オーバーデモンズとダークリバイ、ダークバイスの戦闘が始まった。オーバーデモンズの出力は基本形態のジャンヌを凌駕する。そのため、流石のダークリバイ、ダークバイスがコンビとなっても互角レベルにしかならなかった。
「どうした!強化手術を受けてもそんな物か!」
更にオーバーデモンズは基本形態にクワガタがモチーフとなってる事もあり、固い外骨格のような装甲も特徴的だ。それはかつて、赤石が変身した仮面ライダーベイルと渡り合う程なのだから弱いはずが無い。
「おい、リバイ。コイツ強くね?」
「ああ。お前もコイツを侮っていたら負けると思っておけ」
「あいよ!」
オーバーデモンズは二人からの連携を軽く捌くとスタンプを取り出してゲノミクスを発動させる。
《Add……!》
《モグラ!》
《Dominate up!》
《モグラ!ゲノミクス!》
オーバーデモンズが右腕に緑のドリルを武装。ダークリバイ、ダークバイスを単純な火力と防御力で上回った上で更にダメージを蓄積させる。
「それがゲノミクスの力か。……面白い。ならばこのスタンプの威力を試すか」
《トリロバイト!》
ダークリバイが出したのは前に一輝が並行世界で見たスーパー1と三葉虫のレリーフが入ったバイスタンプだ。
《Come on!トリ・トリ・トリロバイト!》
《バディアップ!》
ダークリバイがスタンプを装填して倒すと彼へと白いインクの入ったスタンプが下ろされる。
《兜!傷跡!一仕事!トリロバイト!スーパーアーマー!》
これによりダークリバイ、ダークバイスはトリロバイトゲノムとなる。その姿はダークリバイ側は胸部のハートマークに大胸筋のような膨らみができると両肩、両腕に西洋の鎧のような装甲を纏う。頭部にはスーパー1のような形状をしつつも、トリロバイトの頭部のような半月形のパーツが合体。見方によればそれは兜の前立てのようにも見えた。
ダークバイス側は両肩、両腕、両脚に装甲を獲得。特に左腕には銀を基調とした盾を装備。そのサイズはバリッドシールドに匹敵していた。また、腕の装甲からはフリンジが垂れており、衝撃の吸収剤になっている。頭部のヘルメットはトリロバイトの顔のような形だが、ヘルメットの色は銀色、また、トリロバイトの複眼はスーパー1のような赤である。
「また違う姿……」
「……打って来い」
そう言って両手を広げて無防備な姿を晒すダークリバイ。それを聞いてオーバーデモンズは容赦なくドリルを武装したまま全力の拳をぶつける。
「……そんなものか?」
しかし、ダークリバイはまるで堪えていないかのように平然としていた。しかも、先程のドリルの攻撃もドリルの高速回転が完全にダークリバイの装甲に阻まれて止まってしまったのだ。
「……ッ!?」
「はあっ!」
ダークリバイからのカウンターの拳が決まるとオーバーデモンズは押し戻される。オーバーデモンズが更に攻撃を加えるが、今度はそれをダークバイスが盾で防いでダークリバイによる蹴りで吹き飛ばされてしまう。
「盾が厄介すぎる……」
ダークバイスの持っている盾は相当な硬度を誇るために生半可な攻撃では全く通用しない。
「だったら!」
《モグラ!》
《Charge!》
《デモンズフィニッシュ!》
オーバーデモンズはバイスタンプを押印して必殺技を発動。先程以上のエネルギーを高めるとライダーパンチを繰り出す。その一撃は緑の竜巻としてダークリバイ、ダークバイスへと飛ぶ。
「喰らえ……」
《トリロバイト!スタンピングフィニッシュ!》
それを受けてダークリバイもスタンプを二回倒して必殺技を発動。二人で同時に跳び上がると空中で後方に宙返り。そのままダブルキックを放った。
「はあっ!」
二人のライダーキックに対してオーバーデモンズの竜巻が先に命中。だが、それを受けても二人の攻撃は中断されない。どうやら今のダークリバイ、ダークバイスは所謂スーパーアーマー状態とも言うべき状態で、ダメージを受けても攻撃がキャンセルされないようなのだ。
