仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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オルテカの過去 光とベイル

フェニックスの司令部に戻った一輝達は今後について話す事になった。まずはフェーズ5についてである。

 

「諸君。あの姿についてわかった事がある」

 

「それってなんですか?」

 

「あの姿は今までのデッドマンの比ではない程のエネルギーが内部に集約されている。ギフの力を取り込んでいることもあってその力は折り紙つきだ」

 

先程の戦闘力の源は確実にそれだろう。加えてギフの力があるのなら再生能力とかもあるかもしれない。そうなるともう手がつけられないだろう。

 

「あれ?そういえば光は?」

 

「ああ。彼ならトレーニングルームにいるよ」

 

それを聞いた大二は呼びに行こうとする。しかしそれを狩崎が止めた。

 

「ストップだ大二。今は一人でやらせるべきだ」

 

ひとまず光は後回しにし、オルテカの対処である。彼に罪を償わせるためにも見つけ次第、倒して分離するという事が決められた。

 

「それと、オルテカについて前々からずっと調べていたんだが……」

 

それから狩崎がオルテカの資料が乗った紙を広げる。そこにあったのは初芝真という名前であった。

 

「これは、オルテカの人間としての名前」

 

「えっと小学生の時点で高等学校レベルの学力有り……って、天才じゃん!」

 

だが、その才能があったが故にオルテカは周りの人間からは忌み嫌われたらしい。親からも酷い仕打ちを受けたようで、まもなく真は姿を消した。

 

恐らくデッドマンズに拾われてその才能を存分に活かして幹部の力を手に入れたのだろう。それ以降彼はその天才的な頭脳を使って悪事を働くようになってしまった。

 

「才能がそれだけあったのならもっと使い道はあったはずなのに……」

 

「何とかオルテカを助けられないかな」

 

それを聞いてその場の全員が驚きの目をする。オルテカは救いようがない程には悪に染まった人間だ。それを救うと一輝は言ったのである。

 

「兄ちゃん、正気か?」

 

「そうだよ。オルテカが今更反省なんてしないと思う」

 

「それでもだ。アイツだって環境が悪かったから悪に染まり切ったんだ。だから自分の犯した罪を償って元の生活に、一人の人間として生きてもらいたいんです」

 

「そうか……」

 

一輝はオルテカを救いたいという気持ちはその場の一同に伝わった。ただ、一つ問題がある。光がオルテカを許すのかという話だ。

 

「でも、光は許すかな」

 

「確かに。両親を殺されてる光さんはきっと」

 

オルテカを許すつもりは無いだろう。それほどまでにオルテカを憎む気持ちが彼にはある。

 

「どうすれば……」

 

「……現段階ではあくまでオルテカの撃破と救出を目的とする。それで構わないだろう」

 

総司令官、若林の答えはオルテカの救出という事である。つまり彼公認の元、オルテカを救う事になった。

 

その頃、街中にいるオルテカは一人過去を思い出していた、それは化け物じみた才能をもってしまったがために周りから疎まれて孤立した事だった。

 

〜回想〜

 

「初芝、お前。そんなに俺の授業が退屈か?」

 

「……いえ、退屈と言うよりは意味がありません」

 

「ほう?ならお前が先生に勉強を教えてくれよ」

 

それからオルテカこと真はあっという間に教師でさえもわからないような難問を解いてしまった。その様に教師は戦慄する。更に家では……

 

「この化け物が!」

 

「あなたやめて!」

 

父親からは化け物呼ばわりされ、虐待を受ける日々。彼にとって世界というのはただ拒絶されるだけの場所だった。友達からも大人達からも、そして家族さえもオルテカを受け入れなかった。唯一母親は擁護していたが、オルテカは信用してなかったのだ。

 

〜現在〜

 

「俺はこの世界に嫌われている。世界が受け入れないのなら俺がこの世界を作り替える。そのためにデッドマンズに入った」

 

するとそこにまた赤石がやってきた彼の顔つきは上機嫌その物である。

 

「君はできる子だったねぇ。まさか今まで苦戦続きのライダーを圧倒するとは」

 

「ふん。俺の力ならあのぐらい当然だ。それに、このフェーズは今までよりも凄まじい力を感じる。それこそ、誰も自分には勝てないと思えるほどにな」

 

