仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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十二話目
強がる心 響かない言葉


変身に失敗したさくら。彼女へと襲い掛かったプラナリアデッドマンから彼女を庇う形でダメージを負ってしまうリバイ。さくらはそれを見て動揺していた。

 

「そんな……こんなつもりじゃ……」

 

さくらが描いていたのはここで変身して自らの手で大森を救う事であった。しかしこれでは完全に自分が一輝達の足手纏いになってしまっている。

 

「があっ!」

 

そこにプラナリアデッドマン二体が追撃をかけるために襲いかかる。そこにギフジュニアを殲滅したデモンズとその場にいたライブがカバーに入った。

 

「このっ!」

 

「はあっ!」

 

二人が交戦している間にバイスがリバイの元に駆け寄ると声をかける。

 

「大丈夫か!?一輝!なぁ、起きろって!」

 

「うるさいなぁ……バイス、何勝手に倒されたと思ってんだよ」

 

「一輝!」

 

リバイは起き上がると暗い顔をするさくらを見て彼女へと話しかけた。

 

「さくら、気にする必要は無いからな。後は俺達に任せとけ」

 

「ッ……」

 

さくらはその言葉に拳を握りしめる。結局自分がやったのはリバイの、兄の足を引っ張る事だけであったのだと自覚して悔しさでいっぱいなのだ。

 

「バイス行くぞ!」

 

「あいよっ!」

 

それからリバイは走っていくとライブと交戦するプラナリアデッドマンフェーズ2へと同時攻撃をかける。

 

「大二、今度こそ決めるぞ!」

 

「ああ!」

 

《必殺承認!》

 

リバイとライブはベルトを操作して必殺技を発動。それと同時にデモンズもスパイダーバイスタンプをベルトに押印して必殺技を使う。

 

《スパイダー!》

 

《Charge!》

 

《デモンズフィニッシュ!》

 

デモンズが蜘蛛の脚を纏わせた回し蹴りを決めると分裂したプラナリアデッドマンフェーズ1が爆散。それと同時にリバイとライブも跳び上がってダブルライダーキックを放つ。

 

《レックス!スタンピングフィニッシュ!》

 

《バット!ジャスティスフィニッシュ!》

 

二人による一撃が決まり、プラナリアデッドマンフェーズ2は大森を分離して倒されるのであった。

 

「へへっ、楽勝だぜ!」

 

それから三人が変身解除し、大二が落ちていたプラナリアのプロトバイスタンプを回収しようと手を伸ばす。しかしそれは無情にも砕け散ってしまう。

 

「何だと!?」

 

「バイスタンプが砕けた……」

 

そこに来た光も驚いた顔をしているとそこにまたプラナリアデッドマンのフェーズ1が登場。そのまま大森を捕まえるとプラナリアのプロトバイスタンプを大森の前に落とした。

 

「嫌……もう私はこんな事したくない!」

 

大森がそれを拒否するように後ずさろうとすると何かにコツンと当たり、その後ずさりが強制的に止められる。

 

「今更こんな事をして許されると思っているんですか?あなたの息子、涼君を救いたければやれる事はただ一つです」

 

それは大森の耳元で囁く灰谷の声。それに大森は息を呑むと再びプロトバイスタンプを手にして共同契約を発動。デッドマンと融合してしまう。

 

「なっ!?」

 

「私が……涼を救うんだ!!」

 

プラナリアデッドマンはそのままどこかへと消えてしまう。それを遠くから見ていた灰谷は驚いた顔つきになっていた。

 

「まさか私の声を模倣して悪魔の囁きとして彼女を唆すとは。アレは一体何だ……」

 

「我々の誇る準幹部の実力ですよ。さて、あなたも我々の同志だ。一緒に来てもらいましょう」

 

それからオルテカと灰谷も去っていく。それから場面は戻って一輝達へ。そこではヒロミと光は報告のために戻っていき、大二がさくらを責めていた。

 

