オルテカが赤石を倒した時間から少し遡り、一輝の前に姿を現したギフ。それに立ち向かうのは一輝が変身した仮面ライダーリバイスだ。
《一心同体!居心地どうだい?超ヤバいっす!豪雷と嵐でニュースタイル!仮面ライダーリバイス!》
リバイスに変身した一輝は目の前にいるギフと対峙。ギフが手を翳すと早速衝撃波が飛んでくるが、リバイスはそれを片手で弾き飛ばした。
「……お前は、俺の家族を傷つけた。バイスと一緒に……俺はお前を倒す!」
リバイスが雷の如きスピードで接近するとギフへと拳をぶつける。ギフはそれを真正面から受け止めると平然としていた。
「無駄だ。私に攻撃は一切通じない」
こちらの世界のギフはまだ異空間にある自らの本体。ギフの棺を破壊されていない影響でリバイスからの攻撃は全く通用しないようなのだ。
「ッ……」
リバイスはリバイスラッシャーを手にするとギフを連続で斬りつけるが、やはり通用しない。
「私の体は不滅。貴様等程度に私は倒せない」
ギフは目を光らせると目からビームを放ってリバイスを牽制。リバイスは後ろに跳んで下がるが、ギフに攻撃が通用しないというのが大きな枷となって積極的に攻められない。
「やっぱりギフの弱点は異空間にあるギフの棺……。でも、あそこに行くにはギフが自分からゲートを開かないと」
リバイスの奮戦も虚しく、彼の体力が少しずつ減っていく。このままでは無駄に力を消耗させてしまうだろう。
「うぉおおっ!」
その瞬間、リバイスの後ろから高速で何かが移動してくると拳がギフへと命中。だが、ギフにとってそれは痛くも痒くも無いのかアッサリと受け切られた。
「フリオか」
「俺はもうフリオじゃねぇ!」
リバイスの加勢に来たのは仮面ライダーフリオとなった豪である。ギフはそれでも余裕そうな顔つきだ。
「元々私を蘇らせようと尽力していたお前が今更許されると思うのか?」
「思ってねぇよ。それでも、それでも俺は少しでも己の罪を償ってみせる!」
フリオがフェンリルのスタンプを出すとそれをベルトに押印して仮面ライダービーストフリオへと変わる。
《フェンリル!》
《仮面ライダーフリオ!》
ビーストフリオは更に強化されたスピードでギフを翻弄。すかさず両手から斬撃波を飛ばしてダメージを与えた。
「無意味な過程だ。そんなので私は倒せない」
「それはどうかしら?」
《バジリスク!》
《仮面ライダー Ah!ハイパー!アギレラ!》
そこに体力を回復させていた花がハイパーアギレラとして参戦。だが、ハイパーアギレラの方は体へのダメージがすぐに走ってしまう。花が万全な状態じゃないためにこの無理筋は長くは続かないだろう。
「アギレラ……お前もか。私が降臨するための器となっていれば望み通り一つになれたものを」
「もうそんな事どうでも良いわ。今はアンタをギッタギタにする事しか頭に無いのよ!」
アギレラは手に蛇行剣を持つとそれを蛇腹剣として伸ばし、ギフの腕を拘束。これなら直接ダメージを与えないのでギフの動き自体は封じられる。
「私を封じた程度でどうにかなるとでも?」
そのタイミングで超スピードによる攻撃を仕掛けたフリオだが、ギフの反撃を受けてあっという間に吹き飛ばされてしまう。
「くうっ……」
ビーストフリオもまた突如として体に火花が散る。ビーストフリオの方も無茶なパワーアップなのか、体への負担が大きい様子だ。
「その力、恐らくは体へと力の前借りをしているようだな。カゲロウを倒した時程の力が出ていない」
「クソッ……このままじゃ……」
更にギフはアギレラが腕に巻きつけた蛇腹剣を掴むとそのまま投げ飛ばす。
「ああっ!」
そのままアギレラは地面に強く激突するとバジリスクとしての力に体が耐えきれなくなってしまう。
「あがあっ!?」
「花!」
リバイスは急いでアギレラの元に行くとアギレラからクイーンビーのスタンプを出してすぐにフォームを変えさせる。
《仮面ライダー Ah!アギレラ!》
アギレラはクイーンビーゲノムになった事でバジリスクからの負担は解消されると何とか持ち堪えた。それでもダメージのせいでまともに動けない。
「このままじゃ……」
「言っただろう。お前達では私を倒す事は不可能だ。……諦めろ」
「……それでも、それでも俺は、俺は諦めない!」
《レックス!》
《スタンプバイ!》
リバイスはレックスバイスタンプをリバイスラッシャーに押印。必殺待機音と共に構えた。
