仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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ゲームを制した者 デザ神の願い

ライブ達が最強の姿になって最後の一押しをする中、ギーツは再び空中を飛行。リバイスも超高速で足場の上を駆け抜けていく。

 

「はあっ!」

 

《GIGANT BLASTER!》

 

するとシーカーはギガントブラスターを手にして射撃を仕掛けてくる。二人がそれを巧みに避けながら接近するものの、その密度はどんどん増えていく。

 

「だったら、これで!」

 

《トリロバイト!》

 

《エナジー!ペインティングフィニッシュ!》

 

リバイスがトリロバイトの力を体に上塗りする事で体の耐久力が大幅に強化。攻撃を無理矢理耐えながら突っ込んでいく。

 

「へぇ。やるな!」

 

リバイスがシーカーからのヘイトを取る間にギーツも接近。レイジングソードによる一撃を加える。そこにリバイスが追撃を加えるとシーカーは足場を崩されて落下。しかし、すかさずシーカーも足場を再生成して立て直す。

 

「チッ!これならどうだ!」

 

するとシーカーは今装備していない二つのバックルを使用する。その力はシーカーの持てる能力の全てを引き出した最強の力だ。

 

《HYBRID!GIGANT HAMMER!ALL MIGHT!GIGANT SWORD!GIGANT ALMIGHTY!》

 

その姿は自身の胸部装甲にあったアームが右側に展開。更に左肩から左腕に一体化していたアームも左側に展開。これにより二本の腕が増えた事になる。

 

「コイツはちょっと面倒だな」

 

ギーツが飛行しながらレイジングソードによる一撃を振るう。しかし、それはギガントソードによって止められる。すかさずシーカーはギガントハンマーでギーツを殴ろうとしたためにギーツはすかさず避けた。そこにリバイスが乗るとそのままリバイスラッシャーで斬り裂こうとするがそれはギガントソードで受け止められる。

 

「ッ!」

 

「喰らえ!」

 

更にギガントブラスターからの至近距離での射撃を喰らったためにリバイスが押し返される。ダメージは抑えられてもノックバックは多少受けてしまったらしい。シーカーはその間に上に跳んで離れる。

 

「逃すか!」

 

そこにギーツがレイジングソードで斬りつけるとシーカーはそれを躱すとすかさずコンクリートの壁を展開。

 

「なっ!」

 

するとコンクリートの壁が窓のように開くとそこからギガントブラスターによる射撃を撃ち込み、ギーツは吹き飛ばされる。

 

「ぐっ!」

 

それと入れ替わるように出てきたリバイスも斬撃をぶつけるが、それはコンクリートの壁を破壊したのみ。シーカーはそこにはいない。

 

「あれ!?」

 

「ここだ!」

 

シーカーはコンクリートの壁が消えた後に出てきた二枚の壁が交差するとその場所に出てくる。彼はリバイスが対応できない間にギガントソードによる一撃を加えた。

 

「うわあっ!」

 

シーカーはリバイスが下がったのを見てまた上に跳ぶと足場を作って飛び乗った。そして、すかさず彼はベルトを操作すると必殺のエネルギーをギガントブラスターへと集約。その銃口の周囲に資材のような物が浮かぶ。

 

「俺の……邪魔をするな!」

 

《GIGANT FINISHER!》

 

その攻撃がギーツ、リバイスへと襲いかかると二人へと纏めて降り注ぎ、すかさずギガントハンマー、ギガントソードによる追撃も決まった。

 

「「ぐあああっ!」」

 

二人がやられたのを見てシーカーはすぐ近くにまで迫った裂け目の方を向くと門の建設の最終局面へと移る。

 

「させるかよ!」

 

しかし、そこにリバイスが復帰するとシーカーへとリバイスラッシャーで斬りつける。それをシーカーはギガントソードで受け止めるとそのままギガントハンマーで追撃してリバイスラッシャーを落とさせてしまう。

 

「ぐっ!?」

 

「はあっ!」

 

更にシーカーはギガントオールマイティによる多重武装展開で増えた手数を利用して次々に攻撃をぶつけていく。リバイスは吹き飛ばされると体から火花が散った。

 

「諦めろ。お前では俺には勝てない!」

 

シーカーがそう言ってギガントハンマーを振り上げた瞬間、そのギガントハンマーを狙い撃った射撃が命中するとギガントハンマーだけを吹き飛ばさせる。

 

「何!?」

 

《DUAL ON!GET READY FOR BOOST & MAGNUM!》

 

