仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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囚われた三兄妹 幸実の覚悟

キメラドライバーの力によって悪魔達を奪われてしまった一輝達。何とかその場から撤退しようとするが、悪魔達は宿主を捉えようと襲ってくる。

 

さくらはラブコフを相手にとある建物の中に追い詰められる。しかもラブコフがいつものマスコット体型では無く人間の姿であるため、余計に手強かった。

 

「ラブラブ」

 

ラブコフは足技を主体にしてさくらを攻撃。回し蹴りでさくらの顔面を蹴り飛ばすとそのまま立ち上がったところを上段蹴りで吹き飛ばす。するとラブコフの前にさくらが持っていたコブラバイスタンプが一つ転がる。

 

「ラブ〜」

 

《コブラ!》

 

するとラブコフの手からエネルギーのコブラが飛び出すとさくらを拘束。そのままラブコフはさくらをサンドバッグ代わりにした。

 

「雑魚〜」

 

変身する手段の無いさくらではどうしようもなく、蛇女となったラブコフ相手に圧倒される。

 

「うわあっ!?」

 

ようやくさくらは投げられると椅子に叩きつけられ、そのまま崩れ落ちると力尽きて気を失ってしまう。

 

場面は代わり、大二とエビル。大二はエビルのスピードの前にあっという間に追いつかれると攻撃を仕掛けられる。どうにかするにはライブに変身するしか無いともう一度ベルトを装着。そのままホーリーウィングバイスタンプを押印して変身する。

 

「変身!」

 

《ホーリーアップ!》

 

《ホーリーライブ!》

 

しかし、悪魔であるカゲロウが完全分離しているせいかライブに変身した瞬間に電流が走り、力がいつもの数分の一しか使えない。そのため、イーヴィルエビルが圧倒していった。

 

「おいおい、この前の時の気迫はどうしたぁ?そんなので俺に勝てるかよ!」

 

「くっ。なら!」

 

《必殺承認!》

 

《ホーリージャスティスフィニッシュ!》

 

《イーヴィルダークネスフィニッシュ!》

 

二人が同時にライダーキックを繰り出すが、結果は言うまでもなくエビルが勝利し、大二を変身解除させるとそのまま大二は気絶する事になる。

 

そして、一輝の方ではバイスが目を光らせるだけで爆発を発生させると一輝はその威力を前に吹き飛ばされる。更にバイスは一輝を捕まえるとそのまま何度も殴り、悪魔としての本能を剥き出しにしていた。

 

「ふへへっ。一気に食ってやるよ」

 

「そんな事させるか……」

 

すると一輝は近くにベルトを手にしたアヅマを見つける。そして一輝はある事実に思い至った。

 

「何とかアレを奪えれば……」

 

それから一輝はアヅマの元に走ると手にしていたベルトを掴み、奪おうとする。

 

「ッ……」

 

アヅマは取らせまいと抵抗。一輝はそれを無理矢理奪うと逃走し、アヅマがそれを追いかけた。

 

「良し!」

 

「させるか!」

 

一輝は止まっていた車を迂回して躱すがアヅマは何と車を直接飛び越えて躱し、一輝へと追いつくと腕を掴む。そのまま引き戻して車へとぶつけ、捕らえた。

 

「うわっ!?……俺達の相棒を返せ」

 

「ソーリー。お前達の悪魔はもう戻らない」

 

その頃、アジトでは元太と幸実が子供達へと行われる酷い仕打ちに対して物申している。

 

「お前ら、何でこんな事をするんだ」

 

「ん?まぁ、教えてあげても良いよ。冥土の土産って奴」

 

外海はそう言って解説を始める。そして、アヅマの過去について語った。ギフとの契約で不死身の体を手に入れたアヅマは道を誤った人類にジャッジを下してきたが、人類の愚かさが故に争いは絶えず。それに絶望したアヅマは世捨て人のようになってしまったのだ。しかし、五十嵐一輝によりギフが倒された事でアヅマの体は腐敗していった。

 

「で、その腐敗を止めるためにギフの遺伝子が必要ってわけさ」

 

場面は一輝とアヅマへと戻る。アヅマは一輝からベルトを取り戻すと一輝を投げ飛ばした。

 

「ギフをも倒したその力。放っておけば必ず災いをもたらす。私は自らの役割を思い出した。まずは危険なお前達をジャッジせねばならないとな」

 

それを聞いた一輝は怒りに震えると立ち上がってアヅマに掴みかかる。

 

「ふざけるな……俺達が狙いなら関係無い飛行機の乗客を解放しろ」

 

