仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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四十六話目
女王の覚悟 ラブコフの提案


オルテカが消滅してから数日。あの後、倒れた光を連れて一輝達はスカイベースに戻った。光はフルゲノミクスの反動で暫くの間は若林より戦闘禁止命令を受けており、戦線離脱を余儀なくされることになる。

 

「光さん、大丈夫ですか?」

 

「さくらさん。わざわざありがとうございます」

 

今現在、さくらが光の元にお見舞いにやってきた所である。そこには光の治療や体調管理のために復帰した朱美もいた。

 

「ひとまず山場は乗り越えたわ。もう余程のことが無い限りは安心よ」

 

「良かった……」

 

「朱美さん、ありがとうございました」

 

「礼を言うのは私の方よ。操られていた私を助けてくれてありがとう」

 

朱美はギフデモスとして暴走していたが、ライブがリリスの力を得た事でギフの遺伝子を分解。救い出す事に成功したのだ。今までは療養中だったが、ここ最近復帰するようになったのである。

 

「お二人とも元気になって本当に良かったです」

 

さくらは二人にそういう中、アギレラとフリオの事を考えていた。あの二人も恐らく赤石の思惑を知らされていない。なので、二人を助けるためにも伝える必要があるとさくらは考える。

 

するとガンデフォンが鳴ると街中にアギレラとフリオがギフジュニアと共に姿を現したという知らせが入った。

 

「さくらさん」

 

「……?」

 

「見ての通り、僕は行けません。お願いしてもよろしいでしょうか?」

 

「勿論よ!」

 

それからさくらが出ていく。そして、街にいるアギレラとフリオの二人の元に一輝、大二、さくらが到着する。

 

「待ってたわよ」

 

「フェーズ5の力思い知らせてやる」

 

「待って!その力を使ったらダメだ!」

 

一輝は二人へと叫ぶ。それを聞いた二人は疑問符を浮かべると共に嘲りの言葉をかけた。

 

「そんなにこの力が怖いの?」

 

「違うんだ!今二人がフェーズ5になったらギフが再誕するための生贄にされるんだよ」

 

それを聞いてフリオは動揺する。そして、アギレラはそんなフリオの目を覚まさせるように叩く。

 

「何だと?」

 

「……もう、何敵の言葉に耳を貸してるのよ」

 

やはり二人共注告を聞いてくれそうに無い。そして、二人がスタンプを取り出すとスイッチを押して自らに押印する。

 

《クイーンビー!》

 

《ウルフ!》

 

その瞬間、二人の姿はフェーズ4へと変化。だが、フェーズ5にまでならない事に一輝達は困惑する。

 

「フェーズ5じゃない?」

 

「もしかしてまだ使いこなせてないのか?」

 

だが、それなら逆にチャンスでもある。今なら二人を救える可能性は十分残っているだろう。

 

「二人共、一気に行くぜ!」

 

その言葉に二人が頷いた瞬間、カゲロウが声を上げるとそれを止める。

 

「ちょっと待ったぁ!」

 

「カゲロウ。今回はお前にも出番をやるよ」

 

その瞬間、大二とカゲロウが入れ替わるとそれぞれスタンプを取り出す。

 

《レックス!》

 

《バット!》

 

《コブラ!》

 

《Confirmed!》

 

《Come on!レ・レ・レ・レックス!》

 

《Eeny, meeny, miny, moe……Eeny, meeny, miny, moe……》

 

《What's Coming up!? What's Coming up!?》

 

「「「変身!」」」

 

《バディアップ!》

 

《バーサスアップ!》

 

《リベラルアップ!》

 

《仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

《仮面ライダーエビル!》

 

《仮面ライダー!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!》

 

三人が変身するとそのまま戦闘開始となる。エビルとジャンヌが飛び出すとそれぞれクイーンビーデッドマン、ウルフデッドマンと交戦する中、リバイ、バイスがギフジュニアとの戦いを始めた。

 

「おいおい、どうして本気で来ない?」

 

「準備運動ってやつさ」

 

「ちょっと。早くインビンシブル使いなさいよ」

 

「今のアンタ達をそのまま倒すつもりはないからよ!」

 

《リスタイル!リバディアップ!》

 

