ギーツ達の元から移動したコラスとシーカー。その移動した先は先程シーカーこと戒真がいた屋敷である。そこでシーカーは変身解除。戒真の姿になった。
そして、二人が先程の部屋に入るとそこに一人の初老の男が現れる。それは世界が変わる前にボクシングをしていた戒真を見ていた男であった。彼の名は轟栄一。戒真の父親である。彼は政治家であり、今回のコラスが起こした事件の支援者でもあった。
「見事なゲームだったぞ。ゲームマスター」
「ご満足いただけたようで何より」
「おかげで我が息子は偉大なる力を手に入れた」
「デザイアロワイヤルは仮面ライダー同士が戦い、頂点に立ったデザ神が理想の世界を叶えられるゲーム」
「これまでのライバル蹴落とし、私の息子達の地位が築かれた。いよいよ集大成だ。戒真、お前がデザ神でいる間。この国は……私の意のままだ」
そう言って上機嫌になる栄一。しかし、彼にとって自分の息子である戒真はただの道具でしか無かった。栄一には戒真の他にも子供が存在し、彼らは皆政治家としての地位を得ている。だが、ただ一人。末っ子の戒真だけは政治家では無く格闘家としてチャンピオンとして有名になった。
栄一にとってそんな戒真は落ちこぼれの末っ子という認識でしかあらず。家族関係は冷え切っていったのだ。そんな中、戒真は暴力事件を起こしてしまう。栄一によってそれは揉み消されたものの、結果的に彼は格闘家を引退。それ以降はコラスのデザイアグランプリにおいて連勝を続け、栄一の願いを代わりに叶えてきたのだ。
「もうじきあなたの野望が完成しますね」
「……期待しているぞ、戒真」
栄一からの目線は自分の代わりにデザ神として願いを叶えさせるための道具を見る目であった。そんな父親の気持ちを知っているために戒真も虚しさや憤りこそ感じているが、暴力事件の件で助けられたという事もあって父親の野望を完成させるための駒として参加する事になったのだ。
「願いなんてどうでも良い。俺は力で世界を制してやる」
そう言って豪語する戒真。その頃、一輝とバイス、そして紬の三人は変身解除しており、巨大なドームの中のベンチで座っていた。
「あの野郎……リリスを連れて行きやがって!」
「ああ。でも、リリスは取り込まれまいと抵抗してくれた。俺達が諦めるわけにはいかない」
「私もお手伝いします。一輝さん達には沢山助けてもらいましたし、今度は私が一輝さん達の力になります」
「そういえばよ、英寿の奴はどこ行ったんだ?」
そう言って問いかけるバイス。一輝や紬も英寿がいない事に気がつくが、彼がどこに行くかまでは聞いていない。そのために周囲を探す事になる。同時刻。デザイアグランプリに関連するとある場所では複雑な廊下を進んだ先で最奥部のとある部屋に英寿は到着していた。
「ここか」
そこには電子ロックのかかった部屋の扉があり、そこに英寿の持っていたスパイダーフォンが取り付くとロックを解除した。
「良いぞ、スパ太郎」
すると部屋の中にはコラスにゲームマスターとしての権限が奪われていたギロリが囚われていた。
「君なら来てくれると思ったよ」
「助けて欲しければ、知ってる事を言え」
「……他に交渉の余地は無さそうだな」
英寿はギロリが話し合いに応じる姿勢を見てその手にマグナムシューター40Xを手にすると銃撃で檻を破壊。ギロリを解放した。
その後、英寿は一輝達と合流。デザイアグランプリで使われていたサロンへと到着する。
「うっひょー!ここ広いなぁ!」
「デザイアグランプリの休憩所だ」
「敵はここに来たりはしないのか?」
「それは大丈夫だと思います。ここは絶対に安全なので」
「ハームの言う通りだ」
すると部屋の奥からギロリが姿を現すと四人の前に立つ。それを見て紬は目を見開いた。
