仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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無敵のジャンヌ降臨

デモンズことヒロミが戦闘不能、そして残されたリバイ、バイス、ライブの三人も窮地に陥る中、そこに現れたさくら。それを見たライブは叫ぶ。

 

「来るなさくら!離れろ!」

 

しかし、さくらは歩みを止めない。そして、呟くように話し始めた。

 

「一輝兄、大ちゃん。ごめん……私、全然弱かった。でもね……」

 

そう言ってベルトを腰に装着。するとギフジュニア達がさくらを潰そうとして走ってくる。それを見たさくらは手にしたバイスタンプを押す。

 

《コブラ!》

 

その瞬間、ベルトから鉄格子が大量に出現。さくらの周囲を四角く取り囲むように地面に突き刺さる。

 

「自分の弱さを受け入れた私は……無敵よ」

 

そう言ってさくらがベルトにスタンプを装填。すると待機音が鳴り響くのと同時に鉄格子が吹っ飛ぶと迫って来ていたギフジュニアを纏めて吹き飛ばす。

 

《What's Coming up!? What's Coming up!?》

 

それからさくらはポーズを取ってお決まりの言葉を叫ぶ。

 

「変身!」

 

さくらがスタンプを持ってそれを横に倒すとベルトの鉄格子部分が展開し、中から巨大な青いコブラが解き放たれる。

 

《リベラルアップ!》

 

そしてそのコブラがさくらの周りでとぐろを巻くように動いていくとさくらを包み込むように蛇が巻きついたようなスタンプが薄らと生成。その中が青い液体で満たされていく。液体はさくらに纏わり付くと装甲を形成。それと同時に黄色い蛇のような物がさくらの体を足から登っていくように黄色いラインの生成。最後にそれがマスク部分に張り付いてスタンプが壊れ、変身を完了する。

 

《Ah Going my way!仮面ライダー!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!》

 

その姿は青と黒を基調としており、体には黄色いラインが走っている。また、後頭部には蛇の尻尾のような物が垂れ下がっていた。これにより、さくらが変身するライダー。仮面ライダージャンヌが誕生するのであった。

 

それを映像越しに見たフェニックスの司令室では狩崎が驚きのあまり叫んでおり、若林と天魔は無言でそれを見ている。

 

「空手ガールが変身しただと!?やはりあのベルト……私を差し置いて誰が作ったんだ!!」

 

場面はリバイ達の元に戻るとさくら……もとい、仮面ライダージャンヌが構えを取る。

 

「やったなさくら!」

 

「さくらが……変身した?」

 

流石にこの状況は想定外なのか灰谷も狼狽えた様子である。そしてそれを見たアギレラは嬉しそうに笑っていた。

 

「馬鹿な……」

 

「さっすがさくらちゃん。そう来ないと」

 

そしてジャンヌが走り出すとそれは目にもの止まらぬ速さで近くにいたギフジュニアを跳び膝蹴りで一瞬にして地面に叩きつけさせた。

 

それから走っていくと周囲にいたギフジュニアを次々と格闘技で蹴散らしていく。ジャンヌ、コブラゲノムの特徴として挙げられるのは呼吸を整える事で格闘能力の向上を図れたり熱感知能力を使えるのに加えて、激しく呼気を発することで格闘攻撃の威力を高める事が可能。更に威嚇音を発してその音声を増幅することで敵に対する威嚇にも用いられる。

 

簡単に表すとさくらのやっている空手の押忍!やヤア!と言った空手の息遣いをそのまま転用できるのでさくらにとっては相性抜群の戦士なのだ。

 

「はあっ!」

 

それはさておき、ジャンヌは迫り来るギフジュニアを次々と粉砕。あっという間に殲滅していく。それを見たバイス達も交戦しつつ驚きの声を発していた。

 

「ふへへ、さくらあんなに強かったんだね!」

 

「ああ、さくらは五十嵐家の中ではキレたら一番強いからな!」

 

「ラブラブ!」

 

「わぉ!それは良いですなぁ!」

 

「ラブ!ラブラブ!」

 

バイスが喜んでいると近くでラブラブ言う声が聞こえてその方を向く。そこには青と黄色のカラーリングでコブラのゆるキャラのような姿、太めのヘビ人間を模している何かがいた。その何かは優しい顔をしたコブラの口の中に黄色く鋭めな本来の目がある着ぐるみ風であり、コブラの舌が前髪にも見えるデザインとなっている。また、お腹の辺りには黄色いポシェットを付けており癒されるような愛くるしい姿であった。

 

「ね、本当にラブだよねって、ええ!?」

 

「ラブ!」

 

