仮面ライダーリバイスIF   作:BURNING

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十三話目
強襲 スカイベース


ジャンヌが誕生してから数日、フェニックスは燃料等の補給のために一時的に地上へと降りていた。また、その数日の間にジャンヌのシステム解析のために狩崎はベルトを調べていた。

 

「……むう、このベルト。リバイスドライバーの旧型のようなベルト。ただ、常人には開発するのは不可能……なんだが」

 

ベルトの名前はリベラドライバー。名付けは狩崎の後付けで本来の開発者では無いが名前が無いと表しづらいという事で仮の名前として付けることになった。

 

「まぁ良い、どうやらこのベルトには隠された機能も見つかったしね」

 

そう言って狩崎は近くに置いてあったクジャクのバイスタンプを見やる。それから狩崎は召集をかけられるとリベラドライバーを手に移動した。

 

司令室には若林、天魔、狩崎、一輝、大二、さくら、ヒロミ、光が顔を揃えており、今後について話す事になった。

 

「今現在我々フェニックスのスカイベースは補給のために一時着陸中だ。これに伴ってフェニックスの人員は交代で休暇を取る事になる。お前達には働いてもらう」

 

「「「はい!」」」

 

「あ、でも私のベルトが無いと戦えない……」

 

「それなら今ちゃんと返すよ。ただ、このドライバーはどこの馬の骨が作ったともわからないベルトだ。一応私が確認した限りだと問題は無かったが、100%の保証はできないからね」

 

「わかってるよ……」

 

「仮面ライダーは、五十嵐三兄弟で頑張ります!」

 

三人がベルトを出してファイティングポーズを取る。そんな中、ヒロミもベルトを取り出す。

 

「えっと、俺もライダーとして頑張り……」

 

「門田、お前はベルトを返せ」

 

「何故ですか!?」

 

門田の叫びが響く中、若林は淡々としたまま答えを返す。

 

「自分の体に聞いてみるんだな」

 

「じゃあ代わりに僕が……」

 

光がそう名乗りを上げる中、それを見た若林の答えは無情な事に否定の意思だった。

 

「ダメだ。今のお前ではデモンズになれたとしても門田レベルにはまだ遠い。もっと実戦経験を積め」

 

「そんな……」

 

光は若林からの戦力外通告に落ち込んでしまう。それからその場はお開きとなり、その場には若林、天魔、狩崎の三人が残される。

 

「総司令官、良いんですか?門田からドライバーを取り上げて」

 

「狩崎は今回の決定をどう思う?」

 

「彼を通しての実験は順調だからね。このドライバーももうすぐ真の力が解放される。その時にこのベルトの影響で彼を失うわけにはいかない」

 

「ただ、このタイミングでライダーを減らせばデッドマンズは必ず狙って来ますよ」

 

そう、今現在フェニックスのスカイベースは地上にいるためデッドマンズが狙いやすくなっている。更にフェニックスの人員も休暇で少なくなっている今は警備も必然的に甘くなってしまうだろう。そんな中での門田からのドライバーの没収。これではライダーの人数も減ってしまう。

 

「これは私の決定だ。異論は認めない」

 

そういう若林の言葉に迷いはなく、むしろこの状況をわざと引き起こしているようにも見えた。

 

その頃、デッドマンズベースではアギレラ、フリオ、オルテカに加えて新たに加わった灰谷が顔を揃えている。

 

「結局あなたの作戦は失敗に終わりましたね」

 

「くっ、だが今度こそはアイツらに一泡吹かせてやる……そしてあの五十嵐さくら……この私の作戦を滅茶苦茶にしてくれて……あの女も容赦なく潰してやる」

 

「それで、今後はどうしますか?」

 

「別に何も変わらないわ。ギフ様の復活を目指すのみ。だから、さっさと生贄を集めて来てよ。このままじゃあギフテクス五体と生贄が一人揃わないじゃない」

 

アギレラが一人溜息を吐く中、オルテカはアギレラへとある提案をした。

 