「ギロリさん!お久しぶりです!」
「ここでは暴力、妨害行為は一切禁じられている」
「あれ?見ないうちに雰囲気変わりました?」
「ハーム。ギロリは俺達が参加していたデザグラのゲームマスターだ。今はゲームマスターとしてのギロリが必要だからな」
「……ええっ!?」
紬がギロリの正体を聞いて驚く中、ギロリは英寿へと“余計な事を”と言わんばかりの目を向けるが、今は争っている時ではないと割り切った。
「それで、ギロリ。あのコラスとかいうゲームマスターの目的は?」
「……ゲームマスターとして、世界を意のままにコントロールしようとしている」
「やっぱり、ゲームマスターだから随分と詳しいんですね。……コラスと実は繋がっていたりしませんか?」
一輝は事情に詳しいギロリへと疑いの目を向けるが、ギロリは平然とした様子で答えを返す。
「それは問題無い。少なくとも、君達の敵では無いと断言してやる」
「ふっ……今は……も付くだろ?」
「ふん」
どうやら英寿とギロリの間には何かがあったらしく、一輝達他の三人は特にそれを深く聞くつもりは無かった。
「……五十嵐一輝、そして五十嵐バイス。君達の事はリサーチ済みだ。これを使うと良い」
そう言ってギロリが差し出したのは二つのミッションボックスであった。一輝とバイスがそれを受け取って開けるとそこにはデザイアドライバーとリバイとバイスのIDコアがある。
「これって、英寿達が付けている……」
「おお、俺っちの分もあるのか」
「え?でも一輝さん達にはそれぞれのベルトがちゃんとあるはずなのに……」
「いや、さっき受け取ったデザイアロワイヤルの招待状を見てみろ」
英寿がそう言うと二人はデザロワの招待状を改めて確認する。するとそこにはそれぞれの名前に続くように“あなたをデザイアロワイヤルにご招待致します。デザイアドライバーとIDコアは用意致しますのでそれをお使いください”とあった。
「えっ!?」
「恐らくだが、君達二人の招待状にそう書かれている通り、君達二人がエントリーするにはデザイアグランプリで使われているベルトとIDコアが必要なんだ。だから君達が普段使い慣れているベルトはこのデザイアロワイヤルのルール上では使えないんだろう」
要するにリバイスドライバーとバイスタンプはこのデザイアロワイヤルの本戦では使用禁止とされているらしい。ルールによって一輝達の強力なバイスタンプの使用を封じる事でゲームバランスを保つためだろう。
「だが、恐らく向こうの仮面ライダーリュウガや仮面ライダー王蛇は普通にベルトを使えるはずだ。何しろ、二人は俺達と違って世界の破滅を願いとしているからな」
デザイアロワイヤルはその性質上、己の願いのために他者を破滅させる事が当たり前。だからこそ二人の力は落とさない可能性が高いのだ。
「えぇ!?それズルじゃん!俺っち達に勝たせるつもり無くね?」
「いや、どんな敵が相手でも……本来の俺達で戦えなくても、俺達は負けるわけにはいかない」
「その意気だ。二人共」
すると紬は何かを思い出したかのように懐から二つのバックルを出す。それは先程まで紬が使っていたモンスターレイズバックルとシークレットミッションのクリア報酬として獲得したビートレイズバックルである。
「お二人共、これを使ってください」
「え?」
「良いの!?」
「私もお力になると言ったはずです。だから遠慮なんてしないでください」
紬の力強い目に二人は有り難くその好意を受け取る事にした。そのため、一輝がビートを、バイスがモンスターを手にする。
「ありがとう、紬ちゃん」
「これなら俺っち達も戦えるぜ!」
「ハーム、だったらお前はこれを使え。スロットで一か八かの運試しをするよりは確実な装備を使った方が良い」
