仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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十一話目
揺れる妹 謎の贈り物


大二が復活してフェニックスの分隊長として戻ってから数日。デッドマンズによる犯罪は留まるどころか増え続けていた。そして、仮面ライダーである一輝、大二、ヒロミの三人は日々現れるデッドマンに対抗してライダーとして戦っている。

 

「行くぞバイス!」

 

「おうよ!」

 

リバイとバイスが夜空の下、現在戦っているのは毛むくじゃらの下半身にオレンジの折り紙による装甲を纏って綺麗な飾り羽が背中に広がっているクジャクデッドマンだ。

 

「があっ!」

 

クジャクデッドマンが羽をエネルギー弾として飛ばす中、リバイとバイスはそれをスライディングする事で射線の下を潜り抜けるようにして突破。それから接近して同時にパンチを叩き込む。

 

「これ使うぞ!」

 

「お、猫ちゃんですね!」

 

「いや、ライオンだからな?」

 

《ライオン!》

 

《バディアップ!ラーイーオーン!》

 

二人はライオンゲノムにチェンジするとすかさずリバイがスタンプを二回倒す。

 

《ライオン!スタンピングフィニッシュ!》

 

それから二人は走っていくと壁へと押し込むように蹴りを決め、クジャクデッドマンを撃破する。

 

別日の昼間、地下駐車場ではライブが爬虫類のようなオレンジの鱗の下半身に緑の折り紙で生成された装甲、そして両腕にグローブを付けたカンガルーデッドマンだ。

 

「はあっ!」

 

カンガルーデッドマンは近接格闘が得意なのか、ライブへと詰め寄りながら連続でパンチを繰り出してくる。しかし、ライブはそれを簡単に見切ると近距離からの銃撃で冷静に両腕のグローブを破壊。武器を壊されたカンガルーデッドマンは逃げに走るが、それを許さないとばかりにライブは必殺技を発動する。

 

《必殺承認!バット!ジャスティスフィニッシュ!》

 

ライブからの黄色い弾丸の連続射出でカンガルーデッドマンは貫かれると爆散。勝利を収めた。

 

それと同時刻、デモンズも戦闘を進めていた。今回戦っている相手は昆虫を模した緑の下半身に赤い折り紙を纏って両腕のハサミと細長く伸びた毒針を備えた尻尾を持つスコーピオンデッドマンである。

 

「くっ、あの毒針は厄介だな」

 

デモンズはスコーピオンデッドマンが誇る猛毒の尾を使った攻撃を何とか回避しつつ接近して殴り飛ばす。

 

「これを使うか」

 

《Add……!》

 

《コンドル!》

 

《Dominate up!》

 

《コンドル!ゲノミクス!》

 

デモンズは背中に紫の翼を展開すると空へと飛び上がり、空中から紫の羽を模したエネルギー弾を連射。そのまま突進しつつ必殺技を発動する。

 

《More!コンドル!デモンズレクイエム!》

 

すると紫のエネルギーを纏った突進を放ちスコーピオンデッドマンを撃破するのであった。

 

それらの事件が終わって大二とヒロミがスカイベースに戻るとそこには若林、天魔、狩崎がいる。

 

「門田、五十嵐。よくぞデッドマンを撃破してくれた」

 

変わらない事がある一方で変わった事もある。天魔司令官が尊大な態度を改めて心を入れ替えたのだ。もう一度言おう、あのプライドの高い天魔が他人を見下していた態度を改めたのである。

 

「デッドマンズによる事件はまだまだ後を絶たない。これからも任務に励みたまえ」

 

「「はい!」」

 

「へーい、大二。このスタンプ一輝君に渡してくれたまえ!」

 

そう言って狩崎は調整を完了させたブラキオバイスタンプを大二へと渡す。これは以前カゲロウが持っていた物で最初使った時はまだ調整前だったのだ。

 

「は、はぁ……」

 

「正直この前はヒヤヒヤしたよ。あの時、もし私の調整を待たずにリミックスを発動していたら……大変な事になっていたからね」

 

そもそもプロトバイスタンプによる変身自体がイレギュラーな事である。それに加えてリミックスまで使えばそれはもう大惨事待った無しだ。

 

