ジュウガの参戦で盛り返したライダー達。そんな中、一輝の方もバイスへと諦めずに声をかけていた。
「バイス。お前はさっき、自分が俺の役に立てないって言ったよな。でも、俺はそうは思ってない」
「何でだ?俺っちは自分の名前も、俺っちを知ってるお前の事もわからないんだぞ」
「……俺はお前のお陰でここまで生きて来れたんだ」
一輝はかつてバイスと共に過ごした楽しかった日々を思い出す。それは一輝にとってかけがえのない時間だった。そして、一輝はバイスへと歩み寄る。
「バイス……俺はお前とまた楽しい日々を過ごしたい。例えお前の中に俺の記憶が無くなって……またお前と笑い合って沢山の思い出を作りたいんだ。自由で笑顔が溢れた平和な世界。二人で一緒に目指した世界にバイス、お前も必要なんだ!」
それは嘘偽りの無い一輝の本心だった。そんな一輝の説得を受けてバイスは一輝へと忠告の言葉を発する。
「俺っちはお前を騙すかもしれないぞ?人間を襲って……食べちまうかも……それに、俺っちは悪魔だ。人間と仲良くだなんて」
「俺は信じてる。お前は俺の悪魔……だったらお前も心の底から人と仲良く、家族みたいな関係になれると信じる事ができるはずだ。だから……俺と契約しろ、バイス!家族として……またもう一度過ごすために!」
一輝がその手に仮面ライダーリバイスのライダーズクレストとレックスのレリーフが刻まれたバイスタンプ……リブデビルバイスタンプを手にするとそのスイッチを押す。
《リブデビル!》
「お前は何があっても俺と共に歩んでくれ。そうすれば俺は、俺達五十嵐家は……バイスと本当の意味での家族になる!」
「なるほど、俺っちがお前と一緒に歩む対価として俺っちを家族にする……か」
するとバイスの前に水色の契約書が出現した。そこに書かれている文字は黒かったがそれはギフテクスのフェーズ2の契約とは違い、透明な紙質で薄らと透き通った色合いだった。その瞬間、リブデビルバイスタンプから光が放たれると一輝の中の記憶が光の雨のように周囲を包み込むとバイスの姿を照らし出す。
「んだよ……。お人好しにも程があるじゃねーか。お前」
「それで、バイス。お前はこの契約。受けるのか?」
「当たり前だろ……一輝!」
一輝はバイスからの答えを聞いて目を見開く。そこにいたのは一輝の名前を呼び、記憶が完全に復活したバイスだった。それと同時に地獄のような豪火に包まれていた場所に光が差すと赤い霧や燃え盛る炎は消え去っていく。
「これは……」
「ありがとよ、記憶を失った俺っちを信じてくれて」
「良いって事よ。バイス。またこれからよろしくな」
「ああ!」
一輝とバイスは二人でリブデビルバイスタンプを手にするとスタンプを契約書に押印。そのまま二人の意識は上へと昇っていく事になる。
その頃、ジュウガはバリデロを圧倒しつつあった。バリデロは手にした炎の棒でジュウガを何度も殴るが、その度にジュウガは炎の無い部分を受け止めるとカウンターとしての攻撃を次々に決めていく。
「どうした?君の力はそれが限界かい?」
「おのれ……ただの人間の分際で……」
バリデロは更に力を込めた攻撃を放つが、ジュウガにはまるで通用していなかった。バリデロが次々と突きを繰り出す中、それをジュウガはその場に立ったまま反射神経だけで回避。バリデロが更に突きを鋭くするも、ジュウガはベルトを二度操作。その後すぐにバリデロからの攻撃を掴んでしまう。
「ッ!?」
《クラッシュゲノムエッジ!》
ジュウガがバリデロから突き出された棒を掴んだ右腕に水のエネルギーが纏われるとそれが炎を掻き消してしまうとすかさずジュウガがメガロドンの上顎のようなエネルギーの牙が展開した脚での回し蹴りを叩きつける。
「ぐあああっ!?」
「さぁ、これでジ・エンドだ」
ジュウガがスタンプを四回倒すと黄金と電撃のエネルギーが集約。そのまま跳び上がるとバリデロへとライダーキックを繰り出す。
《アメイジングフィニッシュ!》
「はぁああっ!」
バリデロは何とかそれを受け止めようとするが、少しずつ押し込まれていくと耐えきれずに攻撃が直撃する。
「馬鹿な……この俺が、この俺がぁああっ!」
バリデロは何とか最後の力で棒を振り抜くと同時にジュウガへと攻撃を命中させる。それと同時に爆発が起きるとバリデロは跡形も無く粉砕。それを見たイザンギはライブを吹き飛ばしてから目を見開いた。
「チッ……バリデロの奴、マザーコアからの指令を達成できないとは。役立たずめ」
「次は君だ。覚悟を……ワッツ!?」
するとジュウガの体に電撃が走ると変身解除。どうやらバリデロの捨て身の攻撃のせいでベルトが異常を検知したのか強制的に変身解除が作動したらしい。
「バリデロがやられたとなればこのエネルギーの力を実験してやる」
