アギレラがクイーンビーデッドマン・フェーズ5となり、最早倒す以外に道は無くなってしまう。そんな中、さくらは怒りを覚えていた。
「許さない。アギレラは自分の意思でデッドマンズの女王としての時間を終わりにしようとしていたのに。あんた達はそれを踏み躙った!涼さん。下がってて」
涼は頷くと巻き込まれてしまわないように一旦近くの物陰へと避難する。
「あがぁあ……」
クイーンビーデッドマンは苦しそうにしていた。オルテカの時とは違い、自らの意思で変身していないせいか彼女の自我が失われているのだ。
「……アギレラ、あんたとの最後の戦いよ。この手で絶対にあなたの魂を救ってみせる。ラブちゃん!」
《コブラ!》
「ラブ!さくら。アギレラを救う!」
さくらがラブコフを呼び出すとベルトを装着。そしてキングコブラバイスタンプを取り出す。
《キングコブラ!》
さくらがスタンプをベルトに装填すると待機音が鳴り響く。そして、ポーズを取ってから二人で叫んだ。
《Come with me!Go with me!》
「「変身!」」
《ハイパーリベラルアップ!》
《We are!We are!仮面ライダー!インビンシブル!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!ハァー!ハーッ!》
するとラブコフが脱皮するようなエフェクトと共にキングコブラへ。そのままいつものようにさくらはインビンシブルジャンヌへと変身する事になる。
「はあっ!」
そのままジャンヌはクイーンビーデッドマンとの戦闘を開始。まず先制したのはジャンヌだ。
ジャンヌから繰り出された拳がクイーンビーデッドマンへと命中すると彼女を怯ませる。しかし、やはりフェーズ5になったからか、クイーンビーデッドマンも負けてない。腕にエネルギーを纏わせると針型のエネルギー弾として射出する。
「ッ!」
ジャンヌはそれを後ろに跳んで回避。すかさず構えると前に出て拳をぶつけた。
「ぐうっ……」
「まだまだぁ!」
するとクイーンビーデッドマンが蜂蜜を模したエネルギーボールを放つとジャンヌの脚に命中させて動きを鈍らせる。そこに背中の羽を広げて空を飛ぶと急降下しつつ蹴りをぶつけた。
「ラブ!さくらを守る!」
ジャンヌが吹き飛ばされる中、ラブコフが背中の刃の中の一本を操作するとそれを近くの電柱に巻きつけて吹き飛ぶ勢いをそのまま利用。電柱の周りを回りながら前へと出る力に変えてジャンヌはクイーンビーデッドマンへとキックをぶつけた。
「やっ!」
「がああっ!」
クイーンビーデッドマンはそれに負けじと走り込むと右手にレイピアを武装。そのまま素早く攻撃してダメージを与えた。
「ぐっ……」
そのまま二人の戦闘は激化する。その頃、リバイ、バイスとライブの方も戦闘が進んでいた。
「バイス、リミックスだ!」
「おう!」
《リミックス!バディアップ!》
《必殺!ライダー!キックだ!バッタ!》
するとバイスが仰向けに寝転ぶと両脚を折り畳んだ状態で地面に置き、更にリバイがバイスの上に重なるように脚を伸ばすと両腕で腕立て伏せをする感じの体勢に。バイスがリバイの両脚を腕で掴むとそのまま持ち上げる。そのまま姿が変化するとバイスの肩アーマーから脚が残り二本の脚が出てリバイスバッタへと変化する。
そのままリバイスバッタは跳び上がるとギフジュニアへと突撃。次々と粉砕していく。
《バッタ!スタンピングフィニッシュ!》
更にライブの方もヘルギフテリアンへとすれ違い様に斬撃を命中させてからすかさず飛び上がり、空中から銃撃を浴びせる。
《エビルライブチャージ!》