「お前、なんて事してくれたんだ!」

 

「私だって力になりたくて……」

 

「これは遊びじゃないんだよ!さくら、これ以上俺達の邪魔をするぐらいなら家で大人しくしてろ」

 

大二はさくらに冷たく言い放つ。それに対してさくらは大二へと言い返した。

 

「ついこの前までカゲロウに乗っ取られて私達に心配をかけていた人が変身できるようになったぐらいで偉そうにしないでよ!」

 

「ッ!お前……」

 

「私何か間違った事言った?」

 

「そういうさくらこそ、余計な被害増やしておいて偉そうにすんなよ!」

 

「何よ、私のせいだって言うの!?」

 

大二もさくらも完全に喧嘩腰になっており、一輝がそれを収めようとする。

 

「さくら、大二、ここはひとまず落ち着いてくれ。俺達が喧嘩してる場合じゃないだろ」

 

それからさくらは怒りの顔のまま二人から去っていく。その後ろに悪魔の影を残して。

 

「あれ?え?嘘、アレって!ちょーヤバいのいるじゃん!」

 

バイスはさくらの悪魔の登場に興奮を隠せなかった。その頃、フェニックス、スカイベースの司令室では狩崎が怒り狂っている顔つきをしている。

 

「何だあのベルトは!この私を差し置いてあんなベルト……一体誰が作ったんだ!」

 

「……狩崎が作った物じゃない!?」

 

「てっきり狩崎さんがさくらさんに贈ったのかと……」

 

「シャラップ!」

 

光が狩崎の怒りに当てられる中、狩崎の怒りは留まる事を知らなかった。どうやらあのベルトは狩崎が作った物では無いらしい。

 

「……そんな事よりも今はあのデッドマンの対策法を考えるのが先決だ」

 

「確かに、あのデッドマンは大元の宿主を倒さない限りは何度でも立ちはだかる上に、共同契約によってフェーズ2がスタンプ一つで量産される」

 

若林と天魔がそれぞれ言う中、天魔が何かの案を思いついたのか手を挙げた。

 

「一つ俺に提案があります」

 

「……何だ、言ってみろ」

 

「フェニックスの更生施設に入れている者の中で特に悪性の強い者を解き放つんです」

 

「何だと!?それではデッドマンズに狙ってくれと言ってるような物じゃないか!」

 

ヒロミが反対の意見を示す中、まだ天魔の考えは終わっていないのか話を続けていく。

 

「その者に密かにプロトバイスタンプに近づくと反応する強力な小型発信機を取り付けておく事でデッドマンズの動きをいち早く察知。大元の宿主を誘い出して拘束する」

 

「なるほど、要するに悪性の強い犯罪者はデッドマンズを誘き出す餌にする訳か」

 

その案にヒロミ、光は納得したような顔つきになる。流石に性格が悪かった男でもある程度の実力と頭のキレはあるようで若林はその案を受け入れるか少し考えた後に答えを返す。

 

「ダメだ。確かに良案かもしれんが悪性の強い犯罪者を野に放つのはリスクが高すぎる。もう少し良い案を考えろ」

 

と、天魔の案を却下してしまった。その後、会議が終わると各々のやるべき仕事に戻っていく。

 

その翌日、幸せ湯で一輝、元太、幸実がご飯を食べる際、幸実は一人頭を悩ませていた。

 

「母ちゃん?大丈夫?」

 

「……」

 

「父ちゃん、母ちゃんどうしたの?」

 

「心配なんだよ。さくらが」

 

「……え?」

 

「さくらは今まで悩みとかを沢山ママさんに相談してきたから、今回初めて悩みを相談せずに抱え込んでいるから心配なんだって」

 

幸実も幸実で心配なのだ。さくらがあのように悩みを抱え込む姿を見て不安が溜まるのも無理はないだろう。

 

「あの子、すぐ強がるし……肩に力が入りすぎる時あるから」

 

