デストリームへと変身した元太とエボルが激突。まず先に動いたのはデストリームだ。デストリームが走ってエボルへと突撃。そして、デストリームが拳を繰り出す中、エボルはそれを受け止めるとすかさずカウンターの拳を放つ。しかし、デストリームもそれを受け止めた。
「くっ……」
「おう……やるじゃないか!」
そのまま二人は力比べに入るものの、純粋なパワーで行けばデストリームが上だったのかデストリームからの蹴りを喰らって吹き飛ばされた。
「ぐっ……」
「ほう。やっぱりこうなりますか」
だが、ローブの男は興味深そうにそれを見ると笑みを浮かべる。どうやら彼にはこの戦いの行く末がまるで見えているようだった。
「チッ……」
その瞬間、エボルはフェーズ3、ラビットフォームの特性である超スピードを発動。そのまま大ジャンプすると急降下しつつ蹴りを放つ。
「ッ!」
デストリームはそれを真正面から防御。すると彼へと強烈な一撃となるものの、そこまでダメージにならない。
「……?」
エボルは思ったよりダメージにならない事に疑問を抱く。そのため、彼は出力を上げるためにその手にビルドの武器であるドリルクラッシャーを出す。
「だったらこれだ」
「俺も!」
《Next!》
《クロコダイル!》
《Dominate up!》
《クロコダイル!ネオバースト!》
その瞬間、相手のドリル型の武器にに対抗するように漆黒のドリルを展開。そのまま高速回転したドリル同士がぶつかるとやはりパワーの差でデストリームが押し勝つ。
「ぐおっ!?」
エボルがまたダメージで下がると体に電流が走ってしまう。やはり彼には何か制限があるらしい。
「お、おのれ……」
するとエボルの声が悪魔のような唸り声へと徐々に変化していく。それと同時にかなりパワーダウンしていくようだ。
「このまま決める!」
デストリームがゲノミクスを解除すると一気に決めようとして駆け出す。その瞬間、いきなり横から何かがデストリームの体へと突き刺さる。
「ぐうっ!?」
《ジャックライズ!》
するとデストリームの体から何かのエネルギーを吸われるような感覚に見舞われる。
そして、力が抜けた彼へと回し蹴りがぶつかって後ろへと吹き飛ばされる。
「な、何だ……これは!」
すると目の前に現れたのは黄金のボディに銀の装甲。頭部には黒い三本の角と二本の銀の角を装備。複眼が紫の戦士。仮面ライダーサウザーがいた。
「誰がこちらのライダーが一人と言いましたかね?生憎、正々堂々とやり合うつもりは無いのでね」
「くっ……だったら!」
《Next!》
《デンキウナギ!》
《Dominate up!》
《デンキウナギ!ネオバースト!》
デストリームが仮面ライダーストロンガーの意匠が入ったデンキウナギバイスタンプを使うと両腕に黒を基調とした装甲が増え、そこから赤いウナギの鞭が出現。尚、先端はカブトムシの角のような形をしている鞭としては珍しい形となっている。また、腕の装甲には緑のSの字が刻まれていた。
「はあっ!」
デストリームが鞭を振り回すとエボルとサウザーを同時に攻撃。二人はそれを回避すると後ろに下がる。そんな中、サウザーはデストリームへと対抗するために手にした武器、サウザンドジャッカーのトリガーを引く。
《ジャッキングブレイク!》
サウザーがサウザンドジャッカーを翳すとその先端からデストリームが背中に武装している脚を模したパーツが伸びて鞭を相殺。それと同時にエボルがベルトのレバーを回転させる。
《ReadyGo!エボルテックフィニッシュ!》
そのままエボルがラビットの力で向上した加速力で接近。キックをぶつけてデストリームは叩きつけられると火花を散らす。
「ぐ……ああっ……」
「かつてノアの貴重な戦力だったあなたも平和ボケしましたねぇ。まぁ、二十五年も家族の中に埋れればこうなるのも当然ですか」
そう言ってローブの男がデストリームを嘲笑う。デストリームはそれでも立ち上がるとゲノミクスを解除してからスタンプを更に使う。
《Next!》
《ヒグマ!》
《Dominate up!》
《ヒグマ!ネオバースト!》
すると今度は前にダークバイスが付けていた巨大な爪のガントレットを武装。更にベルトを二度押し込んでから必殺技を使った。
《More!ヒグマ!デストリームノヴァ!》
デストリームが強化された右腕に緑のエネルギーを高めるとライダーパンチの体勢に入る。それを見てサウザーはベルトの右側に装填されたキーを横から押し込んで迎撃した。
《サウザンドディストラクション!》
だが、サウザーの蹴りの火力をデストリームの拳は上回る。そのため、サウザーは呆気なく押し切られると火花を散らしながらその姿が異形の悪魔へと戻ると爆散。
「がああっ!」
「……なっ!?人間が変身していたんじゃ無いのか!?」
デストリームが目を見開く中、ローブの男が拍手とばかりにを叩きながらデストリームへと声をかける。
「その通りですよ。先程からあなたが相手しているこのライダー達は皆悪魔の上からクローンライダーシステムを使って姿を上書きしているだけに過ぎません。いかんせんまだ完全実証できてませんから不安定ですが」
要するに今回の出来事でクローンライダーに暴れさせているのはデータを取るための実験のような物だ。