そこにいたのは上半身にマグナム、下半身にブーストを装備したギーツ・マグナムブーストフォームだ。

 

「力に溺れた奴に……勝利の女神は微笑まない!」

 

そう言ってギーツがライフルモードのマグナムシューター40Xを撃つ。その頃、地上ではライブが銃撃でウィザードを牽制。ベルトに手を翳す時間を与えさせなかった。

 

「はあっ!」

 

その間にブーストの武装でキック力がかなり向上したタイクーンが高速で接近すると跳び蹴りを叩きつけてウィザードを吹き飛ばす。

 

「俺達の手で平和な世界を実現させる!」

 

「「さぁ、大事に決めようか!」」

 

タイクーンが手にしたニンジャデュアラーをシングルブレードにして投げつけるとタイクーンはその上に乗りつつ突進。ライブもエビルブレードを手に翼を広げて飛翔。ウィザードを斬りつけた。

 

ジャンヌとナーゴの方はナーゴがブーストの装備で向上した火属性の力でビートアックスに炎を纏わせるとそのまま演奏を開始。炎の音符が電王へと多段ヒットしていく。

 

「やあっ!」

 

更にジャンヌが背中の刃で電王へと次々と攻撃を繰り出しては彼を消耗させていった。

 

「本物の愛を手にするために!」

 

「サクッと……倒すよ!」

 

「せや!」

 

ジャンヌとナーゴがそのまま接近すると背中の刃とビートアックスを電王へと叩きつけていく。

 

ゲンムと交戦するオーバーデモンズ、バッファはそれぞれ並外れた防御力でゲンムからの必殺の斬撃を凌ぐとすかさずダブルライダーパンチを浴びせる。

 

「どんな奴が相手だろうと仮面ライダーは俺が潰すべき相手だ!」

 

「僕達の願いを叶えるために!」

 

《REVOLVE ON!》

 

バッファはリボルブオンすると上下の装甲を入れ替えてブーストゾンビフォームへと変わり、二人揃ってのパンチを繰り出す。

 

更に二人のエグゼイドと戦うハーム、デストリームはハームが大砲を撃ち込みつつダメージを与えた所にデストリームが背中から展開したヘラクレスの脚型の触手がエグゼイドへと命中。すかさずハームがキャノン側のバックルを操作してロックオンする。

 

《LOCK ON!》

 

「家族の幸せ……私が生きていた時に成せなかった事を、今度こそ……叶えて見せます!」

 

《COMMAND TWIN VICTORY!》

 

ハームがキャノンバックルの方を倒すと両肩にチャージされた荷電粒子砲が解き放たれた。それは多数の光弾でそれがエグゼイドへと着弾すると爆発を起こし、彼は元の一人のピンクのライダーの姿へと戻る。

 

「紬ちゃん、この場所。俺に任せてほしい」

 

するとデストリームがハームへと呼びかけた。ハームはそれを聞いて目を見開く。

 

「えっ……」

 

「紬ちゃんはもう俺達への借りは十分に返した。だから、ここから先は紬ちゃんの願いを叶えるために動いても良いんじゃないか?」

 

「ッ……。わかりました……。お願いします!」

 

《REVOLVE ON!》

 

するとハームがリボルブオンしてジェットモードへと切り替えるとそのまま最高出力で空へと飛翔。ギーツとリバイスが戦うシーカーの元へと向かった。

 

「元太さん。良かったかのか?」

 

「ああ。あの子はもう逃げない。だったら俺がやるのはあの子の背中を押す事だ。未来ある若者のためにな!」

 

「だったら、俺も手伝いますよ!」

 

デモンズはそう言ってデストリームと共に構えを取るとエグゼイドと向き合う。最後にジュウガの方はデモンズがデストリームの方へと行って一人になっていたが、ダブルを相手に圧倒的な力を見せつけていた。

 

《インパレスゲノムエッジ!》

 

するとジュウガは背中に緑の翼を展開するとそのままダブルへと体当たりしつつ、すかさず体勢を変えて両脚に猛禽類の脚のエネルギーを集約してのドロップキックを叩き込むとダブルは堪らずに地面を転がった。

 

「私の作った最強のライダーシステムのお味は如何かな?」

 

ダブルが何とか立ち上がる中、ジュウガは仮面の下で笑みを浮かべつつ彼へと挑発

 

「やはり偽物のライダーはこんな物。本物の重みには勝てない!」

 

ジュウガはなんとか起き上がったダブルへと容赦なく蹴りをぶつけた。そして、タイクーン、ナーゴ、バッファが決着を付けるためにバックルを操作。その際にブーストレイズバックルのハンドルを二度捻ってブーストタイムを発動させた。

