仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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過去の因縁 復讐の悪魔

ブラッドベイドへと変身した東山。彼から感じられる禍々しい雰囲気は彼の力の凄まじさを感じさせていた。

 

「まさか、お前がその力を使うなんてな。自分のためなら他人をも蹴落とす姿勢を見せてたのに……その力は他人が作った力だろう?利用されるとは思わなかったのか?」

 

「ふん。俺の事をそういう風に見ているのならわかるだろう?それだけお前を潰したい気持ちが強いという事だ」

 

東山改めベイドはそう言う。するとバイスが何かを感じたのか声を上げた。

 

「ねぇ、ヤバすぎでしょコイツ!まるで悪魔その物って感じなんですけど!」

 

「それは正しい認識かもな。何しろ俺は自らに新たなる悪魔の遺伝子を入れ、目覚めた悪魔。ベイドと契約した。ブラッドベイドという名前もそこから来ている」

 

そんな中でデストリームはベイド相手でも恐れるつもりは無いのか、構えを取る。

 

「来いよ、純平。お前に最高の苦痛を与えてから殺してやる」

 

「はぁああっ!」

 

デストリームはベイドへと走っていくとベイドへと拳を叩き込む。そのパワーは凄まじく、彼の背中を衝撃波が突き抜けるくらいのパワーがあった。

 

「……足りないなぁ」

 

「何!?」

 

デストリームは彼の余裕な態度に驚くと一旦後ろに下がってからすかさず超高速の拳の連打を放つ。

 

「だだだだだだだっ!」

 

それは10年前に体を乗っ取られていた時に変身した仮面ライダーベイルが使っていた高速の拳であった。ベイルの時でさえ凄まじかったその攻撃はドライバーがアップデートされた影響で出力は更に増強されている。

 

ただし、変身者の元太にも凄まじい負担を与えるという点は変わらないのでデストリームも容易に切れない切り札的技であった。しかし、ベイドはその攻撃を完璧に見切ると拳を全て掌で受け止めてしまう。

 

「馬鹿な……効いてないだと?」

 

「お前では俺には到底及ばない」

 

次の瞬間、ベイドは手にしたブラッドベイドバイスタンプでデストリームの胸部を殴るとデストリームは一気に押し戻される。それでも装甲が多少火花を散らす程度で済んでるのはデストリームの強さを示す物であった。

 

「くっ」

 

「ふははっ、準備運動はここまでにしよう。まだこの力に慣れてなかったからな」

 

その瞬間、ベイドが踏み込むと前に飛び出してくる。そこから二人の戦士はステゴロでの殴り合いをするが、やはり能力的にはベイドの方が上であった。

 

「どうした!お前の力ってのは……そんな物か!」

 

ベイドはバイスタンプを持つ右腕に炎を纏わせると拳を次々に叩き込んでいく。

 

「ぐっ……この力……強すぎる」

 

ベイドは他の七大罪悪魔達とは違って特別な能力は殆ど無い。しかし、逆に言えばそれ無しでも十分リバイスライダーを軒並み圧倒できる次元にいるという事だ。デストリームでダメなら最低でもジュウガ以上の能力が無いと勝負にすらならないだろう。

 

そんな中でもどうにか食い下がるべくデストリームは一度距離を取る。単純なスペックで勝てないならデストリームの十八番であるゲノミクスで対抗するしか無い。

 

《Next!》

 

《クロコダイル!》

 

《Dominate up!》

 

《クロコダイル!ネオバースト!》

 

デストリームが右腕に漆黒のドリルを装着すると背中のヘラクレスの脚を展開。一斉に攻撃を仕掛ける。

 

「ふん」

 

その瞬間、ベイドは高速で移動すると降り注ぐ脚からの攻撃を全て回避。デストリームの前に現れる。

 

「ッ!?」

 

「オラ!」

 

デストリームは咄嗟にドリルでの拳を繰り出すが、ベイドの拳とぶつかった瞬間にあっという間に打ち砕かれてしまった。

 

「がっ!?」

 

「生温いなぁ」

 

ベイドが更に接近して飛び膝蹴りをデストリームにぶつけるとダメージに仰け反る。そこにベイドは顔面へとバイスタンプによる拳を叩きつけると地面に仰向けに倒れ込み、ベイドが上から押さえ込む状態となった。

 

「どうだ?復讐に燃える俺の力は」

 

「こんな事をして……何になる。お前は折角生き返れたのに……何故」

 

「おいおい。それはお前も同じだろ?お前は白波純平だった頃何をした?一度戸籍上死んだ扱いにされ、悪魔を体内に宿した挙げ句復讐を果たそうとした。それから他人に散々迷惑をかけてよ。……そんなお前とこの俺。どう違うって言うんだ?言ってみろよ!」

 

