〜挿入歌 Come Alive〜
力が不安定化した市村に対して向かって行くライブ達四人の仮面ライダー。
「「「「うおらあっ!」」」」
四人同時の拳が市村に突き刺さって彼が後ろに下がるとそのまま畳み掛ける四人。
「おい大二、どうなっても知らねぇぞ!」
そんな中でエビルは前に出るとリバイスラッシャーを使って敵からの鉤爪の斬撃を受け止めてから弾き、すかさず二連撃を加えた。
「黙って着いて来い!」
そこにライブが走り込むとゼロ距離からオーインバスターによる銃撃を撃ち込む。
「がああっ!?」
「はあっ!」
更にオーバーデモンズが出てくると市村はこれ以上好きにさせまいと鉤爪による斬撃波を繰り出すが、その攻撃はまるで通用しないとばかりに斬撃波を突っ切る形で飛び出すとストレートパンチからの後ろ回し蹴りで押し戻す。
「ヒロミさん!」
「うぉおっ!」
間髪入れずにデモンズが出ると左からのフックが命中。それを何とか市村は防御するも、ガードを押し飛ばされた市村はガラ空きの体へとデモンズからの拳の連打を叩き込まれる。
「おらおらおらおらぁっ!」
トドメの上段蹴りで市村が地面を転がる中、ここまでやられる事に苛立つ。
「ふざけるな、この私は……究極の存在だと言うのにぃいいっ!」
だが、千春の吸収による体の不安定化は留まる所を知らない。市村の体は彼の思うがままに動かなくなりつつあった。
「光、これを!」
「おう!」
ライブがオーバーデモンズへと投げ渡したオーインバスターとパーフェクトウィングバイスタンプ。そして、それらを掴んだオーバーデモンズは走り込みながらスタンプを押印し、アックスモードで構えるとスタンプをオーインバスターに装填する。
《パーフェクトウィング!》
《スタンプバイ!必殺承認!》
待機音が鳴り響く中、刃の部分に白と黒の羽が多数集約。刃に輝きが付与されるとそれを市村へと振り抜いた。
《パーフェクトウィング!スタンピングスラッシュ!》
その斬撃を喰らうと斬撃の後が白と黒に光り輝き、市村の体に変化が起きる。するとそのパワーが先程以上に落ちていった。
「が……ああっ!?」
「今です!決めてください!」
オーバーデモンズが三人から市村へと攻撃を決めるための射線を開けるとそのタイミングで三人同時にベルトを操作する。
《More!》
デモンズが両側からベルトを二度押し込むとライブ、エビルはスタンプを一度倒す。
「一気に……決めようか!」
待機音が鳴り響く中、ライブとエビルは再度スタンプを倒してデモンズはベルトを追加で二度押し込む。それから三人は跳び上がると同時にキックの体勢に入った。
《マーベラスジャスティスフィニッシュ!》
《マーベラスダークネスフィニッシュ!》
《インペリアルディストピア!》
ライブとエビルは白と黒の蝙蝠が集約して生成された白とピンクのスタンプと黒とピンクのスタンプが足裏に合体。デモンズの方は赤黒い禍々しいエネルギーが右脚に集約されるとトリプルライダーキックを放つ。
「「「はぁああっ!」」」
「ふざけるな……この私が……究極なはずのこの私がぁあああっ!」
その直後にライブ、エビルのメガバットのスタンプ印が市村に浮かぶとそれが50の文字へと変化して押印され、大爆発と共にその中からデモンズだけが飛び出す。
「はぁ……はぁ……」
それと同時にデモンズは変身解除。これはインペリアルデモンズの凄まじいパワーを無理に行使しすぎないようにするための安全装置が作動したのである。つまり、今の必殺技使用でそれが発動したという事は割とギリギリだったという事だ。その隣にオーバーデモンズも変身解除して光が走ってきた。
「ヒロミさん……大丈夫ですか?」
「ああ……留美は?」
「……大丈夫ですよ!」
すると爆炎の中から気絶した千春を背負った状態の大二と同じく気絶している留美をお姫様抱っこにしたカゲロウが出てきた。その場には市村の姿は無く、完全に彼は倒されたという事だろう。
「……留美」
「安心してください。二人共無事です」
カゲロウがこれ以上は面倒を見切れないとばかりにさっさとヒロミへと留美を渡すと大二へと問いかける。
「おい大二、どういう事だ?」
「ふっ、悪魔を分離できるリバイスドライバーと……さっき光に渡したギフの力を浄化して正常の人間に戻せるリリスの力を信じてみた」
つまり、カラクリとしてはまず先にオーバーデモンズがパーフェクトウィングバイスタンプの力を引き出した状態で攻撃を命中させた際に留美と千春の中に存在する怪物の遺伝子を全て人間の状態に戻した。
