下された命令 カゲロウ討伐指示
大二の消滅とカゲロウの台頭……最悪の家族旅行から帰ってきた五十嵐家の面々。そんな中、一輝、さくら、元太は変わってしまった大二について話す事になる。
「……そんな。大ちゃんが、悪魔に乗っ取られた?」
「ああ。あれは、もう大二じゃない」
「一輝、どうにかする方法は見つかってるか?」
「……いや。まだだ」
するとガンデフォンに着信音が鳴るとバイスが表示された。そしてバイスが話をしたいと言って出てくる。
「ああ見えて大二にも悪魔がいたって事だよな。まぁ、俺っちでも悪魔だとまでは特定できなかったし……それだけ大二の悪魔、カゲロウは大二と一体化していたって事だと思うぜ」
「悪魔と一体化……」
「それって大丈夫なの?カゲロウを倒したら一体化している大ちゃんも死ぬなんて事は無いよね?」
「……その点は大丈夫。狩崎さん曰く、ライダーキックなら大二を殺す事なく元に戻せると言っていたから」
「それなら……」
「ただし、今それをやってもダメなんだ」
狩崎からは今大二を元に戻したところでカゲロウにまた負けてカゲロウに支配権を奪われてしまうそうだ。なので、大二自身が今よりも強くならないとカゲロウに打ち勝つ事はできないらしい。
三人が銭湯のロビーに出るとそこでは復活した幸実が元気そうに接客を進めていた。
「三人共、何落ち込んでるの!今は大二が帰ってくるべき場所のここをしっかり守るのが一番なんだから!」
幸実にそう励まされて三人の心は切り替わる。そう、大二がいない今だからこそ一輝達が明るく振る舞わないとならないのだ。
「……一輝、大二をカゲロウから取り戻すのはあなたにしかできないんだから」
「うん、母ちゃん……」
一輝達が新たな決意を胸に前を向こうとしていたその頃、デッドマンズベースではカゲロウがオルテカからギフジュニアのバイスタンプとブラキオのプロトバイスタンプを渡されていた。
「……あなたも少しはギフテクス候補を探すのを手伝ってください」
「あ?何で俺がそんな事をする必要がある」
カゲロウが苛立ちを露わにする中、アギレラとフリオが追い討ちをかけるように言う。
「じゃああなた、何でリバイスを仕留め損なってるの?」
「旅行の一戦で決めるんじゃなかったのか?」
「……ふん。俺には俺なりのやり方があるんだよ」
「……ほう。ならばそのやり方という物を見せてもらおうではありませんか」
カゲロウは上手い事乗せられたと悟るが、もう撤回はできないので舌打ちをしながら立ち上がるとバイスタンプを片手に部屋を出ていく。カゲロウがいなくなってからアギレラはソファーに寝転がった。
「ほんと、ムカつく奴だよね。あんな奴さっさと用済みにしたいわ」
「スマイルですよアギレラ様」
「まぁ良いじゃないですか。もし次に失敗したら幹部の座から外してしまえば」
そうオルテカは冷たく言い放つ。あくまでオルテカとしてはカゲロウを利用するだけ利用するつもりのようだ。最悪の場合は切ればいい。そんな程度の利用価値と考えてさえいる。アギレラはそんなオルテカに賛同しているのかニコリと笑った。
そして街に出て行ったカゲロウはと言うと、とある古いアパートの一室を開けていた。
「……そんな詐欺なんて今の世の中通用しないだろ。くだらない」
カゲロウが入った場所は三人の詐欺グループの拠点であった。三人は馬鹿にされた事で腹を立ててカゲロウへと襲いかかるが、それを簡単に捻じ伏せるとブラキオのスタンプを取り出す。
「さぁ、お前らの悪魔の力を見せてみろ」
《ブラキオ!》
すると男から悪魔が召喚されるとその姿は下半身が野獣のように毛むくじゃらで上半身は黄土色のブラキオサウルスを模した物になっている。また、首から突き出た骨がチェーンソーとなっていて両腕には丸いリングを付けていた。
ブラキオデッドマンは部屋から飛び出すと同時にカゲロウは三人をボコボコにシメたあとに拘束。この場から逃げられないようにする。
その頃、フェニックスのスカイベースでは一輝が若林から呼び出しを受けてそこには天魔、狩崎、ヒロミ、光も揃っていた。
