仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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結婚式を襲う敵 厄介な能力

リバイは地面を泳ぐようにして逃げるシャークデッドマンに対抗するようにしてあるバイスタンプを使う。それは……

 

《モグラ!》

 

《Come on!モグ・モグ・モグラ!バディアップ!》

 

リバイがスタンプを倒すとバイスが緑のスタンプを振り下ろす。それと同時に二人の姿がモグラゲノムへと変わった。

 

《真っ暗!ひたすら!まっしぐら!モグラ!ホールーゾーン!》

 

リバイは胸のハートマークを維持しつつ両腕にモグラの前脚のような特徴的なガントレットを武装。更に頭部は仮面ライダーアマゾンに似た形状にモグラに似た高めの鼻の造形や顔つきを加えた物へと変化。また、両肩の装甲はアマゾンのような模様となった。

 

バイスは両腕が黒の一回り大きめなモグラの手のようなガントレットを武装。ただし、リバイの方は腕とガントレットがあくまで分離しているが、バイスは一体化している点で差異がある。更に両膝にはモグラの後ろ脚のような形の装甲があった。頭部には深緑に赤いラインの入ったモグラのような頭部の被り物を装着している。

 

「ほう?土の中の友達を探すのですかね?」

 

「なわけあるか。こうするんだよ」

 

《リミックス!バディアップ!》

 

リバイがリミックスを使うと両脚を揃えて体を長座体前屈のような状態にするとバイスが両腕でリバイを横から挟みつつうつ伏せになって両脚をカエルのように広げて畳んだ。

 

《必殺!グラグラ!びっくら!モグラ!》

 

その瞬間、バイスの腕のガントレットの上半分が前に迫り出すように展開するとリバイの両脚を覆うように合体し、モグラの頭部を形成。リバイの両腕が前脚、バイスの両脚が後ろ脚となるとリバイスモグラへと変貌を遂げた。

 

「おお!こうなったって事は……」

 

「ああ。行くぞ!」

 

そのままリバイスモグラは穴を掘り始めるとそのままシャークデッドマンを追跡。そのスピードはシャークデッドマンを超えていた。

 

「がっ!?」

 

「ふへへ。幾らサメちゃんとはいえ、普通に水の中を泳ぐ速度よりは遅くなるよな?」

 

シャークデッドマンは地面の中を無理矢理水のようにして泳いでいるために本来の活動場所である土の中を進むリバイスモグラの方が速くなるのは当然である。

 

「「はぁああっ!」」

 

そのままリバイスモグラはシャークデッドマンへと体当たりして結婚式場に侵入する直前にその衝撃で地面から叩き出す。

 

「がうっ!?」

 

これにより式場への侵入を防ぐとすかさず二人は地面から飛び出してリミックス解除。モグラゲノムの二人となるとシャークデッドマンは邪魔をするなと言わんばかりに腕に水を纏わせて突っ込んでくるものの、二人はそれを両サイドに避ける形で回避。

 

「「はあっ!」」

 

更に両側からガントレットによる強化された拳の一撃が命中。シャークデッドマンは堪らずダメージを負って下がるとリバイはそのまま倒すべくスタンプを二度操作する。

 

「さぁて、終わりの時間でっせ!」

 

二人は同時に跳び上がるとそれぞれの右腕に必殺のエネルギーが集約。そのままアームカッターとして振り下ろす必殺の一撃。

 

《モグラ!スタンピングフィニッシュ!》

 

その一撃を喰らったシャークデッドマンはX字に切り裂かれると一瞬のみ四分割されてから爆散。撃退されるのであった。

 

「これで終わりましたな!」

 

「いや、デッドマンを呼び出した宿主が見つからない。結局の所解決にはなってない……」

 

そう、今回姿を見せたのはデッドマンだけ。となるとそれを呼んだ宿主もいるはずなのだ。

 

「ひとまず戻るしか無いか……」

 

するとその瞬間、シャークデッドマンが倒された際のエネルギーがいきなりどこかに粒子として飛んでいく様子が見えた。

 

「あり?何だあれ……」

 

「えっ!?」

 

それからリバイがエネルギーが飛ぶ先を見るとそこには赤い折り紙の上半身に昆虫型の下半身。胸にはポケットが存在し、両腕は一回り太めの強靭な腕を持ったデッドマンがいた。

 

「あっ!?あの野郎!!」

 

「デッドマンがもう一体!?」

 

するとそのデッドマンはエネルギーをポケットに集約するとしまい込んだ。

 

「えー!?何で?」

 

