仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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就任式とデッドマンズ襲来

とある建物のホールにて、五十嵐大二のフェニックス分隊長就任式は開始された。フェニックスの隊員達が隊列を組み、一般人達がその後ろで席に座っている。前のステージに立つのはジョージ狩崎ともう一人、真面目そうな顔つきをしたフェニックスの司令官……門田ヒロミ。光が尊敬を抱いている人物である。

 

「進めーっ!」

 

そこに入ってきたのは大二が所属する分隊の一団だ。そしてそこには光も所属しており、彼らはステージの前の最前列に一直線に並ぶ。

 

「回れ、右!」

 

大二達の所属する分隊長がそう指示を出すと全員がステージに向かい合うように向く。そして、それを一般席で見ていた一輝達は歓声を上げていた。

 

「フレーっ!フレーっ!大二!」

 

そうやって叫ぶ一輝達家族とその関係者達。それを見た光は隣にいる大二へと語りかける。

 

「大二、家族想いな人達だな」

 

「恥ずかしいからあんまりやって欲しく無かったけどね……」

 

大二が苦笑いする中、ステージの方ではジョージ狩崎からの演説が始まる事になる。

 

「三十年前、私の父親は人間の体から悪魔を分離するスタンプ……通称バイスタンプを開発しました。……まぁ、ある事件がキッカケで行方不明になってしまいましたけどね」

 

ジョージ狩崎は演説台にあるマイクを手にして話を続けていくとモニターにレックスを始めとする十種類のスタンプが映されていく。

 

「しかし、デッドマンズはそれを悪用し、悪魔を怪人として暴れさせるようになりました。それに対抗するべく私は人間の体内に潜む悪魔と同じく人間の体内に存在する強力な生物種の遺伝子の記憶をミックスして能力化するシステムを完成させました!」

 

そう言って狩崎は演説台の近くにあった布で被せられたケースの布を取るとそこにはリバイスドライバーとレックスバイスタンプが入っていた。その直後、ヒロミは狩崎からマイクを奪い取って代わりに発言する。

 

「我々はこの新兵器を使い、今後の市民の皆様の平和を約束します!」

 

その言葉が発せられると人々は拍手を送る。そして次は大二へとリバイスドライバーが贈呈され、彼が分隊長に就任する……はずだった。その瞬間轟音と共にホールの一角の壁が粉砕されるとそこにオルテカことダイオウイカデッドマン、フリオことウルフデッドマン、アギレラの三人が堂々と姿を現す事になる。

 

「そんなに簡単に約束なんてしちゃって……大丈夫なのかしら?」

 

アギレラはニッコリ笑うと手にした白いバイスタンプを押しつつ地面に押印する。

 

《ジュニア!》

 

地面から大量の小さな契約書が出てくるとそれが白い骨のような装甲を纏い、黒い頭をしたゾンビのような怪物……ギフジュニアとして召喚されると人々への攻撃を開始した。

 

一般人がいきなりのデッドマンズの登場に逃げ惑う中、フェニックスの隊員達はすぐにどうにかするべく交戦を開始する。しかし、天井からはマンモスデッドマンが乱入。更に武装しているとはいえただの人間である隊員達ではデッドマンズ相手には歯が立たない。

 

「皆逃げろ!」

 

一輝が決死の覚悟で避難誘導をする中、昨日現れた黒い物体が出てくるとそれは欠伸のような伸びをしてから様子を見た。

 

「ふぁああ、今気持ち良く昼寝を……って何これ?めっちゃ面白そうじゃん!」

 

物体がのんびりとする中、この場をどうにかするので必死な一輝は物体へと文句を言う。

 

「今はお前に構ってる暇は無い!引っ込んでろ」

 

「嫌だね。こんなに面白そうなのに引っ込むなんてできねぇよ!」

 

物体は一輝の言う事を聞こうともせずに好き放題しようとする。そして、ステージにいたヒロミはギフジュニアを相手にしつつこの場を打開するためにリバイスドライバーの入ったケースの元に行く。

 

「こうなったら、俺がやるしか無い!」

 

「止めておきたまえ!君では悪魔を飼い慣らせない!」

 

狩崎がそう注告する中、ヒロミはそんな中でもやる気は満々だ。そんな様子を光が交戦しつつ見ていた。

 

「司令官……もしかしてアレを!」

 