《ホワイトレオ!ダダダダーン!》

 

するとジャンヌの手に火炎放射器が装備されるとそこから繰り出される炎でクイーンビーデッドマンを焼くように攻撃する。

 

「そんなの、今更効かないわよ」

 

ジャンヌからの攻撃にアギレラは飛び上がって躱していく。そこから彼女は空中にいるというアドバンテージを活かして攻め立ててきた。リバイとバイスはギフジュニアを相手にゲノムチェンジで対抗する。

 

《カマキリ!》

 

《バディアップ!》

 

《カマキリ!》

 

二人がカマキリゲノムとなると手にしたカマキリックアローとオーインバスターで攻めに転じる。

 

「はあっ!」

 

「ふへへっ。こんなの楽勝だぜ!」

 

《クロコダイル!》

 

《スタンプバイ!必殺承認!》

 

《クロコダイル!スタンピングスラッシュ!》

 

その一撃がギフジュニアの近くにいたギフテリアンを両断して爆散させる。

 

「次だ!」

 

「おうよ!」

 

《コング!バディアップ!》

 

《鳴らせ!コング!》

 

二人がコングゲノムへとチェンジするとそのパワーでギフジュニアを吹き飛ばしていく。エビルとウルフデッドマンの方ではウルフデッドマンが動揺しているのか、いつもよりも力が出せていなかった。

 

「オラオラどうしたぁ?そんなにビビってよ」

 

「ッ……うるさい!」

 

ウルフデッドマンが高速で移動して仕掛ける中、エビルもゲノムチェンジをして対応する。

 

《ジャッカル!》

 

《バーサスアップ!仮面ライダーエビル!ジャッカル!》

 

そのままエビルは高速で移動すると斬撃を次々と命中させていく。やはりウルフデッドマンはフェーズ5の件で動揺が走っている様子なのだ。

 

「オラァッ!」

 

その隙をエビルが逃すはずがない。すかさず連続で繰り出す斬撃で次々とダメージを与えると必殺技を使った。

 

《必殺承認!ジャッカル!ダークネスフィニッシュ!》

 

エビルが高速で移動するとそのまま連続で斬りつけていく。そして、その斬撃でウルフデッドマンを吹き飛ばした。

 

「ぐあっ!」

 

そのままウルフデッドマンは倒れ込むとエビルはバットゲノムへと戻る。

 

「おいおい。フェーズ4が聞いて呆れるぜ。準備運動にもならねぇな」

 

「調子に乗るなよ!」

 

ウルフデッドマンが跳び上がるとキックを放つ中、エビルもエビルブレードをバックルに合体させてスイッチを押す。

 

《必殺承認!バット!ダークネスフィニッシュ!》

 

エビルが跳び上がってキックを放つ中、ウルフデッドマンとぶつかり合うと爆発で二人共吹き飛ばされる。ウルフデッドマンはぶつかり合いによってオーバーダメージを受けたのかフリオの姿に戻ってしまう。

 

「もう終わりか?」

 

「くっ……」

 

そして、クイーンビーデッドマンと交戦するジャンヌはクイーンビーデッドマンからの猛攻に押されていた。

 

「どうして手を抜くのよさくらちゃん!もっと本気で殺しに来いよ!」

 

しかし、ジャンヌはどうしても本気が出せない。オルテカが消える様を見た以上、アギレラには生き延びて罪を償って欲しいのだ。

 

「まだ今なら引き返せるの!アギレラ、それ以上行ったら人間にすら……」

 

「それが何?私には……私にはもう居場所なんて無いのよ!」

 

するとその瞬間、クイーンビーデッドマンがエネルギーを放出。ジャンヌを軽々と吹き飛ばしてしまう。

 

「……やるしか無いの?」

 

《ハシビロコウ!》

 

《リバティアップ!ハシビロコウ!ダダダダーン!》

 

ジャンヌが大鎌を構えるとクイーンビーデッドマンへと攻撃を仕掛ける。

 

「そんな軽い攻撃で。私を甘く見ないで!」

 

クイーンビーデッドマンが更に働き蜂を模したエネルギー弾を連射するとジャンヌへと攻撃が多段ヒット。彼女は吹き飛ばされて変身解除すると地面を転がる。

 