そう言って英寿はこれまたミッションボックスから手に入れたコマンドツインバックルを差し出す。
「でも英寿さんが……」
「心配無い。俺の分は世界が書き変わる前から持っているからな」
そう言って二つ目のコマンドツインバックルを英寿は紬に差し出した手とは逆の手に持って見せた。
「奴の計画を止められるか?」
「ふへへ、俺っち達にその質問は愚問だぜ」
「やってやるさ」
「言われるまでも無い。俺の世界を取り戻す」
その頃、デザイア神殿では仮面ライダー王蛇の変身者である浅倉威と仮面ライダーリュウガの変身者である鏡の中の城戸真司。更に仮面ライダーシーカーの変身者である轟戒真。そして五人の兵器達が変身したライダーが勢揃いする。
「それではデザイアロワイヤルの最終戦!仮面ライダー絶滅ゲームのエントリーを始めるわ!」
「……ルールは?」
「全ての仮面ライダーが予め決められたゲームエリア内で戦い合うバトルロワイヤルゲームよ」
「ならこの運営スタッフも戦うのか?」
「ええ。ただ、この五人のライダーの誰かが勝ち残った場合はデザ神は現れなかったとしてゲームのエリア内にいる全ての人間が絶滅するわよ」
つまり、ゲームエリア内ならどこでも戦って良いという事だ。最後まで勝ち残った一人が勝者としてデザ神になる。ちなみにこのゲームにおいてもエリアオーバーは脱落扱いなので端っこで戦う場合は注意が必要となる。
「それでは早速デザイアカードに願いを書くのよ。最後まで生き残ったライダーは残酷な世界を叶えられるから是非頑張ってね!」
そう言って笑うツムリ。彼女は戒真、威、真司の三人にデザイアカードを手渡す。
「ふっ……ふふふ。暴れさせてくれるなら俺は何でも良いぜ?」
「悪の……悪による悪のためのゲームか」
「さて、誰の願いが叶うかしら?」
それから三人は早速カードに願いを記入。それぞれの願いは以下の通りである。
【鏡の外が滅亡した世界 城戸真司】
【命尽きるまで戦え 浅倉威】
【父が独裁者となる世界 轟戒真】
「それでは早速、あなた達をゲームエリアへと転送するわ!」
それから一同が転移した先はとあるスタジアムの中であった。そして、そこには一輝達四人も覚悟を決めた顔で待機しており、参加者である12人が揃った。ちなみに、リリスの入ったリュックは戒真が手に握っている。
「何でお前が母ちゃんの悪魔を持ってる」
「お前達には関係の無い事だ」
一輝の問いを一蹴する戒真。彼にはコラスからの指令である使命があった。その際にリリスが必要となるので彼が持っている形である。
「余計なお喋りは要らない。さっさとやるぞ」
戦いを生き甲斐とする威はさっさと始めたくてウズウズしていた。そんな彼の言葉を聞いて全員に緊張感が走る。するとドームの中の巨大なモニターに映像が出るとそこにはゲームマスターのコラスが現れる。
「さぁ!デザイアロワイヤル、最終戦!仮面ライダー絶滅ゲームの……スタート!」
コラスの合図と共に五人の運営ライダーが構えを取り、威と真司がカードデッキを片手にポーズを取る。
更にデザイアドライバーでの変身者五人が自身のベルトにバックルをセット。
「「変身!」」
《SET!》
《SET!》
《SET!》
《SET!zzz……》
「「「「変身!」」」」
《SET!WARNING!》
「変身!」
すると音声が鳴り響くと七人の姿が仮面ライダーへと変わっていく。そのバックにはミラーモンスターのベノスネーカーやドラグブラッカー、そしてリバイとバイスのギファードレックスが現れる。
ギーツ、ハームは黒い素体に動物のマスクをしたエントリーフォームとなるとそのマスクの上にゴーグルが装着。ただし、ギーツは左耳にアンテナが付いた形状で、ハームは頭頂部その物が銀色にオレンジのラインが入った物に変化する。
《GREAT!》