「……大きな目的のためには多少の犠牲は仕方がない」

 

「そんな奴に……守り神を気取る資格なんか無い!」

 

一輝がアヅマへと殴りかかるがアヅマはそれを躱すと車を足場にして跳び上がり、蹴りを叩き込む。

 

「ぐあっ!?」

 

そして、一輝は気を失うとそのままバイスに連行されてしまうのであった。

 

その頃、フェニックスの特殊刑務所では狩崎がとある人物の元を訪れている。

 

「……こちらです」

 

「サンキュー。ヘーイ!久しぶりだねぇ。安藤」

 

そこにいたのはかつてライヤこと工藤を憎み、彼へと復讐を果たした後にリバイ達の手で悪魔をやられて人間に戻った男、安藤だった。

 

「フェニックスのマッドサイエンティスト、狩崎か。何の用だ」

 

安藤は狩崎との直接的な関わりは皆無だったが、オルテカ達から話は聞いていたためにすんなりと受け止める。

 

「君に五十嵐三兄妹を助ける手助けをして欲しくてね」

 

「ふん。そういう事なら他を当たれ。俺はアイツが憎い」

 

「そうしたいんだけどね。これを負担無しで使えるのは一度ギフテクスの力をコントロールした者だけ。アギレラ達は敵対してるし、野田、天魔、工藤、灰谷の四人はもう消えてる。ヒロミは記憶喪失状態でデッドマンになったから記憶が戻った今は使えない。結局使えるのは君だけさ」

 

「……だとしても俺に何のメリットがあるってんだ?」

 

「なら君の刑期を減らしてあげよう。そうすれば君は生きているうちにここを出られるはずだ」

 

それを聞いて安藤は笑みを浮かべる事になる。その少し後。一輝、大二、さくらは悪魔達の手によってアジトに連れてこられると拘束された状態でアジトの中に立つ四本の柱の一つに括られていた。更に、もう一本には元太も拘束されている。四人のうち、一輝、大二、さくらは疲労困憊。元太もこの状況ではどうしようもできなかった。

 

「はっはっはっは!」

 

「おい。早く食わせろよ」

 

「慌てないの。ギフの遺伝子を採取し終えたら用済みだから。そしたら好きにして良いよ。あ、外の乗客もね?」

 

「お願い……目を覚まして!」

 

「お前達が戦う相手はそっちじゃ無い!」

 

「いやいや、無理無理無理無理。君達の声は届かないよ?」

 

するとアヅマの配下の兵士達の手によって一輝達四人の体に装置が取り付けられていく。

 

「クソッ。せめて、変身さえできれば……」

 

元太が悪魔の力に頼らないライダー。デストリームになれればこの場は切り抜けられるだろう。しかし拘束された今、それは叶わない。

 

「おい。面白そうな場面じゃないか」

 

「あん?誰だ?」

 

突如として聞こえてきたその場の面々の中の誰でもない声。すると元太から赤黒いエネルギーが流出。それは悪魔の姿を形成するとベイルとなった。

 

「お前は……」

 

「ベイル!?どうして……」

 

「ふん。この俺がお前の中でいつまでも大人しくすると思うか?言ったはずだぞ。俺はお前を許さないとな」

 

ベイルはそう言うとそのままバイス達の元に行って邪悪な笑みを浮かべる。

 

「良い面構えになったじゃないか。お前ら三人とも。それでこそ悪魔らしいと言える」

 

悪魔の力が解放された三人の悪魔に満足するとベイルは機械操作を続ける外海へと問いかけた。

 

「外海と言ったか。ギフの遺伝子を取ったら好きにして良いんだろ?なら俺にも好きにやらせろ」

 

「まぁ、良いだろう。喜べ!お前達の犠牲によって不死身の軍団が誕生するんだ!」

 

外海はベイルの存在を承認。そして、装置を操作する事になる。その瞬間、装置が起動するとそのままキメラドライバーを翳す。するとギフの瞳の力が発動。装着と共鳴して四人からギフの遺伝子を吸い込み始めた。

 

「「「「ぐあああっ!?」」」」

 

「皆!!」

 

するとギフの瞳の力か悪魔達に力が漲っていく。そして、四人の中のギフの遺伝子はほぼ全て装置の中へと吸われてしまった。

 

「ふはははははっ!最高の気分だなぁ!」

 

その瞬間だった。突如としてベイルが赤黒い粒子となると外海の手にしたキメラドライバーを奪い取ったのは。

 

「なっ!?お前!!何のつもりだ!」

 