《エビリティパーフェクトフィニッシュ!》
その弾丸がヘルギフテリアンを貫くとそのまま爆散。しかし、おかわりとばかりに今度はギフテリアンが二体も姿を現す。
「コイツら、しつこい!」
「だったら!」
そこにリミックスを解いたリバイとバイスが出てくると二人揃ってベルトを装着。それぞれスタンプを押して押印する。
《バリッドレックス!》
《俺っち!スイッチ!ワンパンチ!》
《バリバリ!》
《バリバリィアップ!》
《バイスアップ!》
それぞれ二人はバリッドレックス、そしてジャックリバイスへと変身すると二人揃ってリバイスラッシャーとローリングバイスタンプを手にする。
「大二、同時攻撃で決めるぞ!」
「ああ!」
「俺っちはサポートするぜ!」
《カブト!》
《エナジー!ペインティングフィニッシュ!》
するとローリングバイスタンプにカブトムシのツノのエネルギーが高まるとそのままローリングバイスタンプを突き出して刺突。ギフテリアンは二体とも貫かれて体から火花を散らせる。
「今だ!」
《ハヤブサ!》
《スタンプバイ!》
《デンキウナギ!》
《リバイバイスラッシュ!》
エビリティライブがデンキウナギの力を高めた鞭をギフテリアンに叩きつけてからリバイがハヤブサのスピードで突撃しつつギフテリアンを貫いて爆散させた。
「ふぅ。何とか倒せた」
「待て、まだ来るぞ!」
その瞬間、後ろからまた現れたヘルギフテリアンが三人を攻撃。三人はそれを回避するとリバイがまたスタンプを取り出す。
「しつこい!」
《サンダーゲイル!》
《仮面ライダーリバイス!》
すかさずリバイスはスタンプを二度倒し、ライブもバックルにライブガンを装填。必殺技を使う。
《エビルライブチャージ!FlyHigh!》
《爆爆!リバイストライク!》
《エビリティパーフェクトフィナーレ!》
二人からの同時攻撃でヘルギフテリアンは腹を貫かれるとそのまま火花を散らしていき、爆散。ようやくこの場は収められる事になった。
「もういないよな?」
「ああ。ひとまずフリオを追うぞ」
「おう」
それから二人は変身したまま急いでフリオが向かった方角へと走る。場面は戻り、ジャンヌとクイーンビーデッドマンの戦闘だ。
「はあっ!」
「があっ!」
二つの拳がぶつかり合うと爆発。二人は一旦下がるとクイーンビーデッドマンが手を翳して働き蜂を射出。それに対してジャンヌも背中の刃で対応するが、やはり手数の差なのかジャンヌが押され気味である。
「お願い……さくらさん。苦しんでるお姉ちゃんを救って……」
ジャンヌはそんな涼の気持ちに応えるかのように体に力を込めると突如として体から青と黄色いのオーラが出てくる。しかもそれは光の粉のようなエフェクトも舞い散らせていた。
「……あれは!」
その瞬間、モニターで状況を見ていた狩崎が興奮したかのように叫ぶ。
「あれは、まさか仮面ライダーエグゼイド・ムテキゲーマーのスパーキングリッターに当たる能力か!」
スパーキングリッターとは発動させるだけで自身のスペックを二倍に引き揚げられるチート能力である。ただし、ジャンヌが発動させているのはインビンシブルリッターと呼ばれるものだ。これは自身のスペックを1.5倍にまで引き上げられる能力を持つ。スパーキングリッターと比べると倍率が下がっているが、それでもスペックを上げられる時点でかなり強い能力と言えるだろう。
「はあっ!」
そのため、ジャンヌは引き上げられた更なる力でクイーンビーデッドマンを圧倒していく。
「ラブ!」
それと同時に、ラブコフが操作する背中の刃が伸びるとクイーンビーデッドマンに多段ヒット。続けて回し蹴りで吹き飛ばす。
「ぐうう……」
