仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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四十九話目
ギフの猛威 最後の切り札


赤石を依代として再誕したギフ。それに対してリバイス、ライブ、ジャンヌ、デモンズの四人が構える中、ギフは話し始める。

 

「五十嵐家の者達よ。私の支配に逆らい、一度は私を撃破したその力。認めてはおいてやる。だが、所詮は人間の力。究極の力を纏った私を倒すには足りない」

 

「じゃあ、私達の力を見せてあげるわ!」

 

ジャンヌが最初に飛び出すとギフへと拳を繰り出す。しかし、その瞬間。

 

「ふん!」

 

ギフが目を光らせた瞬間。ジャンヌは衝撃波のみで吹き飛ばされると叩きつけられてダメージで変身解除してしまう。

 

「ううっ……ああっ!?」

 

「さくら!」

 

「アイツ、インビンシブルリッターを使ってないとはいえジャンヌを一撃で……」

 

「一輝、大二!一旦退くぞ!」

 

「でも……」

 

「今のアイツは俺達とはまるで次元が違う。急げ!」

 

《Add…!》

 

《コンドル!》

 

《Dominate up!》

 

《コンドル! ゲノミクス!》

 

デモンズはコンドルの力を使うと空へと飛び上がり、空中から紫の羽型のエネルギー弾を繰り出す。

 

「……無意味だな」

 

しかし、それさえも通用しないとばかりにギフは手を翳したのみで攻撃をエネルギーの壁で止めてしまう。

 

「何だと!?」

 

「だったら!」

 

《スピノ!》

 

《スタンプバイ!必殺承認!》

 

《スピノ!スタンピングストライク!》

 

リバイスがスピノサウルスの頭部を模したエネルギー弾を放つとギフを攻撃。しかし、それさえもギフは片手で受け止めてしまう。更にその姿が揺らいだかと思うとリバイスの真後ろにギフが迫っており、ギフが赤黒いエネルギーを纏わせた拳を叩きつけるとリバイスはあっという間に吹き飛ばされて変身解除してしまった。

 

「ぐああっ!?」

 

「兄ちゃん!」

 

「クソッ!」

 

《Add…!》

 

《カマキリ!》

 

《Dominate up!》

 

《カマキリ!ゲノミクス!》

 

するとデモンズはコンドルのゲノミクスを解除しつつ両腕にカマキリの鎌を模したエネルギーを武装として纏うとそのまま突撃。技を使う。

 

《More!カマキリ!デモンズレクイエム!》

 

デモンズは三人を逃がすために決死の覚悟で突撃するが、それも虚しくギフは腕の爪を伸ばすとそれでカウンター気味にデモンズを切り裂き吹き飛ばして変身解除させてしまう。

 

「うぐああっ!!」

 

「ヒロミさん……そんな……」

 

このままでは全員がやられてしまい全滅である。ライブはどうにか撤退の隙を作るためにギフへと挑む。

 

「はあっ!」

 

ライブが銃撃を仕掛けてダメージを与えてから翼部分で攻撃するも、ギフにとってはそれもダメージにすらならず。眼力だけで吹き飛ばしてライブも変身解除させてしまった。

 

「あ……ぐうっ……」

 

「やはりこの程度。何故私はこんな奴等に前回負けたのだろうか?」

 

ギフは倒れている四人を尻目にトドメを刺そうとエネルギーを高める。その瞬間だった。

 

「変身!」

 

《Delete up!》

 

《仮面ライダーオーバーデモンズ!》

 

《デモンズフィニッシュ!》

 

そこに何とかここにまでやって来れたオーバーデモンズこと光が体からアームを射出。四人を掴むとそのまま肩の翼を展開して撤退していく。

 

「……逃すと思ったか?」

 

《コモドドラゴン!デストリームノヴァ!》

 

更にギフを不意打ちする形で元太が変身したデストリームが炎を浴びせるとギフは視界を奪われ、その間に全員が撤退。その場には誰もいなくなった。

 