コブラのゆるキャラは慌ててその場から逃げるように離れていく。それを見たリバイはある考えに至った。

 

「まさか、さくらの悪魔!?」

 

「そう!それが今までの私!だから守ってあげて!お願いね!」

 

ジャンヌが無双しつつそう言う。そして、放置されている悪魔はと言うと……

 

「あの悪魔!!」

 

「コブ〜コブ、痛てっ、コブ〜!コブ〜!」

 

普通にギフジュニア相手になす術なくボコボコにされていた。要するに、さくらの強い部分がジャンヌとなり弱い部分があの悪魔だと言うのだ。

 

「引くほど弱ぇえ……」

 

「バイス、あの子を守れ!」

 

「えぇー、何で俺っちがそんな役目……」

 

リバイに言われてもバイスはあまりやる気が出なかった。どちらかと言えばバイスは目立ちたがり屋なのでそのような地味な事はあまりやりたく無いのだろう。しかし、悪魔はボコボコにされながら涙目でバイスを見つめて来た。そのため、バイスは根負けしてその悪魔を助けるために乱入していく。

 

「もう!しょうがねーな!」

 

バイスは悪魔を攻撃するギフジュニアを倒すと倒されていた悪魔を起き上がらせる。

 

「ほら、これでどうにかなったんだからお前も感謝しろよ!」

 

そう言って悪魔の方を向くとそこには悪魔はおらず。バイスが辺りを見渡すとそこにはギフジュニアと追いかけっこをする悪魔の姿が……。

 

「もう!ウロチョロすんなって!」

 

バイスはまるで子供のように自由に駆け回るさくらの悪魔をどうにかするために奔走する事になる。

 

そして、ジャンヌはプラナリアデッドマンを相手にしつつ彼女を取り巻くギフジュニアを倒すのに力を注いだ。

 

「りゃっ!はあっ!」

 

ジャンヌは洗練された格闘技で次々とギフジュニアを粉砕。これが初陣だとは思えないほどの動きのキレに加えて一撃の威力も高く、ギフジュニアでは相手にならないとばかりにプラナリアデッドマンをも挑発する。

 

「かかってきなさい!」

 

プラナリアデッドマンが手にした杖を振ってエネルギー弾を飛ばす中、それをジャンヌは壁を駆け上がるようにして回避。そのまま壁を蹴って落下の威力を上乗せしたパンチを叩き込んだ。

 

「がっ!?」

 

「うりゃっ!」

 

更にプラナリアデッドマンを蹴りつつ空中に跳び上がると首を回すように振る。その瞬間後頭部に備えられた蛇の尾の部分が鞭のように振り回されてギフジュニアは薙ぎ払われた。

 

それと同時にリバイとライブはギフテクスをそれぞれ相手にして善戦。ジャンヌの参戦によって流れが一気に変わったのかリバイとライブは見事な連携でギフテクスと互角に渡り合う。

 

「大二、行くぞ!」

 

「ああ!」

 

《必殺承認!》

 

《スタンプバイ!必殺承認!》

 

ライブとリバイはそれぞれ必殺技を発動するとリバイはオーインバスターにレックスバイスタンプを装填。

 

《レックス!スタンピングストライク!》

 

《バット!ジャスティスフィニッシュ!》

 

二人の技がギフテクス二体へと飛んでいくとそれを二体はまともに喰らう。しかし、まだまだ余裕そうなのかあまり致命傷にはならなかった。

 

「ふふっ、そろそろ我々も退き時ですかね」

 

「リバイ、ライブ、また会おう」

 

そう言ってダイオウイカデッドマンとウルフデッドマンはこれ以上の戦闘は無用とばかりに撤退。それを高台から見ていた灰谷は怒りの表情を浮かべる。

 

「こんなはずは無いんだ……俺の作戦が失敗するなど……あってはならない!」

 

灰谷は顔を歪ませる中、残されたギフジュニアの数も殆どいなくなりラストスパートとなっていた。

 

「一気に……行くぜ!」

 

《レックス!スタンピングフィニッシュ!》

 

リバイは跳び上がるとライダーキックをギフジュニアの群れへと叩き込み爆散させる。そしてそれと同時にジャンヌもプラナリアデッドマンを蹴りで吹き飛ばす。

 

「はあっ!」

 

お返しとしてプラナリアデッドマンはエネルギー弾を放つが、ジャンヌはそれを見て頭に付いた鞭を伸ばして防御。

 

「私の本当の強さを見せてあげる!」

 

それからジャンヌは倒していた部分を一度起こすと疾走感のある待機音が鳴り響く。

 

「はあっ!」

 