それを聞いた一輝は何かを思うと立ち上がる。そして、二人へと明るい顔で話した。

 

「大丈夫!さくらの悩みは俺がちゃんと解決するから!」

 

それから一輝は街へと繰り出していく事になる。その頃、さくらは一人、河川敷を見下ろす場所に立っていた。

 

「はぁ……」

 

「どう?デッドマンズに入る気になった?」

 

そこにやって来たのはアギレラである。彼女はいつもの赤いドレス姿から私服姿になっており、人目に付かないような服装を着て出てきている。

 

「何度言われてもお断りよ。私はデッドマンズに入らない」

 

「ふぅーん。私はね、物心ついた頃からデッドマンズにいたの。デッドマンズに入れば幸せになれるのに。さくらちゃん、損してるよ」

 

「私にはそんな風には見えないけど」

 

さくらがそう言った瞬間、アギレラは苛立ったのか先程とは打って変わってさくらを睨むように見据えた。

 

「誰もが同じ幸せを欲してるとは思わないことね。幸せには色んな形があるの。さくらちゃん、わかる?」

 

「……」

 

さくらが無言になる中、アギレラは再び余裕そうな笑顔になると言葉を付け加える。

 

「あ、そうそう。さくらちゃんは仮面ライダーになろうとしてたけど、あんな事しなくても……デッドマンズに入ればそれだけの力が手に入ると約束するわ」

 

「………」

 

「何だか私達の支援組織はさくらちゃんをデッドマンとは別の方法で仲間に引き入れようとしてるらしいけど……そんな必要無いのにね。だって、さくらちゃんはデッドマンとして仲間になるんだから」

 

「だから、私はそんなのにはならないし、聖子さんを自分の手で……」

 

「……さくらちゃん、もう一度言っておくわ。弱い人の言葉なんて何も響かないとね」

 

そう言って去っていくアギレラ。さくらはそれを見送る事しかできなかった。

 

その頃、街中では大森が変身したプラナリアデッドマンフェーズ2とそれとは別で生み出されたプラナリアデッドマンが一体。更に大量のギフジュニアが暴れていた。それに対してフェニックスの分隊が対抗するものの、ギフジュニアは何とか防げてもプラナリアデッドマンには敵わない。このままでは押し切られてしまう。そこに大二、ヒロミ、光の分隊が到着する。

 

「敵の数がいつもよりも多いですね……」

 

「これはデッドマンズも本気で攻めに来たって事か」

 

「五十嵐、牛島、俺は昔、ひ弱でいじめられっ子だった」

 

「「……え?」」

 

突如として始まるヒロミの身の上話。それに二人は目を見開くとその話を聞く事になる。

 

「いつかはヒーローが助けてくれると信じていたが、それはいつまで経っても現れなかったよ」

 

「「は、はぁ……」」

 

ヒロミの話が続く中、二人はその話を聞いていたもののそれを今言われても困るといった表情になっていた。

 

「それが俺の……戦う理由だ!」

 

そう言ってデモンズドライバーを出すヒロミ。いきなり戦闘態勢に入ったヒロミを見て大二も慌ててツーサイドライバーを出す。

 

「我が命を懸けて……世界を守る!」

 

《スパイダー!Deal……》

 

《バット!Confirmed!》

 

ヒロミが変身のために朱肉部分にスタンプを押印する中、大二は慌ててヒロミの変身に合わせるためにベルトをセットして押印する。

 

「変身!」

 

《(仮面)rider Demons!》

 

それからヒロミはスタンプを液晶に押印。変身するがまだ大二の準備が整っていない。それにも関わらずデモンズは突っ込んでいった。

 

「あ、ちょっ!変身!」

 

《バーサスアップ!》

 

《仮面ライダーライブ!》

 

その後大二もライブに変身。それから二人の仮面ライダーはデッドマン達との交戦を開始するのであった。




また次回もお楽しみに。
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