「逃したか。だが、これより人類殲滅計画を開始する」

 

ギフは目を光らせるとその周囲に繭のようなものを生成するとその中に籠る事になる。

 

スカイベースにて。万全では無いながらも駆けつけた光と必死に攻撃を仕掛けた元太の力で何とか一輝達はその場から撤退。しかし、目の前にしたギフの圧倒的すぎる力を前に一輝達は重苦しい雰囲気である。

 

「まさか再誕したギフがあそこまでの強さとは」

 

「今の戦力じゃ太刀打ちできません」

 

「このままじゃ……」

 

「そうだ。光、元太さん。先程は済まなかった」

 

「いえ。僕も何とか間に合えてよかったです」

 

とは言っても光は万全には程遠い。変身こそはできるが、ゲノミクスは確実に使用不可だろう。そこに若林と狩崎が到着すると今後について伝える事にした。

 

「皆ここに揃っているな」

 

「はい」

 

「今後について伝えるぞ」

 

それを聞いて一同は若林の指示を待つ。だが、彼から告げられたのは残酷な現実だった。

 

「今現在、ギフに対抗できる力は我々には無い。ハッキリ言ってあれは異常だ。我々の想定を遥かに上回る」

 

「なっ!?それじゃあ、もうどうしようも……」

 

「……だが、一つだけ手はある」

 

そこに口を開いたのは狩崎だ。そして、彼がとあるスタンプを取り出す。それはレックスの顔を模したピンクと紺色の二つのバイスタンプが合体したようなデザインの物だった。

 

「ッ!?それは……」

 

「私のダディが遺した対ギフに於ける最強にして最後の切り札だ」

 

それを一輝が手に取ろうとする中、狩崎はそれを下げる。そして狩崎はある事実を告げた。

 

「だがこのスタンプはまだ未完成。使うにはギフの遺伝子が必要となる。つまり、五十嵐家のマミー以外の誰かから遺伝子を抜かなければならない」

 

一輝達はそれを聞いて自分が真っ先にそれに名乗り出ようとした。その方が良いと踏んだからである。

 

「だったら俺から遺伝子を……」

 

「ダメだ。……そもそもこのスタンプを使えるのはリバイスのみ。一輝から抜くのは不可能だ」

 

「じゃあ私達が……」

 

「……いや、ここは俺の出番だ」

 

そう言って前に出たのは元太である。それを聞いて大二やさくらは反対した。

 

「そんなのダメだよパパ!」

 

「父ちゃんの体でそんなことしたら……」

 

若い自分達の方がギフの遺伝子を抜かれた際の負担も小さいと考える大二、さくら。しかし、だからこそ元太は自分がやるべきだと思ってるのだ。

 

「済まないな。大二、空手ガール。これは元々決まっていた事だ」

 

「「……え?」」

 

「狩崎は初めから俺の中のギフの遺伝子を抜く事でスタンプを完成させるつもりだったんだ。それに、体の中にある遺伝子の総量は俺が一番多い。一人分だけで済むのならその方が効率的なんだ」

 

「でも……」

 

「安心しろ。俺は絶対に死なない。それに、俺は狩崎を信じてるからな」

 

二人はそれを聞いて納得せざるを得なかった。そして、残す一輝も元太へと思いを伝える。

 

「父ちゃん。……もし父ちゃんが戻ってこれなかったら……俺が絶対に家族を守る」

 

「ああ。頼むぞ、一輝。大二とさくら、ママさんを守れるのはお前だけだ」

 

一輝はそれを聞いて頷く。すると一輝は元太へとある事を聞き返した。

 

「そういえば……その大二とさくらって……誰?」

 

その言葉を聞いた瞬間、大二、さくらは息を飲む。二人の脳内は一瞬にして真っ白になった。

 

「兄ちゃん!?嘘だろ?」

 

「一輝兄!もしかして私達の事も忘れかけてるの?」

 