「アギレラ様、今しがたあの男から連絡が来ました。フェニックスの本拠地が地上に降りていると」

 

「へぇ、それは襲うチャンスだけどただ襲うだけには留めないんでしょ?」

 

「勿論ですよ。以前会った元弁護士の工藤を覚えておいでですか?」

 

「あの男ね、それがどうかしたの?」

 

工藤とは以前一輝達が戦ったライオンデッドマンの宿主であり、結局一輝が勝利してフェニックスに拘束される事になったのだが……。

 

「あの男、フェニックスに拘束されてからも全く反省しておらず……その悪魔の存在指数は上がっている様子で」

 

人間の負の感情が高まるたびに悪魔は何度でも生み出されるのは野田や灰谷等からの例を見ても明らかである。そして生み出される悪魔の強さは宿主の悪性の強さにも割と作用されるのでデッドマンズにとっては確保しておきたい人材なのだろう。

 

「それで工藤を確保するにしても仮面ライダーがいるのは邪魔じゃない?それに私達の支援組織が期待を持って渡したはずのベルトもしっかり敵側に回ってるしね」

 

「それについては初めからわかっていた事でしょう?」

 

「アギレラ様、ここはアイツも使っての陽動作戦と行きましょう」

 

それから四人はそれぞれ行動を開始する事になる。場面は再び戻ってフェニックス司令室。そこでは狩崎がバイスタンプを一つ完成させて光へと渡していた。

 

「へい、光。これを一輝に渡してくれたまえ」

 

そう言って投げられたのはカンガルーバイスタンプである。狩崎としては十種のバイスタンプに加えて新たな戦術も用いる必要があると考えて十種以外のスタンプもリバイスの力にするために調整する事にしたのだ。

 

「わかりました」

 

「……君が悩むのもわからないわけでは無い。だが、ヒロミにやらせて君にはやらせないのは理由があるからね」

 

狩崎は先程デモンズの変身者として光を却下した若林の意思に少し納得ができてない光へと話しかける。その言葉は光の心に苦しく刺さった。

 

「言っておくが君の実力不足というわけでは無い。むしろ、大二と肩を並べられるぐらいには成長している。だからこそ君はデモンズになってはならないのだ」

 

狩崎の言葉に光は疑問を抱く。その言い回しだと狩崎や若林達は何かを黙っているように感じたからだ。光が真意を確かめようとすると突如として警報が鳴り響く。スカイベース付近にデッドマンズが現れたとのようだった。

 

「狩崎さん」

 

「ああ、任せるよ」

 

それから光は走って出ていく。その少し前、幸せ湯ではヒロミと大二が湯に浸かっていた。

 

「俺は……組織の力になるために最善を尽くして来たはずなのだが……」

 

「気にしないでください。総司令官も何か理由があってドライバーを没収したと思いますよ」

 

珍しく落ち込むヒロミに大二が優しく声をかけて励ます。だがヒロミは戦力外と思われてしまったのが悔しくてたまらなかったのだ。普段は大二達を引っ張る側なのだが今回は大二がヒロミを励ます番である。

 

「……俺の体、一体どうなっていると言うんだ……」

 

若林からドライバーを没収される際に言われた言葉がヒロミには引っかかる様子で困惑していた。果たしてそれが意味する事とは何なのか。今の彼らには分からない。

 

同時刻、幸せ湯のロビーでは一輝が筋トレをしながらドミノを並べるという元太の動画撮影に協力させられていた。

 

「慎重に、慎重にだぞ一輝!」

 

「おう、わかって……る!」

 

そうやって並べたドミノの数もそこそこ並んでおり、かなりの規模になってきている。そこにさくらと幸実が何故か追いかけっこをして出て来た。

 

「それ没収するから渡しなさい!」

 

「嫌!何で私の時だけ邪魔するの?大ちゃんや一輝兄の時は快く任せてるのに」

 

「さくらにはまだ早いからよ!」

 

二人がそうやって言い合いながら追いかけっこをするので折角並べたドミノを倒されたくない一輝、元太、そしてカメラ役のぶーさんが止めようとするもののその努力も虚しくさくらはドミノを蹴飛ばしてしまう。