「エビルがカゲロウだということ、フェニックスは知っていたんですか?」
「……勿論、知らなかったよ。まぁ、大二君が一輝君にベルトを取られて悔しそうにしていたからプレゼントをしただけさ」
そう言って狩崎はシラを切る。それに光は何かを言おうとしたが、ヒロミが目で制した。
「エビルが五十嵐大二だとしてもカゲロウだとしても関係無い。……即刻殲滅しろ」
そう言って天魔は一輝へと命令を出す。それに一輝は当然反論した。
「嫌です。どうして家族を殺さないといけないんですか!……狩崎さん、大二を救える方法を教えていただいたのにどうしてこんな事を許すんですか!」
「私に言われてもねぇ、これは総司令官の決定でもあるし」
「その通りだ」
そう言うのは先程まで黙っていた若林だ。若林は淡々とした声色で一輝へと言い放つ。
「これは総司令官としての命令だ。五十嵐大二を倒せ。君にできなければ、ヒロミがやるまでだ」
「……はい」
ヒロミは最初からやる気のつもりで返事を返す。一輝はそれに対して反論しようとするものの、そこに警報が鳴り響く。
するとモニターに街で暴れるギフジュニア、ブラキオデッドマン、そしてそれを見守るカゲロウの姿がいた。
「大二……」
「見ての通り、五十嵐大二は街の平和を脅かしている。野放しにはできない。急げ」
「お前ら、さっさとこんな奴倒せよ。仮面ライダーならよ」
天魔の嫌味に一輝は完全無視を決め込むとそのまま行こうとするが、それを狩崎が呼び止めてスタンプを一つ投げ渡す。
「これは……」
「それはエビル相手に有利を取れるスタンプだ」
それはカマキリバイスタンプであり、以前手に入れた物を狩崎が調整したのだろう。
「わぉ!カマキリ!だったらカマキリ拳法やってみようかね!」
バイスがはしゃぐ中、一輝とヒロミ、光は街へと走っていく。それを見届けて天魔はまた嫌味を言った。
「最近アイツら調子乗りすぎだろ。あんな悪魔一人倒せないのに俺をコケにしやがって……」
「ならお前が彼の代わりにアレを使うか?」
若林にそう言われると天魔は黙り込んだ。天魔を黙らせたという事はアレはそれだけ危険な物だということがわかる。
そして、街に到着した一輝は大二を探してキョロキョロするが、ギフジュニアが前にいるためよく見えない。そこにギフジュニアが容赦なく攻撃してくる。それをヒロミと光がそれぞれ蹴り飛ばした。
「一輝、集中しろ。今は目の前の敵だ」
「……はい」
「我が命を懸けて……世界を守る!」
「湧いてきたぜ!」
《スパイダー!》
《レックス!》
《Deal……》
《Come on!レ・レ・レ・レックス!》
二人はベルトを巻いてからスタンプを押し、それぞれポーズを取って叫ぶ。
「「変身!」」
《Decide up!》
《バディアップ!》
《Deep.(深く) Drop.(落ちる) Danger……(危機)(仮面)rider Demons!》
《仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》
リバイ、バイスとデモンズが変身するとまずはギフジュニアとの戦いに入る。
「はい、一輝ハイタッチ……」
「大二!」
「無視すんなよ!」
ふざけるバイスに一輝は大二の事でいっぱいなのか反応すらしてもらえない。
「あーもう!さっさとコイツら倒して大二を探し出す!」
リバイはギフジュニアの妨害に嫌気が差しており、オーインバスターで斬り裂き続ける。
「皆〜俺っち達の活躍見てるか?俺っちのカッコいい場面、今から見せてやるよ!」
そう言ってバイスはオストデルハンマーを手にすると今回は車を叩くとそのエネルギーを高める。
《レッツイタダキ!》
《車!イタダキ!ドライブ印!オストデルクラッシュ!》
するとバイスは超高速でドリフトしながら何度もオストデルハンマーをギフジュニアへと叩きつける。
すると今度は後ろにいたブラキオデッドマンが前に出ると同時に様子を見ていたカゲロウは去っていく。