《GREAT!》
そして、リバイとバイスはレックスゲノムのマスクにクラッシャー部分がそれぞれビートフォーム、モンスターフォームの物になると対応する装甲を体を纏って変身を完了。
《BEAT!》
《GYA!MONSTER!》
王蛇とリュウガは変身者の前に鏡が生成されるとそこから出てきたライダーの装甲が自らに被さるようにして変身。
最後にシーカーが背後の工場のような場所からアームで装甲を装着されて変身。
《WOULD YOU LIKE A CUSTOM SELECTION!》
これにより、全員がライダーへと変わった。ちなみにリバイはビートフォーム、バイスはモンスターフォーム、ギーツとハームはレイジングフォームへと変身。ただし、ギーツはベルトの右側に、ハームはベルトの左側にバックルを付けているという差異がある。
「って、あれ!?顔だけしか変わってないよ!?」
「それで良い。このフォームがこれが標準なんだよ。あと、お前ら二人も似合ってるな」
シーカーはその手に最初からギガントソードを構えており、リバイはビートアックス、王蛇はベノサーベル、リュウガは漆黒の剣、ドラグセイバーを手にしていた。
「英寿さん!?私達の武器は!?」
「心配無い。もう来るぞ」
その瞬間、どこからともなく剣が飛んでくるとギーツは冷静にキャッチし、ハームは慌てながらも何とかキャッチする。
「はわわっ!?これが……私達の武器?」
《RAISING SWORD!》
それは青とオレンジの刀身をし、中央部にはオレンジと青に発光する部分があった。そして鍔の部分にはもう一個、バックルが付属している。
「あっ、これが二つ目のバックル……ってあれ?抜けない」
「それは相手を切ってエネルギーをチャージしないと使えないんだ。行くぞ」
「そうなんですね……って、ええっ!?」
《READY FIGHT!》
そんな風にしていると戦いの火蓋は切って落とされる。まずはシーカーが走ってくるとリバイへと手にした剣をぶつけ、リバイはビートアックスでそれを止めた。
「ッ!」
「じゃ、早速俺っちも……のわっ!?」
するといきなりベノスネーカーがバイスへと向かってきたために彼がそれを躱すとドラグブラッカーとベノスネーカーがぶつかった。更に運営ライダーの五人。電王、ダブル、ウィザード、エグゼイド、ゲンムの五人も王蛇達やギーツ、ハームなどに襲いかかり、早速大混戦の様相を呈していた。
「ぬん!」
シーカーがリバイを押し込むとそれに合わせてギーツやハーム、バイスも下がる。そこにエグゼイド、ゲンムが手にガシャコンキースラッシャーやガシャコンブレイカーを手に斬りかかるが、シーカーはあっさり躱すと二人も纏めて斬りつける。
「このっ!」
「おっと、お前の相手は俺だ。全て俺が潰してやる」
するとリバイの前にリュウガが姿を現す。更に電王も肩にデンガッシャーを置きながら堂々と歩いてきた。
「はあっ!」
今度はギーツがシーカーと交戦するが、そこにエグゼイドとゲンムのコンビが同時にギーツへと斬りかかるとギーツはそれを受け止める。
「へぇ。どうやら面白い組み合わせが相手みたいだな!」
ギーツは二対一の状況になるとそのまま戦いを進めていく。そして、シーカーがバイスへとターゲットを移すとハームがサポートしようとする。
「バイスさん、伏せて!」
「え?のわあっ!」
バイスが伏せるとハームがシーカーへとレイジングソードを一閃。シーカーにダメージを入れると刀身が先程よりも光った。
「あっ、チャージってこういう事なんですね!」
しかし、納得したハームへと横から回し蹴りを入れたのはウィザード。彼はその手にウィザーソードガンを剣にして構える。
「くっ……そう簡単には勝たせてくれない。でも、私は負けるつもりはない!」.