イザンギは先程リリスを取り込んだスタンプのような装置を取り出すとそれを自らへと押印しようとする。このままではリリスの中に眠る強大な力が奪われてしまう。
「止めろ!イザンギ!!」
ライブが何とかそれを止めようとするが、一度倒れた影響で間に合わない。その瞬間、突如としてライブの後ろからまたエネルギーの銃弾が飛ぶとそれがイザンギの手へと命中。その影響でイザンギはスタンプを落とした。
「ッ……貴様、何故ここにいる?」
そして、それを見たライブや狩崎。更には兵器達と交戦するジャンヌ達もその方を向く。
「……!!兄ちゃん!」
そこにいたのは瀕死の重傷を負っていたはずの一輝がこの場に平然といたのだ。
「一輝兄、目が覚めたんだ!!」
「らしいが、お兄様。あの大怪我なら動けないだろ?何で平気なんだ?」
エビルからの言葉を聞いて一輝は笑みを浮かべるとその手にバイスタンプを取り出す。それは一輝がかつて愛用していたレックスバイスタンプであった。
「まさか、一輝さん!」
《レックス!》
一輝がレックスバイスタンプを自らに押印するとその瞬間、彼の体から黒いエネルギー体が飛び出すとそれが悪魔の姿として実体化。それは紛れも無いバイスその人だった。
「へっ……ふふふふ……呼ばれて飛び出てバイスちゃんでーす!」
「バイス〜!」
「帰ってきたのか!バイス!」
バイスがいつもの軽いノリを披露する中、デストリームやジャンヌと融合しているラブコフも声を上げる。
「何だ?貴様は……」
「どうもどーも!五十嵐……バイスでーす!」
困惑するイザンギにバイスは自己紹介。そして、一輝はイザンギを見据えた。
「もう……誰も傷付けさせない」
「ふん。たかだか一人増えたぐらいで……」
「そう思ってると痛い目……見せてやっからよ!一輝、久しぶりに……」
「ああ。一気に……いや、一緒に行くぜ!」
そう言って二人は同時にリバイスドライバーを装着。そのタイミングで一輝はずっと持っていたギファードレックスバイスタンプを横に差し出すとそれをバイスが下顎だけ分離。二人でそれのスイッチを押す。
《ギファードレックス!》
「「はぁ……」」
それと同時に二人はスタンプをベルトに押印。待機音が鳴り響く中、背後に巨大なレックスが姿を現す。そのまま二人で腕を交差させるようにポーズを取った。
《ビッグバン!Come on!ギファードレックス!》
「「変身!」」
《アルティメット アップ!》
二人で同時にスタンプを倒すとまた一輝とバイスの姿が重なると同時にレックスの頭部が振り下ろされ、姿が変化。レックスゲノムとなって二人に分かれると更にその上から強化スーツが装着され、最後にヘルメットを二人で被った。
《仮面ライダー!(仮面ライダー!)リバイ!バイス!Let's go!Come on!ギファー!ギファー!ギファードレックス!》
「グゥレーィト!」
狩崎が興奮気味に叫ぶ中、久しぶりに二人揃ったリバイ、バイスはハイタッチをかますとそのままイザンギへと向かっていく。
「大二、ここは任せて……」
「ああ、カゲロウ達の方に向かう!」
リバイとバイスがイザンギを相手にしたのでライブはこれ以上ここに留まるよりエビル達の方へ向かうべきだとこの場を二人に任せて兵器達の方へと向かう。
「大二ぃ、俺達もやられっぱなしは癪だからよ」
「ああ。俺達でコイツらを倒す!」
これで兵器達の相手も五人となりトントンの人数となる。そのため、これまでの経験を含めた連携力で仮面ライダーが兵器を圧倒した。
「ラブちゃん!」
「任しとき!」
ラブコフが背中の刃を伸ばすとそれを自在に操って兵器を足止め。更にライブからの射撃とエビルからの斬撃波が兵器を怯ませるとそこにオーバーデモンズ、デストリームからの拳が叩きつけられる。
兵器達はいきなり奮起した事で先程までよりも手強くなったライダー達の変化に全く付いて行けず。五体とも翻弄されてから分断されると五人が一体ずつを相手にする。
「大事に……決めようか!」
《必殺承認!》
ライブがライブガンに装填されたスタンプのスイッチを押して銃口にエネルギーを集約。それと同時に他の四人も必殺技を発動させた。
《必殺承認!》
《クワガタ!》
《ヘラクレス!》
《Charge!》
エビルが漆黒のエネルギーをエビルブレードに纏わせ、ジャンヌがキングコブラの頭部を模したエネルギーを拳に纏う。更にオーバーデモンズとデストリームがそれぞれクワガタとヘラクレスのエネルギーを脚に集約した。
《イーヴィルダークネスフィニッシュ!》
《キングコブラ!スタンピングクラッシュ!》
《デモンズフィニッシュ!》
《デストリームフィニッシュ!》
