一輝達四人がスカイベースに移動開始した頃、スカイベースでは狩崎、ヒロミがある光景を目の当たりにしていた。
「エジプトに敵性悪魔の出現だと!?」
今度はエジプトに悪魔が出たという知らせであり、そこにも既にスタンプが押されたのか光の柱が生成されている。
「奴等の狙いは一体何なんだ……あの光の柱の意味は何だ」
ヒロミが思考しつつ、すぐにフェニックスにいる仮面ライダーを急行させようと考えた。するとそこに一人の青年が入ってくる。
「その必要は無い。我々ソードオブロゴスの剣士が二名向かった。最光だろ?」
それを見た狩崎はテンションが上がった様子でその青年へと話しかけた。
「ヘイヘーイ!君は仮面ライダー最光、ユーリ君だねぇ……」
「誰だお前!というより、どこからこのスカイベースに侵入した!!」
そう言っていきなりユーリへとガンデフォンを向けるヒロミ。それを見たユーリはいきなり大声を出された事と、向けられた銃にビックリする。
「シャラップ、ヒロミ」
「それはそうと、あのディアブロについての話が聞きたい。何か知ってる事は無いか?」
ユーリの言葉に狩崎は頷くとディアブロが生み出された経緯について話す事になった。
時は五十年前、ギフスタンプが発見されたのと同時期にギフスタンプと対を成すスタンプ……ディアブロスタンプが発見された。しかしそれは発見されて間もないうちに悪の組織、ショッカーに奪われてしまう。
それから数々の実験の後にディアブロが一度復活した。だが、ショッカーはディアブロがコントロール不可だと悟るとそれを封印。そしてショッカーの崩壊と共にそれらは闇に葬られる結末になる。
「だから今まで公にされて来なかったのか」
「……ひとまず今はこの状況をどうにかするのが先のようだね……」
その頃、エジプトでは灰色のカラーリングで強靭な装甲を纏い、手には大剣、土豪剣激土を手にした土の剣士……尾上亮が変身した仮面ライダーバスターとピンクを基調としてクッキーやチョコのようなカラーリングをした装甲を身に纏い、音銃剣錫音を得物とする音の剣士……大秦寺哲雄が変身する仮面ライダースラッシュが到着していた。
そこで待ち構えていたのは古代、エジプトの王の力を宿したクフ・クリスパーである。その姿は歯を見せて笑ったような顔にネメスを被ったような青い頭部と身体を持つ。また、背中には巨大な翼を生やしていた。
「クフフ……ナイル川の藻屑にして差し上げましょう」
そう言うとクフ・クリスパーは空を飛行して二人へと襲いかかる。それに対して二人はその一撃を何とか受け止めるとそのまま押し返して斬撃波を放つ。しかし、クフ・クリスパーはそれをエネルギー斬で相殺してしまうのであった。
同時刻イースター島にも悪魔が出現しており、そこにいたのはトーマス・エジソンの遺伝子が込められた所謂エジソン・クリスパーである。その姿は赤い蝶ネクタイの黒いスーツと金色の蓄音機などの機械が混ざったような姿に頭部も同色のエジソンの顔に電球が埋め込まれたような形をしていた。
「私の天才的頭脳の前に……平伏すが良い!」
そう言うエジソン・クリスパー。そこにまた二人の剣士が到着する。一人は白と金色を基調として左肩に金色のランプを武装し、更に両足や右腕等に雷のような模様が入っている。手には雷鳴剣黄雷を持った雷の剣士……富加宮賢人が変身した仮面ライダーエスパーダ。そして、緑を基調としつつ忍者のような身軽な装甲を身に纏いつつ両手に二刀流の剣、風双剣翠風を備えた風の剣士……緋道蓮が変身する仮面ライダー剣斬が登場した。
「マジ無いわ」
「ここでお前らの野望を打ち砕く!」
二人もエジソン・クリスパーと戦闘を開始。二人は機動力に優れた姿をしている事もあってスピードで対抗する。
場所は戻って再度日本。そこでは一輝、飛羽真、倫太郎、光、輝樹の五人がスカイベースにまで移動しつつ輝樹がここに来た理由を聞く事になる。
「そういえば、どうしてここに来たのかを聞いて無かったけど……」
「今出てきているディアブロが関係しているのか?」
「はい……実は、未来が今大変な事になっているんです」
今から五十年後の2071年、世界は2021年に起きたディアブロの復活によって悪魔が人間を支配する世の中に変わっていた。これはつまり、仮面ライダー達はディアブロに負けてしまった事を意味する。悪魔達は上空に建設されたデビルシティに住み、地上には僅かに残った人類が下級悪魔の監視の元奴隷として働いていた。
そんな中、光の孫の輝樹は五十年後も生き残って研究を続けていたジョージ・狩崎が作ったサイクロトロンドライバーを使って過去を変えるために未来からやって来たのだ。
「なるほど、でも、どうしてこのディアブロが復活した後に来たんだ?もっと前に行けばディアブロの復活そのものを阻止できたと思いますが……」
倫太郎の指摘に他の面々も頷く。しかし、輝樹にはどうしてもこの時間にしか来れなかった理由があった。それは……
「サイクロトロンドライバーが実用段階に入ったのは良かったのですがその際にまだ行き先を自由自在に設定する事ができなくて……初期設定の時間にしか飛ぶ事ができませんでした。その段階でラボが悪魔達の襲撃を受けて壊滅。僕一人サイクロトロンドライバーで過去に行き、残された人は……もう」