その上で悪魔……ここではトランザムザの力だが、それと人間を分離する特性を持ったリバイスドライバーによるライダーキックで二人を安全に救出したのである。
「……ただ、一度リリスの力で遺伝子を浄化しちゃってるからもしかすると留美ちゃんの記憶は……」
「いや、彼女が無事なだけで十分だ。……お前達ならわかってくれると信じて良かった」
ヒロミにそう言われて大二と光は頷く。そんな中、一人だけ完全に置いてきぼりを喰らったカゲロウは僅かに苛立ったように他の三人へと文句を言う。
「チッ……。おいおい、お前ら。ちゃんと説明してから行動しろっての」
「……お前もさっき言っただろ?こういう時は察しろよ」
「………」
完全に先程の自分が大二へと投げた言葉をブーメランとして喰らったカゲロウはそれ以上は何も言えずに黙り込むしか無かった。するとそんな中、留美は薄らと目を開ける。
「……おじちゃん?」
「留美……。記憶も無事なのか?」
「?私、おじちゃんの事ちゃんと覚えてるよ」
キョトンとしたままの留美にヒロミは微笑みかけると留美を下ろしてその肩に手を置く。
「……そっか、もう何も心配しなくて良い。約束だ、一緒に遊園地に行こう」
それから留美がヒロミに抱きつく中、千春の方も大二の背中で目を覚ます。
「……大二?」
「あ、千春さん。無事で良かったです」
「……そっか、私……もうあんな奴等に怯えなくて済むの?」
「はい」
千春は安心したような顔つきになるとそれから彼女も大二に下ろされて立つ中、彼女は幸せそうな留美を見る。
「……もう留美は私が側にいなくても大丈夫ね」
「彼女は彼女なりの居場所を見つけられたのかもしれません」
「あ、千春お姉ちゃんも一緒に遊園地行こ!」
そんな風に留美は千春も誘う中、そんな幸せいっぱいの光景に大二は微笑むとカゲロウへとサムズアップ。そんな大二をカゲロウは一瞥してさっさと彼の中へと帰っていくのだった。
それから数日後、ブルーバード本部では狩崎が一仕事を終えて伸びをする。するとそこには壊されていた二つのツーサイドライバーが完全に修復されていた。
「んーっ!これにて、ベルトの修復作業もコンプリート。……さて、私が進めていた世間への対応だね」
『ブルーバード総司令官、門田ヒロミがアリコーンのメンバーであったという報道から数日。ブルーバード本部からの情報提供により、彼は全くの無実であったことが判明しました』
「これで今までのような100%の信頼は得られないだろうが、何とか外出はできるはずだ。この借りは高くつくよ、ヒロミ」
狩崎はヒロミが容疑者認定されてしまったあの日から彼が無実である証明をするために奔走。戦いの裏でも彼を助けるために関係各所へと働きかけていた。
「さてと、彼らの元に私も行こうか」
それから数時間が、遊園地にてジェットコースターに乗り込む一輝達。ちなみにメンバーは一輝、大二、さくら、元太、幸実、ヒロミ、光、狩崎、千春、留美の十人であり、ヒロミと留美が先頭に乗っていた。
「っしゃあ、湧いてきたぜ」
「ふへへ、俺っち達悪魔組は外に出ないバージョンのジェットコースターだ!」
「それって楽しいのかよ……」
「ラブラブ〜、案外楽しいコブ!」
ラブコフは以前さくらとアギレラが決着を着ける前に遊園地で遊んだ際にラブコフは外に出られなかったのだが、さくらの内部で楽しんでいた事もある。
「おじちゃん、楽しみだね!」
「よーし、行くぞ、よーし、よーし、よーし、せーの!」
ヒロミはジェットコースターにそれなりの恐怖を感じており、それを止めるために声を出して勇気を持っていた。その後、終わった後には割とグロッキーだったが。
「楽しかった〜!」
「もう一回行きましょうヒロミさん!」
尚、大二達は割と楽しかったものの光もヒロミ同様に一度だけで結構ヤバかったのか狩崎に肩を貸されて出てきた。
「おじちゃん、次はアレが良い!」
「もう、留美。はしゃいだらダメでしょ」
留美と千春はあの日以降。メディカルチェックのデータを見るとそこには助けられる前まであったトランザムザという怪物としての遺伝子は全て綺麗さっぱり消えてしまったらしい。それはつまり、留美は他人を回復させる能力が、千春は怪物として暴走する能力がそれぞれ無くなった。
だが、おかげで二人は普通の人間として生きる事ができるようになったのである。
「おお、こうして上がって下がって……これ楽しいな!」
「もうヒロミさん、感性独特すぎ」