 

《BOOST TIME!》

 

それと同時にリバイスライダー達も必殺技を発動させていく。ライブはエビルブレードをライブガンにチェンジすると翼を畳んで展開。

 

《エビルライブチャージ!FlyHigh!》

 

ウィザードはベルトにリングを翳すと脚に炎を纏って跳び上がり、ライダーキックを放つ。

 

《エビリティパーフェクトフィナーレ!》

 

しかし、ライブから放たれた弾丸がウィザードへと命中するとその動きを止めさせる。

 

「「今だ!」」

 

「ああ!」

 

《NINJA BOOST GRAND VICTORY!》

 

その間に跳び上がったタイクーンのライダーキックが炸裂。炎と風を纏ってライダーズクレストも浮かび上がらせるようなそれはライブの銃弾を蹴り込むように決まるとウィザードは堪らず、押し切られて爆散。

 

ジャンヌとナーゴの方はジャンヌがスタンプを起こしてスイッチを押し、すかさず倒すとその間にナーゴがビートアックスを構えたまま周囲に音符を纏いながら突撃。そこにナーゴのライダーズクレストが浮かんだ。

 

《必殺承認!》

 

電王はそれに対抗するため、ベルトにパスを読み込ませるとデンガッシャーの先端を分離。遠隔操作してジャンヌへと飛ばさせる。

 

「させないで!」

 

しかしそれはラブコフが操った背中の刃で防がれるとその間に彼女も跳び上がって黄金のキングコブラを纏ったキックを放つ。

 

《キングコブラ!インビンシブルクラッシュ!》

 

《BEAT BOOST GRAND VICTORY!》

 

電王は剣先を遠隔操作するために分離した関係でその攻撃を迎え撃つ事ができず、またラブコフに弾かれたので再度戻す事もできなかった。そのため、二人からのライダーキックと突撃をまともに喰らうと爆散。

 

オーバーデモンズとバッファの方はゲンムが黒いガシャットを腰のホルダーにセットしてスイッチを押すと跳び上がってライダーキックを放つ。

 

「これで決めます!」

 

《ギラファ!》

 

《Overcharge!》

 

《オーバーデモンズフィニッシュ!》

 

オーバーデモンズがスタンプを押印して必殺技を使うと手で地面を殴る。その瞬間、地面から出てきたギラファの大顎がライダーキックを仕掛けてきたゲンムを挟み込むとその体に火花を散らさせる。

 

「シメは任せますよ!」

 

「言われるまでも無い!」

 

バッファはゾンビの脚を地面へと踏みつけると足場と言わんばかりに巨大なゾンビフォームの左腕が召喚。それがバッファを上へと飛ばした。

 

《ZOMBIE BOOST GRAND VICTORY!》

 

そのまま繰り出されたライダーパンチがゲンムへと叩きつけられるとその威力でゲンムは近くの壁にまでぶつけられて爆散。その瞬間、壁にバッファのライダーズクレストが浮かんだ。

 

「ふん」

 

デモンズとデストリームはこちらもガシャットをガシャコンキースラッシャーに装填して必殺技の構えを取るエグゼイドに対して二人もゲノミクスを発動。

 

《バッタ!ゲノミクス!》

 

《ネオバッタ!ネオバースト!》

 

するとデモンズとデストリームの両脚にバッタの脚部が出現。そのまま二人が同時にベルトを二度押し込むと高く跳び上がってライダーキックを繰り出す。

 

「俺達の想いで……」

 

「未来ある若者達の行く道を……」

 

「「切り開く!」」

 

《More!》

 

《バッタ!デモンズレクイエム!》

 

《ネオバッタ!デストリームノヴァ!》

 

二人のライダーキックはエグゼイドから放たれた斬撃波をあっという間に粉砕するとそのままキックが直撃。エグゼイドはそのまま爆散して倒される事になる。

 

最後にダブルと戦うジュウガはダブルが緑のメモリを右側のスロットに装填してそれを押し込むと跳び上がるのを見る。

 

「ほう。珍しくそっちのメモリを使うんだね!そっちが平成二期の一番手ならこっちは平成一期の一番手だ!」

 

《ライオン!》

 

《アブゾーブ!クウガ!》

 

ダブルが風のエネルギーを纏って浮かび上がる中、ジュウガはダブルから距離を取るとクウガのように構えを決めてからスタンプを倒す。すると脚に炎の封印エネルギーが宿った。

 

