仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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三十五話目
突入!ウィークエンド


ウィークエンド拠点の襲撃作戦。それはフェニックス側にとって確実に成功させておきたい場面である。今はまだウィークエンドが表面化していないために世間からの認知度は絶無だが、もし表面化してしまえば相手の出方次第では世論そのものがひっくり返されるかもしれないだろう。

 

「今回攻めに参加するのは五十嵐一輝、五十嵐大二、五十嵐さくらの三人のライダー。そして、サポート役として牛島率いるフェニックスの精鋭達だ」

 

「私が行く事も考えたが敵戦力の大きさを考えて今回は無しだ」

 

「そういえば、デモンズトルーパーは出さないんですか?」

 

大二からの質問に若林は首を横に振る。この様子だとデモンズトルーパーはアテにできなさそうだ。

 

「済まないがこれ以上攻めに戦力を割くと敵が街を狙った際に防衛ができなくなる」

 

「デモンズトルーパーの性能では強力な敵には対応できないからね」

 

デモンズトルーパーの戦力ではせいぜいギフテリアンやフェーズ1のデッドマンを相手にするのが精一杯と言った所だろう。

 

「ま、最悪フェーズ2までならギリギリ対応可能だが肝心の悪魔と人間の分離をするにはライダーキックがいる。そう考えるとデモンズトルーパーでの対応は割と厳しい」

 

つまり、そう考えるとデモンズトルーパーは防衛のための最後の砦として残しておくべきと言える。

 

「五十嵐三兄妹にはいつも負担をかけて申し訳ない。今は各々がやれる事に全力を尽くす時だ」

 

若林からの言葉に一同は頷くとそれぞれが襲撃前の準備を始める事になった。攻めに出るのは翌日の早朝。この日はゆっくり休めという事で三人は幸せ湯に戻る事になる。

 

その頃、ウィークエンド拠点では赤石が不気味な笑みを浮かべた状態でギフと向かい合っていた。

 

「画竜点睛。もうじき我々の計画は最終段階へと移行します。ギフ様。例の物は……」

 

「ああ。もうすぐ記念すべき一体目が完成する」

 

するとギフが手を翳すと異空間の中に大量のギフテリアンが膜の中で生成されており、それらが次々と融合していくと一体のマゼンタの膜に包まれた何かが眠っている。

 

「なるほど。これでますます邪魔者は太刀打ちできなくなるでしょう」

 

するとそこにアギレラが入ってきた。その顔はとてもご機嫌であり、ギフの隣に座る。

 

「ギフ様。今度はどのようにして人類を服従させるおつもりですか?」

 

「アギレラ様。全てはこの赤石にお任せください。我々の手で全ての人類をギフ様の僕……もとい家族として迎え入れましょう」

 

赤石がトントンと手を叩くと部屋に一人の女性が入ってきた。それはギフと赤石の手にかけられたはずの朱美である。

 

「さて、我々の目的のために邪魔な仮面ライダーを一掃したい……が、ここは一つ朱美君を利用させてもらおうか」

 

赤石はまた何かを企んでいる様子であり、彼が指を鳴らすとそこにオルテカ、フリオ、ヒロミの三人が揃っていた。

 

「お呼びでしょうか」

 

「恐らくだがそろそろ奴等も痺れを切らして向こうから攻めに来る」

 

「こちらは万全な状態を作って対応するわけですか」

 

「ああ。万が一にもこちらが負ける事は無いだろうが、油断大敵だからな」

 

赤石はそう言いつつ悪魔のような笑みを浮かべていく。そして、彼は他の面々の配置を決めていくのであった。

 

その日の夜、幸せ湯では五十嵐三兄妹が決戦前に集まって話をしている。

 

「いよいよ……だな」

 

「絶対に勝って皆で戻るよ」

 

「ああ。ヒロミさんも救い出す」

 

「ふへへ。俺っち達ならきっとできるぜ」

 

「調子に乗って足を引っ張るなよバイス」

 