一輝達がそれぞれが思い思いに遊園地を楽しむと時間はあっという間に過ぎ去っていく。あれから大きく変わった点が二つ程あった。
一つ目は千春と留美が完全に姉妹として登録された事だ。元々千春は戸籍上は行方不明になった上で死亡扱い。留美も死亡扱いされており、お互いに戸籍を持たなかったのだが、狩崎の奔走によって改めて門田千春、門田留美の姉妹として新たな人生を歩めるようになった。
そして二つ目、門田という名字を使っているからわかると思うがこの姉妹とヒロミは家族となった。ヒロミの元に二人が養子として入る形であったが、当人達。……特に留美はそれを強く望んだために千春も了承の上でこうなった。ただ、ヒロミと千春の年齢差的にはこの二人は兄妹にした方が良かったのかもしれないが。
「これ美味しそう!」
「じゃあ留美、一緒に食べよっか」
「うん!」
「「「いっただきまーす!」」」
さくら、千春、留美の若い女子三人が美味しく遊園地の売店のワッフルアイスを食べる中、元太と幸実の二人は千春と留美が幸せになって良かったという顔つきになっていた。
そして、大二とヒロミと光の三人はそんな様子を見ながら話をする事に。何だかんだあったものの、三人は困難を乗り越えてまた一段と信頼関係を深めた。
「……留美ちゃんも千春さんも今までずっと幸せになれなかった分、これからは幸せに生きて欲しいですね」
「ああ。俺が養父になったからには二人は全身全霊で幸せにする」
「でもこれで完全に留美ちゃんからおじちゃん呼びが定着しちゃいますよね」
「そんなのは些細な事さ」
それからヒロミが拳を突き出す中、大二、光の二人がその拳を合わせる。すると千春が一人大二の元にやってくると彼へと話しかけた。
「ねぇ、大二」
「千春さん、どうし……」
その瞬間、千春は大二の頬にキスをすると顔を僅かに赤くした状態である言葉を口にした。
「助けてくれてありがとう。……好きよ」
その言葉を聞いた瞬間、大二の頭が真っ白になると同時にヒロミも頭がバグり始める。
「ち、千春!?え、え?」
「ほら、大二、行こ!」
それから千春が大二の手を取って彼を連れて行く中、ヒロミは千春を大二に取られたという事実だけが残ると思わず声を上げる。
「大二、俺は認めん。認めんぞー!」
「ヒロミさん、落ち着いてください。というか、結婚する娘に対してのベターな父親の反応をしないでくださいよー!」
尚、この日を境に大二と千春の二人は結婚を前提にしたお付き合いを始めた。千春は何気に初恋愛であるのと囚われていたせいで世間知らずというのもあって距離感はバグっていたものの、それでも彼女は大二といれる事を幸せに感じているらしい。
同時刻どこかにある地下施設において。その実験施設とも呼べる場所に一人の男がいた。その男は施設の中央部に存在するとある装置の内部にあるスタンプを見つめている。
「……未だにこのスタンプは完成せず。どうやらまだまだ調整に時間がかかるか」
するとその近くに機材を弄るマッドサイエンティストのような男の科学者がリーダーと思わしきその男に話しかけた。
「まぁまぁ、焦ったらダメ焦ったらダメ。このスタンプの内部に作り出した強大な悪魔の力を引き出すには大量の悪魔の生け贄が必要なんだから」
「……となると計画は十年単位で考えた方が良さそうだ」
「ま、その間は目立った動きは見せずに無数の悪魔を集める所からっしょ」
リーダーはその言葉に溜め息を吐くとそのスタンプを再度見やる。そして、とある男への復讐心を燃やした。
「……白波純平。お前がぬくぬくと家族ごっこをして良いと思うなよ。お前をもうすぐ地獄に送ってやる」
彼がそう言う中、スタンプは彼の悪意に触れて僅かに鼓動を打つように輝く。そのスタンプは黒い卵に赤い亀裂が入っており、禍々しさを強調していた。
「目覚めの時を待て、七体の最強の悪魔達。このオブリビアンバイスタンプの中でな……」
そう言う中、彼の背後に現れる五人の影。この世界における最大にして最後の戦いへのカウントダウンは既に始まっているのだった。
今回でリバイスのVシネである“リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ編”は終了となります。
この後ですが、リバイスIFは残りあと三つの章をやって完全に終了となります。一応内訳としてはVシネの後の時系列の章、過去の章、最後に最終章となります。
まずはVシネの後の時系列の章ですね。タイトルは未定ですがやる内容は決まっています。それではまた次回もお楽しみに。