「はぁああっ!」

 

ジュウガはそのまま走り込んでから跳び上がると空中で一回転してライダーキックを繰り出す。

 

《ライオンマイティアタック!》

 

「うぉりゃああっ!」

 

二人のライダーキックがぶつかると一瞬拮抗するが、ダブルへと封印のエネルギーが流れていくとそのままダブルは耐えきれずに爆発。そのまま吹き飛んで更に大きな爆発を起こすのであった。

 

「イェス!」

 

ジュウガはサムズアップして決め、イザンギが残した全ての兵器が完全に破壊される事になる。

 

そして、それと同時に破滅の門を巡ったギーツ、リバイスとシーカーの攻防も最終局面を迎えていた。

 

ギガントハンマーをギーツに落とされてハイブリッド状態へとパワーダウンしたせいか、シーカーの力がリバイスに対抗できなくなっていた。

 

《爆爆リバイストライク!》

 

リバイスが連続で突進するとすれ違い様に必殺技を発動しながらシーカーを切り裂いていく。これによりシーカーの体に取り込まれていた無数の悪魔の魂が次々と分離させられては爆散。シーカーは更にパワーダウンしていく。

 

「馬鹿な、こんな事が……」

 

「ようやくお前の化けの皮が剥がれてきたようだな。所詮、お前が纏っていたのは仮初の力でしか無い」

 

「ああ。悪魔の力を無理矢理取り込んだだけの力じゃ俺達の想いには勝てない!」

 

「黙れ……だったらコイツを取り込んで……」

 

シーカーは最後の手段として破滅の門の維持のために使うつもりだったリリスを再度取り込もうとするが、再びリリスは電流を放出するとシーカーが捕らえていたリュックの中から飛び出してしまう。

 

「なっ!?」

 

するとリリスは人間語では無い何かの声を上げるとその光がギーツ、リバイスへと注がれていく。

 

「リリス……ああ。俺達の手で世界を取り戻す!」

 

「ここからが、ハイライトだ!」

 

シーカーが怒りの余り、ベルトを操作するとハイブリッド状態での必殺技を放つためにエネルギーを高める。

 

《GIGANT VICTORY!》

 

しかし、その瞬間。いきなり下からブーストライカーと呼ばれるバイクが出てくるとそれが変形。ハムスターのような姿へと変わるとシーカーへと体当たりする。

 

「何!?」

 

そのせいで技は強制中断。そこに上半身にブーストを装備したハーム・ブーストフォームが現れる。

 

「ハーム、ここまで来たのか」

 

「英寿さん。あの時私は最後まで世界を救えませんでした。でも、だからこそ今度は私の手で世界を救いたい!私の力で救える人達を何としてでも救いたいんです!」

 

「へぇ……。良い顔つきしてるな。だったら着いてこい!」

 

「はい!チュー太郎も行くよ!」

 

するとハームモードになったブーストライカーも頷く。そして、リバイスはそれに合わせるように高速移動。ギーツとハームもブーストのスピードで周囲を駆け抜ける。

 

そのままリバイスがシーカーの持っていたギガントソードへと手にしたリバイスラッシャーで攻撃。その威力でギガントソードはアームから弾かれてしまう。

 

「馬鹿な!?」

 

「おっと、余所見は禁物だぜ!」

 

《CHARGE!TACTICAL SHOOT!》

 

ギーツから放たれた赤いレーザービームがギガントブラスターを貫くと粉砕。シーカーがそれに驚くうちにハームがブーストで加速した拳を叩きつけた。

 

「ぐうっ!?この小娘が!」

 

シーカーが反撃の蹴りを繰り出すが、そのタイミングに合わせてハームはベルトを回転。リボルブオンするとモンスターレイズバックルを右側に装填して起動する。

 

《REVOLVE ON!》

 

《SET!GYA!》

 

《MONSTER & BOOST!READY FIGHT!》

 

これにより、ハームの上半身にモンスター、下半身にブーストを装備したモンスターブーストフォームへとパワーアップ。モンスターの拳によりシーカーを殴り飛ばした。

 

「はあっ!」

 

「くっ!」

 

シーカーは何とか防御するものの、その一撃で下がってしまった間にハームはブーストタイムを起動。必殺技の構えを取る。

 

《BOOST TIME!》

 

「お姉ちゃん……見てて。私が絶対に蘇らせるから!」

 

《MONSTER BOOST GRAND VICTORY!》

 

