オーバーデモンズとダークリバイ、ダークバイスの二度目の対決。その皮切りはダークリバイがオーインバスターでの射撃から始まった。
「はっ!」
その射撃をオーバーデモンズは正面から叩き落としながら突撃。接近するとオーバーデモンズの拳とダークバイスの拳が激突。その瞬間、ダークバイスがパワーで負けて後ろに押し戻された。
「ッ!?コイツ、昨日よりも強くなってね!?」
更にダークバイスのカバーをしようとしたダークリバイの拳をオーバーデモンズは防御した上ですかさず殴り返して下がらせる。
「ほう……少しは強くなったみたいだなぁ」
「昨日の僕と今日の僕を一緒にしてもらったら困る!」
オーバーデモンズはそのまま勢いづくがダークリバイ、ダークバイスも主導権を簡単に渡すつもりはない。
「少しは楽しめるようになったようだな。だが……」
《サーベルタイガー!》
《Come on!サ・サ・サーベルタイガー!》
《バディアップ!》
するとダークリバイが仮面ライダーシンとサーベルタイガーの意匠が入ったバイスタンプを使う。その瞬間、悪魔が黄緑のスタンプを下ろすと中に液体が満たされていくとその姿が二人揃って変わった。
《デンジャー!リンガー!ストロンガー!サーベルタイガー!ハイバイブクロー!》
ダークリバイは胸のハートマークに怪人のような筋肉質のアーマーが追加された上で両腕に長く強靭なクローが展開。その腕もまるで怪人や生物に近い毛皮の装甲だった。頭部は仮面ライダーシンの面影を残しつつ、サーベルタイガーのような虎の顔を模していた。クラッシャー部に長い二本の牙が下に僅かに飛び出すような形となっている。
ダークバイスの両肩、両腕、両脚の装甲はまるでサイボーグのような仮面ライダーとはかけ離れた黄緑の装甲を武装。腕の方にはリバイ同様に鋭い爪を装備しており、純粋な身体能力が強化されている。また、頭部は黄緑のカラーリングにサーベルタイガーのような形のマスクを付けている。ただ、ダークバイスの場合はダークバイスとしての複眼の真横にサーベルタイガーの牙が伸びており、仮面ライダーシンとしての触覚も額にある。
こうして二人はサーベルタイガーゲノムとなった。その姿は仮面ライダーのような機械仕掛けの改造人間と言うよりは野生の生物そのもののような印象を受けた。
「「はあっ!」」
その瞬間、二人は並外れた身体能力で高速移動するとオーバーデモンズへと強烈なラッシュを仕掛けてきた。
「ッ……なんてスピードだ」
「おらあっ!」
オーバーデモンズでも流石に対応が間に合わないのか、連続の拳が叩き込まれて地面を転がる。
「このまま一気に決めちゃう?」
「ふん」
二人はスタンプを二回倒すと必殺技を発動。超高速で動きながら強靭な爪による攻撃を放つ。
《サーベルタイガー!スタンピングフィニッシュ!》
だが、オーバーデモンズはその攻撃を完全に見切るとタイミング良くカウンターの拳を繰り出して一人ずつ返り討ちにした。
「のわあっ!?う、嘘だろ!?」
「ふっ……なかなかやってくれるでは無いか……」
するとダークリバイはまた別のスタンプを取り出すとそこには仮面ライダーZOとペンギンのレリーフが入ったスタンプを使う。
《ペンギン!》
《Come on!ぺ・ぺ・ペンギン!》
《バディアップ!》
《ビギン!白銀!燻し銀!ペンギン!ネオマリンダイバー!》
悪魔によって水色の液体に満たされたスタンプが下されるとその姿がまた変化していく。
ダークリバイはハートマークには金色のラインが筋のように入っており、両腕両肩にはシンプルな装甲だったものの、両腕にはペンギンの翼のような意匠が入っている。更に頭部は仮面ライダーZOのような形にペンギンのような前に出たクチバシのようなパーツが合わさった丸みを帯びた物になっている。複眼は赤だ。
