仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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五話目
盗まれたスタンプと新たな司令官


ある日の夜分、フェニックスのバイスタンプの保管庫にて、そこには一人の影がヒロミのIDカードを手にその保管庫の鍵を開けると中に保管してあったコングのバイスタンプとメガロドン、ライオンのプロトバイスタンプを手に取り、そのまま部屋を出ていく。

 

その影はスカイベースから出ると夜の街中を歩き、ある建物の中に入ると一人の男にそのスタンプを手渡した。

 

「これは……あなたはデッドマンズの味方なのか?」

 

その問いにスタンプを渡した本人はまるで知らないとばかりに首を傾げる。その直後、オルテカが現れてスタンプを渡した人物の手を掴む。

 

「君は何者だ?デッドマンズでも無いのにスタンプを手にしているとは」

 

オルテカがその顔を覗き込むと意外そうな顔つきをしていたが正体に納得がいった。

 

「なるほど、あなたがバイスタンプを。確かにあなたなら納得だ。少しあなた達二人と話がしたい。私と共に来ないか?」

 

そう言ってオルテカとスタンプを渡した人物、渡された人物の三人はデッドマンズベースへと足を運ぶ事になる。

 

「お前は!!」

 

オルテカによって招かれた二人はフリオ、アギレラと出会うとフリオは驚きの目を向けた。

 

「ふぅ〜ん。確かにコイツならデッドマンを産めそうね。そっちのあなた、見る目があるじゃない。どう?このまま私達の仲間に……」

 

しかし、スタンプを渡した人物はその話を一度保留にする。その人物にとってその話はありがたいことではあるが、まだその時では無いと考えているからだ。

 

それから日を跨ぎ、翌日。スカイベースでは大二、ヒロミ、光の三人が洗面所で顔を洗っていた。

 

「若林総司令官から15分後に緊急招集。二つ伝えることがあるそうだ」

 

「わかりました」

 

「……はい」

 

二人が返事をする中、大二は気だるそうに返したのについてヒロミは違和感を覚える。

 

「………大二、お前どうした?」

 

「はい?」

 

「気持ちが入ってないぞ」

 

ヒロミからの指摘に大二は無言になると返事を返そうとするが光はため息を吐いた。

 

「大二、お前ふざけてるのか?」

 

「光」

 

「ふざけてるというのはどういう意味だ」

 

「お前、ただでさえフェニックス内での評価が落ち始めているのにそんなやる気の無い態度で大丈夫なのかよ」

 

光からの指摘に大二は光を鼻で笑う。それに光は完全に苛立ちが爆発する。

 

「お前!」

 

「落ち着け。ここで喧嘩しても仕方ないだろう」

 

それから三人は時間が差し迫っている事もあり、移動するとそこには一輝と狩崎、そして司令官の服を着て髪はショートヘアのツーブロック、更に耳にピアスを付けた男が立っていた。

 

「あなたは……」

 

「天魔……レオ」

 

「ヒロミさん、知ってるんですか?」

 

「知ってるも何もかつて俺が司令官に選ばれる前、候補の一人として名を連ねていたからな」

 

ヒロミとレオは一瞬目が合うとあまり合わせていたくないのかすぐに逸らす。

 

「相変わらず元気そうだな、天魔」

 

「司令官の座を下ろされたんだってな?ざまぁない。お前は結局その程度の男って事か」

 

それを聞いた瞬間、光が目を怒らせると天魔へと詰め寄っていく。しかし、天魔は相手にすらならないと光を見下したような目で見る。

 

「何だか場違いな奴がここにいるなぁ」

 

「何だと!?」

 

「えっと……」

 

一触即発の雰囲気を出すヒロミ、天魔、光の三人。ただ一人事態を理解できていない一輝が大二へと聞く。

 

「大二、あの人は?」

 