ハームがそのままアッパーを繰り出すように技を放つとシーカーの真下からブーストの力で更にパワーが拡張された巨大な拳が放たれて命中。その一撃を喰らったシーカーは叩きつけられると火花を散らし、満身創痍となる。

 

「ぐ……おのれ!デザ神になった事のあるギーツとギフとやらを倒したリバイスは兎も角、こんな小娘如きに……!」

 

シーカーはハームにやられた理由がわかっていなかった。デザグラで連勝を続け、願いを叶え続けてきた自分が今更こんなポッと出の、しかも一度敗北の運命を辿って消え去った少女に負けるはずがない……と。

 

「お前は何もわかっていない。彼女が、紬ちゃんがこれまでどんな想いで頑張ってきたのか。家族の幸せのためという同じ願いでも、紬ちゃんの想いには力がある!」

 

「何!?」

 

「シーカー。お前は端的に言えば家族の幸せを願ったらしいが、それはお前の意思か?」

 

「ッ!?黙れ!」

 

ハームとシーカーの決定的な差。それは同じ家族を想った願いでもシーカーの方は半ばやらされて書いた願い。だからこそ彼自身の意思が一切関与していない。だが、ハームは自らの意思で家族の幸せを願い、叶えようとしている。そのため、二人の必死さがまるで違うのだ。

 

「本当の強さってのは理想の世界を叶えたいっていう意思の強さ。どうやらお前にはその意思は無いらしいな」

 

「クソ……俺が負けるはずがないんだ!俺の力は最強なんだよ!」

 

シーカーは半ばヤケクソ気味にバックルを操作すると武器を所持しない状態での必殺技を使う。

 

《GIGANT STRIKE!》

 

本来なら武器を展開してないと使えない技だが、無理矢理取り込ませた悪魔の力を使って機能を拡張して攻撃のエネルギーとして転用。それをエネルギー弾として放った。

 

「一輝、今だ!俺っちを使え!」

 

「ああ!」

 

《レックス!》

 

《バディアップ!》

 

《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

すると爆発の中からレックスゲノムとなったリバイとバイスが飛び出すと二人揃ってライダーキックの体勢に入る。

 

「「一緒に……行くぜ!」」

 

《レックス!スタンピングフィニッシュ!》

 

二人が放ったライダーキックは目の前に49というスロットを出現させ、それを通過すると同時に数字が50へと変化。そのエネルギーと共にダブルライダーキックをぶつけた。

 

「「はああっ!」」

 

シーカーは何とかアームを展開して受け止めようとするが、止められるはずもなく。ライダーキックを喰らうと体の中に残されていた大量の悪魔の魂を全て分離させられるとそれが爆散。これにより、悪魔の力が上乗せされる前にまでパワーが落ち込んだ。

 

「って、わわっ!?」

 

その爆発によってハームが脚を踏み外すと落ちてしまう。それを見たリバイはすかさず彼女をカバーするように飛び出すと彼女を抱き抱えた。

 

「一輝さん!?」

 

「危なかった……」

 

「よっしゃ。後は任せたぜ、ギーツ!」

 

「一気に決めろ!」

 

「英寿さん、お願いします!」

 

三人がそう言いながら落下していくとギーツは仮面の下で笑みを浮かべると任されたとばかりにベルトを操作してブーストタイムを発動させる。

 

「ああ。盛大に……打ち上げだ!」

 

《BOOST TIME!》

 

ギーツがマフラーの噴射で跳び上がると先程までハームモードだったブーストライカーが一度バイクの姿に戻ってからギーツモードであるキツネへと変身。そのままギーツの後を追うように跳び上がるとギーツはそれに乗って炎を纏う。

 

《MAGNUM BOOST GRAND VICTORY!》

 

ギーツがブーストライカーから飛び出すと自身のライダーズクレストを浮かばせながらライダーキックを放つ。その一撃はシーカーへと突き刺さるとそのまま組み上げられた破滅の門を粉砕しながら落下。

 

「はぁあああああああ!」

 

破滅の門とその骨組みは攻撃の衝撃とシーカーがやられた事で完全に崩壊。門が完全に砕かれると開いていた裂け目も完全に消え去った。

 

そのままギーツ、リバイ、バイスの三人が着地するとリバイがハームを下ろし、バイスが声をかける。

 

「さぁ、今回もご一緒に!はい!」

 

「3!」

 

「え、えっと、2!」

 

「ふっ……1!」

 

「0!」

 

リバイ、ハーム、ギーツ、バイスの順でカウントを行うと爆発の代わりに花火と共に巨大なMission Complete!のエフェクトが浮かび上がった。

 