「……少なくとも、蘇った際に悪魔を宿したのは自分の意思が関係無い所だ!」

 

デストリームは気合いでベイドを押し返すと彼は立ち上がる。それと同時にベイドは首をコキリと鳴らす。

 

「俺の事を自分の都合で一度殺し、蘇った際も望まない物を付けられて……そのせいで俺は多くの人に迷惑をかけた。それは紛れも無い事実だ。だが、俺はその罪に最後まで向き合い……己の悪である悪魔と和解した」

 

元太は白波純平として生きていた際に35年前、一度死んだ。その後生まれ変わり、ベイルのその身に宿した彼はベイルとの因縁を25年も引き摺って生き続けた。だが、最終的に彼等は和解。共に生きると誓った己の悪魔、ベイルはギフを倒す際の最後の鍵としてその命を散らした。

 

「なるほどなぁ……お前にとってはハッピーエンドってわけか……ふざけんなよ?俺はそのせいで一度殺され、地獄のような日々を暮らす羽目に遭った。35年もだぞ?……その怨念を晴らそうと思うのならこれはもうとどのつまり……お前を殺すしか無い」

 

デストリームは彼の考えが歪んでいると感じてならなかった。全ては自分がやってきた悪事が己の身に跳ね返ってきただけなのに。それらを全て自分へと八つ当たりしているような物なのだ。

 

「さて。長い長い御託の時間は終わりだ。お前には死んでもらう……が、ただ死んでもらったのでは俺の気は当然晴れない……ならば!お前には極限の苦痛を味わってもらおうか」

 

ベイドがそう言って歩いてくる中、デストリームはその手にバイスタンプを取り出す。

 

『元太さん、ストップ!それ以上のゲノミクスは危険だ!』

 

いきなりガンデフォンから響く狩崎の声。それはデストリームの限界を示す物だった。

 

「狩崎さん?」

 

『あなたはここまでゲノミクスを三つ使っている。それに今、あなたはゲノミクスを重ねがけしようとしているね?』

 

「……」

 

『デストリームのシステムは体への負担が大きいんだ。それに、今の君の肉体は昔より衰えている。そんな体で無茶をすればどうなるか……』

 

デストリームはゲノミクスを同時使用しようとしていた。オーバーデモンズでさえ光は制御に苦戦したのである。デストリームでゲノミクスの重ねがけなんてすれば体への負担は計り知れない。加えて、元太はもう歳だ。10年前と比較すると身体能力は確実に衰えているだろう。そんな状況で無茶をすればどうなるか。結果は火を見るより明らかである。

 

「……だとよ?お前の所の科学者はそう言ってるが」

 

「そんな事百も承知だ。……だが、俺は今まで生きて来れたのはかけがえの無い家族がいたからだ。俺はその家族を守るために……少しくらい無茶はしてやる」

 

《Next!》

 

《コング!》

 

《Dominate up!》

 

《コング!ネオバースト!》

 

《Next!》

 

《イーグル!》

 

《Dominate up!》

 

《イーグル!ネオバースト!》

 

その瞬間、デストリームの体に火花が散ると体に多大なダメージが入る。そんな彼を見た一輝は声を上げた。

 

「父ちゃん、止めてくれ!」

 

「一輝、大二、さくら……幸実。俺の大切な家族達……ありがとう」

 

《Next!》

 

《ケツァルコアトルス!》

 

《Dominate up!》

 

《ケツァルコアトルス!ネオバースト!》

 

「あああっ!」

 

デストリームが限界突破のクワッドゲノミクスを使うとケツァルコアトルスの能力で超加速。コングによって強化された両腕で連続で殴り付ける。

 

「ッ……」

 

ベイドはそのパワーに一方的に殴られ続けた。その後、デストリームは背中に展開したイーグルの翼で飛翔すると両腕のガントレットを射出。ベルトを三回押し込んで必殺技を使う。

 

《More!》

 

ベイドは飛んできたガントレットを受け止めると踏ん張る。そんな中でデストリームは回転して竜巻を纏いながらドロップキックを放つ。

 

《コング!イーグル!ケツァルコアトルス!デストリームノヴァ!》

 

その一撃がベイドに命中すると彼は大爆発を起こす。デストリームはなんとか着地するもののゲノミクスを無理に使ったせいで膝を突く。

 

「はぁ……はぁ……」

 

「やった……のか?」

 

「いや、まだ悪魔の匂いがぷんぷんする!」

 

その瞬間、ベイドはその中からほぼ無傷な状態で出てきた。流石にこうなると本当に笑えない。

 

「父は強い……か。だが、その力でも俺を倒すには至らない。残念だったな?」

 

「化け物め……」

 

ベイドはデストリームへとゆっくりと歩み寄っていく。デストリームにもう逃げる術は無い。

 

