カマキリデッドマンとの交戦を開始したリバイとバイス。二人は住宅地で戦うのは危険だと判断すると一旦カマキリデッドマンへと突進し、そのまま近くの広場へと押し出していく。
「「はあっ!」」
二人は同時に攻撃を仕掛ける事でカマキリデッドマンを少しずつ押していく。苦戦するカマキリデッドマンを見て後藤は苛立ちを隠せなかった。
「くそっ、何やってるんだよアイツ。そんな奴等さっさと倒せよ!」
しかし、状況か変わる事は無くリバイがオーインバスターの銃撃を放ってデッドマンが怯んだ所にバイスが回し蹴りを決めて吹き飛ばす。
「良し、このまま決めてやる!」
二人が必殺技を発動しようしてリバイがベルトに装填されているスタンプに手を伸ばす。その時後藤の後ろから悪魔の囁きが聞こえてきた。
「フェーズ2になれよ。そうすればアイツを殺せるぜ」
「そうしたら人間に戻れなくなるんじゃ」
「ギフ様に選ばれれば元に戻る事も可能だ。だからやりなよ」
後藤が後ろを振り向くがそこには誰もいない。だが、後藤はそんな悪魔の囁きに耳を貸してしまった。
《カマキリ!》
その直後、赤い契約書に後藤はスタンプを押印。そのままフェーズ2への変貌を始めてしまう。
「しまった!!」
「アイツ、人間捨てちゃったよ!」
後藤が赤い契約書にその身を包んでいくと下半身は小さな尻尾が生え、単調な鱗だった変化前に赤いラインが加わっており、ロングブーツの様な形状になっていた。そして上半身は元の変身者が体操部だからか、ジャージを着たような服を着ている。両腕には更に長く伸びた鎌が両手に武装されており、その鎌は必要に応じて折り畳めるのか折り畳むための箇所も付いていた。そして顔はバイスのように人間の顔の上にカマキリデッドマンの顔が被り物のように付いており、頭には小さな牛の角のような物が出てカマキリデッドマンフェーズ2へと進化を果たす。
「力が漲るぜ。確かにこれならこの邪魔者をぶっ潰せそうだ」
「くっ……ここでフェーズ2かよ!」
その瞬間、カマキリデッドマンは跳び上がると両腕の鎌を展開。そのまま二人へと振り下ろす。
「「うぐあっ!」」
二人はそれによりダメージを受けると反撃しようとする。しかし、すかさずカマキリデッドマンは鎌を振り抜くと追撃を決め、更にダメージを与えて行く。
「うわっ!」
「めちゃ強よ……」
フェーズ1に勝てるようになってもフェーズ2相手ではまだまだ敵わない。
「遅いなぁ」
しかも素体が体操部という事もあって機動力が高く、中々攻撃が命中しない。プテラやジャッカルなら追いつけるかもしれないが、それではパワーが足りずに負けてしまう。
「でも、負けるわけにはいかない!」
「一輝、リミックスで行くぜ」
バイスがリミックスで対抗しようと言い、リバイもそれを了承してベルトを操作しようとしたその瞬間、リバイの背中に衝撃が走るとそこにはエビルが立っていた。
「またお前か!」
リバイはオーインバスターで対抗するものの、エビルの方が格上なのかやはりそのまま一対一は厳しい。
バイスの方もカマキリデッドマンを一人で相手にするのは厳しく、かなり押されていた。
「このままじゃ……」
「俺っち達負けちゃうよ!」
すると突如としてガンデフォンからの射撃がエビルを撃ち抜き、その手を止めさせる。カマキリデッドマンも同様にガンデフォンからの射撃で動きが止まった。
「何だ?」
そこにいたのはヒロミと光である。光がガンデフォンを構える中、ヒロミがスタンプを取り出すとリバイへと投げた。
「五十嵐!これを使え!」
「ヒロミさん……これって、あの時の!」
それは狩崎が調整を終えたライオンバイスタンプである。そしてヒロミ自身は狩崎から貰ったベルトを取り出した。
《デモンズドライバー!》
そしてそれを腰にセットするとベルトが自動で巻かれる。勿論新たなベルトの登場にリバイは驚いた。
「うえっ!?」
「我が命を懸けて……貴様を止める!」