「ミッションコンプリートです!」

 

ツムリのアナウンスを最後に戦いは集結。そして、シーカーが叩きつけられた場所には変身解除した戒真が倒れている。

 

「はぁ……はぁ……」

 

するとそこに変身解除した一輝、バイス、英寿、紬が歩いていくと一輝が話しかけた。

 

「その力、もっと他に使い道があるはずだろ」

 

「シーカー。戦うならお前自身の理想の世界を見つけろ。その時デザイアグランプリでまた相手になってやる」

 

その言葉を聞いた戒真は悔しそうにしつつもどこか満たされたような顔つきをしていた。

 

「自分自身の理想の世界……か」

 

「戒真さん……。あなたも私と同じ。家族の事で辛い思いをされていたんだと思います。それでも、もし自分の意思で家族のための幸せを願うのでしたらその時は私はあなたの事を応援します」

 

紬からの言葉を聞いて戒真は笑みを浮かべるとベルトに付いていたIDコアが消滅。

 

「小娘……今度やる時は絶対に俺が勝つ。その時は覚悟しろよ」

 

「はい!」

 

戒真がそう言って紬へと健闘を讃えるように拳を突き出すと紬も笑って返す。そのまま彼は青白い光と共に消滅。リタイアする事になった。

 

《RETIRE!》

 

「ふぅ。やっと終わったな。ママさんの悪魔も取り返せたし」

 

するとそこに外に出ていたリリスが降りてくると一輝は狩崎から預かっていたリリスを回収するためのスタンプを差し出す。リリスはその中に自ら入ると収まった。そこにゲームクリアしたからか、ツムリが歩いてくる。

 

「皆さん、お疲れ様でした。ラスボスは浮世英寿様、五十嵐一輝様、小林紬様によって撃破されましたがデザ神は誰かお一人となります」

 

ツムリからの言葉に紬は一瞬疑問を持つがデザ神という世界の創造者が二人もいたら困るという事を思い出すとその場で納得した。

 

「ってあれ?俺っちは?」

 

「残念ながら悪魔は対象外です」

 

「あっははー!ですよね……って何でだよ!ねぇ、そりゃ無いぜ」

 

バイスがコミカルにツッコミを決める中、ツムリがデザイアカードを差し出す。本来なら先に書かないといけないこの願いだが、今回はイレギュラーが重なったために書く機会が無く。このタイミングとなったのだ。

 

「被害に遭った世界は元通りになるんですよね?」

 

「はい。それがデザイアグランプリのルールですので」

 

「そっか。なら、他に願う事は無いよ。俺達にとっての幸せは家族全員が揃って幸せに生きることができるような平和な世界だからな」

 

一輝はそう言って願いを叶える権利を辞退。バイスも完全復活した事で一輝にとっての幸せは現状維持の範疇で済んでいる。だからこそ願いを辞退する事を選んだ。

 

「そうか。……ハーム。お前はどうしたい?」

 

「……私も辞退します」

 

紬はそう言って願いを叶える権利を放棄。それを聞いてバイスは抗議の声を上げた。

 

「え!?紬ちゃんも!?ってか良いのかよ。折角家族が幸せになる世界を叶えられるチャンスなのによ!」

 

「良いんです。本来なら私はこの場にはいない存在。それに英寿さんに貰った恩をまだ返せていません。家族の幸せはまた次の機会に、自分の手で叶えて見せます」

 

そう言って紬は笑う。しかし、その目には薄らと涙が浮かんでいた。恐らく、彼女がこのまま辞退すればデザイアグランプリが無かった世界として成立したこの世界が変わる事で彼女の存在はまた消える。もう二度とデザイアグランプリに参加する事や家族の幸せを叶える権利は得られないだろう。それが薄々わかっていた。

 

それでも彼女は英寿への恩返しの道を選んだ。それだけ彼女が英寿に感謝している証拠でもあったのだ。

 

「そうか……。なら遠慮なく」

 

英寿はそう言って手にデザイアカードを持つとそこに願いを記入。その間にツムリは下に落ちていた戒真の分のデザイアドライバーを回収した。

 

「もう!一輝も紬ちゃんも人が良すぎるよ!」

 

バイスが駄々をこねる中、英寿は願いを書き終えてツムリへとそのカードを渡す。それを見たツムリは目を見開いた後に笑みを浮かべた。

 

「英寿、何を願ったんだ?」

 

「秘密だ」

 

英寿は不敵な笑みで一輝へと返し、一輝はそんな英寿にいつも通りだなと笑みを返す。

 