エビルが超高速で兵器を斬り刻むとジャンヌが必殺の拳を叩きつけ、オーバーデモンズがクワガタの大顎、デストリームがヘラクレスの角の力を高めたライダーキックを命中させる。そして最後にライブの相手をしていた兵器が悪あがきとばかりにミサイル弾を放った。
「はあっ!」
しかし、ライブは白い羽を舞い散らせながら瞬間移動。兵器の目の前に現れるとトリガーを引いた。
《ホーリージャスティスフィニッシュ!》
これが直撃した兵器は大ダメージを受ける。兵器達は五体とも体は無事だったものの、活動限界を迎えたのか機能停止。光っていた目の部分が黒く暗転して止まった。
「「はあっ!」」
そして、リバイとバイスの方は磁力の力を使った引き合いと反発の力で強烈な攻撃をイザンギにぶつけていく。
「何だと……コイツ、前の時とはまるで……」
「ふへへ。それはよ、この俺。バイスちゃんが付いてるからだ!」
「ああ。俺達は二人揃う事で真価を発揮する!」
バイスが復活した事でリバイは100%の力を発揮する事が可能になった。最早イザンギでは相手にすらならないという事だろう。
「クソッ。バリデロの奴がいれば……」
「へっ。そんな物かよ!」
イザンギは何とか攻撃を片手で受け止めようとしてもまるで歯が立たない。イザンギの余裕のあるファイトスタイルは維持できなかった。なので、彼も本気と言わんばかりに普通に拳をぶつけようとするが、リバイとバイスの同時攻撃を腹に喰らってしまう。
「がああっ!?これがお前達の真の力だというのか!?」
「ああ。俺達は仮面ライダーリバイスだ!」
「ワーオ。これこそが、正にリバイス!完全復活の証だね!」
そして、リバイとバイスはスタンプを二回倒すと必殺技を発動。イザンギは最早これまでと見て跳び上がり逃走を図るが、二人がイザンギを挟むように跳び上がるとその周囲を回転しながら磁力の渦の中に閉じ込める。
「馬鹿な!?身動きが……」
《リバイギファードフィニッシュ!》
《バイスギファードフィニッシュ!》
「「だああっ!」」
二人からのライダーキックを両側から受けたイザンギ。そして、リバイとバイスがすれ違う。
「シャキーン!」
その後、二人は地上へと着地するとお久しぶりのカウントダウンを開始する。
「それではいつもの、行っくよー!はい!」
「「3!2!1!」」
「はい、ドカン!」
「マザーコアからの使命を背負ったこの私が……こんな所で!!」
そのままイザンギは耐えきれずに爆散。すると彼が持っていたリリスが閉じ込められた装置が落下する事に。
そして、リバイとバイスは変身解除。それを見て他の面々も変身解除して集まってきた。
「お帰り……バイス」
「ああ。ただいま!」
「バイス!」
「お帰り!!」
大二やさくら、元太達もバイスの帰還を歓迎。ラブコフもさくらから出てきたのか嬉しそうにやってきた。
「バイス〜!」
「ラブコフ、お前いきなり来るとかそんなに俺っちに会いたかったの?」
「バイス、調子に乗るな。誰も泣いてないだろ?」
そう言って一輝に小突かれるバイス。そんな皆が元気そうなのを見てバイスも一安心だった。
「ふへへ。全国のリバイスIFファンの皆様、大変長らくお待たせしましたー!悪魔バイス完全復活だぜー!」
「ったく。何やってんだよバイス。……全然変わってないな」
「そういえば、バイス。完全復活って言ったけど」
「ああ。俺っちは一輝と新たに契約を結んだ。もう俺っちだけが消えることも、一輝の記憶が消える事も無いんだぜ」
バイスが一輝との再契約によって真の意味での復活を遂げた。そして、バイスは一輝へと抱きつく。
「うおっ!?」
「会いたかったぜ……一輝」
「俺もだよ。バイス、ありがとうな!」
それから一同が再会を喜び合っていると狩崎が思い出したように声を上げる。
「さて、再会の時間は後回しだ。早く一輝達のマミーの悪魔。リリスを回収しないとね」
「って、一輝さん。あれ!」
光が声を上げると突如としてそこにスーツ姿に赤いフード。そして赤いマスクを付けた男が手にリュックサックのような物を手にしてやってきた。
「こんな所に良いものが落ちていたな。これなら次のゲームも盛り上がるだろう」
その手に握られたリュックサックのガラス部分からはリリスが浮かび上がっており、先程の装置からこのリュックサックに移されたのだと思われる。
「誰だ……お前。母ちゃんの悪魔を返せ!」
すると男が指を鳴らすと倒れていたイザンギの出した兵器が再起動して起き上がると共にその場から消えた。
「さぁ始めよう。世界を作り変えるゲームを!」
そう言って赤い仮面の男は何かの力でその場から転送されるように男も消え、それを見た一輝達は動揺と共に見ているだけしかできなかった。
今回でリバイスパートが終わり、次回からはギーツ、そしてコラボ先のキャラも登場しての話になります。また次回もお楽しみに。