するとヒロミは蜘蛛のレリーフが埋め込まれたスタンプを取り出してからそれのスイッチを押した。
《スパイダー!》
その直後、ヒロミはスタンプをベルトの上部にある朱肉部分に押印。その瞬間待機音が鳴り響く。
《Deal……》
するとベルト前部の液晶が光るとともにヒロミの右側にどこからともなく小さな蜘蛛が糸を出しながら降りてきた。そしてヒロミはポーズを取り、叫ぶ。
「変身!」
《Decide up!》
その後、スタンプを液晶部に押印すると液晶部に悪魔の目のような物が光り、それと同時に足元に液晶画面が出ると降りてきた蜘蛛が糸を大量に吐き出しながらヒロミの周りを周回。糸でグルグル巻きにしてからその内部で装甲を形成。その後、蜘蛛が右肩に止まるとそこを起点に蜘蛛の巣がヒロミの体に張られて変身を完了する。
《Deep.(深く) Drop.(落ちる) Danger……(危機)(仮面)rider Demons!》
そして変身後に顔についている蜘蛛の目を模した八つの青い複眼が光りを放った。その姿は蜘蛛と蜘蛛の巣がモチーフとなっており、右肩の蜘蛛を中心に胸部・顔面が蜘蛛の巣の意匠で覆われている。 また、スーツは赤を基調としてそこに紺色・銀色のアーマーを装着。マスクの形状にも蜘蛛の複眼は反映されており、左右四つずつ配置されている。
これにより、ヒロミが変身した仮面ライダー、デモンズが誕生するのであった。
「嘘ぉ!」
「ヒロミさんカッケェ!」
「ふん……」
するとデモンズはゆっくりと歩きながらエビルに接近。エビルへと拳を繰り出す。それをエビルは受け止めつつカウンターを放つがこれはデモンズに止められて決まらず。そこから二人は戦いを始めた。
「はあっ!」
デモンズはリバイとバイスの二人がかりでも勝てなかったエビルと互角に武器無しで渡り合っており、エビルもデモンズを強敵だと認識せざるを得なかった。
「良し、ヒロミさんが止めている今のうちに!」
リバイもこの間にカマキリデッドマンを倒すべくライオンのスタンプを押す。
《ライオン!》
「はぁ……」
《Come on!ラ・ラ・ライオン!バディアップ!》
リバイがスタンプを押印すると霊体のバイスが黄色い液体に満たされたスタンプを持ち、リバイへと下ろす。
《ガオーン!ゲットオン!野獣の王!ラーイーオーン!見ててください!俺の雄叫び!》
そして、リバイとバイスは姿を変化させる。リバイの方はライオンのタテガミと仮面ライダークウガの頭を掛けているのか頭部は尖った部分が多い。更に肩や腕にも尖った部分が存在している。カラーリングはいつも通りピンクと水色がメインで下半身はそこまで変化しないが、ライオンの足を模した紫のブーツが履かれていた。
バイスの方は唐獅子のような被り物に両肩のアーマーが赤く、加えて下半身には黄色い棘が膝下に生えている。それ以外には特筆して変化は見られないが強いて言うなら両腕に赤と黄色の装甲が追加されたぐらいだろう。これにより、ライオンゲノムが登場する事になる。
「にゃーお!」
「何だアレは……」
カマキリデッドマンはいきなり変化したリバイとバイスの姿に僅かに困惑するが、結局襲いかかってきた。
「「はあっ!」」
するとリバイとバイスが同時に手を突き出すと火炎放射が放出されてカマキリデッドマンは体を燃やされる。
「熱っ!?何だこれ!くそっ!」
カマキリデッドマンは何とか熱さに耐えながら接近し、鎌を振るうと二人はそれを躱しつつ炎を纏わせたライオンの爪による攻撃でダメージを与えていく。
「なっ!?」
「はいどーん!」
二人揃っての炎攻撃に耐性の無いカマキリデッドマンは攻守が逆転して押されていく。
「一輝、いつものやっちゃおうぜ?」
「わかった!」
《リミックス!バディアップ!》
リバイはバイスと共にリミックスを発動するためにスタンプを倒してスイッチを押すともう一度スタンプを倒した。
「オッケー!じゃあ、一輝が下ね」
「へ?」
そう言ってバイスが無理矢理一輝を下にすると一輝の足を掴んで持ち上げる。