「あの、英寿さん。それと一輝さんにバイスさん。……助けていただきありがとうございました。私とはもう会う事はできませんが、お元気で!」

 

紬からの言葉に一輝は頷くとバイスも笑みを浮かべていつものポーズを見せる。

 

「ハーム」

 

「何でしょうか?英寿さん」

 

「……お前も幸せになれよ。不幸なお前の世界なんて……忘れるに限る」

 

「……え?」

 

英寿からのその言葉を聞くと紬は目を見開くと聞き返そうとする。しかし、その直前にツムリが紬の言葉を遮った。

 

「では参りましょう。理想の世界へ!」

 

その瞬間、鐘の音が鳴り響くとその場から紬の姿は消滅。そして、世界は創り変えられていくのであった。

 

世界が変わった後。リバイスライダー達は本来なら記憶を無くす所だが、デザイアグランプリの事を口外しない事を条件に記憶消去を免れた。その後、英寿達と別れた一輝達は病院で待つ幸実の元に行くとリリスの入ったスタンプを差し出した。

 

「はい。母ちゃんの悪魔。リリスを取り返したよ」

 

すると幸実がそのスタンプを手にする前にその中からリリスが霊体として飛び出すと幸実の中へと白い魂として戻って行った。先程リリスが自らスタンプへと入ったように彼女は割と自由にスタンプの中を出入りできるらしい。

 

彼女を完全封印しようと思ったらギフの力が封印されていたギフスタンプのような専用の封印デバイスがいるという事だろう。

 

「……お帰り、リリス」

 

「あり?もう戻ったの?」

 

「そうよ。もう大丈夫。……ありがとう、一輝。皆」

 

「これで一件落着だね!」

 

「バイスも戻ってくれたしな」

 

「おう!これからはまた元気いっぱいなバイスちゃんだぜ!」

 

バイスがポーズを取ると一輝のガンデフォンへと電話がかかってきた。それを見て元太が問いかける。

 

「一輝、どうしたんだ?」

 

「英寿からだ……」

 

「いつの間に連絡先を交換したんですか!?」

 

実は先程悪魔マラソンゲームの最中に逸れても大丈夫なように連絡先を交換する事にしたのだ。その影響で二人の間に繋がりができたようである。

 

「えっと、もしもし。英寿?」

 

『リバイ、この後ちょっと付き合えよ』

 

それから少し後の事。一輝とバイスは先程はマラソンゲームの最中だったために入れなかったスシローへと入ると流れてくる寿司を見て興奮した声を上げていた。

 

「うっひょー!疲れた体に沁みる美味しい寿司!さっき食べるよりも何倍も美味いぜ!」

 

「ったく。復活早々に食い意地張りすぎ」

 

「それにしても美味そうだな」

 

それから一輝と英寿は寿司を取るとバイスと共に寿司を食する。すると英寿はスマホを操作している間に何かの記事を見つけた。

 

「何見てるんだよ。英寿」

 

「……轟戒真の父親が逮捕されたらしい」

 

そう言って見せた記事には公職選挙法違反として逮捕された戒真の父親、栄一の写真が映っていた。

 

「そっか……。でもアイツならきっと」

 

「ああ。シーカーは必ず立ち直れる。その時は俺がまたデザイアグランプリで戦わせてもらうけどな」

 

それから三人はまた一つ寿司を口にして笑い合う。その頃、街中を歩いていた景和はその道中で一人の青年と出会った。

 

「君。この間戦っていた仮面ライダーだよね?」

 

「あなたは?」

 

「俺は城戸真司。最後に来た赤い龍のライダーだ」

 

「確か仮面ライダー龍騎でしたよね……」

 

景和からのその言葉に真司は微笑む。そして、彼は景和へとある質問を投げかけた。

 

「君は戦いを勝ち抜いた先で何を願ってる?」

 

「俺は……戦いで退場してしまった人々が蘇った世界を」

 

「そっか……俺もずっと願ってる。戦いの無い世界を」

 

二人は笑い合うと景和は用事があるのでそのまま去っていく。その後ろ姿を見ていた真司の元にまた一人黒いコートを着た青年が歩いてきた。彼の名は秋山蓮。龍騎と共に戦った仮面ライダーナイトである。

 

「随分と偉そうに語っていたな。城戸」

 

「うおっ!?聞いてたのかよ。相変わらず性格悪いなぁ」

 

「まぁ、今回は妙なゲームに浅倉が参加していたせいで俺達も釣られる形になったがな。ったく。いつまで俺達は戦うんだろうな?」

 