《Here We Go!Let's Go!Here We Go!Let's Go!》
「アギレラ、フリオは満身創痍でオルテカはここにいない。お前一人に何ができる?」
「俺は一人じゃない……大二も、さくらも、父ちゃんも母ちゃんも。目の前にいなくたって俺の大事な家族はここにいる!」
《バット!》
《コブラ!》
《カブト!》
リバイスはバット、コブラ、カブトのバイスタンプを起動させると次々と自らに押印。背中に蝙蝠の翼、腕にコブラの頭部のエネルギー、リバイスラッシャーにカブトの角の力が付与される。
「一気に……行くぜ!」
「消えろ!」
リバイスは突撃するとギフは巨大なエネルギーボールを放つ。リバイスはそれを左腕のコブラの拳で粉砕。更にバットの翼から超音波を放ってギフの弱い箇所を見つけ出すとそのままカブトの力で刺突能力が上がったリバイスラッシャーをギフへと突き刺した。
「その程度の攻撃で……この私が倒れるとでも?」
それでもやはりギフにはノーダメージ。リバイスの特攻はまるで意味が無いかに思えた。
「五十嵐一輝。別世界から来たお前もこの世界のお前と同様に消して……」
次の瞬間。ギフの体に火花が散ると同時にいきなり近くにギフの棺が存在する異空間が開いた。
「馬鹿……な。私は空間を開いてはいないのに」
ギフは自分が何もしていないのに異空間への扉が開いた事に驚愕を隠せない。
『よぉ、ギフ様……俺達がお前の中に取り込まれたのを忘れたのかぁ?』
『ラブラブ〜。アタイ達、目が覚めたコブよ!』
突如としてカゲロウと蛇女となったラブコフの声が聞こえてきたのだ。恐らく、先程リバイスがバットバイスタンプの力で見抜いた箇所に二人が封じられた器官があったのだろう。
そして、二人はギフと一体化しているためにギフの一部として体の内側からゲートを開ける事に成功したのだ。
「玉置!今だ!!あの棺を壊せ!!」
「うぉおおっ!」
フリオは体へのダメージを度外視すると超スピードを発揮。スタンプをベルトに押印してからベルトを両側から二回押し込んだ。
《フェンリル!》
《Charge!》
《フリオレクイエム!》
フリオがギフの棺が存在する異空間へと突入すると同時に跳び上がってライダーキックの体勢に入る。その一撃はフェンリルのエネルギーを纏い、一心不乱にギフの棺へと向かって行った。
「行っけぇええっ!」
ギフの棺はすぐに自己防衛機能で対抗するが、それをフリオは無理矢理突破。ギフの棺へとキックが命中すると爆発。棺を破壊する事に成功したのだ。
「ぐあああっ!?」
それと同時にギフは自分に突き刺さったリバイスラッシャーからのダメージをまともに喰らうとよろけた。
「お、おのれ……人間如きが……」
ギフがかなりのダメージで膝を付く。しかし、それと同時に必殺技の負担によってビーストフリオがウルフゲノムに戻ってしまう。それだけでなく、彼は異空間内部で転がって倒れてしまった。
「やばい……玉置!」
棺が壊された事で異空間は崩壊を開始。このままではフリオも巻き込まれてしまう。
「はあっ!」
次の瞬間、倒れていたアギレラは力を振り絞って立ち上がると背中の羽を展開して空中を飛行。フリオを回収してすぐに閉じかけていたゲートを通って脱出した。
「はぁ……はぁ……」
「アギレラ様……申し訳ございません」
「謝るのは後!今は……ギフを」
するとギフは体からオーラを立ち上らせると更なる力を発揮。棺を壊された今、ギフも本気にならなければならないと感じたのである。
「後はお前を倒すだけだ。ギフ!」
「言ったはずだ。お前一人にどうにかできるとでも……」
「ヘェイヘーイ!」
するとそこにエアバイクに乗ってやってきた狩崎があるベルトを手にしていた。
「狩崎博士?それは……」
「まさか、キメラドライバー!」
狩崎が持っていたのは二種類以上の生物の力を掛け合わせるベルト、キメラドライバーである。どうやらこちらでも研究は進んでいたらしい。
「花、これを使いたまえ!」
アギレラが狩崎からベルトと更にもう一個スタンプを手にする。そこにあったのは紫の素体に赤いクイーンビー、青のウルフ、緑のダイオウイカの意匠が入ったスタンプであった。
「これって?」
「それを使ってデッドマンズ三人で変身するんだ!安心したまえ。それを使えば真も強制的に呼べる!恐らく今さっき裏切り者は真によって倒されたはずだ」