「そのためだけにこんな事を……」
デストリームは怒りに震える。そんな中、ローブの影はデストリームを嘲笑うように話し始めた。
「何を言っている?あなた方ブルーバードの科学者、狩崎博士も同じじゃないか。自分の才能を試すために門田ヒロミを使って実験しただろう?やってる事は何も変わらない。それに、狩崎博士の父親。狩崎真澄の被害者という点ではあなたも。そして反旗を翻した高田も同じなんだ」
ローブの男がそう言ってデストリームを挑発。デストリームは握り拳を強く締める。だが、彼は挑発には乗らない。まだ理性で留まっているようだった。
するとそこに大二とヒロミが駆けつけるとローブの男と対峙する事になる。
「そこまでだ!」
「お前達の好きなようにはさせない」
「ヒロミさん、大二!」
援軍が来て形勢不利になったにも関わらず、ローブの男は平然としていた。
「ほう。お仲間の登場ですかね。だが、援軍ならこっちもいる」
ローブの男が指を鳴らすといきなりデストリームの体へとダメージが入って後ろへと吹き飛ばされる。
「ぐあっ!?」
《クロックオーバー!》
そこにいたのは漆黒に染まったカブトこと仮面ライダーダークカブト。更に隣にはサクランボをモチーフにした装甲を纏った仮面ライダーシグルドが揃っていた。
「生憎だがこちらの悪魔の在庫は沢山あってね。援軍は幾らでも出せる」
ローブの男の言葉に大二やヒロミは顔を歪め、デストリームも先程からの度重なるダメージで動きが落ちていた。
「父さんは一旦下がって。ここは俺達で」
「馬鹿言うな。コイツらが出てきた原因は俺にもある。だから……」
「いえ、だからこそ元太さんは一旦下がってください」
大二やヒロミにそう言われてデストリームは一旦変身解除。大二、ヒロミと入れ替わるように下がる。デストリームはそもそも変身の段階で体への負荷が大きい。それを鑑みるとそこまで無理はできないのだ。
「ほう。ならばエボル。あなたも一旦下がって体を休めなさい」
エボルの方も火花が散っており、受けたダメージが大きそうだ。そのため、彼も撤収することになる。
「白黒付けようぜ」
「我が全身全霊を懸けて、お前達を倒す」
《スパイダー!Deal……》
《バット!Confirmed!》
「「変身!」」
《Decide up!》
《バーサスアップ!》
《(仮面)rider Demons!》
《仮面ライダーライブ!》
二人がライブ、デモンズへと変身すると早速ダークカブト、シグルドは高速化。二人のスピードを前にライブ、デモンズはダメージを負う。
《クロックアップ!》
「「ぐあっ!?」」
二人が倒れる中、高速化を止めると二人はライブ、デモンズを見下ろす。二人はそれを受けて対策を取ろうとする。
「くっ。やっぱり速い。だったら……」
「いや、大二。逆だ。こっちは高速戦闘を阻害する」
ライブはジャッカルゲノムでスピードを上げようとするが、この場面ではスピードを無理に上げるより相手の加速を封じる手に出るべきと踏んだのである。
デモンズが肩から蜘蛛の糸を射出。周囲に幾つかの小さめな蜘蛛の巣のような地点を作った。
「それならこっちですね」
《スピノ!》
《バーサスアップ!仮面ライダーライブ!スピノ!》
その瞬間、ライブの上半身が変化。頭部のマスクが銀色でスピノの頭部を模した形に。ボディもジャッカルゲノムと同様の形をしつつも腕や胴体のラインは赤く、胸の紋章もスピノを模したスピノゲノムとなる。
それを受けてシグルドもダークカブトもスピード戦は不利と見て格闘戦に切り替えるが、その点なら100%の力を発揮できない関係でライブ、デモンズに軍配が上がる。
「はあっ!」
ライブからの弾丸で二人を牽制した所にデモンズが接近して拳をぶつけてダークカブトを下がらせる。その瞬間、ダークカブトは蜘蛛の巣の地帯を踏んだのか、動きが止まった。
「ッ!?」
「今だ!」
《スパイダー!》
《Charge!》
《デモンズフィニッシュ!》
デモンズがすかさずライダーパンチをダークカブトの顔面へと決めるとダークカブトはオーバーダメージで粉砕。更に残されたシグルドも動揺している間にライブの接近を許し、必殺技を使われる。
《必殺承認!スピノ!ジャスティスフィニッシュ!》
ライブから放たれたスピノの頭部を模したエネルギー弾がシグルドを貫き、彼も同じように爆散。これでまた状況が変わった。
「ふふっ。どうやら、今のクローンライダーシステムでは現役のライダーには通用しませんか」
ローブの男の言葉にデモンズは何かが気になったのか彼へと問いかける。
「お前、そういえばその声に話し方。どこかで聞いた事があると思っていた。……まさかとは思うが……」
その瞬間、ローブの男がフードを外すとその顔が明らかになる。それはこちらの世界では前にフェーズ5になった後に倒されて消えたはずの敵。オルテカであった。
「やはりあなた方相手だと話し方でバレバレでしたか。そうですよ。私はオルテカ。……とは言ってもこの世界の……ではありませんが」
フードを外して笑みを浮かべるオルテカ。そんな彼に対してライブ、デモンズは警戒心と共に構えを取る事になるのであった。
また次回もお楽しみに。