クイーンビーデッドマンは苦しみながらもダメージによって弱り、辛うじて残されたアギレラの意識が声を上げる。
「さくらちゃん……お願い。この苦しみを終わらせて……」
「アギレラ……。わかった。サクッと……倒すよ!」
〜挿入歌 Cherry-ish!〜
ジャンヌは走り込むとクイーンビーデッドマンへとラッシュを仕掛けていく。更に蹴り上げてから跳び上がりダブルスレッジハンマーで叩き落とす。続けて踵落としで追い打ちをかけ、クイーンビーデッドマンは体に火花を散らした。
「が……あぁ……」
更に立ち上がって働き蜂のエネルギーを飛ばすクイーンビーデッドマンに対して地面を殴った衝撃で盛り上がった土の壁でエネルギー弾を防御。それを壁にして次のアクションを隠しつつ必殺技を発動させる。
《キングコブラ!スタンピングクラッシュ!》
ジャンヌからのストレートパンチでクイーンビーデッドマンは地面を転がる。そのままジャンヌは走り込むと跳び上がり、そのままベルトを起こしてスタンプのスイッチを押しつつもう一度倒した。
《必殺承認!》
《超必殺!超必殺!超必殺!》
そのままジャンヌは光のスピードで突進すると連続キックを叩き込みつつダメージを与えていく。
「これで終わり!」
《キングコブラ!インビンシブルクラッシュ!》
ジャンヌがライダーキックの体勢に入ると背中の刃が後ろに靡くように広がり、そのままクイーンビーデッドマンを貫くと着地。最初こそクイーンビーデッドマンにダメージが無かったが、その直後に無数のダメージが入るようなエフェクトが走り、クイーンビーデッドマンは爆散するとアギレラの姿に戻った。
「ゔぁあああっ!」
ジャンヌが振り返るとアギレラの姿は赤黒い粒子となって消え始めていた。フェーズ5の反動である。
「さくらちゃん……助けてくれてありがとう」
「……でも、アギレラ。あなたはもう……」
「わかってる。それでも……最後に普通の人間としての幸せを知る事ができた。……さくらちゃん。大好きだったよ」
その言葉を最後にアギレラは笑顔を浮かべると頬に一筋の涙が伝い、そのまま消滅していく。そしてそのエネルギーは赤石の持つ赤黒いスタンプの中に吸収されていった。
「これで二人目。残すは後一人か」
するとそこに一足遅くフリオが走ってくるとその声色は怒りに染まっている。
「お前ら……やっぱりアギレラ様を殺すのが目的だったのか」
「待って、フリオ。それは違……」
「何が違うんだ。お前らはアギレラ様をフェーズ5にした上にトドメを刺した。俺はお前らを……許すつもりは無い!うぉおおおお!」
その瞬間。フリオの中に取り込まれたギフの遺伝子が彼の中の怒りの感情を爆発的に増幅。その怒りの感情に任せたままフリオはスタンプを取り出した。
「殺してやる。俺の救いを、命の恩人であるアギレラ様をお前らは追い詰めて殺した。お前らフェニックスの連中を皆殺しにしてやる!」
フリオが怒りをぶつける中でリバイスやライブもようやくこの場へと到着するが、もう既に何もかもが遅かった。
「フリオ落ち着け!お前は誤解をしてる!」
「黙れ!誰がお前らなんぞの言う事を信じるか。俺の全てを奪っておいて。俺を救う?虫の良い話をするのも良い加減にしろ!!」
《ウルフ!》
そのままフリオはスタンプのスイッチを押すとそのままそれを押印。金の文字で契約書にサインされるとそのままフリオの姿が変わっていく。
「お前ら、俺の前から消え失せろ!!」
そして、フリオの姿が異形へと変わり、最早彼も取り返しがつかなくなるのであった。
バイスタンプラリー
四十六話目……クイーンビープロトバイスタンプ
また次回もお楽しみに。