 

「「「あぁーっ!!」」」

 

だがその程度で終わる話でも無く、結局そのまま二人の話は続いていた。

 

「怪我したらどうするの!」

 

「怪我ぐらい空手で幾らでもしてますー!」

 

「それとこれとは訳が違うでしょ!」

 

すると風呂から上がって来た大二とヒロミがある事を知らせにくる。

 

「兄ちゃん、さくら、デッドマンズだ!スカイベースの付近が襲われてるって!」

 

「何!?」

 

「ナイスタイミング大ちゃん!」

 

それから一輝と大二は残されているドミノを倒さないように上手く避けて通った。だがさくらはそんなのお構いなしと言わんばかりにまた蹴飛ばすと三人揃ってデッドマンズに対抗するべく出撃していき、ヒロミがその後を追う。そして、残された元太と幸実はそれぞれさくらが行ってしまった落胆とドミノを吹っ飛ばされて落ち込み、元太が幸実へと話しかける。

 

「心配するのは簡単でも信頼するのは難しいな……」

 

「そうね……」

 

それから三人はデッドマンズが暴れている場所に到着するとそこにいたのはフリオ、オルテカと言った幹部クラス及び大量のギフジュニアであった。

 

「今日の相手は私達です」

 

「楽しませてくれよ!」

 

「大二、さくら、一気に行くぜ!」

 

「ああ!」

 

「サクッと倒すよ!」

 

《レックス!》

 

《バット!》

 

《コブラ!》

 

《Confirmed!》

 

三人がそれぞれスタンプを押すとそれらを押印。そして大二はスタンプをベルトに装填してライブガンにチェンジする。

 

《Come on!レ・レ・レ・レックス!》

 

《Eeny, meeny, miny, moe!Eeny, meeny, miny, moe!》

 

《What's Coming up!? What's Coming up!?》

 

「「「変身!」」」

 

《バディアップ!》

 

《バーサスアップ!》

 

《リベラルアップ!》

 

《仮面ライダー!リバイ!バイス!リバイス!》

 

《仮面ライダーライブ!》

 

《仮面ライダー!蛇!蛇!蛇!ジャンヌ!》

 

三人はそれぞれリバイ、ライブ、ジャンヌに変身するとバイスとラブコフが実体化。バイスは三人の隣に並ぶ中、ラブコフは即退散して別の場所に避難する。

 

《ウルフ!》

 

《ダイオウイカ!》

 

二人がそれぞれプロトバイスタンプを押すとそれを自らに押印。その姿をギフテクスへと変えた。その直後、二人の元に一人のデッドマンズの信者が歩いてくる。

 

「さて、今回はコイツも相手です」

 

《タートル!》

 

するとバイスタンプが押印されてすぐにその姿がデッドマンと融合。一度目の変身にして早速フェーズ2への進化を果たした。

 

その姿は下半身が昆虫らしい緑の姿に蜂の腹部の様な尻尾が生えている。また、上半身は緑の亀の甲羅のような装甲を身に纏っており唯一装甲がないのは亀の腹にあたるであろう腹の白い部分ぐらいのものだ。

 

「さて、やりなさい」

 

そう言ったダイオウイカデッドマンの指示にタートルデッドマンは走り出す。しかし、そのスピードは遅くお世辞にもスピードのある相手とは思えない。

 

「遅っ」

 

「だったら俺っちが行くぜ!」

 

そう言ってバイスが走っていくとタートルデッドマンに一撃を入れる。しかしそれは頑丈な装甲に阻まれているのか大したダメージにならなかった。

 

「痛ってぇ!?ねえコイツ固すぎない?」

 

「装甲の固いデッドマンか!」

 

「大二、さくら、アイツは俺達に任せろ」

 

それからリバイも加わってタートルデッドマンを別の場所へと押し込んでいく。そして、ギフテクス二体とライブ、ジャンヌも交戦を開始するのであった。




また次回もお楽しみに。
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