仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

243 / 300
怪盗の進化と見た事のないライダー

ブルーバードに侵入した男。彼がブルーバードを奥へ奥へと潜入する中、それを受けてヒロミや狩崎が何の手も打たなかった訳では無い。

 

『狩崎、これで良いんだよな?』

 

「ああ。彼をここに誘導してくれればそれで良いよ」

 

ヒロミと狩崎は男の侵入に気づいた時点ですぐに方針を決定していた。敢えて彼を目的の物がある部屋へと誘導する事にしたのだ。

 

「でも、あまり素直に行かせたらダメだからね?」

 

『ああ。奴には多少大回りのルートを進んでもらってる』

 

狩崎は今回盗みに入った男の素性を知っている。そのため、彼に疑いを持たれないように最短ルートでは無くそれなりに距離を進むルートを行かせていた。

 

「ただ、恐らく彼の事だから多少誘導だとわかってても来そうだけどね?」

 

『……それはお前の知識の範囲内という事か?』

 

「そういう事さ」

 

狩崎はそう言って笑みを浮かべる。今現在、彼のいる研究室の近くに存在する大広間にあった装置を全て片付けて広いバトルフィールドのような場所を開けていた。その上で目的の物であるケータッチに似たアイテムは狩崎自身が所持している。

 

「……やっぱり僕はここに誘導されたわけか」

 

すると大広間の中に先程ブルーバードへと侵入した男……海東大樹がシアンの銃を片手に持って現れた。ようやく誘導によって彼をここまで連れて来れたらしい。

 

「ああ。君は目的の物を取るためなら割と手段を選ばない人間だからね。ここはブルーバードのスカイベース。つまり、空の上に浮かぶ機体だ。下手に壊されて大量の人的被害を出したくないんだよ」

 

「要するに、早い話が君からそれを盗れれば僕の勝ちって事ね」

 

「そういう事さ」

 

それを受けて双方に緊張感が走る。すると数秒後に狩崎は笑みを浮かべながら大樹へとある事を聞いた。

 

「……そういえば、スウォルツって奴から与えられた時間停止は使わないのかな?それをすれば大分楽だと思うけどね」

 

「生憎だけど、その力はもう無いんだよね。……一度ジオウの世界がオーマジオウによって作り変えられた影響かな?」

 

大樹は以前、仮面ライダージオウの世界に行った際にその世界でのタイムジャッカーの親玉、スウォルツから時間停止の能力を貰った。それが使えればこの場面でも一瞬にして狩崎からケータッチ似のアイテムを奪えただろう。だが、現状彼はそれが使えないと宣告したのだ。信憑性は置いておくにしても今は使えない可能性の方が高いだろう。

 

「そうかい」

 

狩崎がそう返すとまた二人の間に静寂が流れる。それから少し経ち、今度は大樹が口を開いた。

 

「……そろそろ出てきたらどうだい?ブルーバードの仮面ライダー」

 

すると敢えて部屋の端に残しておいた障害物の影から大二、光の二人が出てくると大二はライブガンの銃口を大樹へと向けている。

 

「やっぱりね。対策済みというわけか」

 

「……仕方ない。荒事にはしたく無かったけど」

 

大樹は一枚のカードを出すとそこには仮面ライダーの顔写真が描かれており、それを裏向きでシアン色の銃。ディエンドライバーに装填すると銃身を展開した。

 

《カメンライド!》

 

「変身!」

 

《ディエンド!》

 

待機音が鳴り響く中、大樹は銃を上に向けてトリガーを引く。その瞬間、真上に赤いライダーズクレストが出現。それと同時に彼の周囲に彼の仮面ライダーとしての姿の影絵のような透き通る赤、青、緑という光の三原色を現すカラーリングの三体の物体が出てくるとそれが大樹へと重なって実体化。

 

同時にライダーズクレストの線の一本一本が横に広がると水色のカードとして展開。それが真上から顔に突き刺さるとモノクロカラーにシアンのカラーが入り、変身が完了。

 

その姿は両肩や胸部に黒を基調に白の差し色が入ったラインが横並びになったような装甲。腹には腹筋のような装甲。両脚には縦に入った筋のような装甲。中央は黒で両サイドはシアン色のアンダースーツ。頭部はシアンをメインカラーとしつつカードが前から大量に突き刺さったような造形になっていた。この姿は仮面ライダーディエンド・ネオディエンドライバーVerである。

 

「……大人しく捕まるつもりは無いようだな」

 

「当たり前だろう?僕は狙ったお宝は逃さない主義でね」

 

「光!」

 

「ああ」

 