そして、ハームからのサポートが無くなったバイスはシーカーからの攻撃を喰らうと数歩下がる。
「らあっ!」
「のわあっ!?」
するとそんな彼に後ろから王蛇が不意打ち。バイスは驚きつつも王蛇を見ると彼は首を回しながらバイスへとベノサーベルを向ける。
「がっ!?」
「獲物を寄越せ。イライラするんだよ!」
「ああ、面倒な奴に目をつけられちまった!」
すると王蛇へと攻撃を仕掛けるダブル。彼は先程王蛇に攻撃から身を守るための盾にされた事もあって彼への恨みがあるのか、彼の前に出てきたのだ。
そのまま戦闘は大乱戦へと突入。そんな中、シーカーは一人悠々とギガントハンマーのバックルを手にする。
「頂点に立つのは、俺だ!」
《GIGANT HAMMER!GIGANT HAMMER!》
するとシーカーがギガントハンマーを地面へと叩きつける。その瞬間、自身を包み込むように柱が形成。それは周囲へと徐々に影響を及ぼすとどんどん柱が幾つも空中に向けて伸びて、組み上がっていく事になる。
そんな様子を屋敷の中で見ている栄一とコラス。椅子に腰掛けた栄一へとコラスは語りかけた。
「しかしあなたも強欲な方だ。自分の理想のために息子を利用するとは」
「あんな奴は私の息子ではない。上の子達は優秀なのに……一番下のアイツだけは努力を怠った落ちこぼれだからな。汚れ仕事を任せておけば良い」
するとそこにギロリが単身で入ってきた。勿論栄一は突然の侵入者に声を荒げる。
「誰だ、君は」
「……ここは私が」
コラスがギロリの対処をするために一人、出るとギロリと対峙した。そして、そんな彼にギロリが口を開く。
「コラス、お前はゲームマスターを退いた身のはずだ」
「……私の時代がまた……始まるのだよ。ギロリ」
そう言ってコラスは近くに置かれていた本物の刀を抜くと構えを取る。そして彼は手にしていた鞘を近くに投げ捨てた。
そして、ソファーや机を挟んでギロリへと斬りかかるコラス。ギロリはそれを冷静に回避するとすかさずコラスが手にした刀の近くに飾ってあったもう一本の本物の刀を手に取るとそれを抜き放つ。
「こっちにも譲れない物があるからな」
そのまま二人はゲームマスターとしての仮面を被るとそのまま刀を使っての戦闘を開始する事になるのであった。
場面は再度戻って大混戦となった仮面ライダー絶滅ゲーム。シーカーがとある目的のために離脱したため、11人となったライダーは時に相手を変えながら自分の目の前にいる敵と戦っている。
「とにかく、アイツを止めないと……だったら!
リバイがビートアックスのドラムを三回叩くと氷の力を集約。そのままそれを地面へと翳した。
《FUNK BLIZZARD!TACTICAL BLIZZARD!》
その攻撃は地面を凍結させるとそのままリバイへと攻撃を仕掛けようとしたゲンム、ウィザードの脚を凍結。そのままリバイは二人を無視してシーカーを追おうとするが、そこにリュウガがカードをスキャンさせて右腕に黒いドラゴンの頭部、ドラグクローを召喚。炎を放出した。
《ストライクベント!》
その炎がリバイやウィザード、ゲンムを焼くと二人を拘束していた氷を溶かしてしまう。
「ッ、コイツ!」
「はあっ!」
そこにハームが割って入るとリュウガを斬りつけてエネルギーを貯めていく。
「紬ちゃん!」
「一輝さん、大丈夫ですか!?」
「ああ。まだまだ行くぞ!」
バイスはベノサーベルを手にした王蛇や体の半分を変えてサイクロンメタルとなったダブルと戦う。
「ちょっ、お前らだけ長い武器ズルイぞ!」
「戦いに綺麗も汚いもあるかよ」
そう言っているとダブルがバイスへと襲いかかる。バイスはそれを受け止めていると王蛇はすかさずチャンスとみて技を使う。
《ファイナルベント!》