「……俺が終わらせるまでだよ」

 

その言葉を最後に二人はまた別の道を進んでいく。今回は共闘した龍騎とナイト。しかし、彼らの主戦場であるミラーワールドでの戦いは彼らの持つカードデッキが壊されて最後の一人になるまで終わらない。果たして彼らの戦いの先に待ち受ける物とは何か?それはまだ誰も知らない。

 

今回の件から少し後の事になるが、幸せ湯では袮音とさくらがコラボをしており、それをお風呂の中から配信していた。

 

「今回はゆっきーのハッピーチャンネルとのコラボでーす!」

 

「イェーイ!っていうか登録者数一千万人とかヤバくない!?」

 

「ふふっ。本当にいい銭湯なので皆もチェックしてみてねー!」

 

「お願いしまーす!」

 

スカイベースでも事件の事後処理に追われており、本部には大二、ヒロミ、光、狩崎の四人が揃っていた。

 

「今回の事件、なかなか大掛かりになったせいで事後処理が大変だねぇ」

 

「文句を言う暇があったら手を動かせ手を」

 

「そういえば光、もうギラファの負担には慣れたのか?」

 

「え?まぁ、おかげさまで」

 

「順応早っ……。嘘だろ?」

 

そんな風にスカイベースでは本日もいつも通りの平常運転である。そして、場面は変わって英寿、景和、袮音がデザロワに参加する前に入っていた喫茶店へ。

 

「良かっただろ?元の世界に戻れて」

 

「え?俺たちの事を心配してくれたんだ」

 

「乗っ取られたデザグラを取り戻せたからじゃない?」

 

「……ご想像にお任せするよ」

 

そう言う英寿はまた不敵に笑う。そんな中、デザイアロワイヤルが消えた事で道長は元通りデザグラで消滅した人間となっており、英寿達に話しかけていた。

 

「調子に乗るなよ。ギーツ。お前が勝てたのはお前だけの実力じゃない。次こそは俺が勝つ!」

 

その言葉は誰にも聞こえる事は無く、彼自身もまた消滅してあるべき所へと帰っていく。

 

「それにしても、意外だったな。ジャマトさえいなければ世界は平和になると思っていたからな」

 

「まさか、人間同士で争う事になるなんてね」

 

「……人が幸せを願う限り戦いは終わらないのかもしれないな」

 

英寿はそれから喫茶店を出て道を歩いているとそこに学校から下校する生徒達を見つけた。その中に二人の少女の姿を見る。

 

「あれ?紬、今日はさゆりちゃん達と帰らないの?」

 

「あー、さゆりちゃん達はね。今日ビックリするぐらいタイミングが合わなくて。用事があるから〜って」

 

「そっか。じゃあ今日はお姉ちゃんと一緒に帰ろっか!」

 

「うん!」

 

もう一人の少女と一緒に帰る紬の顔は幸せでいっぱいだった。そこに一人の男性が出てくると二人の少女へと声をかける。

 

「あっ、理祈叔父さん!」

 

「おっ。雅、紬!丁度学校が終わったんだな!」

 

「うん!それでね、今日紬が……」

 

「ちょっとお姉ちゃん!?」

 

そのタイミングで英寿の元に一輝が現れた。バイスは霊体として存在するのみである。

 

「あれって?嘘ぉん!」

 

「紬ちゃん……生きてる!?」

 

「ああ。隣にいるのは姉の小林雅と二人の叔父だ」

 

その言葉を聞いて英寿が叶えた願いに一輝は察しが付いた。英寿が叶えた世界。それは【小林姉妹が死ななかった世界】であったのだ。

 

「英寿、ちゃんとあの子の事を考えてたんだな」

 

「普通ならこんな事はしない。だが、彼女はあの世界でそれだけ頑張った。だったら彼女にも普通の幸せぐらいは与えても良いだろう」

 

そう言って英寿は後ろを向いて去っていく。一輝も幸せそうにしている彼女達を背にその場を後にした。事故で小林雅が死ななかった事で紬はデザイアグランプリに参加する必要が無くなった。紬にはもう戦いの記憶は一切残されていない。彼女がこの先の未来でどう生きるかは彼女次第という事になるだろう。




今回でギーツ×リバイスの冬映画の話は終わりになります。改めまして、コラボしていただいたロンギヌスさん。ありがとうございました。次回からの話ですが、ライブ・エビル・デモンズの前にまたスピンオフが一つ入ります。それが何なのか。楽しみにしてください。それではまた次回お会いしましょう。
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