「……私も本気でやるとしよう」

 

《バット!》

 

《クワガタ!》

 

《ジュウガ!》

 

《Confirmed!》

 

《Deal……》

 

「「「変身!」」」

 

《バーサスアップ!》

 

《Delete up!》

 

《スクランブル!》

 

《仮面ライダーライブ!》

 

《仮面ライダーオーバーデモンズ!》

 

《仮面ライダージュウガ!》

 

三人はディエンドを取り囲むように変身すると仮面ライダーとしての姿となる。

 

「どうやら僕を本気で倒すつもりらしいね。でも、生憎だけどそれに長々と付き合うつもりは無いよ?」

 

ディエンドが三枚のカードを順に装填すると銃身を展開。そのまま正面に銃口を向けてトリガーを引いた。

 

《カメンライド!風魔!カメンライド!シノビ!カメンライド!剣斬!》

 

すると先程のディエンドへの変身と同じようにライダーの影が出てくるとそれが実体化。ディエンドの前に仮面ライダー風魔、仮面ライダーシノビ、仮面ライダー剣斬として姿を現した。

 

「ここに忍びに来てるからね。忍者君達の出番さ」

 

「というより、しれっとリバイスまでのライダーなら平気で呼べるようになったみたいだね」

 

「そういう事」

 

そのまま三人のライダーと交戦するライブ達。ライブが風魔、オーバーデモンズが剣斬、ジュウガがシノビと交戦。そしてディエンドは目的の物を持っているジュウガを相手に交戦した。

 

「コイツら、忍者だけあって速い!」

 

ライブが風魔相手に射撃をするが、高速移動によって回避されると風魔が配下の忍者プレイヤーを召喚。ライブを数で押し潰しにかかった。

 

「数を増やせば良いってもんじゃ無いんだよ!」

 

《ジャッカル!》

 

《バーサスアップ!》

 

《仮面ライダーライブ!ジャッカル!》

 

ライブはジャッカルゲノムとなると高速で移動。召喚された忍者プレイヤーを瞬殺すると風魔へと組み付いて地面を転がる。

 

「はあっ!」

 

オーバーデモンズは剣斬の二刀流による攻撃を真正面から受け止めつつ殴って反撃していた。

 

「攻撃は耐えられないパワーじゃない。ここはカウンター主体で!」

 

オーバーデモンズは残念ながら剣斬程機動力に特化しているわけではない。そう考えると無理にスピード勝負をせずに攻撃を止めてから返す手を使うべきと判断した。

 

《Add……!》

 

《カジキ!》

 

《Dominate up!》

 

《カジキ!ゲノミクス!》

 

オーバーデモンズは右腕にカジキの頭部を模したマウント式の剣を召喚する。そしてそれで剣斬からの斬撃を受けるとそれを弾いて拳をぶつける要領で剣先で刺突する。

 

「だあっ!」

 

剣斬はそれを喰らったらひとたまりもないので剣を足場にして跳び上がった。

 

ジュウガの方はディエンド、シノビのコンビと戦闘。シノビブレードを使った近接戦を仕掛けるシノビに、更に隙を見つけては距離を問わずに銃撃をしてくるディエンドに流石のジュウガも苦戦する。

 

「……やるね。伊達に十年も怪盗を続けた訳ではないというわけか」

 

「君こそ、流石は十の牙を持つ戦士。でも僕の厚みには勝てないよ?」

 

《アタックライド!インビジブル!》

 

ディエンドがインビジブルを使うと透明化。ジュウガはすかさずイーグルの力で見破ろうとするが、すかさずシノビが前に出てジュウガにそれを使わせない。

 

《フィニッシュ忍法!》

 

するとシノビが放った紫の刃による斬撃がジュウガへと迫る。するとジュウガはそれに合わせてスタンプを三回倒した。

 

《パワードゲノムエッジ!》

 

するとジュウガの右腕にブラキオの首のエネルギーが纏われるとそれを薙ぎ払うように繰り出す。その瞬間、シノビは繰り出した必殺技ごと吹き飛ばされると壁にまで叩きつけられてオーバーダメージで消滅。

 

「隙あり!」

 

しかし、その隙にディエンドはその手にケータッチ似のアイテムをジュウガから掠め取ってしまうと透明化が同時に解除された。

 

「……む」

 

「まさかここまで手元がお留守だなんてね」

 

ディエンドにケータッチ似のアイテムを奪われたジュウガ。しかし、彼に焦りなんて無かった。それどころか、これも予想済みのようで。

 

「やはり君ならこのタイミングだと思ったよ。なぁ?カゲロウ」

 