「……俺がいつお前らの味方をすると宣言した?確かにコイツらに借りはあるが、俺が憎んだのは白波純平。五十嵐元太では無い。これで救われた借りは返したぞ。元太」

 

「そのベルトを返せ」

 

アヅマが飛び出す中、外海はベイル相手ならアヅマのみで十分と読み、悪魔に命令を下す。

 

「悪魔ちゃん達、やっちゃって!」

 

三人の悪魔が宿主を攻撃する中、ベイルは笑みを浮かべるとアヅマに言われた通りにベルトを軽く放り投げるように返す。アヅマがそれに気を取られた瞬間。ベイルは手を翳すとカマキリのスタンプの力を発動。弓矢を生成し、幸実の腕を拘束した手錠を破壊した。

 

「しまった!」

 

「リリス!お前の力を見せてやれ!!」

 

ベイルの言葉と共に力を封印されていたリリスが解放。その姿を露わにすると外海は困惑する。

 

「お、お前ら……何でこんな……」

 

「……許さない。私の夢を、この家族は……私が守る。それが私の運命!!」

 

〜挿入歌 My dream emi kurara Solo ver.

 

するとベイルも手を翳すとリリスへと力を貸し、エネルギーは更に増幅。そのままリリスが三人の悪魔を光で包み込むと同時に装置を攻撃。これによって装着は力を失い、奪われたギフの遺伝子は四人の中へと戻っていく。そして三人の悪魔は一輝、大二、さくらの中に帰り、そのまま三人はジャックリバイス、ホーリーライブ、ジャンヌへと変身。そしてリリスとベイルが作り出した光がサンダーゲイルバイスタンプの中に入っていくのであった。

 

「母ちゃん!?」

 

リバイスの問いに幸実は頷く。そしてリバイスはサンダーゲイルバイスタンプを使った。

 

「俺達家族の力、見せてやろうぜ!」

 

「おう!」

 

「うん!」

 

《サンダーゲイル!》

 

《Come on!サンダーゲイル GO! Come on!サンダーゲイル GO!》

 

《一心同体!居心地どうだい?超ヤバいっす!豪雷と嵐でニュースタイル!仮面ライダー!リバイス!》

 

ジャックリバイスはリバイスへとパワーアップを果たすと周囲へと竜巻を発生させて周りを怯ませる。

 

「一気に行くぜ!」

 

「大事に決めようか!」

 

「サクッと倒すよ!」

 

「俺もひと暴れするか」

 

《クリムゾンアップ!》

 

《クリムゾンベイル!》

 

ベイルもクリムゾンベイルバイスタンプでクリムゾンベイルへ。そのまま四人は異変に気づいてその場に現れたギフテリアンやギフジュニアと戦闘を開始。そして、元太と幸実は囚われた乗客を助けるべく動き出した。

 

その頃、その旅客機でも異変が起きる。そこを守っていた四人程の兵士達が一輝達が写真を撮る際に見かけた妊婦に気を取られた所、隙をついて希望が飛び出すと四人の中の一人から銃を奪い取った。そのまま手にした銃を鈍器代わりとして振り回し、二人を倒す。そして、最後の一人と対峙した。

 

「ガキが。大人しくしていれば良かったものを!」

 

《マンドリル!》

 

兵士がプロトバイスタンプを自らに押印すると白い服のような物に猿類のような胸部。獣のような下半身に頭部はオレンジの髭に青い複眼。更にそこまで強靭では無いものの、ガッシリとした両腕を持つマンドリルデッドマン・フェーズ3へと変貌を遂げた。

 

「ッ……」

 

希望はひとまず自分が囮になって外に出るとマンドリルデッドマンもその後を追いかけていく。これにより、その場に敵の兵士がいなくなったために入れ違いで到着した元太と幸実が人々を避難させる。

 

「今のうちだ!」

 

「外に避難を!」

 

こうして、乗客を近くのバスへと避難させていく元太と幸実。更にリバイス、ライブ、ジャンヌ、ベイルの四人も外に出つつ撤退の援護に入る。

 

希望は何とかマンドリルデッドマンからの攻撃を避け続けるが、このままでは体力を失う一方だ。

 

「アヅマさんやっちゃって」

 

「ああ」

 

外海がそう言う中、アヅマは変身するためにベルトを構える。それを見た幸実は元太へと話しかけた。

 

「パパさん!お願い!」

 

「ああ。任せとけ!」

 

それから元太が出ようとしたその時。突如として足音と共に黒い簡素な素体を身に纏いつつ、頭部には白いキツネを模した仮面を付けた戦士が姿を現すのであった。




また次回もお楽しみに。
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