仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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六話目
裏切り者の正体 エビルのショータイム


突如としてリバイとバイスの前に姿を見せた謎の仮面の戦士。それは手にしたブレードをリバイへと向けると攻撃を仕掛けてきた。

 

「お前は……誰なんだ?」

 

リバイの問いに戦士は答えることはなく飛びかかると手にしたブレードで襲いかかる。戦士の持つブレードによる斬撃は攻撃の直後に追撃として青緑の斬撃も加わるのだ。つまり攻撃が一度決まるとその追撃も多段ヒットするため、リバイもバイスも連戦というのもありかなり苦戦していた。

 

「やめろ、お前!」

 

戦士がリバイを踏みつけるとようやく落下してきたバイスがリバイを助けるために走ってくる。

 

「一輝を虐めるな!この野郎!」

 

バイスからのパンチに戦士はそれを回避しつつブレードで斬りつけ、更に回し蹴りを喰らわせた。

 

「のわっ!?つ、強すぎなんですけど……」

 

戦士は執拗にリバイを狙っており、バイスに攻撃するのはリバイを助けようとして攻撃を仕掛けてきた時ぐらいだ。しかし、リバイの方は見るからに標的としているのか自分から攻撃をしに行っている。

 

戦士がリバイへと飛び掛かると彼の頭を両腿で挟むように組み付くとそのまま振り回してリバイを吹っ飛ばす。

 

「うぐっ!?」

 

それから地面を転がるリバイへと追撃として斬撃をぶつけて更に転がした。

 

「痛ってぇ……」

 

「おい!俺っちを無視すんな!」

 

バイスが戦士の背後から攻撃をしようと走ってくる中、戦士はブレードに装填されているスタンプのスイッチを押してからトリガーを引く。

 

《必殺承認!》

 

《ダークネスフィニッシュ!》

 

戦士がリバイとバイス、それぞれへと青緑の斬撃波を放つとそれを煙幕としてその場から姿を消す。

 

「アイツは……?」

 

「アイツ、一体何者なんだ?」

 

二人は突如として現れて二人を強襲し、消え去った謎の存在が誰なのかわからず疑問を抱く。そしてリバイはそれに加えてある事も思っていた。

 

「わかんない……ってか、フェニックスの連中は何やってるんだよ」

 

その頃、廃墟の外ではフェニックスの分隊は全員倒されており気を失っていた。ヒロミと光の方の分隊の面々が目を覚ますとヒロミはある事を思い出す。

 

「アイツは……一体何なんだ」

 

実はヒロミや光達が気絶する直前、先程リバイとバイスを襲った謎の戦士がフェニックスの隊員を全員手刀で気絶させたのだ。そして、その戦士は誰もいない場所で変身解除する。そこにいたのはフェニックス分隊の隊長……五十嵐大二だった。

 

大二は先程まで手にしていたブレードを畳んで腰のバックルに合体させるとベルトを外す。そのベルトを大二に与えたのは狩崎だ。この作戦が開始される直前、狩崎から大二はベルトを受け取ってそれで変身したのが今の戦士である。

 

「……エビル、ねぇ」

 

大二はニヤリと笑うとヒロミのIDを投げ捨てる。どうやらスタンプを盗んだのも大二のようだ。

 

大二はそれから何事もないように一度フェニックスに合流し、その日の勤務を終えるとデッドマンズベースへと足を運んだ。大二が中に入るとそこには工藤、オルテカ、フリオ、アギレラが揃っていた。

 

「今回はご苦労様でした。フェニックスの作戦の情報伝達及び我々の手助けをね」

 

「ふん。手助けしたつもりはねーよ。あの五十嵐一輝に苦渋を舐めさせるのが俺の目的だ」

 

「ねーぇ、あなたは悪魔を産まないの?」

 

「ふん。俺は産みたくても産めないんだよ。まぁ、お前らの目的の手伝いぐらいならしてやる」

 

アギレラの問いに尊大な態度を取る大二。それにアギレラは若干不機嫌な様子だ。

 

「そう言えば今日お前らが連れていたデッドマン……コイツの悪魔じゃ無いな」

 

そう言って大二は工藤へと指を指す。それにフリオは笑みを浮かべた。

 