ダークバイスは両腕、両脚に装甲が追加。それは金色の筋がターコイズメインの装甲の上に付与され、両脚の先には水中を泳ぐために必要なペンギンの足のような意匠が入ったブーツを履いている。更に頭部のヘルメットには深緑のカラーリングに赤い目をしたペンギンの頭部のようになっていた。
「ふへへっ、今度はペンギンちゃんだぜ?」
するとダークリバイが手を翳すと足元が氷のような特殊な空間へと変化。そのまま腹滑りをする要領で二人は高速で移動。そのままオーバーデモンズへとタックルしていった。
「だあっ」
オーバーデモンズもそれを回避しつつ、二人からの突進を受け止めた上で押し返す。
「バイス、息を合わせろ」
「おうよ!」
二人が同時に手を翳すと氷が放出。そのままオーバーデモンズの体を冷凍してしまう。しかし、オーバーデモンズはすぐにそれを内側から破壊。その間に二人は跳び上がるとダークリバイがスタンプを倒した。
《ペンギン!スタンピングフィニッシュ!》
そのまま二人がライダーキックの体勢に入るとペンギンが飛び込むような体勢のエネルギーを纏い、キックの威力を増していく。
「させるか!」
《クワガタ!》
《Charge!》
《デモンズフィニッシュ!》
オーバーデモンズはその攻撃に対応するように脚にクワガタの大顎のエネルギーを高めると上段蹴りで迎え撃ち、爆発。お互いにダメージで後ろに押し戻される。それと同時にダークリバイ、ダークバイスは基本形態へと戻った。
「くくっ……あははっ!少しはやるじゃないか。光」
「おい、リバイ。どうするんだよ」
「慌てるな……それだけ光の力が強くなっている証拠。喜ぶべき事である」
オーバーデモンズがその間に立て直すとダークリバイはまたスタンプを取り出す。オーバーデモンズはそれを見て目を見開いた。
「ッ!?そのスタンプは……」
そのスタンプの形状はバリッドレックスバイスタンプと全く同じ形だったものの黒い殻の色に赤いマグマの色合いでヒビが入っていた。
「コロナレックスバイスタンプ。我々の真の切り札だ」
《コロナレックス!》
《メラメラ!》
ダークリバイがダークレックスバイスタンプをコロナレックスバイスタンプに押し込むとそれを起動。そのままベルトに押印すると地面に極熱のマグマが溢れ出てくると同時にダークリバイの上に熱せられた影響でネイビーや黒に近い色に変色した温泉卵のような物が出てきた。また、ダークバイスも悪魔の姿となっている。
《メラメラCome on!コローナレックス!》
そしてダークリバイがスタンプを倒すとスタンプの卵が割れて中から紫と赤のレックスの意匠が出現。それと同時にダークリバイに悪魔が融合。直後に上の卵がダークリバイに被さってから地面のマグマで更に卵が熱せられた。
《バーストアップ!》
《ゲキアツーイ!チョウヤバーイ!ヤミスゴーイ!パネェツヨイ!リバイス!We are!リバイス!》
するとダークリバイの元の装甲が燃え尽きて消えると新しくマグマによって形成された装甲に置き換わり、熱に耐えきれなくなった卵の殻が弾け飛ぶとそのまま悪魔から実体化したダークバイスが出現。そして、弾け飛んだ卵の殻がダークバイスへと装着されるとその殻でできた装甲も熱で所々焦げてから溶けるように変形。その姿を露わにした。
ダークリバイは青紫のアンダースーツに黒い炎をモチーフにした装甲を装着。その形状はリバイのボルケーノレックスと同様だが、黒い炎になっている分禍々しさが本家と比べて増している。更に頭部は水色の複眼に黒い装甲であり、さながらリバイのボルケーノレックスのリカラーバージョンだ。