「大二……さくら……あ!思い出した。俺の自慢の弟と妹だ」

 

もう時間が無い。一輝は元太、幸実に続いて大二やさくらの事も忘れかけている。唯一記憶がまだ多少ハッキリしているのは自分の悪魔のバイスぐらい。でも、その記憶もだいぶ減ってきていた。

 

「一輝……お前本当に記憶が無くなってるのか?」

 

「僕の事もわかりますよね?」

 

「……えっと……」

 

「ヒロミさんだよ兄ちゃん。あと光の事も忘れてるって」

 

「あ!あぁ。そうだった……」

 

もう緊急事態と呼べるほどに一輝の記憶は薄れている。家族の記憶を残したまま変身できるのも次が最後。それ以上は家族の記憶さえも残っているとは保証できない。

 

「もう一つ問題点がある。それはこのスタンプはバイスと一緒にリバイスドライバーを二つ使わないと真価を発揮できない。だが知っての通りもう一輝に残された回数はあと一回。つまり、このスタンプを使って変身したら家族を覚えていられる保証は無い」

 

即ち、このスタンプを使うという事は家族の事を忘れる覚悟が必要だという事だ。

 

「……それでも、ギフを倒すためなら俺は迷わない」

 

「一輝兄……」

 

「兄ちゃんならそう言うだろうけど……流石に今回ばかりは」

 

幾ら今まで一輝のお節介に理解を示してきた大二やさくらでも今回ばかりは受け入れられない。そのぐらいには切羽詰まってるのだ。

 

「……狩崎さん。父ちゃんから遺伝子を抜くまでにどのくらい時間がかかりますか?」

 

「……少なくとも数時間はかかるね。ギフの遺伝子を大量に集めないとならないのと元太さんの体の至る所に遺伝子が散らばっているからね。朱美君が加わっても大手術にはなる」

 

手術は狩崎と朱美の二人でやるようだ。それでも成功するかは五分五分らしい。しかもその間は一輝達でギフの攻撃を凌がなければならない。

 

「かなり厳しい戦いになりそうだな」

 

「戦えるのは五人だけ……それで何とかしないといけない」

 

「しかも困ったことにギフが眠るあの繭。時間経過と共にどんどん内部のエネルギーが強くなっている。恐らく、彼が尖兵を生み出すための用意をしているのだろう。

 

そうなるとリバイス以外の四人はそちらを対処しないとならない。圧倒的に不利な戦いだ。

 

「それでも、俺達でやるしか無い」

 

すると霊体のバイスが何かを言いたそうにしていた。それを見た一輝はバイスを出そうとする。

 

「……バイス。何か言いたいんだろ?今出すから」

 

「一輝……」

 

《レックス!》

 

それからバイスが召喚されると降り立つ。そしてそれを見た一同はバイスからの言葉を聞こうとした。

 

「……あのさ、実は俺っちは……」

 

しかしバイスはその事を一輝の前で言うのを迷っている様子だ。そのために上手く言い出せず。

 

「ごめん、一輝……一輝にはあんまり聞いて欲しくない」

 

「……そっか。じゃあ俺は一旦部屋を出るよ」

 

一輝はそう言うとスカイベースの司令室から出ていく。言い出しづらい一輝がいなくなり、バイスは更に幸実と連絡を繋ぐようにお願いした。幸実には知られていないとならない事だからである。

 

そして、全ての準備が整ったためにバイスは一同へとある事を言い始めた。

 

「実はさ……俺っちはもうこの世界に存在できないかもしれないんだ」

 

その言葉は一同に衝撃を与える。バイスがもうこの世界に存在できないとはどういう事なのか。一同はバイスにその理由を問うことになる。

 

「バイス、それってどういう事!?」

 

「まさか、消えるってことか?」

 

大二とさくらからの問いにバイスは頷く。そして彼は更に話を続けていく事になった。




また次回もお楽しみに。
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