「まさか、アイツがデッドマンを生み出して……」

 

そんな風に二人が話しているとそのデッドマン、コアラデッドマンは一目散にその場から逃げ出す。

 

「あーっ!待てやコラ!」

 

「逃すか!」

 

《バディアップ!》

 

《ジャッカル!ノンストップでクリアしてやるぜ!》

 

二人はジャッカルゲノムとなるとスピードに特化した形態として追いかける。これなら狭い場所も移動できるとの判断だ。しかし、コアラデッドマンは路地に入ると曲がり角を利用して煙に巻いていく。

 

「コアラのくせに逃げ足速っ!?」

 

「クソッ、待て!」

 

するといきなりリバイ達の横から何かが体当たりしてくるとそこには爬虫類の下半身に水色の折り紙のボディ。二本の触手に一つ目が目を引くフェーズ1のクラゲデッドマンが姿を現す。

 

「ぐ!?」

 

「バイス頼む!」

 

《ジャッカル!》

 

リバイはジャッカルバイスタンプをバイスに押印するとバイスから飛び降りる。その状態でバイスは加速。単身でコアラデッドマンを追いかけるとリバイは残ってクラゲデッドマンと交戦。

 

「任せんしゃい!逃がさねぇ!」

 

バイスが一人スケボーとして加速するとコアラデッドマンの背中を捉える。しかし、コアラデッドマンは河原の中の茂みの中に消えてしまうとバイスは追いかけようとするが、河原の砂利道を相手では上手く加速できずにタイヤが滑ってしまう。

 

「え!?あ、あ、ああーっ!」

 

そのままスケボーとしてゴロゴロと転がったまま反転して停止してしまったバイス。何とか起き上がろうとするも、スケボーの体では上手くいかない。

 

「あ!?ちょっと待って!?何でこうなるんだよー!」

 

《オクトパス!》

 

《スタンプバイ!必殺承認!》

 

《オクトパス!スタンピングスラッシュ!》

 

そのタイミングでリバイが加速したまま赤いエネルギーを纏った斬撃でクラゲデッドマンを倒すものの、そこから赤い粒子がどこかへと飛んで消え去るのみで結果的にコアラデッドマンには逃げられてしまった。

 

「くっ……」

 

『一輝、これ以上は深追いせずに戻りたまえ』

 

「分かりました」

 

リバイは変身解除するとスケボーとして転倒したバイスもリバイこと一輝の元に飛んで戻る。

 

「あーっ、あの野郎逃げ足速いんだよ!」

 

『そう、詳しくはこれから話すけどそれが今回の敵の厄介な点なんだ』

 

それからブルーバードのスカイベースへと移動した一輝とバイス。そこにはヒロミ、狩崎、そして大二や光もいた。

 

「兄ちゃん、幸せな日々を過ごしてたのに巻き込んでごめん」

 

「気にすんなよ、大二。それで、今回の敵って……」

 

「今回の敵はコアラデッドマン。宿主はまだ調査中だけど敵の特徴はあのポケットから生み出される他のデッドマンとそれを使役する力だ」

 

「何だそれ?○ラえもんの○次元ポケットじゃねーんだからよ」

 

「それを君が言うのかい?君も○ャイアン似の声してるだろう?」

 

「それって俺っちの美声を褒めてるって事でオッケー?」

 

「「褒めてねーよ(ないです)」」

 

バイスの発言に大二と光が揃ってツッコミを入れる中、今回のデッドマンの厄介さには手を焼く事態になっていた。何しろフェーズ1のみとはいえ多数の種類のデッドマンを使役可能な上に単純な逃げ足も速い。更に面倒なのがコアラデッドマンの本体を倒さないと完全撃破には至らずに結果的に逃げられてしまうのだ。

 

「一応、一つ判明している敵の目的もある。それは結婚式のみをピンポイントで襲っている点だ」

 

「という事は犯人はそれに関連する恨みを抱えた人物っていうのが妥当ですよね?」

 

「恐らくはな」

 

それから調査は並行して進めるという事で情報共有を終えて一旦その場を別れる事になる。

 

それから一輝がスカイベースの内部を歩いていると前から千春が歩いてきた。

 

「あ、一輝さん」

 

「千春さん……。そういえば、少し前からブルーバードに勤めるようになったんですよね?」

 

「はい。あの時一度死ぬ運命だった私も留美も大二達に助けられました。留美はまだあの年齢ですし、私だけでもここで恩返しをしたいなと」

 