「天魔司令官……ヒロミさんが分隊長に降格した際に新たな司令官として持ち上がった人物だよ。ただ、ヒロミさんとはライバルのような関係で前にヒロミさんが司令官に就任した時にあの方は相当悔しがってたそうだから……」

 

「そうなのか……」

 

そんな風に話していると若林が入ってきて今回招集された件についての話を始める。

 

「バイスタンプの奪還は順調!特に私が大事にしている十種のバイスタンプも半分近くが集まった……と思っていたんだけどねぇ」

 

「実は先日、このフェニックススカイベース内に保管されていて調整を待っていたメガロドンとライオンのプロトバイスタンプ、及び実戦で使用可能となっていたコングのバイスタンプが何者かによって盗まれた」

 

その話を聞いて一同に緊張感が走る。どうやら入室記録もしっかり消されており、犯人は用意周到な行動をしているらしい。ただ、ここフェニックススカイベースは空を飛んでいるために外部からの侵入はほぼ不可能……となると盗んだのは必然的に内部の人間となる。

 

「誰がやったのか……正直検討がつかないが……」

 

その瞬間、狩崎と若林の目がヒロミへと向いた。勿論ヒロミは身に覚えがないので目を逸らす。

 

「待ってください!ヒロミさんがやったと言うんですか!?」

 

そこに案の定、光が首を突っ込む。それを皮切りに天魔がヒロミへと問い詰めた。

 

「実はねぇ、入室記録は消されているんだけど……あそこの部屋に入る前、あの部屋の周辺にある監視カメラには……君のIDを持ってる人物を確認できるんだよなぁ」

 

天魔は完全にヒロミを煽っており、ヒロミが怒ればすかさず反応してくるだろう。

 

「……それだけで俺だと決めつけるんですか?」

 

ヒロミはあくまで冷静に天魔へと敬語を使って話す。そこに一輝が止めに入った。

 

「喧嘩はダメですよ!」

 

「ふへへ、何だか悪いムードになってきてるねぇ」

 

バイスがそういう中、大二は一人我関せずを貫いている。大二としては余計な事に関わるのは嫌なのだろう。

 

「まぁ、確かに決めつけるのは良くないねぇ。この件は一旦置いておこう。それで五十嵐一輝、君を呼んだのは他でも無い。これを見たまえ」

 

そう言って狩崎が映像を映すとそこには一人の男が街中で人々に迷惑をかけている暴走族に喧嘩を売ってはデッドマンの力でボコボコに倒す映像があった。

 

「これって……」

 

「そう。奪われたはずのメガロドンのプロトバイスタンプを使った犯行だ。君達には彼を追ってもらいたい」

 

狩崎からの力説に一輝は頷くとそれを了承。そして、狩崎はデッドマン撃退に必要となるであろうスタンプを取り出した。

 

「それは、あの時の……」

 

「そう!ジャッカルバイスタンプだ!」

 

その瞬間、ガンデフォンに着信音が鳴ると一輝がそれを取り出す。すると画面にバイスが映り込んだ。

 

「やっほー、お久しぶり!狩ちゃん!」

 

「ワッツ!?狩ちゃん?」

 

「これを使えば皆にもしっかり見えるようになるし、一輝以外ともお喋りできて気持ち良いぜ!」

 

「ガンデフォンは君のための物では無い!」

 

狩崎は照れ隠しなのか顔を背けながら答えを返す。狩崎の手には何故かスケボーを持っていた。

 

「……そのスケボー、どうしたの?」

 

「狩崎の最近のマイブームだそうだ」

 

そう言うのは天魔で狩崎はそんな天魔を睨みつける。どうやら天魔の性格面の悪さはここにもしっかりと現れるようで、狩崎が司令官にするのを嫌がったのにも納得がいくだろう。

 

「まぁ良い、バイス。君の事はなんか嫌いだ」

 

狩崎が少しずつ不機嫌になっていく中、話が進まないので一輝が狩崎へと質問する事にした。

 

「狩崎さん、そのジャッカルバイスタンプの力ってどんな物なんですか?」

 

