良かろう。お前に任せる」

 

「はっ!」

 

するとその様子をコッソリと見ていた朱美は不味い事になったと考える。今までウィークエンドはデッドマンズの影に隠れていたのだが、そのためにデッドマンズの活動はただのテロ行為として見られてきた。しかし、もしウィークエンドが出てきてデッドマンズの行動が正当な物だと証明されてしまえば彼らに従う者は増えて逆にフェニックスが窮地に陥るだろう。

 

「何としてでも止めないと……」

 

その瞬間だった。突如として赤石が手を翳すと伸びてきたエネルギーが朱美を拘束。そのまま中へと引き摺り込んだ。

 

「きゃっ!?」

 

「やはりな。……君はフェニックス側だと思っていたよ」

 

「ッ……」

 

朱美は赤石相手に全て見抜かれていたと察すると悔しそうな顔つきへと変わる。すると赤石はギフへと処遇を問うた。

 

「ギフ様、この者を如何しますか?」

 

「……丁度良い。この女を使わせてもらおう」

 

そう言ってギフが手を翳すと朱美へと赤黒いエネルギーが注入されていく。朱美はいきなりの事で悲鳴を上げ、その姿を変えていくのであった。

 

バイスタンプラリー

 

三十四話目……オクトパスバイスタンプ




また次回もお楽しみに。
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