すぐにアギレラはベルトを外すとキメラドライバーを装着。そのままスタンプを起動した。
《デッドマンズキメラ!》
そのままアギレラがスタンプをベルトに装填。すると待機音が鳴り響いた。
《クイ!ウル!ダイ!Come on!キメラ!キメラ!キメラ!クイ!ウル!ダイ!Come on!キメラ!キメラ!キメラ!》
アギレラは立ち上がると同時にフリオの真上から光が降り注ぎ、その姿を青い機械仕掛けのウルフへと変えた。
「ッ!?これは一体!!」
更にそこに緑の機械仕掛けのダイオウイカへと姿を変えたオルテカも飛んできた。そして、自身は幾つもの黒いリングに包まれていく。
「ど、どうなってるんですか!?これ!」
「動けないだと!?」
「変身!」
アギレラはスタンプを倒すと同時に変身音が鳴り響く。するとアギレラの頭部からクイーンビーのエネルギー体が飛び出すと白の素体が露わになり、右肩にオルテカ、左肩にフリオ、更に後ろから再度クイーンビーが合体。そのまま黒いリングが体に巻き付くと新たに付与された装甲を強制的に縛り付けた。
《スクランブル!》
《クイーンビー!ウルフ!ダイオウイカ!仮面ライダーデッドマンズ!デッドマンズ!デッドマンズ!》
その姿はアギレラとしての白の素体に右肩にはダイオウイカの頭部や腹の装甲が合体。その装甲からは八本の触手が垂れ下がる。また、長い二本は右腕に合体するように伸びると二本のブレードが隣り合わせで並ぶように配置。その先端は尖っていた。右脚にはダイオウイカの吸盤付きの装甲もある。
左肩にはウルフの頭部が存在。左腕には毛皮を模した毛むくじゃらの肩当てが伸びているのが見え、更に青い毛皮に覆われた装甲の先端からは三本の長い爪がクローとして備わる。左脚にも青いウルフの毛皮の装甲が付与。足先にも小さな爪が展開していた。
胸部には黄色い蜂の巣状のクリアパーツの装甲が付与。加えてお腹の方は赤を基調にした装甲を武装した。背中には蜂の羽が畳まれた状態でマントとして垂れ下がっている。更に羽が付随する先として背中に赤の装甲もある。頭部は蜂の眼のような複眼にウルフの頭部を模したマスク。また、クラッシャーはダイオウイカの触手のデザインとも言える十本の触手があった。
「お前は何だ?」
「「「……この姿の名は仮面ライダーデッドマンズ」」」
三人が変身した仮面ライダーはデッドマンズ幹部三人の特徴が混ざったかのような戦士で、三人がデッドマンズとして結束した形となる。
「って、何よこれ!!」
「俺達が一つに…」
「まさかこんな事になるとは。全くの想定外ですね」
三者三様の反応を示す三人。だが今は三人ともにやるべき事があると団結。ギフに対峙する。
「「「ここに集結!……グラシアス!デッドマンズ!」」」
その様子を見たリバイスも負けてられないとサンダーゲイルバイスタンプを取り外すと突如としてギフから二つの粒子が飛び出す。そしてそれが一輝のサンダーゲイルバイスタンプの中に入るとそれがフィフティゲイルバイスタンプへと進化した。
「うえっ!?」
すると一輝は精神空間に移動。そして、そこで消えかけていたカゲロウ、ラブコフ、そして自分の中に消えたバイスの姿もいた。
「バイス、カゲロウ、ラブコフ……これは一体」
「ギフの野郎に一泡吹かせるんだよ。お兄様なら絶対にできるだろう?」
「ラブ!アタイ達の力を使うコブ!」
カゲロウ、ラブコフがそう言う中、一輝はバイスと向き合うと何故このようなことをしたのかを問う。
「一輝。俺っち達の力で更に進化したみたいだな」
「バイス。どうしてだ?こんな事をしたらお前の存在が……」
一輝が目の前に現れたバイスへと話しかけようとするが、そのタイミングでバイスが力を使ったせいか更に薄く溶けていく。
「何でかって?そんなの一輝になら信じて託しても大丈夫って思ったからさ。……俺っちの世界の一輝がそうだったように!」
「……バイス」
「行けよ一輝。俺っち達の分まで戦え!」
「ああ!」
それから一輝の意識が戻ってくるとスタンプを起動してベルトに押印。そのまま姿を変えた。
《フィフティゲイル!》
《フィフティゲイル Come On!フィフティゲイル Go!Go!》
《トルネードアップ!》
《三位一体!俺たち兄妹!湧き上がる嵐は無限大!仮面ライダー五十嵐!》
こうして、仮面ライダーデッドマンズに加えて仮面ライダー五十嵐も参戦。ギフとの戦いは最終局面を迎えるのであった。
また次回もお楽しみに。