ベイドが三回ローラー部分を手で回転させると右腕に必殺のエネルギーを高めていく。

 

《ベイドアップ!》

 

「逃げてくれ、父ちゃん!」

 

一輝が叫ぶものの、もうどうしようもできない。バイスはその際にある事を思いつくと尻尾を使ってどこからともなくバイスタンプを一つ出すとそれを自らに押印した。

 

《ヒグマ!》

 

その瞬間、バイスの両腕が一気に強化されると体の拘束を無理矢理振り払う。そのままバイスは急いでローリングバイスタンプにレックスバイスタンプを読み込ませる。

 

《レックス!》

 

《エナジー!》

 

バイスの姿がローリングバイスタンプに吸い込まれるとそのままバイスは一輝の腰へと飛んでいくと自らのベルトを一輝に装着。そのまま自分から装填されてスタンプが倒される。

 

「変身!」

 

《バイスアップ!》

 

《仮面ライダーリバイス!バイス!バイス!バイス!》

 

一輝はバイスの掛け声で強制変身するとジャックリバイスとなり、バイスの主導権で人々を振り払って走り出す。

 

「止めろぉお!」

 

だが、この間にベイドはデストリームの前におり、手には血のような赤黒いエネルギーが集約されていた。

 

「消えろ」

 

《ブラッドインパクト!》

 

その拳が無慈悲にも辛うじて立ち上がったデストリームの体に命中するとそのままデストリームは声も上げられずに変身解除。致命傷を受けた状態で元太が倒れ込む。

 

「あ……ああ……」

 

リバイスは、一輝はその光景に絶句してしまう。そんな中でベイドは邪悪な笑みを浮かべるとリバイスを見た。

 

「どうだ?坊主。お前には父親を救う事ができなかったみたいだなぁ」

 

「ッ……この野郎!」

 

「一輝、落ち着けって!今は退くんだよ!」

 

「バイス、なんで……父ちゃんがこんな風になって黙ってろと……」

 

一輝がそう言う中、バイスの方はそんな一輝をどうにか落ち着かせるために彼へと言い聞かせる。

 

「だったら、今ここで一輝が無駄死にする事がパパさんの望む事かよ!」

 

バイスの言葉を聞いて一輝の頭はようやく落ち着きを取り戻す。そうだ、ここでヤケになった所でどうにかなる問題では無い。

 

「わかった……」

 

「ふん。逃げる選択肢を取った所で状況は何も変わらない」

 

ベイドが目配せするとアスが手を叩く。その瞬間、リバイスの周囲をまた一般市民が取り囲んだ。

 

「何度やっても無意味な事だ。さぁ、そいつを拘束しろ」

 

「それはどうかな?」

 

《バリッドレックス!》

 

《サンダーゲイル!》

 

《バリバリ!》

 

その瞬間、リバイスの真上に巨大な卵が出現。それと同時に周囲に変身妨害防止の氷の壁が出来上がる。

 

《バリバリCome on!バリッドレックス!》

 

《バリバリィアップ!》

 

《My name is!仮面ライダー!リバ!バ!バ!バイス!リバイス!リバイス!リバ!バ!バ!バイス!リバイス!&!リバイス!リバイス!》

 

リバイスへと卵が降り注ぐと素体が紫に変化。卵が弾け飛ぶと素体が露わになり、殻が次々とリバイと彼から分離したバイスへと装着。バリッドレックスゲノムとなるとすかさずスタンプを読み込ませた。

 

《ペンギン!》

 

《ペンペン!》

 

《リボーン!ペンペン!バリバリスタンプフィーバー!》

 

リバイがリボーンでリバイスペンギンを召喚するとリバイスペンギンが着地すると同時に周囲が凍結。そのままリバイとバイスがリバイスペンギンの上に乗るとスノーボードのような要領で一気に人々の間から抜け出していく。

 

「バイス!」

 

「ああ!」

 

《バ!バ!バリ!バ!バリ!バーリバリバリ!》

 

《バリッドレックス!フィニフィニフィニッシュ!》

 

リバイとバイスはリバイスペンギンを乗り捨てる形で跳び上がるとそのままリバイスペンギンがベイドへと突進。ベイドがそれを片手で受け止めて破壊すると冷気が周囲を覆い尽す。リバイとバイスはそれを煙幕代わりに姿を消し、その場にはベイド、アス、マモと大勢の洗脳された人々のみが残された。

 

「あーあ、逃げちゃった」

 

「別に構いませんわ。報告を聞けば敵戦力は大幅に下がっている。それに、これが狙いでしょ?父様」

 

「ああ。ここからが……五十嵐家の地獄だ」

 

そう言うとベイドは瀕死の元太を担ぎ、アスとマモを連れてその場から去っていく事になる。




また次回もお楽しみに。
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