するとその姿が変化するが、それは巨大な招き猫のような物であった。
「にゃー!猫ちゃん最強!」
「……馬鹿だな」
「猫じゃない!ライオンだ!ラ・イ・オ・ン!」
当然カマキリデッドマンには馬鹿にされる訳で、リバイは即リミックスを解除する。
「そうでした。失礼しまーす」
「お前わざとやってるだろ!覚えとけよ!」
その後リバイとバイスの位置を逆転。バイスが両手を地面につき、リバイがバイスの両足を持ち上げて変身する。
《バディアップ!》
《必殺!チャンピオン!爆音!ライオン!》
それはリバイが上顎と前足、バイスが胴体、下顎、後ろ足、尻尾を担う巨大なライオン……リバイスライオンとなり、カマキリデッドマンへと突進していく。
「このっ!」
リバイスライオンはカマキリデッドマンから放たれる斬撃波を全て躱し、更には噛み付くと振り回して叩きつけ、そのまま馬乗りになると両手両足で引っ掻きまくる。
「うわぁああ!」
それから飛び退くとそのまま炎を纏って体当たり。カマキリデッドマンを吹き飛ばした。
その頃、エビルと交戦するデモンズはエビルブレードによる斬撃をものともせずにエビルを攻撃。
「だっ!」
エビルからの斬撃波を躱すようにデモンズは跳び上がると体に蜘蛛の糸を巻き付けつつ真上にある鉄骨に逆さでぶら下がると同時に手から放った糸でエビルを拘束する。
「お前は五十嵐大二なのか……答えろ!」
「………」
しかしエビルは答える事は無くエビルブレードによる斬撃波で糸を切断。すかさず連続でエビルブレードによる斬撃を放つが、これはデモンズが全て回避する。その直後にエビルに出来た隙を突いてエビルの脇腹に一発、胸に一発拳を叩き込んだ。
「ぐうっ……」
「はぁああ!」
デモンズが追撃をかけるために走って行くとエビルは不意打ち気味に必殺技を発動。
《必殺承認!》
ギリギリまで引きつけてからターコイズの斬撃をデモンズへと繰り出す。
《バット!ダークネスフィニッシュ!》
デモンズはこれをほぼゼロ距離から赤い蜘蛛の巣型のエネルギーで防御。しかし、これによって発生した煙幕に乗じてエビルは逃走してしまうのであった。
「くっ……」
デモンズは悔しそうにするが、もうどうしようもできないのでその場は諦めざるを得なかった。そして、リバイとバイスの方もリミックスでカマキリデッドマンを追い詰めてからリミックスを解除。すぐに必殺技を発動する。
「さぁてお仕置きの時間ですよ!」
リバイがスタンプを二回倒すと二人でポーズを取ってから走って行く。その間に炎のエネルギーが右足に高まっていき、跳び上がるとそのままダブルライダーキックを放つ。
《ライオン!スタンピングフィニッシュ!》
その一撃がカマキリデッドマンに決まるとライオンバイスタンプの絵を模した刻印が刻まれ、それが後藤とデッドマンを分離。そのまま後藤は倒れ込んでデッドマンも火花を散らす。
「はい行きますよ!3!2!1!……ドーン!」
こうして、デッドマンは撃破される事になりその後リバイは変身解除。後藤は拘束されて連れて行かれた。そして、前園達三人もデッドマン事件に関わったので勿論拘束された訳だが……。
「仁志君……」
「ありがとうございました。俺、後藤に唆されて……道を誤りました。病院で寝込んでいる父さんを助けたくて窃盗に走って……。こんな事しても父さんは喜ばないってわかってるのに」
「大丈夫。君がそうやってやった事を反省しているのなら、きっとまたやり直せるから」
前園の顔は晴れやかであり、そのままフェニックスの更生施設に連れて行かれる事になる。
「ふへへ、一輝のお節介でまたまた事件解決ってな!」
こうして、また一つ事件を解決した一輝達だが、写真から一輝が消えゆく現象はまだまだ続いている。加えて、五十嵐一家には不穏な足音が徐々に近づいていたのだが、それを一輝はまだ知らなかった。
バイスタンプラリー
七話目……ライオンバイスタンプ
また次回もお楽しみに。