「あ!?カゲロウお前!」

 

「ラブラブ〜」

 

三人と三人の悪魔はそう話すが、やはりどうしても緊張感は消えない。はっきり言って厳しい戦いだ。敵戦力は圧倒的。しかもこちらは援軍を見込めない状況である。

 

するとそこに元太と幸実もやってきた。緊張する三人を優しく受け止めるためである。

 

「お前達……いつも負担ばかりをかけて済まない」

 

「何言ってるのパパ、そんなことは……」

 

「ベイルの件。本当は俺がちゃんと決着を付けないといけないんだ。それなのに……」

 

明日の突入の際もベイルと交戦する可能性は大いにある。その際に誤ってベイルを倒そう物なら元太も道連れにしてしまう。それだけは一輝達にとって避けたい展開であるだろう。

 

「ベイルの件は俺達でどうにかする。だから父ちゃんは安心して欲しい」

 

「だが……」

 

「パパさん。ここまで来たらこの子達を信じてあげましょう」

 

幸実の言葉に元太は無言になると考え込む。それでもやはり自分の悪魔であるベイルとはちゃんと自分が決着をつけるべきだと思っているのだ。

 

「せめて、ベルトがあればな」

 

かつてベイルをデモンズドライバーに封印した際はベイルドライバーを使い、仮面ライダーベイルとしてベルトから抜け出したベイルを打ち破った。しかし、ベルトはウィークエンドの手に落ちているためにそれはできない。

 

「一輝も大二もさくらも覚悟を決めてるの。パパさんも覚悟を決めてこの子達に任せましょう」

 

「……ああ」

 

幸実に説得されて元太は納得すると一輝達三人にこの戦いの行く末を託す事になる。

 

「父ちゃん、母ちゃん。俺達は絶対に三人で戻ってくる。誰一人欠けても五十嵐一家は成り立たない」

 

「だから俺達を信じていて欲しい」

 

「私達三人が組めば無敵だから」

 

三人の気持ちは一つに纏まり、いよいよ決戦の日を迎えた。三人がフェニックスのスカイベース付近へと移動するとそこには光とフェニックスの構成員達が顔を揃えている。

 

「あれ?そういえば、君達が持ってるものは……」

 

光が手にしているのはオーインバスターにそっくりの物である。相違点はメインカラーが青から白に変わってる点だ。

 

「量産型のオーインバスターです。この日のために狩崎さんが量産態勢を整えてくれていました」

 

このオーインバスターは通常版よりも出力はやや下がるものの、一般人が普通に扱うのに十分な性能となっている。つまり、より汎用性を高めた物と言えるだろう。

 

「一輝さん、大二、さくらさん。行きますよ」

 

三人が光の言葉に頷くとウィークエンドの拠点が存在する建物へと入ると地下へと降りるボタンを押す。ウィークエンドの拠点はデッドマンズベースと同じく地下に存在し、アリの巣とでも言えるような形状となっている。

 

その入り口は虹彩認証がいるために外部からの侵入はあり得ない。合言葉形式のデッドマンズベースよりもセキュリティが固いのだ。

 

しかし、今回は朱美が内側からロックを解除する手筈になっているのでその点は問題無い。

 

それから朱美の手によってロックが開けられると一輝達は潜入すると朱美と合流。そのままウィークエンドの拠点内部の通路を通っていく。

 

「最短ルートで行くわ。あなた達も余計な戦闘はしたくないでしょ?」

 

それを聞いて一輝達も頷く。今回の作戦の肝はどれだけ余計な戦闘を避けてギフや赤石のいる場所にまで到達できるかにかかっている。そのため、必要ない戦闘は避けておきたい。

 

「やけに静かだな」

 

しかし、大二はこの時何かの違和感を感じる。それは幾ら何でも敵と出会わなさすぎだという事だ。突入してから5分経つが、誰一人とすら会わない。そのため大二は心のどこかで危機感を覚える。