するとどこからともなく飛んできた赤いエイのモンスター、エビルダイバーを召喚するとその上に乗って突撃。バイスやダブル。更には直線上にいた電王も吹き飛ばした。
「ぐあああっ!?この野郎!」
バイスは何とか持ち堪えると王蛇の脚へと掴み掛かると王蛇はエビルダイバーの上から引き摺り下ろされた。
「やるなぁ」
「へっ、人の皮を被った悪魔なんかに本物の悪魔である俺っちは負けないもんねー!」
そして、ギーツはエグゼイドと一騎打ちをし、着々とダメージを与えてはエネルギーをチャージ。彼も更なる戦闘のための下準備を進めていく。
「はあっ!」
するとエグゼイドをフォローするためにギーツの両側から電王、ウィザードが飛びかかるが、ギーツはそれをレイジングソードで一薙ぎするとライダーを蹴散らす。
「俺は俺の世界を取り戻すために戦う!」
すると英寿のその想いに応えるかのようにエネルギーが高まった。それと同時にリバイはビートアックスをゲンムへ、ハームはレイジングソードをリュウガに。更にバイスも王蛇やダブルへと片っ端からぶつけていく。
「私だって……叶えたい世界があるの!だからこんな世界は……」
「「作り変える!」」
そして、ギーツとハームは同時に攻撃を王蛇、リュウガへとぶつけた。その一撃に二人は目を見開く。
「まさか、こんな小娘にダメージを」
「いや、俺としてはこの方が楽しいぜ」
「ふん。くだらないな。滅びこそが美しい世界だ!」
そのままライダー達の交戦は続いていく。そして、ギロリとコラスの決闘は屋敷の庭園にまで移動して続いた。
「ぬん!」
コラスが積極的な攻めをする一方、ギロリはコラスの隙を見ながら守りに徹した。
「どうした?ギロリ。やはり剣の腕なら俺が上だろう?」
「………」
ギロリはコラスからの激しい攻めを受けて押されつつあった。それでもしっかりと攻撃は受け太刀しており、凌いでいたが。
「そんな程度ではこの私には勝てない!」
ギロリはこれまで以上に積極的な攻め方でギロリを防戦一方に追い込む。コラスからの鋭い太刀にギロリは回避や受け太刀で対応。しかし、少しずつ余裕は無くなっていく。
「うらっ!」
するとコラスからの一撃をギロリは受け太刀するとそのまま鍔迫り合いとなる。
「くっ……はあっ!」
ギロリはコラスを蹴ると二人の間に距離を空けさせて一息付いた。コラスも同じなのか、立ち上がるとすぐには反撃しない。
「……仮面ライダー同士を戦わせて……どうするつもりだ?」
「……世界は破滅の道を進んでいる」
「何!?」
するとその瞬間、ギロリの中に動揺という隙が生まれるとコラスは掟破りの小さなピストルを構えるとそれを放つ。その弾丸はギロリのマスクを吹き飛ばして外させた。
「はあっ!」
すかさずコラスはギロリへの距離を詰めるとギロリの持っていた刀を弾き飛ばさせてしまう。
「ほらよ!」
これにより、ギロリは丸腰となってしまう。そんな彼を見てコラスは容赦なく刀を構えた。
「空の裂け目はじきに閉じる。そうなる前に裂け目に破滅の門を建設する。そして、その仕上げとしてあの悪魔……リリスの持つエネルギーを使うのだ!」
シーカーが一人上空に向かったのは破滅の門を建設するべく作業を進めるためらしい。そして、コラスは容赦なくギロリを斬ろうとするとギロリは何とかそれを回避した。
「……そんな事をしてどうするつもりだ?」
「星の数ほどいる宇宙の侵略者を招待する」
すると説明していたコラスは自らマスクを外すと更に自身の話を続けていく事になる。
「これにより、この世界は未曾有の生き残りゲームを繰り広げるディストピアとなる!ははははは!最高のエンターテイメントだろう?あははははっ!」
そう言って狂気じみた笑いを浮かべるコラス。そんな中、ギロリはそんなコラスの話を黙って聞いていた。
「デザイアロワイヤルのフィナーレに相応しい」
