仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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三十九話目
狩崎親子の対話 ギフへの切り札


真澄から告げられた二つの事実。それはギフを倒す方法があるという事。そして、狩崎の中に二体の悪魔がいるという事だ。

 

「ダディ!それはどういう事だ?」

 

狩崎は訳がわからないと言った様子である。いきなり降って湧いた新たな情報。真澄は二体の悪魔の事について説明をした。

 

「……ジョージ。私が行方不明になる前の事だ。ノアで研究をしていた私は白波純平……五十嵐元太が脱出するという事を知って彼に協力した」

 

遡る事25年前。ノアがあった頃だ。そこで真澄は一人の青年を玩具として扱うという自らの過ちに気がついた。だから純平が脱出すると知った時、彼に協力する事になる。だが脱出が困難を極める事、そして脱出に当たって彼の悪魔であるベイルから逃げなければならないとわかっていた真澄は暫くの間行方不明にならなければならなかった。

 

「私は君と離れていても君の成長を親として見守りたかった。だから私の悪魔を君に移したんだ」

 

真澄がそこまで言った所で狩崎は怒りを露わにすると詰め寄って胸ぐらを掴む。

 

「……ふざけるな。だからと言って今更許されると思うなよ。それに、過ちに気づいて尚、デッドマンズやウィークエンドに味方をしているのか」

 

「ジョージ。私が君達と敵対している理由。賢い君ならもう察しがついているはずだ」

 

それを聞いて狩崎は手を放す。……薄々彼も勘づいていた。かつて真澄から過去を聞いた時は冷静でなかったために気が付かなかったある事実。確かに、当時(・・)はギフの力が強大だと知って何も対抗策が無かったために服従するという事しかできなかった。だが、今は違う。仮面ライダーはその数を増やし、ギフを止めるための戦力は揃いつつある。

 

「アンタがあの時服従するしか無いと言ったのは……その時はまだギフを倒す切り札が無かったから。そしてアンタはそれを見つけた」

 

その言葉を聞いて真澄は頷く。しかし、だからと言って悪魔を移された事を許したつもりはない。

 

「だがそれのこれは別問題だ。アンタが私に悪魔を移したせいで私にどんな悪影響が起きるかわかっての事か?」

 

「……あの時の私は狂っていた。確かに、キメラデッドマンの事象を見れば一人の人間に二体の悪魔が住う事のリスクは少し考えればわかる」

 

下手をすれば悪意のみが強まって暴走の危険もあったのだ。今回は奇跡的に狩崎の性格がより悪魔のように自らの目的のためなら他人の犠牲を厭わないという方向に傾いただけで済んだ。ただ、それは結果論に過ぎない。

 

「ダディ。それにアンタは私を一人にした。早くにアンタが行方不明になったせいで女手一つで私を育てた私のマミーの気持ちを思った事はあるか?」

 

すると真澄はその場に跪くと土下座をしてまで頭を下げた。謝って済むとは真澄も思っていない。それでも狩崎を想う気持ちは変わらないのだ。

 

「こんな事をしても私が許されるわけではないのはわかっている。私の犯した罪はこの程度では消えない。だからこそ、私は君に全てを託したいんだ」

 

だが、狩崎の考えは違った。彼は謝った真澄へとある事をいう事になる。

 

「だったら、アンタが自分でその罪を償えるだけの事をしろ。勝手に息子に自分の贖罪を押し付けるな。……アンタには責任を取る義務がある」

 

それを聞いた真澄は立ち上がると彼は狩崎が自分とは違って立派に育った事を思い知った。狩崎は自分の可能性を追求したいマッドサイエンティストに変わりはない。それでもここまで立派な事を言えるようになったのは一輝達との出会いがあったからだろう。

 

「ジョージ。ギフを倒す鍵は君達が深く関わっている五十嵐家にある。そして、私はギフの生い立ちを知った。そこに奴を倒す鍵もあるとね」

 

「勿体ぶらずに早く話してくれ、ダディ」

 

「……ギフは元々、数千年前に生成されたギフスタンプから生まれた悪魔だ。ただ、そのあまりの強大さ故に誰かの悪魔を依代として降臨する必要がある。そして、ギフが強すぎるが故にもう一体……ギフに対抗するための悪魔が作られたんだ」

 

「何!?」

 

狩崎は目を見開く。ギフの強力さは確かに脅威。だが、ギフに対抗するための悪魔がいるとなると話は別だ。それを見つけられればギフを倒す鍵になる。

 

「その悪魔は誰が……」

 

「……これ以上話すのは危険だ。だから最後にこれを受け取ってくれ」

 

それから真澄がUSBを取り出すとそれを狩崎へと渡す。そして、真澄からその中身を聞くと二人は再び袂を分つ事になった。

 

「……ダディは、まだウィークエンドに残る気か……。これが赤石に知られれば確実に始末される」

 

それだけは避けなければならない。狩崎は一刻も早くウィークエンドから自分の父を救い出す事を考えるのであった。

 

その頃、ウィークエンドの拠点ではギフがなかなか従おうとしない人類への苛立ちを募らせていた。

 

「何故人間は我々に従わない」

 

「申し訳ありません。奴らはとても厄介な種族でして。何かの希望がある限り、粘り強く抵抗してくるのです。」

 

「……ならばその希望を潰えさせるべき。赤石よ、その方法はわかっているな?」

 

「ははっ……」

 

するとそこにアギレラ、フリオ、オルテカもやってくると三人が揃ってギフに頭を下げる。

 

「ギフ様、ギフ様はまだおいでにならないの?」

 