「よくぞ聞いてくれた!君達が現在使っているプテラバイスタンプのスピードは確かに速い。しかし、アレはあくまで空中専用の姿だ。地上は地上用のスピード型の形態が必要となる。そこでこのジャッカルバイスタンプの出番だ!」

 

そう言って狩崎が変身後の画像を見せるとリバイはいつも通りピンクとライトブルーのカラーで顔にはバイザーが付いており、頭にはジャッカルの耳のようなパーツとピンクの髪の毛が生えている。加えて、胸にはコントローラのようなボタンを模した物もあり、背中にはジャッカルゲノムの頭部を模したパーツも付属。それ以外は殆どレックスゲノムと変化は見られない。

 

バイスの方は原始人のようなピンクや黒の毛皮を着た姿に頭部はジャッカルに似せたピンクと黒の被り物、更に腕や尻尾はピンクの毛でもっさりとした姿であった。

 

「うーわ、ダッサ!」

 

「セェイワッツ!?」

 

狩崎はいきなりバイスから言われたダサい発言に驚きを露わにする。まさか初手からこんな事を言われるとは思わないからだ。

 

「なんかモッサリしてるし、全然速く無さそうだし!」

 

「酷い言いようだな……」

 

「バイス、こんな事言ったら狩崎さんは……」

 

大二がツッコミ、一輝がバイスを止めようとするが、バイスの酷評は止まる事を知らない。

 

「はぁ、こんなのどこがスピード型の形態なんだよ、もっと他のデザインは無いの?」

 

「もう良い!君にはこのスタンプは必要無いみたいだからね!」

 

狩崎が完全に拗ねてしまうと一輝は謝ろうとするが、狩崎はまるで受けつけようとしない。

 

「そんなの無くたって俺っちと一輝なら楽勝よ楽勝!」

 

「はぁ、話は以上だ。解散しろ」

 

そう豪語するバイスに一輝はもうこれ以上はダメだとばかりにそれを仕舞うと若林からの言葉で締められるとその場はお開きとなり、一輝はスカイベースから出て幸せ湯に戻る道のりを歩く。

 

「バイス、お前余計な事言っちゃって。折角狩崎さんが用意してくれた物なのに」

 

「だあってよ、一輝はあんな姿で良いって言うのか?あんなの、俺っちは御免だね!」

 

「はぁ……」

 

一輝が溜息を吐くと幸せ湯へと戻る。するとそこでは元太が出迎えた。

 

「お帰り……一輝」

 

「ただいま……何してるの?」

 

そこでは元太が背中に幾つもの箱を乗せた状態で腕立て伏せをしていたのだ。

 

「何って……バイチューブに投稿する動画を……」

 

その直後、元太はもう限界なのかその場に倒れ込むと背中に乗せていた箱も転げ落ちることになる。結局、この動画は投稿できるような代物では無かったのでボツになった。

 

「父ちゃん、変な事やってないでちゃんとお店の店番してよ」

 

「いやぁ、それよりもな一輝。お前に見せたい物があってだな」

 

そう言ってタブレットを出すとそこには生配信中の動画があり、それを再生した。するとそこには先程一輝がスカイベースで見た人物と全く同じ人がちょうどブラック企業に勝手に侵入。メガロドンデッドマンに指示して遊んでいた。

 

「アイツ!父ちゃん、ここどこ?」

 

「えっと……」

 

元太が慌てて調べようとするが、調べるのが下手なのかなかなかヒットしない。

 

「一輝ちゃん、ここだよ!」

 

そう言って風呂場の方から出てきたのはぶーさんで、ぶーさんは素早く現場を調べており、一輝はすぐに向かう事になる。

 

「ありがとうぶーさん!」

 

「一輝ちゃん、頼むよ」

 

「任せてください」

 

それから一輝は急いで自転車を漕いで現場へと急行するのであった。




また次回もお楽しみに。
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