 

「どういう事だ?どうして誰とも会わない」

 

「大ちゃん?」

 

「いや、今はこっちに集中か」

 

すると目の前に扉があり、それを開くとそこにはアギレラ、フリオ、オルテカの三人が揃っていた。

 

「「「ッ……」」」

 

「おやおや。フェニックスのメンバーが揃ってここに何の用かな?」

 

「お前らを倒しに来た」

 

「笑えない冗談ですね〜」

 

「そうやって呑気にしてられるのも今のうちよ」

 

「ふふっ。じゃあ私たちがまずは相手をしてあげるわ」

 

《クイーンビー!》

 

《ウルフ!》

 

《ダイオウイカ!》

 

すると三人がプロトバイスタンプを自らに押印。その姿をフェーズ4へと変えていく。クイーンビーデッドマンのその姿は背中に二枚の大きな羽を武装し、和風の巫女のような装い。更に体には大量の働き蜂を模した模様が入っており、体の至る所に蜂蜜のような装飾もある。加えて両腕には毒針のような武装も見られ、顔は更に蜂らしさが強調されたような姿だった。

 

「アギレラもフェーズ4に達していたのか」

 

「私はデッドマンズの首領よ?このくらいできるわ。さて、あなた達の今の戦力で勝てるかしら?」

 

「大二、さくら!……行くぞ」

 

「ああ!」

 

「やってやるわ」

 

「おっとぉ。今回は俺の番だ」

 

「カゲロウ……。わかった。任せるぞ」

 

《俺っち!スイッチ!ワンパンチ!》

 

《イーヴィルウィング!》

 

《キングコブラ!》

 

《Confirmed!》

 

「「「変身!」」」

 

《バイスアップ!》

 

《イーヴィルアップ!》

 

《ハイパーリベラルアップ!》

 

《ガッツリ!ノットリ!クロヌリ!仮面ライダーリバイス!バイス!バイス!バイス!》

 

《Wrath!Wicked!Warning!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィルエビル!》

 

《We are!We are!仮面ライダー!インビンシブル!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!ハァー!ハーッ!》

 

三人はそれぞれジャックリバイス、イーヴィルエビル、インビンシブルジャンヌへと変身すると構える。

 

「「「はあっ!」」」

 

三人が戦闘を開始する中、光の指揮の元、フェニックスの隊員も攻撃を開始。

 

「鬱陶しいですね。雑魚の相手はコイツらに」

 

《ジュニア!》

 

するとギフジュニアも出現し、敵味方入り乱れての乱戦に発展した。そんな中、ジャンヌは何かを考えるとリバイスやエビルへと叫ぶ。

 

「一輝兄、カゲちゃん!先に行って!コイツらは三人纏めて私がやる!」

 

「え!?」

 

「無茶だ、さくらが保たないぞ!」

 

しかし、ジャンヌは首を横に振る。するとジャンヌが背中の刃を伸ばすとウルフデッドマン、ダイオウイカデッドマンを拘束。動きを封じた上でクイーンビーデッドマンと戦う。

 

「良いから早く!二人が先に行ってくれた方が安心する!」

 

「悪い、さくら!」

 

「絶対に耐え切れよ!」

 

二人はそう言って先へと進んでいく。そんな中、三人のデッドマンはジャンヌへと笑みを向ける。

 

「良いのかしら?三人相手に喧嘩売って」

 

「言ったはずよ。ここは私が食い止める!」

 

それから三人とジャンヌは戦闘を開始する事になるのであった。そして朱美と共に先へと進むリバイスとエビル。その頃、最奥部ではギフが手を翳すと同時にある怪人が生成完了する。

 

「……おはようヘルギフテリアン。目覚めの気分はどうかな?」

 

「………」

 

「早速だがお前の相手が来た。存分に可愛がってやれ」

 

ヘルギフテリアンはそう頷くとゲートを通ってある場所へと移動するのであった。




また次回もお楽しみに。
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