「ほう。何故わかった?」

 

「俺を舐めるな。そのくらい一目瞭然だ。そもそも、お前のような男なら上級契約するのも厭わないはずだ。それなのに今回しなかった……できなかったと言う方が正しいだろ」

 

大二の的確な答えにオルテカも賞賛の声を上げる。そしてオルテカは大二へと今後の方針について伝えた。

 

「今後、あなたには五十嵐一輝の足止めをお願いしましょう。デッドマンが暴れている現場に駆けつけた五十嵐一輝を攻撃してください」

 

「ふん。言われなくてもそのつもりだ」

 

そう言って大二は部屋を出ていく。それを見送った後アギレラは不満を爆発させた。

 

「ねーえ、何であんな態度デカい奴を入れるの?私ちょっとイラついているんですけど」

 

「今は一人でも多くの味方がいた方が良いんですよ。我慢してください」

 

オルテカに言われて仕方なくアギレラは我慢する事になる。そしてフリオは工藤へとスタンプを一つで手渡す。

 

「今度はお前自身の悪魔の力を見せてみろ」

 

「あぁ。あの五十嵐一輝とか言う奴……俺も潰したいという気持ちが出てきた。やってやるよ」

 

そう言って工藤はフリオからライオンのプロトバイスタンプを受け取り、部屋から出ていくのであった。

 

翌日、幸せ湯では一輝が風呂から上がって一人考え込んでいた。そこにバイスが現れる。

 

「何だかご機嫌斜めだねぇ」

 

「うるせっ」

 

「昨日の蝙蝠男について考えていたんだろ?」

 

「……わかってるなら一々言うなよ」

 

バイスは一輝の周囲を霊体で飛び回りながら二人で会話を続ける。勿論バイスの姿も声も聞こえないので外から見れば一輝が独り言を話しているように聞こえるだけだが。

 

「アイツ、やたら俺ばかり狙って……何か恨みでもあるのかな」

 

「だよねぇ……」

 

「って、さっきから何食ってるの?」

 

「ラムネだよ。糖分摂取して頭を回転させてるの」

 

一輝の答えにバイスは羨ましそうにラムネの容器に手を伸ばすが当然のようにすり抜ける。

 

「何してるんだよ」

 

「あー!食べたい食べたい食べたい食べたい!!」

 

「うるさっ」

 

バイスは霊体なので一輝がスタンプを自分に押印して呼ばない限りは外には出られないのだ。それからバイスが駄々をこねるが一輝はスタンプを押印しなかったために結局食べることはできず、一輝はロビーへと出るとそこには元太とさくらが揃っていた。

 

「一輝、工藤がデッドマンを連れて次に襲う場所の予測……立ったぞ」

 

「え!?ほんとか父ちゃん!」

 

「マジ!?」

 

一輝とさくらが信じられないとばかりに声を上げる。そんな中、元太は話を続ける。

 

「次に奴が襲う場所、それは……富豪、郷田剛だ」

 

「……何でだよ」

 

「郷田の豪邸の近くで不審な男達が見られている。加えて、郷田という男自身、かなり悪どいやり方で金を集めているらしい。世直しを目的とする工藤にとってこれほど狙う相手がいるか?」

 

「……凄い。パパがちゃんと調べてる」

 

さくらが驚く中、ぶーさんもやってくるとパソコンを持ってくるとその画面を開いて三人へと見せた。

 

「加えて工藤が裁判に初めて負けた時の相手がコイツなんだ。恨みを抱いていても何らおかしくない」

 

ぶーさんの説明に二人が頷く中、一輝が何かを思うとそれを口に出すことになる。

 

「って、まさかと思うけど調べたのぶーさん?」

 

「イェス!」

 

元太がそう言った直後、さくらが軽く頭を叩きガッカリと言った顔つきになった。

 

「とにかく、郷田の豪邸の方に行けば何かがわかるかもな」

 

「一輝、世直しライダーとして行ってこい」

 

「いや、俺そんなんじゃないんだけどな。……あ、そういえばぶーさんは何の仕事をしてるの?」

 

一輝の質問にぶーさんは何かを言おうとするが元太が言わないで欲しいという顔つきになっているのを見てすぐに答えを決める。

 