「もう一度言う。君にそれは使えない!」

 

狩崎の二度目の注告。しかしヒロミはそれを無視するとベルトを腰にセット。すると帯が巻き付き、固定される。それからスタンプを片手に構えた。

 

「だが今はこうするしか無いんだ……我が命を賭けて……世界を守る!」

 

《レックス!》

 

「変身!」

 

ヒロミがそう言ってスタンプをベルトにあるスタンプ台に押そうとするがそれがスタンプ台に触れる直前、電流が走ると思いっきり弾かれてしまう。それだけで終われば良かったのだが、何とヒロミの中に潜んでいた悪魔が実体化されるとレックスの力を宿したレックスデッドマンとして降臨してしまう。

 

「もう一体増えちゃった!ラッキー」

 

「司令官が……悪魔を……」

 

レックスデッドマンはヒロミを見るとすぐに彼を襲い、ヒロミを吹き飛ばすとスタンプとドライバーが吹き飛ばされてヒロミも気を失ってしまう。

 

「ああ!!」

 

一輝はどうにかしたい気持ちでいっぱいだったが、今の自分にはどうしようもないので拳を握りしめる。そんな中、黒い物体は興奮気味に話していた。

 

「ねぇ、悪魔出たよ!スッゲェ!俺っちの仲間だ!」

 

「悪魔……お前、俺の悪魔なのか?」

 

「そうそう。俺っちも悪魔だよん!」

 

自らの事を悪魔と名乗った物体は更に悪くなった状況を楽しそうな目線で見つめている。そして、アギレラ達の方もこれ以上介入する必要は無さそうと考えていた。

 

「ふふっ、流石にここまで一方的だと可哀想ね」

 

アギレラはマンモスのスタンプを片手にちらつかせながらご機嫌そうにデッドマン達が蹂躙する様を見つめる。それと同時にダイオウイカデッドマンとウルフデッドマンは変身解除してオルテカとフリオへと戻っていく。

 

それを見た光はチャンスと考えて襲いかかってきたギフジュニアを蹴り飛ばしてから手にした銃をアギレラへと放つ。そしてその弾丸は完全に油断していた三人の隙を突き、スタンプを撃ち抜くとアギレラの手から吹き飛ばさせてスタンプは地面を転がる。

 

「ッ!?」

 

「貴様!アギレラ様をよくも!」

 

その行動がフリオの逆鱗に触れたのかフリオが前に出ようとするがそれをオルテカが制した。

 

「その必要は無いかと。あのスタンプはくれてやりましょう。私達に臆せず向かってきた健闘を讃えてね」

 

アギレラは光の事なんて取るに足りないと考えると近くにあったカメラを手に取りそこに向かって話し始めた。

 

「皆ー!ギフ様が復活したらこんな物じゃ済まないよ?地獄絵図超楽しみ」

 

「「「グラシアス!デッドマンズ!」」」

 

それから三人はデッドマンズの合言葉を叫び、撤退していく。もうこの場は自分達でやる必要性が無いと感じたからだろう。そして、戦いの場では狩崎が大二へと話しかけていた。

 

「ヘイ!五十嵐大二!そのドライバーは君の物だ!」

 

それから大二はヒロミが使って落ちていたドライバーを拾うとそれを使おうとする。しかし、先程ヒロミが失敗したのと次々と倒れていく隊員達の光景がフラッシュバックしてしまいドライバーを落としてしまう。

 

「大二……」

 

するとその瞬間、大二へとデッドマンが襲いかかっていく。それを一輝が押し倒し、回避させた。

 

「大丈夫か?」

 

「うん……」

 

「大二……見損なったぞ」

 

この様子を見ていた光は自らを奮い立たせると果敢にギフジュニアへと立ち向かっていく。

 

そして、一輝の方は悪魔と問答になっていた。

 

「ねぇねぇ、この際俺達の関係をハッキリさせようぜ」

 

「……はぁ?」

 

「俺っちはお前の中に住む悪魔だ。俺っちと契約すれば俺っちの力を使う事ができるぜ」

 

「……え」

 

一輝が悪魔とそう言い合っている中、まだ逃げ遅れた一般人を避難させていた幸実と襲ってくるデッドマンを空手の技で一時的に怯ませているさくらへとマンモスデッドマンが襲いかかり、さくらを守った幸実を吹き飛ばしてしまう。

 