「その意気や良し。ならば次はオーバーデモンズを仕留めるが良い」

 

「……!!」

 

「奴は五十嵐家の人間では無いが、フェニックスの重要な戦力だ。落とせばこちらは更に動きやすくなる」

 

「……あくまで私は自分の意思で動く。お前に指図されるつもりは無い。だが、確かに邪魔な所はありますね。良いでしょう。それに、彼に屈辱を味わせながら殺すのも面白い」

 

オルテカは赤石からの提案に乗った。ただ、あくまで彼は自分のために動くと宣言。赤石もそれを受け入れる。

 

「君の天才的な力があれば世界の支配者となるのも夢では無い。存分に暴れたまえ」

 

「……ええ。私はこの世界を支配する。ずっとアギレラ様やギフ様に従ってはいたが、フェーズ5になれば最早何も怖く無い。首領交代だ。この俺がデッドマンズの王となって全てを手に入れる。この世界は俺の物だ」

 

オルテカは自信満々で嬉々とする。その日の夜、幸せ湯ではいつものように一輝達は家族の時間を過ごしていた。

 

「今日はカレーよ」

 

「おい大二。俺にも辛口食わせろ」

 

「ダメだ。お前の辛さに合わせたら俺が食えないだろ」

 

「大丈夫よ。さくらも一緒に作ってくれたしね」

 

実は今回、さくらと幸実、二人でカレーをそれぞれ作ったためにバイスやカゲロウが食べる分もあったのだ。

 

「ねぇ一輝、俺っちも食べて良いか?」

 

「ああ。お前も俺の家族だからな」

 

「ラブちゃんも食べる?」

 

「ラブ!食べる!」

 

するとそこにベイルも姿を現すと悪魔三人と共に辛口カレーを食べることになる。

 

「ベイル。またお前……」

 

「別に良いだろう。正直今まで敵対してお前らが思う所もあるとは思う。だが俺の復讐は終わった。俺にも償うチャンスはあるだろう?」

 

なんだかんだでベイルの事を五十嵐家は受け入れていた。確かに恨みがないかと言えば嘘になる。それでもベイルは心を入れ替えた。それにアヅマの件で救われた事もある。最早ベイルも家族の一員という事だろう。

 

「……光さん、大丈夫かな」

 

そんな中、さくらは一人トレーニングをする光を不安に思う。そこに大二が口を開く。

 

「光は、親の仇を取るために必死になっている。でも、もうアイツは取り乱したりしない」

 

「……!!」

 

「今は多分集中しているんだ。アイツならきっと立ち直れる。同僚の俺が保証するよ」

 

大二は光を信じていた。そのため、さくらも頷くと光を信じる道を選ぶ。

 

「……」

 

そんな中、ベイルが無言になると一人考え込む。それからご飯が終わり、元太とベイルが風呂に入っているとベイルが元太へと話しかけた。

 

「元太」

 

「何だ?」

 

「この後少し用事がある。外に行っても良いか?」

 

「……ああ、光君の所に行くんだろ?」

 

「何だ。バレてたのか」

 

あっさりと許可を出した元太にベイルは目を見開く。そして、元太は更に続けた。

 

「今の光君は少し前のベイルと同じだからな。それにしてもお前がそんなに気にするなんて」

 

「ふん。俺も誰かを諭せる立場になったって事だ」

 

「そうかぁ?」

 

それから二人は向き合うと笑い合う。少し前の二人なら有りえなかった光景だ。そして風呂から上がったベイルは体を拭くと早速赤黒い魂の姿となって幸せ湯から出て行くと同時にスカイベースへと向かう。まずは一度光に会う前に許可を取るべく若林の元に到着した。

 

「フェニックスの総司令官」

 

「ベイルか。何の用だ?」

 

「牛島光に合わせて欲しい」

 

「……良いだろう。アイツはまだトレーニングルームにいる。行ってやれ」

 

若林はベイルが行く事を許可するとトレーニングルームの中へ。そこではただひたすらにトレーニングに励む光がいた。

 

「ベイル……どうしてここに?」

 

「五十嵐元太と総司令官に許可はもらっている」

 

「……それで、何の用だよ」

 

ベイルは光の前に立つとクリムゾンベイルバイスタンプを取り出す。そしてそれを起動する。

 