そのままダブルキックはオーバーデモンズへと命中するとダメージと共にゲノミクスを解除させてしまう。
「ぐああっ!?」
「そんな物か?」
「まだやれるだろ?」
オーバーデモンズが倒れる中、ダークリバイ、ダークバイスは挑発。オーバーデモンズは負けじと立ち上がると更にスタンプを出す。
「まだだっ!」
《Add……!》
《コンドル!》
《Dominate up!》
《コンドル!ゲノミクス!》
「今度は空中戦を所望か。ならこれだ」
《ハヤブサ!》
ダークリバイはハヤブサとスカイライダーのレリーフが描かれたバイスタンプを手にするとそれを使う。
《Come on!ハ・ハ・ハヤ・ハヤブサ!》
《バディアップ!》
《逆さ!獲るさ!勝ち戦!ハヤブサ!スカイダイビング!》
霊体の悪魔がスタンプを振り下ろすと緑の液体に満たされる。そして、その姿がハヤブサゲノムへと変わった。
ダークリバイは胸のハートマークに前とは違う大胸筋のパーツが盛り上がると加えて両肩には翼のような形をした装甲が形成。両腕は特に変化無しに留まった。頭部はスカイライダーのようなイナゴやトノサマバッタに似た雰囲気を出しつつも、ハヤブサである鳥の嘴の形を模したクラッシャーが目立った。
ダークバイスは両腕には鳥の翼が一体化したように翼にある羽のようなヒラヒラが生えており、両脚には膝の装甲に加えてハヤブサの鋭い爪を模した猛禽類のような脚がイメージされた装甲を装着している。頭部にはスカイライダーのような緑に赤い目をしたハヤブサの頭部のような形でクチバシがダークバイスの複眼の間に被らないように伸びている。また、二本の触覚も健在だ。
「ッ……またゲノムチェンジ……」
「さて、お望み通りついて来い」
そう言って二人は飛ぶとオーバーデモンズも翼を展開して空へと行く。そのまま空中で何度も激突。だが、機動力はダークリバイ、ダークバイスに分がある。パワー面ではオーバーデモンズが上になるが、それは二対一で埋められてしまっていた。なので機動力が上のコンビでの連携が相手だと不利になる。
「空中戦でも勝てないのか……」
「言っただろう。経験値が違う!」
加えて、ダークリバイの変身者の勝は光と比べると圧倒的な経験値がある。オーバーデモンズはバランスを崩して落下を始めるが、何とか踏み留まって必殺技を使う。
「くそっ!」
《コンドル!》
《Charge!》
《デモンズフィニッシュ!》
「勝てないと焦って大技か。だが、それも無意味だ」
《ハヤブサ!スタンピングフィニッシュ!》
ダークリバイがスタンプを倒すとダークバイスと共に急降下しながらライダーキックを繰り出す。それに合わせてオーバーデモンズもキックを放つが、ハヤブサの能力は急降下による超加速。そのため、オーバーデモンズに勝ち目など無い。そのままキックがぶつかるとオーバーデモンズは敗北。そのまま地上に叩きつけられてしまう。
「ぐああっ!?」
オーバーデモンズは既に満身創痍で体に火花が散っていた。それを見て二人は勝負ありと判断する。
「さて。わかっただろ?まだ俺とお前にはここまで力の差があると」
「ぐ……。でも、僕は……」
オーバーデモンズは立とうとするが、やはりダメージからか崩れ落ちる。そんな中、ダークリバイの脚を掴む手があった。
「光さんに……何……してんのよ」
それは戦闘の間に何とか目を覚ましたさくらがオーバーデモンズを助けるために脚を止めようとしたのだ。
「さくら……さん」
「……はぁ。計画のために息の根を止めなかったせいでこれか」
その瞬間、ダークリバイはさくらの髪の毛を掴むと無理矢理立たせた。勿論さくらの顔には苦痛に浮かぶが、ダークリバイはそんなのお構い無し。更に彼女の首をダークリバイは掴むとそのまま空中へと持ち上げた上で絞めあげる。
「あ……うう……」
「さくらさん……止めろ……それ以上は……」
オーバーデモンズの心に怒りの感情が芽生えるとその能力が僅かに上がったのをダークリバイは本能で感じ取る。