「母ちゃん!!」

 

幸実はまだ息が残っていたものの、重傷を負ってしまう。それを見た一輝は悪魔へと話しかけた。

 

「おい、悪魔。お前と契約すればお前の力を使えるんだよな?」

 

「ああ、俺っちがあんな奴等全員纏めて叩きのめしてやるよ」

 

そう悪魔は豪語する。一輝はそれを聞いてその方法を悪魔へと聞いた。

 

「……どうすれば良い?」

 

「あそこに落ちてるスタンプを自分に押すんだ。そうすれば俺っちは外に出られるんだぜ」

 

一輝は悪魔のその言葉を信じると走っていき、落ちていたスタンプを手に取る。それから躊躇いもなくそれを自分へと押印。

 

《レックス!》

 

「うわぁああ!」

 

すると契約書が現れるとそれが悪魔の姿を実体化。その姿は黒いボディに尖った耳、地面まで届く長い尻尾。青い複眼が特徴的な人型の悪魔であった。

 

「ふはははははは!やっと出られたぜぇええ!」

 

悪魔は喜びを爆発させると早速目の前にやってきたレックスデッドマンを殴り飛ばし、更にマンモスデッドマンをハイキックで吹っ飛ばす。

 

「うぉらぁあ!」

 

悪魔がギフジュニア達へと無双を続け、そこに戻ってきたデッドマン達と互角に渡り合う。

 

「ふへへへ。暴れてやるぜ!」

 

「俺も何かの方法で戦わないと……でも、どうすれば……」

 

一輝が悩む中、狩崎はそんな一輝を見て声をかけてきた。

 

「ヘイ!そこの君!」

 

「えっと、あなたは……さっきの演説をしていた……」

 

「ジョージ狩崎さ。それよりも君、あのベルトを使う気は無いかい?」

 

狩崎からの提案に一輝は困惑する。先程ヒロミが使って失敗したあの件があるからだ。

 

「でも、アレは……」

 

「大丈夫。さっきのアレは不適合者が使うとああなるだけさ。今の君なら使えると思うよ」

 

一輝はそれを聞くと走っていき、地面に転がっていたドライバーを掴む。それから腰にセットするとその瞬間、戦っていた悪魔がいきなり青い光となって吸い込まれていく。

 

「湧いてきたぜ……俺が……家族を守る!」

 

そう言いつつ、一輝がスタンプ上部のスイッチを押すとスタンプが光り、音が鳴り響く。

 

《レックス!》

 

その瞬間、一輝の後ろにLINEのチャット画面のようなものが出現。そこに一輝と悪魔のやり取りが流れていく。

 

「はぁ……」

 

それから一輝がスタンプに息を吹きかけてからスタンプをスタンプ台に押印。その瞬間、待機音が流れ始める。それと同時に悪魔が霊体状態で体から出てきて一輝の周囲を飛び回り、空の容器のような状態の巨大なスタンプを手にしていた。

 

《Come on!レ・レ・レ・レックス!》

 

「バイスタンプをベルトにセットして……変身だ!」

 

「変身!」

 

狩崎の言葉と共に一輝がベルトにスタンプを装填。そのまま倒すとスタンプ台が回転してレックスの絵が前を向いた。

 

《バディアップ!》

 

「よいしょ!」

 

するといつの間にかスタンプの中身がピンクの液体で満たされていき、一輝の真上からスタンプが押されると中に満たされた液体が一輝の体へと纏わりついていき、装甲を形成。その瞬間、後ろのチャット画面にもレックスのスタンプが押印された絵が出てそこから装甲が飛び出すと霊体の悪魔に装着されて実体化する。

 

《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

一輝が変身したのは仮面ライダーリバイ、悪魔が変身したのは仮面ライダーバイス。二人は変身を完了するとその姿はまるでレックスの姿を模したようなもので、リバイ側はピンクと水色が、バイス側は元々の体の色である黒をメインとしつつピンクが入ったツートンで形成されている。また、バイス側には風にたなびくマフラーや元々あった尻尾が垂れ下がっていた。

 

「マジかよ……決まったぜ!」

 

バイスがそう言う中、変身を促した狩崎は上機嫌で叫ぶ。

 

「グーレイト!」

 

彼らは一人で二人の仮面ライダー……最強のコンビがここに爆誕するのであった。




また次回もお楽しみに。
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