《ブラックアウト!》

 

「!?」

 

「今のお前の力を見る。全力で来い」

 

《クリムゾンアップ!》

 

それから光とベイルは存分に対人戦という形でトレーニングをした。その中で光はまだまだ自分の力が足りないと痛感する。変身解除した二人は大の字に倒れると話す。

 

「光よ。家族の仇を取るつもりか?」

 

「はい……でもあなたに止める権利は無いですよ」

 

「わかっている。だから俺はお前に力を貸しに来た」

 

それを聞いて光は目を見開く。ベイルが力を貸す。その理由がわからなかった。

 

「どうしてだ?お前に何かメリットでもあるのか?」

 

「メリットなんて無い。だが、今のお前は苦しんでいる。だからオルテカを倒す手伝いをしてやるって言っているんだ、俺は復讐に囚われた悪魔だ。……本来、俺は生まれるべきじゃ無かった。それに俺も多くの罪を犯している」

 

「それはお前なりの償いなのか?」

 

「勘違いするな。俺は償いをするんじゃない。今更後戻りなんかできない。だからお前には罪を犯してほしくない。そのためにこの復讐をさっさと終わらせてやるって言ってるんだ」

 

「そうか……」

 

それからベイルは点滅を始める。外に出ていられる制限時間が迫っているようなのだ。

 

「ベイル、具体的にはどうするんだ?」

 

「俺がもう一度お前のベルトに入って制御する。安心しろ。もう命は奪わない」

 

「でも、それで何が変わるんだ?」

 

「……ゲノミクス。お前がトレーニングをしていたのはそれをフルで発動させるためだろう?だが、今のお前の体ではせいぜい三つが限界だ。だから俺がお前への負担を減らしつつ四つ目を発動させる鍵となる」

 

それを聞いて光は目を見開く。ベイルにはそこまでお見通しだったという事だろうか。

 

「光。俺と組め。お前の復讐を終わらせるぞ」

 

「……ああ」

 

二人が起き上がって拳を突き合わせるとベイルはデモンズドライバー、そしてクワガタバイスタンプの中へと吸い込まれていく。

 

翌日。再びオルテカは街を襲っていた。今回はヘルギフテリアンも顔を揃えている。

 

「大二、さくら、止めるぞ!」

 

「おう!」

 

「オッケー!」

 

《サンダーゲイル!》

 

《パーフェクトウィング!》

 

《キングコブラ!》

 

「「「変身!」」」

 

《仮面ライダーリバイス!》

 

《仮面ライダーエビリティライブ!アイムパーフェクト!》

 

《仮面ライダー!インビンシブル!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!》

 

三人が変身すると現れた大群を相手に戦闘を開始。次々と迫る敵軍団を倒していく。その様子を見たオルテカが介入しようとした。

 

「ふふっ、ならば私も……うん?」

 

するとそこに光が覚悟を決めた目で歩いてきた。それを見てオルテカは彼を笑う。

 

「おやおや。私に完敗した雑魚が何の用ですか?」

 

「お前を倒しに来た」

 

「ほう、ならばやってみれば良い。ですが、結果は同じですよ」

 

《ダイオウイカ!》

 

オルテカはスタンプを押印するとダイオウイカデッドマンへ。そして光もベルトを装着する。

 

《デモンズドライバー!》

 

「……僕の誇りをかけて……お前を潰す!」

 

《クワガタ(CV津田)!》

 

《Deal……》

 

光がスタンプを朱肉部分に押印すると普段の赤と青のリングが二つ共赤になるとエフェクトとして鼓動のように出る。更にクワガタのエネルギー体も出現。そして光はポーズを取り、スタンプを液晶部へと押印した。

 

「変身!」

 

《Delete up!》

 

その瞬間、ベルトに悪魔の目が出ると電流のようなエフェクトがベルトから出るとそれが赤いエネルギーの球体状のフィールドとなりその中で光は装甲を纏う。

 

《Unknown.(未知なる)Unlest.(混乱が)Unlimited…(越える)仮面ライダーオーバーデモンズ!》

 

最後にクワガタ型のエネルギーが右側から合体し、顔の左側に二本のツノが合わさると目が一瞬赤く発光してから変身を完了するのだった。




また次回もお楽しみに。
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