「ううっ……」

 

「……ホント、ガッカリだよ。さくらちゃん」

 

クイーンビーデッドマンがさくらにトドメを刺そうとした瞬間だった。超高速でリバイが走ってくると攻撃を受け止める。

 

《プテラ!》

 

《バディアップ!》

 

《プテラ!》

 

更にバイスが空中から突進してクイーンビーデッドマンを引き離す。そんな中、フリオが追い詰められたのを見たクイーンビーデッドマンは一度ため息を吐くとフリオを救出すると共にさくらへと告げる。

 

「さくらちゃん。私の望みはあくまでギフ様と一つになる事。……次は私も本気になるから。覚悟しておいてね」

 

そう言ってクイーンビーデッドマンは去っていく。その様子をさくらは悔しそうに見送るしかなかった。

 

それから少しして。スカイベースでは一輝、大二、さくらの元に狩崎が一人の女性を連れてくる。それは以前、さくら達ガールズリミックスの面々が救っていた女性にして、アギレラの実の妹。夏木涼である。

 

「涼さん!」

 

「さくらさん。お久しぶりです」

 

彼女はアギレラの話を聞いて駆けつけてくれたのだ。そして、彼女はさくらへと頭を下げる。

 

「お願いです。姉を、アギレラを助けてください」

 

「顔を上げてください、涼さん!」

 

「……私はさくらさんだけじゃない。アギレラにも、お姉ちゃんにも救われました。だから今度は私が力になりたいんです」

 

そんな中、狩崎は涼の姉の夏木花について、アギレラについての話を始めた。

 

「君達も知っての通り、アギレラは幼い頃にデッドマンズによって拉致された。それから彼女はデッドマンズの首領として持ち上げられ、デッドマンズのリーダー的立ち位置となったのだ」

 

つまり、アギレラは本来ならば涼と共に平穏な日常を送るはずだったのだ。にも関わらず、デッドマンズに目をつけられたが故にその日常を奪われたのである。

 

「狩崎さん。フリオの方は?」

 

「今はすまない。今はまだデータを集めている。勿論君達が彼も救いたいのは重々承知だ。手遅れになる前に説得するための材料は揃えてみせる」

 

その言葉に一輝達は頷く。そんな中、カゲロウが出てくるとさくらへと声をかけた。

 

「……助けたい助けたい言っている所悪いが……それは本当に奴を救う事になるのか?」

 

「「……え?」」

 

「カゲロウ、どういう事だ?」

 

「アギレラは本当に助けられる事を望んでいるのかってことだ。そこにいる妹には悪いが、もしかすると救われること自体が苦痛かもしれないんだぞ」

 

それを聞いてさくらは無言になってしまう。確かにカゲロウのいう事ももっともだ。あくまでアギレラは救われる道では無く、倒される道を望んでいる。それなのに勝手に自分達の都合でそれを捻じ曲げて良いのか。さくらは揺れた。

 

「私達が救いたくても本人にその気が無いなんて。どうすれば……」

 

「ラブラブ!アタイを出すラブ!」

 

すると突如としてラブコフが出たいと言い出した。そのためさくらはコブラバイスタンプを手にする。

 

「じゃあ行くよ、ラブちゃん」

 

《コブラ!》

 

ラブコフがさくらから出てきて具現化。そんな彼女に一つ変化があった。それは前のようにまた背中に脱皮のための亀裂が入っているという点である。

 

「ラブコフ?」

 

「おいおい。なんかまた背中に脱皮の前兆があるじゃねーか」

 

「本当だ。あ。ごめんラブちゃん。言いたいことって?」

 

「ラブ!救われたくないと思ってるのならその気持ちを変えるぐらい楽しい事をするラブ!」

 

一同はそれを聞いてラブコフの意見に納得する。確かにアギレラは孤独感を感じている。それがトリガーとなって倒して欲しいと思うのならば彼女の考えが変わるようにすれば良い。

 

「さくら、涼!二人ならアギレラを変えられるラブ!」

 

それを聞いて二人はアギレラへとある提案をする事にした。そして、一輝と大二はこちらはこちらでフリオの説得をすべきだと考える。こうして、一同は行動を開始した。二人を必ず救うために。




また次回もお楽しみに。
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