それに合わせてジャンヌは走っていくと次々とギフジュニアを殴り、蹴り、倒していく。それからジャンヌはギフジュニアを一掃し、最後にプラナリアデッドマンを真上へと蹴り上げる。それと同時にベルトを再度倒してジャンヌも跳び上がった。

 

「喰らえ!はあっ!あ、いた!」

 

同時刻、バイスが走り回る悪魔を追いかけるついでにギフジュニアを殲滅。それから悪魔へと飛び付くがその瞬間悪魔は青いコブラへと変化してどこかへと行ってしまう。

 

「嘘、え?え?マジで?のわっ!」

 

そのコブラは空中にいるジャンヌの足に纏われるとそのまま空中でジャンヌはプラナリアデッドマンへと回し蹴りを放った。

 

《コブラ!スタンピングスマッシュ!》

 

その一撃はデッドマンと大森を分離。それからプラナリアデッドマンを地面に叩きつけさせるとプラナリアデッドマンは爆散。それと同時に落下してきた大森をジャンヌが受け止めて勝利を飾るのであった。

 

「ラブラブ〜!」

 

そして、さくらの悪魔もそれを嬉しそうにしておりその場は収められると全員が変身解除。するとさくらは視線を感じて上を見る。そこには怒りで目を滾らせた灰谷がさくらを睨んでいた。さくらは一瞬誰かと思ったが先日大森と一緒にいた人物だと思い出すとさくらは灰谷を見据える。

 

さくらと灰谷。これが後の因縁の相手になるとはまだこの時のさくらには知る由も無い。

 

それから大森はフェニックスに拘束される事になり、絶望の目を浮かべていた。

 

「これでもう涼は助からないわ……」

 

「諦めないでください!まだ涼君は死んでいません。涼君は今も病気と戦っているんです!だから、聖子さんは諦めないでください」

 

それを聞いた大森はさくらの言葉に元気を貰うと笑みを浮かべ、そのままフェニックスの隊員に連れて行かれる事になった。そしてその日の夕方、さくらは一人公園のブランコで悪魔と話していた。

 

「ねぇ、私カッコよかった?」

 

「ラブ!つぇえ、無敵!ラブラブラブ!」

 

「でしょでしょ!」

 

そう言って悪魔の頭を撫でるさくら。そこに一輝と大二もやってきた。

 

「やっぱりここにいたか」

 

さくらの元にきた二人を見てさくらは俯きながら恐る恐る二人へと話しかける。

 

「ねぇ、一輝兄、大ちゃん、私も戦って良い?」

 

「……さくらが戦えるのはよくわかった。でも、もし危なかったら……」

 

「はいはいはい!そこまでそこまで!固い話はここまで!」

 

「兄ちゃんが柔らかすきるんだよ」

 

「大二、こう見えてフェニックスの司令官に掛け合って涼君の治療をフェニックスの方でできるように約束を取り付けたんだぜ」

 

それを聞いたさくらは嬉しそうな顔つきになると大二はさくらへと話しかけた。

 

「この前はキツく言ってごめん。さくら」

 

それを聞いたさくらは家出した時の荷物を持つとそれを大二へと押し付ける。

 

「プリン10個で許してあげる」

 

「いや、一個で良いだろ」

 

だが呆気なく返されてしまい三人は笑顔で帰り道につく。そんな中、バイスとさくらの悪魔は悪魔同士話をしていた。

 

「ふへへ、これにて一件落着……ってかさ、お前さっきからラブとかコブとか言ってるからさラブコフとかどうよ?」

 

「ラブ……コブ?」

 

「そうそう。あ、それと先輩悪魔の俺っちより目立つんじゃねーぞ?わかったな?」

 

「ラブ!」

 

「ヤバイ……めっちゃ可愛いんですけど……俺っちより人気出そうで怖いんですけど……」

 

「クズ!」

 

バイスがそこまで言ったところでさくらの悪魔……ラブコフはいきなりバイスの悪口を言ってそのまま知らん顔する。

 

「え?ちょっと待って。今どさくさに紛れてクズって言いませんでした?」

 

「ラブ、ラブ、ラブラブ!ラブ、ラブ、ラブ、クズ!」

 

「あ!また言った!ねぇ、ラブをください!」

 

二人の悪魔が戯れる中、さくらは公園の方を向くと幼い頃の自分を思い浮かべて笑みを浮かべるのであった。こうして、また一つ五十嵐三兄弟は成長していく。しかし、さくらのベルトの贈り主が今後物語に大きく関わる事になるのだが……それはまた別の話である。

 

スタンプラリー

 

十二話目……コブラバイスタンプ




また次回もお楽しみに。
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