「……む、そうか。お前はこの女をトリガーにして強くなれるのか。なら!」
その瞬間さくらの首からダークリバイは手を離すと彼女は落下。それに合わせてダークリバイは容赦なく腹へと拳を叩き込む。彼女はその痛みに悲鳴をあげることすらできずに気を失ってしまうとまた倒れ込む。
「あぁ……よ、よくも……さくらさんを……うぁあああっ!」
さくらが倒れた際にオーバーデモンズはさくらがダークリバイに殺されたと勘違い。そのため、オーバーデモンズは怒りを爆発。その時、オーバーデモンズからはとてつもない殺気と共にダークリバイが身震いする程のプレッシャーを感じた。それはまるでかつてノアに女が殺されたと勝と似ている。そのため、彼は笑みを浮かべた。
「このぉおおおっ!」
オーバーデモンズは先程以上のスピードでダークリバイを殴る。その一撃は先程までの比では無い。ダークリバイは思わず吹き飛ばされると地面を転がった。だが、彼の顔に焦りは無い。
「やっぱりなぁ。昔の俺にそっくりの爆発力。……お前は紛れもない俺の息子というわけだ」
「何を寝言言ってんだこのクズが……殺してやる!」
オーバーデモンズは完全に我を失っていた。そのままダークリバイに掴み掛かろうとするが、ダークリバイは冷静にオーバーデモンズの腹へと拳を命中させて怯ませる。すかさずダークバイスが跳び蹴りをぶつけて下がらせた。
「その力を使えるようになった祝いだ。これで決めてやる」
《スピノ!》
《Come on!スピ・スピ・スピノ!》
ダークリバイがスピノサウルスと仮面ライダー二号のレリーフが入ったスタンプを使ってゲノムチェンジ。
《バディアップ!》
《獲物!狩る者!荒くれ者!スピノ!技のホッパー!力のスピノ!》
悪魔が灰色の液体に満たされたスタンプを振り下ろすとまた姿が変わってスピノゲノムとなる。
ダークリバイはハートマークの左側。つまり、心臓の辺りに2のマークが描かれた物に変化。更に首からは赤いマフラーが伸びて両腕には腕部強化のためのグローブを装着。更に装甲は筋肉質な物に代わり、パワーが強化されているような感じだった。頭部は二号のような形をしつつも、スピノの頭部のデザインも加わっている。
ダークバイスは腕部、脚部に筋肉質な装甲が追加。こちらもパワー面が強化されている。両腕のカラーは赤でマフラーの色も赤になっている。頭部は二号のカラーリングや触覚を生やしつつもスピノサウルスの頭部のような形をしていた。
「がああっ!」
そこに半ば暴走状態のオーバーデモンズが突撃してくるが、二人はそれを真正面から受け止める。最初こそオーバーデモンズのパワーに押されるが、それも途中で止まってしまう。
「ッ!?」
「終わりだ」
《スピノ!スタンピングフィニッシュ!》
二人はオーバーデモンズを押し返してできた隙に赤いエネルギーを高めたダブルライダーパンチを繰り出す。その拳はオーバーデモンズへと深々と突き刺さると流石にオーバーダメージで変身解除。光は倒れると悔しそうにしていた。
「光。今のお前では俺の求めるレベルに達していない。だが、さっきの強さを見て確信した。お前は必ず更なる高みに登れる。それだけの潜在能力はある。……それと勘違いしてるなら悪いが、まだこの女は死んでない。だが、お前が覚悟を決めるまでこの女は預かっておく」
「ふざ……けんな。そんなこと……」
「それと。もう一つ。お前らが喉から手が出る程に欲しがっている五十嵐一輝の身柄はこちらのアジトで預かっている。……俺のアジトの場所は後でブルーバードのパソコンにでも通知しておくから取り返したければ来い」
その言葉を最後にダークリバイは配下のメタルロイドを使ってさくらを連れ去るとそのまま去って行った。
「ちく……しょう……ちくしょおおおおっ!」
その場には光の叫びが響き渡る。そして、司令室の一室にはとある未完成のスタンプが存在した。そのスタンプのレリーフにはギラファノコギリクワガタが描かれていたのである。
また次回もお楽しみに。