「……今は赤石に任せるべきだ。だが、あまり人類が従わないとなると私自らが動く事になる。……正直な所、私が動けば全てを滅ぼしてしまう」

 

ギフも人間を殺したい程憎んでいるわけではない。むしろ、彼は人間が多く残れば残る程に有益だと考えている。何しろ、彼らの戦力であるデッドマンは人間から生まれる悪魔を素体として活動するのだ。逆に人間がいなければギフの戦力は減ってしまうだろう。

 

「これより量産型ヘルギフテリアンを構築する。ヘルギフテリアンの持つ超再生はオミットする代わりに数を多く作れるよう汎用性を高めた個体だ」

 

それからギフが手を翳すと二体のヘルギフテリアンが生み出される。しかし、彼らは人間の言葉を流暢に話すような個体ではなかった。そのために呻き声を発するのみである。

 

「承知しました。……いよいよギフ様の恐怖を奴等に植え付ける時が来たようだ」

 

翌日、スカイベースでは再度集められた五十嵐三兄妹に光、そして総司令官若林に狩崎が揃ってギフへの対抗策を取るためのデータを見ていた。

 

「このUSBにはギフに対抗するための悪魔のデータが入っている。ただ、誰にそれを降臨させたかの記録が無い。ダディはそこまで教えてくれなかった」

 

そこにあったのはリリスと書いてある悪魔の存在だ。残念なことにその姿は明らかになっておらず。ギフの能力に唯一対抗可能だという事ぐらいしかわからない。

 

「これが、真澄さんの話していたギフへの対応策……」

 

「でもよ、こんなので本当にどうにかできんの?俺達がいれば十分なんじゃ……」

 

「……いや、戦力は多い方が良い。そのリリスって悪魔を依代にした人間は確かにいるんですか?まだ降臨前では無いですよね?」

 

「確かに降臨はしている……だが、依代となる人間が見つからない事には……」

 

狩崎もこればかりは頭を悩ませるしかない。何しろこちらの切り札とも言える存在の降臨元がわからない事にはどうしようもできないのだ。

 

すると街にデッドマンズが出現したという知らせがこのタイミングで届く。そこには二体の量産型ヘルギフテリアンに加えてベイル、ギフデモスが出てきていた。

 

「ヘルギフテリアン!?どうして……」

 

「また誰かを取り込んだのか!?」

 

しかし、デッドマンズドライバーが見つからないためにその可能性は低い。問題はこのヘルギフテリアンとベイル、ギフデモスが別の箇所で市民を襲っているという事だ。

 

「とにかく、俺達で止めるぞ」

 

「今度こそ朱美さんを救う!」

 

一輝と大二の言葉に四人が出撃。すると残された若林は一人何かを懸念していた。

 

「総司令官?」

 

「……五十嵐一輝の記憶……あとどれだけ残っているんだ……」

 

「……!」

 

「確か彼は変身の度に自らの思い出を失ってしまう。ここまで彼は長い間戦ってきた。だが、そのせいで少しずつ記憶も消えてきている。そうなると良い加減限界が来てもおかしくないはずだ」

 

「まさか、敵の狙いはそこに?」

 

とは言っても一輝がこの事をあまり外に話している様子は無い。そのため、相手はこの事を知らないはずだ。

 

「もしかすると向こうも焦っているのかもしれない。確実に我々は力を付けている。それに対して向こうはアララトへの人類の移住の結果が思わしくなさそうだからな」

 

両者共にここが正念場というべき所だろう。そして、リリスという悪魔の存在。それを如何に相手に悟らせないようにするかが状況打破の鍵となり得る。

 

その頃、街ではベイルの元に一輝が、ギフデモスの元に大二が、ヘルギフテリアンの元にさくら、光がそれぞれ到着。

 

「光さん、どっちが早くアイツを倒すか勝負する?」

 

「ヘルギフテリアン相手にですか?少し悠長ですけどわかりました」

 

《キングコブラ!》

 

《クワガタ!》

 

《Come with me!Go with me!》

 

《Deal……》

 

「「変身!」」

 

《ハイパーリベラルアップ!》

 

《Delete up!》

 

《We are!We are!仮面ライダー!インビンシブル!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!ハァー!ハーッ!》

 

《Unknown.(未知なる)Unlest.(混乱が)Unlimited…(越える)仮面ライダーオーバーデモンズ!》

 

二人はインビンシブルジャンヌとオーバーデモンズへと変身。そのままヘルギフテリアンとの戦闘を始めた。

 

更に朱美の元に着いた大二はカゲロウの話を聞かずにライブへ変身しようとする。

 

「ちょっと待て大二。今のお前は危険だ。ここは俺がやる」

 

「何でだよ。朱美さんが……」

 

「だから、その精神状態が危険なんだっての」

 

カゲロウは大二から主導権を乗っ取るとライブガンをエビルブレード側にした。

 

《ブレード!》

 

《イーヴィルウィング!》

 

《Confirmed!》

 

《Wing to fly!Wing to fly!》

 

《ウィングアップ!》

 

「……変身」

 

《イーヴィルアップ!》

 

《Wrath!Wicked!Warning!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィル!イーヴィルエビル!》

 

カゲロウが無理矢理イーヴィルエビルへと変身させるとギフデモスとの戦闘を始める。

 

そして、最後の現場であるベイルの元に一輝が到着するとベイルと対峙する事になった。




今回の話からopが変更でリバイスのシーンがジャックリバイス、リバイスへ。ジャンヌのシーンがインビンシブルジャンヌへと変化する感じです。また、ヒロミと光が並ぶシーンも入ります。

また次回もお楽しみに。
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