そう言ってコラスはギロリを一気に片付けるためにマスクを捨てるとその手にゲームマスターの証拠であるヴィジョンドライバーを出す。
「はあっ!」
その瞬間、ギロリはすかさず前に出るとコラスへと蹴りを叩き込む。油断していたコラスはそれを喰らって後ろに吹き飛ばされた。
「ぐっ!?」
その勢いでヴィジョンドライバーを落としてしまう。するとギロリはそんなコラスを上から見据えた。
「勘違いするな。……デザ神とは世界を救った英雄のことだ。その栄誉を讃え、理想の世界を与える。世界を滅ぼそうとする者にゲームマスターの資格は無い!」
そうやってコラスへと言い放つギロリ。そんな彼は今も必死に戦う四人のライダーの姿を考えた。そして、そんなギロリの考えが気に入らないコラスはまた自分の持っていた刀を逆手持ちで手にするとギロリへと斬りかかる。
「うぁあああっ!」
「……焦ったな、コラス!」
その瞬間、ギロリは地面に突き刺さっていた自身の使っていた刀を手に取るとコラスに対抗。彼からの一撃を冷静に捌くとコラスを振り抜きざまに斬り裂いた。
「ぐあっ!?ああ……おお……」
倒れ込むコラスにギロリは一瞥すると落ちていたヴィジョンドライバーを手に取る。
「このドライバーの権限は返してもらう」
そして、ギロリはすかさずベルトを腰に当てると腰に帯が巻かれていく。
《VISION DRIVER!》
ギロリはそのままベルトの上部の中央にある指紋認証部分に右手の親指を押し込むと指紋を認識。
《GLARE, LOG IN!》
するとドライバーの液晶が起動し、ギロリの背後に紫の五つのリングによって構成されたエネルギーの模様が現れる。そして、彼はベルトの右側に備え付けられていたカードを左手で手にすると右手に持ち替えてドライバーの右側にあるカードの読み取り箇所にスキャンさせる。
「変身!」
《INSTALL!》
ギロリがスキャンさせたカードから大量のデータがドライバーに流れ込むと仮面ライダーとしての姿を文字通りインストール。それと同時に自身の背後に出てきてい模様が自身の真上に移動すると全身をスキャンさせるように移動。光に包まれたギロリ。それと同時に出現した五つの丸い球体の形をした何かが飛び回ると自身の装甲を形成。最後に五つのそのアーマーが胸、両肩、両膝に合体すると変身を完了させた。
《DOMINATE A SYSTEM, GLARE!》
その姿は主に紫と赤のラインが施された黒い装甲を纏い、彼のマスクの目に当たる部分は紫で頭部にはバッタを思わせる触覚がある。ただ、彼には複眼が備え付けられていなかったために目には見えるが、他のライダーとは機構そのものが違うようだ。また、体に装着された五つのアーマーはまるで仮面ライダーのマスクに見えなくもなかった。彼の名は仮面ライダーグレア。ギロリが変身するゲームマスターとしてのライダーだ。
「……ゲームのルールを書き換える!」
ギロリことグレアが指を鳴らすとそれを起点に一気に何かの波動が駆け抜けていく。これによって世界を覆っていた赤いジャマーエリアは消えるとまた元の街並みへと戻っていくのだった。
そして、グレアが自身の能力でデザイア神殿に戻ると洗脳されていた狩崎とツムリの姿を元に戻させた。
「ヘェイ……ヘイヘイ……」
「私は……何を?」
そのため、ブラック狩崎は元のジョージ・狩崎に、小悪魔ツムリも元のツムリに戻る。
「コラスにマインドコントロールされていたんだ」
「ワーオ!見た事のない仮面ライダー、ワンダホー!」
「さぁ、始めるぞ。我々のゲームをな」
グレアはコラスを排除した事によってゲームを自在に操れる力を取り戻した。これにより、デザイアロワイヤルは強制終了となり、再度デザイアグランプリとしてのゲームが始まる事になる。
また次回もお楽しみに。