それからその場はお開きとなり、ヒロミと大二が外で待機していた光と合流すると三人で話をする事になる。

 

「天魔司令官、随分と大人しくなりましたね」

 

「ああ、正直嫌な予感がする」

 

「どうしてですか?態度が直ったのでしたら喜ぶべきでは?」

 

光の疑問に天魔の事をよく知っているヒロミは己の中に浮かんだ疑惑を口にした。

 

「天魔司令官はプライドの塊だ。そして、見下していた相手を褒めるなんて事は俺のライバルだった時には考えられなかった。その天魔司令官が簡単に俺達を褒めるなんて何か考えがある気がしてな」

 

ヒロミが警戒心を高める中、大二達も警戒は怠らないようにする事を誓う事になる。

 

その頃、とある一室ではある男性が覆面を被ってビデオカメラを回しつつ演説をしていた。

 

「世界中で広がる格差社会。貧富の差、強者はどんどん強くなり、弱者は弱者はどんどん弱くなる。私は、デッドマンズの思想に共鳴する。彼らはこの不公平な世界を変える者達だ。私はデッドマンズの名の下に新しいコミュニティを形成する。即ち、新しい家族だ」

 

その演説は密かに配信されており、その配信を見ている人々はその演説を受け入れていた。するとその演説をしている部屋にオルテカが入ってくる。

 

「おお、あなたは……」

 

そのタイミングで男はその場にいた女性にビデオを止めさせるとオルテカと話し始めた。

 

「灰谷天彦さん……ですね。あなたの噂は聞き及んでおります」

 

「どうやら、デッドマンズの幹部が直々に私をスカウトしに来ましたか」

 

「はい。あなたのその手腕を我々の力の一つとしたい」

 

そう言ってオルテカは一つのプロトバイスタンプを灰谷へと渡す。それを見た灰谷は早速それを押すと自らに押印した。それにより、デッドマンが召喚される事になる。

 

同時刻、幸せ湯ではさくらがアギレラとの話を考えるあまりボーッとしていた。そんなさくらに一輝が話しかけた。

 

「さくら?おーい、どうし……」

 

「やあっ!」

 

その瞬間、一輝の目の前にさくらからの拳が迫っており一輝はビックリして飛び退く。

 

「さくら……?」

 

「あっ!!一輝兄ごめん!」

 

「……どうしたんだ?いきなりそんな思い詰めるようになって。兄ちゃんに相談を……」

 

「必要無い。一輝兄そういうのウザいから」

 

そう言って拗ねてしまうさくら。それに対して幸実が見かねたのかさくらへと問い詰める。

 

「さくら、あなた大丈夫?この前高校の先生が言ってたけど、ここ最近授業に身が入ってないって。悩みがあるのならちゃんと相談を」

 

「はぁ?そんなのしなくても大丈夫だし。もう子供じゃ無いんだから」

 

さくらは更に不機嫌になってしまう。そこに元太がダンボールを抱えてやってくると話し始める。

 

「いやぁ、突然こんなダンボールが届いてさ。五十嵐さくらさんにって言われたんだけど」

 

「「「え?」」」

 

三人はそれを聞いて疑問符を浮かべる。それを聞いたさくらは元太の元に詰め寄っていく。

 

「それ、本当?」

 

「ああ、確かにここにそう書いてあるぞ」

 

元太がそう言った瞬間、さくらは力任せに元太から箱を奪い取ると文句を口にした。

 

「パパ!なんで私の物を持ってるの?」

 

「え、でもこれ今さっき届いたんだし……。ひとまず中身を確認……」

 

「一人で開けるから絶対に私の部屋に来ないでよ」

 

そう言って冷たい言葉を言い放ち、部屋へと引っ込んでいってしまう。それを受けて元太は悲しそうに嘆いていた。

 

「ああ、さくらが反抗期に……」

 

「年頃の女の子だから仕方ないわよ」

 

「ふーむ、あの箱、何だか匂うんだよなぁ」

 

そう言うのはバイスである。バイスは何やらあの箱の中身について気になる様子であった。

 