千春は助けられて大二の彼女になって以来、少しの間メンタルケアの時間が必要であったものの今はその必要も無くなって彼女自身の意思でブルーバードで働くことを決意していた。

 

「……今の私は戦いには参加できませんけど、私にもできる事をやりたいんです」

 

千春は市村から分離する際にリリスからの浄化の光を受け、体内にあった怪物としての遺伝子は完全に除去されると綺麗さっぱり無くなっている。そのためにもう超人的な戦闘力は発揮できない。そうなれば彼女がサポートのポジションに収まるのはごく自然な流れだった。

 

『あ、でもよ。お願いしたら戦闘訓練も受けさせてくれるんじゃねーのか?』

 

バイスがガンデフォン越しにそう言うが、千春は苦笑いをして首を横に振る。

 

「私に戦闘は元々向いてません。一度大二に教えられましたが、怪物の時と感覚が違いすぎて全然動けなくて……」

 

少し前まで怪物の細胞を持っていた事で存在していた高い身体能力だったが、いきなりそれが無くなったとなると感覚の違いが出てしまうのは仕方ない所だろう。例えるなら自転車の初心者がいきなり補助輪を外して綺麗に真っ直ぐ走るような物だ。

 

「それに怪物の時は溢れる力に任せて乱雑に力を振るってただけで、戦闘自体は素人同然って感じでしたし。そもそも私は戦い向きの性格じゃないって大二達に言われてしまいましたから」

 

千春がそう寂しそうに言うとそこに大二もやってくる。そんな彼は僅かに落ち込んだ千春をフォローするように話しかけた。

 

「大丈夫ですよ、千春さんは一生懸命に頑張ってくれていますし。そんな千春さんのサポートに感謝している人達も確実にいます。ですので、そんなに気を落とさないでください」

 

「大二さん……」

 

千春は大二へと抱きつくとイチャイチャし始める。そんな様子を見たバイスは半ば呆れたような顔になっていた。

 

「ったくよぉ。結局こうなるのかい!」

 

「やれやれだな」

 

すると千春が大二から離れるとほぼ同時のタイミングで大二とカゲロウが入れ替わり、カゲロウが前に出る。

 

「カゲロウ……」

 

「勘違いすんなよ?俺は大二が千春に鼻の下を伸ばしそうだったから変わってやっただけだ。まだ仕事中だからな」

 

だが、カゲロウの顔つきは僅かに緩んだような物になっていた。そのためバイスはカゲロウへも食ってかかる。

 

「そんな事言ってよ、お前も千春さんが大好きなんじゃねーか」

 

「あ?そんな当たり前な事を今更言うなよ?」

 

「そこは認めるんだな……」

 

そんな風なやり取りを終えると千春は頼まれごとを思い出すとこれ以上仕事を抜けられないと言わんばかりに慌てた声を上げた。

 

「あっ!すみません、他の隊員の方に頼まれごとをされてました。一輝さん、バイスさん、失礼します!」

 

千春がトテトテと走り去る中、彼女が怪物の力を得る前と後での変わりっぷりを一輝は話題にする。

 

「そういえば、千春さん。随分と性格が丸くなったよな」

 

「ああ。そういや初めて会った時なんて俺っち達皆が敵だって感じだったのによ」

 

「それは多分、怪物としての遺伝子を無理矢理植えられてたのも原因の一つかも。千春さん、俺と付き合うようになってから大分柔らかくなった感じだし」

 

やはり千春は気が強く、誰にでも当たり散らすような女性に見えて実際の所は自分からは他人を傷つけるのを嫌うただの優しい女性であるという事だ。大二達が戦闘に向かない性格というのも仕方ない所だろう。

 

「ひとまず、今はデッドマンの宿主探しだな」

 

「ああ、調べた所によると次の結婚式があるのは明日の昼前。場所は今日の襲撃地点からは離れてるけど、この辺を根城にしてるなら全然襲える場所だ」

 

取り敢えず一輝達は結婚式に襲撃を仕掛ける敵ならここ最近の結婚式のタイミングを洗い出せば襲撃のタイミングもある程度わかるという事でひとまずは待機という事になった。

 

同時刻。とあるアパートの一室では一人の男が苛立っており、ストレスを溜めている。

 

「クソッ。毎度毎度俺の憂さ晴らしの邪魔をしやがって……今度こそ、今度こそは目障りなカップル共の時間をぶち壊してやる」

 

そんな男の手にはコアラバイスタンプが握られており、それと同時に襲撃の予定がカレンダーに描かれているのだった。




また次回もお楽しみに。
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