「あ!一輝、大二がいた!」
「本当か!?」
「あそこ!」
バイスの指差す先にカゲロウがおり、一輝はそれを追おうとするが、ギフジュニアが邪魔をして通れない。
「くそっ、邪魔なんだよ!」
「一輝、コイツらの相手は俺っちとヒロミっちに任せて先に行け!」
「……頼んだ!」
それからリバイが走っていく中、デモンズとバイスはその場に残ってギフジュニアを相手する。
「お前、俺を当て馬にしたんだ。最後まで付き合ってもらうぞ」
「あいよ!」
デモンズも共闘には乗り気であり、二人揃ってギフジュニアやブラキオデッドマンと交戦。
「ふへへ、全国のバイスファンの皆様、俺っちの活躍をSNSで拡散するのよろしくな!ハッシュタグ、ナイスバイス!」
そう言ってバイスはオストデルハンマーとオーインバスターを合体させたリバイスラッシャーを手にした。
「たあっ!」
「おらっ!」
それからバイスが暴れてデモンズがフォローをするやり方でギフジュニアを一掃。それから残ったブラキオデッドマンを倒しにかかる。
《イーグル!》
《スタンプバイ!》
「これで決めてやるよ!」
《スパイダー!》
《Charge!》
バイスがイーグルのスタンプをリバイスラッシャーに押印すると同時にデモンズもスタンプをベルトの液晶部に押印してベルトを両側から押し込む。
《リバイバイスラッシュ!》
《デモンズフィニッシュ!》
それからバイスが緑と紫の竜巻を纏わせて斬り裂いてからデモンズの背中から生やした蜘蛛の足をパンチに合わせて相手へと突き刺す攻撃でブラキオデッドマンを撃破する。
そして、カゲロウを追ったリバイはカゲロウを見失うどころかギフジュニアに阻まれてしまう。
「くっ……だったらこれで!」
《カマキリ!》
リバイは狩崎から貰ったスタンプを使うとそれをベルトに押印する。そしてそうなるとバイスは強制的に霊体化するのでそのままリバイの元に飛んでいった。
《Come on! カ!カマキリ!》
《バディアップ!》
するとバイスが青い液体に満たされたスタンプを振り下ろすとリバイの姿が変化していく。
《いざ無双斬り!俺が横切り!カマキリ!俺たちオンステージ!》
二人はカマキリゲノムへと変化。その姿としてリバイの方はオレンジ色の複眼に形、枠取り、造形がさながら兜を被ったような似た見た目になっている。鍬形部分が触角を模し、両肩や腕は鎧のような武装をしていた。また、手には水色の弓型の武器、カマキリックアローを持っている。
バイスの方はビス留めされた肩アーマーにカマキリの翅のような腰マント。デフォルメされたカマキリの様な顔が特徴的な姿で、リバイとは違い武器は持っていない。
「ここからは、俺っちオンステージ!」
それからリバイとバイスは二人で迫り来るギフジュニアを次々撃退。リバイは弓による射撃に加えて弓をブレードとして使う事で近い敵は斬りつけていく。
「ねぇ、一輝だけ武器アリってズルくない?」
「そんな事言ってる暇があったら戦え!」
リバイに怒られてバイスは気を取り直して戦っていく。しかし、ギフジュニアの数が多く、バラバラで戦っていたのではキリが無い。
「一輝、アレで殲滅しようぜ!」
「ああ!」
《リミックス!バディアップ!》
《必殺!コマ斬り!ブッチギリ!カマキリ!》
リバイがリミックスを発動するとバイスが逆立ちしてリバイの肩に両足を乗せるとそのまま両腕にカマキリックアローが分割したブレードが装備されてカマキリの鎌となり、リバイがカマキリの前脚と上半身、足が複腕。バイスが後ろ足、カマキリの目、下半身を構成するリバイスカマキリへと変化。
「うらあっ!」
それからリバイスカマキリはギフジュニアを素早い動きで次々斬り裂き、粉砕していくと飛び上がって斬撃波を放ち切り刻む。
「これで終わらせる!」
《カマキリ!スタンピングフィニッシュ!》
最後に残ったギフジュニア達をリバイスカマキリがすれ違い様に切り裂いて撃破。リバイとバイスはリミックスを及び変身を解くのであった。
また次回もお楽しみに。