ダークバイスの方はダークバイスの紫の素体にネイビーや黒のカラーリングでバイスのバリッドレックスに似てはいる……のだが、装甲の先端が溶けたようにドロドロとした液体のような形になっている。バリッドレックスの特徴として尖っていた装甲の部分が全体的に丸みを帯びていた。更に装甲の色も中央部に行くとネイビーが強くなるが、先端に行くとやはり焦げのせいか黒く変わっていた。頭部のレックスのヘルメットも同じようで黒とネイビーをメインにしている。
「これは、ボルケーノレックス……なのか?」
「いいや。ダークリバイ・ダークバイス共にコロナレックスゲノムだ」
ダークリバイ、ダークバイスは更にパワーアップした姿となってオーバーデモンズへと襲いかかる。
そのパワーは先程までの比では無い。オーバーデモンズは途端に対抗できなくなると連続で攻撃を受けて吹き飛ばされてしまう。
「ぐあああっ!?」
ダークバイスのコロナレックスゲノムはバイスのバリッドレックスゲノムとそっくりなものの、大きな違いとして挙げられる点がある。それはバイスの持ってるバリッドシールドが無い点だ。その分、コロナレックスの能力として相手の装甲を部分的に溶かして破壊。ダメージをより多く与えられるようになっている。つまり、より攻撃的な性能になっているのだ。
「ぐうっ……」
するとオーバーデモンズはダークリバイ、ダークバイスの攻撃の前に体からは装甲が溶けた際に生じる煙のような物も上がっている。このままではいずれオーバーデモンズの固い装甲も完全に砕かれてしまうだろう。
「これで終わりにしてやる」
ダークリバイは先程まで使っていたバイスタンプを取り出すとそれを読み込ませていく。
《コ・コ・コロッ!コ・コロッ!コローナレックス!》
《ギンギン!サベサベ!ヒグヒグ!》
ダークリバイがヒグマ、サーベルタイガー、ペンギンのスタンプを使うとバリッドレックスと同様にスタンプを倒す。
《リボーン!トリプル!コロコロスタンプフィーバー!》
その瞬間、漆黒の体にマグマが燃えたぎったペンギン、サーベルタイガー、ヒグマが突進してくるとオーバーデモンズへと次々と命中。オーバーデモンズは大ダメージと共に変身解除してしまう。
「あがあああっ!」
光が深いダメージに悶えているとかなりの痛みが伴い、立ちあがろうとした崩れ落ちた。
「はぁ……はぁ……」
「そんな物か。やはり、偽りの家族と戯れあってきたお前の力じゃ誰も救えないって事がわかってしまったなぁ!」
ダークリバイが光の胸ぐらを捕まえてそう言う中、彼の目はまだ死んでいなかった。
「ああ……そうだよ」
光はそんなダークリバイの手を掴むと力を込めて引き剥がしていく。その力は仮面ライダーとなった勝を上回った。
「ッ!?」
「僕はまだ未熟だ。最初はヒロミさんや一輝さん達に沢山迷惑をかけて振り回してきた。今だってそう……僕の我儘に付き合わせてしまっている」
そして、光が思い切りダークリバイを殴るとダークリバイはその勢いや気迫に押されて下がる。
「でも、だからこそアンタには従えない。アンタは僕の本当の父親だとしても真の意味での家族じゃない」
「何だと?お前の父親は俺だ。父親の俺がお前と共にありたいのは自然な事だろう」
「僕にとっての家族は……赤ん坊だった僕を育ててくれたかけがえのないあの人達だ。後から現れて父親面をして僕の大切な人を傷つけるようなアンタじゃない!」
そんな覚悟を決める光を見たさくらはそんな光に見惚れていた。そして、光はボロボロになりながらも手に新たなスタンプ……ギラファバイスタンプを構える。そのままそのスイッチを起動するのであった。
また次回もお楽しみに。