「でも、さくらは来るなって言ってたぞ。ここで無理に入ったら何されるかわからないだろ」

 

「だからって放置するのか?」

 

「仕方ないだろ」

 

一輝とバイスが言ってる間にさくらは部屋に籠るとダンボールを止めているガムテープを剥がして開封。それから箱の蓋を開けた。するとそこにあったのは青を基調として差し色にオレンジが入ったベルトである。その機構は他の三つのドライバーと比べると簡素でベルトの右側にスタンプを装填する部分や黒くペイントされた檻のよつなパーツが正面の部分を蓋をしているような形をしているのみだ。

 

隣にはオレンジと青のスタンプがあり、レリーフにはコブラの意匠が入っていた。

 

「これは……何?ベルト……?」

 

さくらはその存在に困惑するのみでそのベルトをすぐに使う気にはなれなれずに一度しまう。

 

それからさくらは空手の稽古のために道場へと出掛けていった。そこでもベルトやアギレラの存在がチラついて上手くやる事ができない。

 

「やあっ!」

 

「さくら、力みすぎよ」

 

「……押忍」

 

そう注意したのはさくらの通う道場の師範代である。さくらは気合いを入れ直すために帯を締めるがそれでも中々集中できない。そのために次に相手した生徒に顔面をやられて気絶してしまう。

 

「大丈夫ですか?」

 

それからさくらは生徒の一人に介抱されて目を覚ますと自分の未熟さに頭を抑える。

 

「はぁ……なんでこんなに何もかも上手くいかないんだろ」

 

ふとさくらが道場の出口を見るとそこには着替えた師範代こと大森聖子が息子の大森涼と話をしていた。

 

「ちょっとお母さん急用が入っちゃったから少しだけいなくなるけど、良い子にしていてね」

 

「うん!」

 

そう言って大森は急いで出ていく。しかし、さくらは見てしまった。大森の鞄の中に入っていた一つのプロトバイスタンプを……。

 

同時刻、とある銀行ではデッドマンが襲撃しており、その姿は野獣のような毛むくじゃらの下半身にピンクの折り紙をグシャグシャと丸めたような上半身。そして、体から伸びる腕や全身の至る所にデッドマンとしての顔が数多く存在するグロテスクな見た目となっていた。

 

「があっ!」

 

デッドマンが手を鞭のように伸ばすと周囲へと叩きつけて破壊し、それを受けて銀行内にいた他の人々は逃げ惑う。そこに五十嵐一輝と大二によるダブルキックが決まるとデッドマンは吹き飛ばされた。

 

「来ましたぁー!五十嵐兄弟によるダブルキック炸裂!のわあっ!」

 

ハイテンションになったバイスだが、一輝がベルトを装填した事で強制的に戻されてしまう。

 

「湧いてきたぜ!」

 

「白黒付けようぜ!」

 

《レックス!》

 

《バット!》

 

《Confirmed!》

 

二人はそれぞれスタンプを押印。大二の方は今回は初めからライブガンの状態でベルトを装填していたために影から出てくる蝙蝠は白くなっていた。

 

《Come on!レ・レ・レ・レックス!》

 

「「変身!」」

 

二人はポーズを取ると叫び、ベルトにスタンプを装填すると一輝はスタンプを倒し、大二はトリガーを引く。

 

《Eeny, meeny, miny, moe!Eeny, meeny, miny, moe!》

 

《バディアップ!》

 

《バーサスアップ!》

 

《オーイング!ショーニング!ローリング!ゴーイング!仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

《Precious!Trust us!Justis!バット!仮面ライダーライブ!》

 

二人は変身完了すると隣にバイスが並び、早速バイスは格好を付ける。

 

「ふへへ、トリオで決まった……のわあっ!?」

 

バイスはいきなり繰り出されたデッドマンからの不意打ちを喰らって吹き飛ばされたのだ。それを見たリバイは声をかける。

 

「おーいバイス、大丈夫か?」

 

「大丈夫だけど……もっと格好付けさせて!」

 

「油断してんなよ!」

 

それから三人は気を取り直して目の前にいるデッドマンとの交戦を開始。そこに三人の影が迫っている事を知らずに。




また次回もお楽しみに。
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