「それは言えない」

 

「えー!?何でだよ、教えてくれても良いじゃん」

 

しかしぶーさんは何を言っても教えてくれることは無く、その場の空気を変えるためにバイスがガンデフォンに入った。

 

「まぁまぁその辺にして、ここは俺っち達に任せなって!」

 

いきなりのバイスの登場に当然三人は驚くわけで……。

 

「「「えぇ!?」」」

 

「一応俺の相棒の悪魔、バイスです」

 

「ふへへ、よろしくね!」

 

三人はそれから顔を見合わせてバイスを不審そうに見つめる。いきなり現れて悪魔なんて名乗られればこの反応は当然とも言えるだろう。そしてスカイベースでは天魔が大二、ヒロミ、光を呼びつけて怒りを露わにしていた。

 

「おいおい、お前ら何をやってるんだ!俺の作戦が筒抜けだっただけでなくデッドマンズに良いようにやられただと!?」

 

「……あんたの作戦に不備があっただけだろ」

 

そう小声で光が悪態を吐く中、天魔のイライラは止まらない。それをヒロミが落ち着かせようとする。

 

「天魔司令官、今はそれよりも奪われた残りのバイスタンプの回収が先決では」

 

「お前ら、あの謎の仮面ライダーにやられておいて上から目線で話すんじゃねーよ」

 

完全に天魔は機嫌を悪くしており、ヒロミ達に八つ当たりをしていた。そんな中、大二がある提案をする。

 

「天魔司令官、今しがた俺の分隊から連絡があって富豪の郷田剛の豪邸にデッドマンズのメンバーが張り込みをしているという情報が入りました。恐らくそこにデッドマンが出ると思います。そこでスタンプの奪還を行うと言うのはどうでしょう」

 

「……ほう。ならばその役目、君達に任せようではないか……ただし、次の失敗は許されないぞ。取られたライオンとコングのスタンプをしっかり取り返せ」

 

そう言う天魔の言葉を聞いて三人は司令室から出ると光が怒りを露わにしていた。

 

「アイツ、司令官だからって態度がデカすぎるだろ……自分は何もしてないくせに……」

 

「………おかしい」

 

「何がですか?」

 

ヒロミは心の中に秘めた違和感を持っていた。そしてそれを二人に打ち明ける。

 

「この前の作戦、事前に知っていたのは俺、光、大二、狩崎、総司令官、天魔司令官、そして五十嵐一輝とその家族だけだ」

 

そう、実は前の待ち伏せは一般隊員に連絡が行ったのは作戦の直前。それまでは待ち伏せがある事自体知らないのである。そして、五十嵐家の方向から漏れることはほぼ無いので必然的に漏れたとすればフェニックス側からとなるのだ。

 

「まさか、誰か裏切り者がいるのか……?」

 

「……そんなの俺達三人はあり得ないですよ」

 

光の物言いに大二は心の中でほくそ笑む。しかしヒロミはそう考えていなかった。

 

「そうかもな。だが仮に俺達の誰かだとすれば……今回の張り込みもバレる可能性がある。ここは慎重に行動すべきだ」

 

そう三人で話していると狩崎がメガロドンのバイスタンプを片手にやってくる。

 

「ヘイヘイ!三人共、君達が回収したメガロドンバイスタンプの調整が完了したよ」

 

「じゃあまた俺が渡しておきますね」

 

そう言って大二がスタンプを手にしようとする。その直前に狩崎がスタンプを引っ込めた。

 

「いや、今回大二君には極秘のミッションを与えるから渡す役目は光君に任せるよ」

 

「はぁ!?」

 

光は素っ頓狂な声を上げる。光としてはデッドマンの次に良い気持ちを持っていない五十嵐一輝のサポートなどあまりやりたく無いと考えているからだ。

 

「どうしてですか!」

 

「君が適任だからだよ。じゃ、頼むね」

 

そう言って狩崎は無理矢理スタンプを預けると大二を連れていく。それから大二へと自身の部屋で極秘ミッションを伝達するのであった。




評価とお気に入りが欲しい……。評価をもらえるだけでもこの作品がどのくらい面白いのかがわかるので参考のためにも入れて欲しいです。また次回もお楽しみに。
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