「ッ!?」

 

《必殺承認!バット!ダークネスフィニッシュ!》

 

そこに音も無く降り立ったカゲロウことエビルによる斬撃がディエンドに命中。彼は吹き飛ばされてケータッチ似のアイテムを手放す。

 

エビルはディエンドこと大樹がこの部屋に入った時点で既にエビルとして天井から蝙蝠のようにぶら下がっていた。ちなみにイーヴィルエビルの方が火力は出るが、バットゲノムの方が足音や気配は消えるのと、イーヴィルエビルだと影からしか不意打ちできない関係でこの場面ではバットゲノムが正解だ。

 

《必殺承認!ジャッカル!ジャスティスフィニッシュ!》

 

《デモンズフィニッシュ!》

 

このタイミングでライブがライダーキックを風魔に、オーバーデモンズの水を纏わせた斬撃が剣斬に命中。二人はオーバーダメージで爆散。これにより、ディエンドは味方を全て倒されて完全に囲まれた。

 

「……やってくれるね。でも、僕の目的の半分は果たせたよ」

 

するとディエンドが手にしていた銃、ネオディエンドライバーを見るとそのカラーリングはシアンをメインにしたカラーリングから黒を基調としつつシアンのラインが入った物……所謂昔ディエンドが使っていたディエンドライバーのような色合いだった。

 

「……ドライバーが変わったみたいだけど、何か変わったのかい?」

 

「僕自身は大袈裟には変わってないさ。力が漲るとかも無い……でも、これは別みたいだよ?」

 

するとディエンドがカードを出すとジュウガが目を見開く。そこには彼の知らないライダー達が描かれていたからだ。だが、ディエンドはその中の一枚を選ぶとそれとは別で何枚かのカードを手にした。

 

「僕の新たな力……味わってみたまえ」

 

《カメンライド!チェイサー!カメンライド!ローグ!カメンライド!ヴァルバラド!》

 

「行ってらっしゃい」

 

ディエンドがトリガーを引くと三人のライダーが召喚。それは仮面ライダーチェイサー、仮面ライダーローグ、仮面ライダーヴァルバラドの三人だ。特に仮面ライダーヴァルバラドはジュウガが見た事の無いライダーのため驚きが隠せなかった。

 

「まさか、この私が知らないライダーとはね」

 

「……ああ。本来今の時間軸ならどの世界にも存在しないライダーだからね。コイツの登場の時間軸は2024年の頭だからさ」

 

今はまだギーツライダーの活躍の時期。そこを先取りする形で出た約一年後のライダー、ヴァルバラド。それはライブ達リバイスライダーにとっては狩崎からの情報アドバンテージが無いことを意味する。

 

「さ、君達はコイツらで楽しみな。僕には別の目的がある。……そのケータッチ似のアイテムを盗るのはまた次の機会にしてあげよう」

 

《アタックライド!ブラスト!》

 

ディエンドが射撃を仕掛けるとそれを煙幕にしてその場から撤退。ただ、ライブ達の前に召喚されたチェイサー、ローグ、ヴァルバラドが立ちはだかる事になる。

 

「ッ、アイツ……」

 

「大二、今はコイツらだ」

 

《イーヴィルウィング!》

 

「……わかった」

 

《ホーリーウィング!》

 

それからライブとエビルはホーリーライブ、イーヴィルエビルへと強化変身。そのまま三人を相手に四人のリバイスライダーが戦う事になった。

 

同時刻、幸せ湯の風呂から上がったユウスケと夏海は温泉を満喫した様子だった。

 

「いやぁ、こんなに気持ち良い風呂は中々無いな!」

 

「はい。折角なら士君も……」

 

夏海はそこまで言った所で口籠もる。先程彼の愚痴を言っていた彼女とは雰囲気がまるで違っていたのだ。

 

「夏海ちゃん……俺達はアイツの分も旅を続けるって決めたんだ。だから明るくしようぜ」

 

ユウスケは気持ちが沈んだ夏海を励ますとそこに小さな機械仕掛けの小さな蝙蝠のような物が飛んできた。

 

「そんなアナタ達にお話しよ。……鳴滝が現れたわ」

 

その言葉を聞いた二人は頷くとそのまま幸せ湯から外に出ていく事になる。そんな二人を見たキバーラは見届けた。

 

「ふふっ。さてと私は鳴滝さんの事を伝えたし……様子ぐらいは見てあげないとね〜」

 

機械仕掛けの蝙蝠ことキバーラは笑みを浮かべると鳴滝の元に向かった二人を追いかける事になる。




また次回もお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。