そう言って俯く輝樹。それを見た光は輝樹を安心させるように話しかけた。
「輝樹、それでも良く輝樹だけでもこっちに来てくれた。それに、未来が確定していない今の時間に来てくれたからこそ、未来はまだ変えられる。一輝さん達ならきっと変えてくれる」
「……おじいちゃん」
そう話していると再びディアブロが落下してくると土煙と共に姿を現す。そして、輝樹を見据えた。
「牛島輝樹、貴様を始末して未来を我の天下に戻してくれる」
「ここに来て敵の襲来か……」
「ここは俺が引き受ける。一輝達は撤退するんだ」
「その話、俺も一枚噛ませてもらうぞ」
すると今度はフェニックスの部隊を引き連れたヒロミがベルトを装着して登場する。
「光、一輝、その未来からやってきた奴を連れてスカイベースに撤退しろ」
「はい!」
「お願いします!」
それから一輝、倫太郎、光、輝樹の四人が撤退したのを見計らってヒロミと飛羽真が並んだ。
「行きますよ」
「ああ、我が命を懸けて……お前を止める!」
《ドラゴニックナイト!》
《スパイダー!》
《Deal……》
二人はそれぞれスタンプと本を出すと飛羽真は銀色の大きめなブックを装填して剣を抜刀。ヒロミはスタンプを押印した。
《烈火抜刀!》
《Decide up!》
「「変身!」」
《ドラゴニックナイト!すなわち、ド強い!》
《Deep.(深く) Drop.(落ちる) Danger……(危機)(仮面)rider Demons!》
その瞬間、飛羽真の後ろに展開された本から龍と銀の鎧が出てくるとそれが装着。飛羽真の姿は銀の西洋風の鎧を着たような姿、ドラゴニックナイトに変身する。
「はあっ!」
それから二人はディアブロと対決を開始。ディアブロはこの二人に用は無いとばかりに適当に相手する。しかし、それでも二人は押されておりその強さが知れるだろう。
「コイツ、これでも不完全なのか!?」
「底が知れませんね……」
ディアブロの力は強大であり、先程のセンチュリーにも引けを取らない程だ。強いのは当然と言える。
「何とかして時間を稼ぎますよ」
「ああ。ひとまずはこれだ!」
デモンズが両手から蜘蛛の糸を射出するとディアブロの両腕を拘束。その隙にセイバーが走っていくと炎を纏わせた烈火で斬りつける。
「……そんなものか?」
「何!?」
「つあっ!」
ディアブロが衝撃波を発生させると二人を纏めて吹き飛ばしてしまう。そして、ディアブロは輝樹がいないのであればこれ以上戦っても無駄だと考えてどこかへと消えてしまった。
「くっ……」
「俺達は眼中に無しか……」
同時刻、イースター島で戦うエスパーダと剣斬の方でも動きがあった。
「これで終わらせる!」
「おう!」
《必殺読破!黄雷抜刀!》
《猿飛忍者伝!》
二人が技を放ち、エジソン・クリスパーへとトドメを刺そうとしたその瞬間。突如として二人の後ろから衝撃が走ると吹き飛ばされて攻撃が中断してしまう。
「くっ……一体何なんだ」
そこにいたのはスパルタ王・レオニダスの遺伝子情報を受け継いだレオニダス・クリスパーであり、その姿はまるで鉛のような筋骨隆々とした筋肉で全身を覆っていた。また、首元には本来の腕とは違う赤い両腕が存在している他、兜と屈強な男性の顔が混ざり合った頭部と赤いマントを羽織っている。
彼は手に棍棒を持っておりそれを投げつけて二人を吹き飛ばしていた。
「残念だったなぁ。終わらないんだな、これが」
「流石はレオニダス。ではスタンプを打つとしよう」
そう言ってエジソン・クリスパーはスタンプを地面に押印。光の柱が生成されてしまう。
「これで星の完成まであと二つだ!」
「……星?」
「ははは……お前ら、大人しく帰るなら見逃してやっても良いぞ」
そう言って余裕そうな声を上げるレオニダス・クリスパー。それに対して剣斬はまだまだやる気な様子を見せていた。
「そう言われて……はい、そうですかと退く奴は……」
「いや、一旦退こう」
「賢人君……何か考えがあるのか?」
「ああ、悟られずに退くぞ」
《黄雷居合!読後一閃!》
《翠風速読撃!ニンニン!》
二人の必殺技によって発生した爆炎に紛れるとエスパーダと剣斬は撤退。そして、それとほぼ同時にバスター、スラッシュ、サーベラ、デュランダルも撤退。ソードオブロゴスの面々は柱の攻略を一度諦めるのであった。
一同はソードオブロゴスの拠点であるノーザンベースに集まるとそこのリーダー的存在であるソフィアを交えて話をする事になる。
「皆さん、お疲れ様でした……」
「いきなり撤退とはどういう考えだ?」
「相手は悪魔。こっちは人間。持久戦は分が悪い」
「そこまでして柱を守る理由は?」
「恐らく、あの柱が破壊可能という事か」
蓮の言葉にソフィアが頷く。だが、柱を破壊するためには悪魔を倒さなくてはならない。
「……態勢を整えてからもう一戦するしか無さそうね」
「あと、悪魔が気になる事を言っていたな」
賢人は他の面々に星の事について話す。それを聞いたユーリは関心を示していた。
「なるほど、それは興味深い」
ソードオブロゴスの面々はその星について考えを巡らす事になる。果たして、悪魔の言っていた星とは何なのか……それが明らかになる時は近い。
また次回もお楽しみに。